オッタルとの激戦を終えベル達はフレイヤの居城に向かう。
目の前に階段が現れその頂上ではフレイヤが背中を向け外を眺めていた。
「良し、じゃあ行ってこい」
リュウイチはそう言うとベルの背中を押しベルは階段を駆け上がっていく。
「皆で見に行くんじゃないんですか?」
ミユがリュウイチに尋ねるがリュウイチは首を横に振る。
「そのつもりだったが気が変わった、こんなクソ長い階段登ってられるか、疲れた」
リュウイチはそう言うと階段に腰を下ろす。
「本当、疲れましたね」
ミユもその隣に腰を下ろしヘスティアも座る、唯一リューだけは立ったままベルの背を見つめる。
ベルがフレイヤの元に辿り着くまでに何時ものメンバーも集まり異端児達もボロボロになりながらも役目を全うしてくれたらしい。
リュウイチはそんな異端児達の元へ向かいその中の1人、大牛の異端児の前に立つ
「さて、はじめましてアステリオス殿、今回の助力誠に感謝する」
「不要、自分は好敵手との再戦を求めている。その障害を取り除いたに過ぎない」
アステリオスはそう言うとリュウイチに背中を向ける。
「お、おいアステリオス、何処行くんだ?」
リドがアステリオスに尋ねるとアステリオスは
「ベルとの再戦のため更に力を付ける」
そう言い残し1人さっさとダンジョンに向かう。
「ならこれは持っておくと良い、それがあれば地上とダンジョンを好きに行き来出来る。アンタの願いへの一番の近道の切符だ」
リュウイチはそう言うとアステリオスに【ヘスティア・ファミリア】のエンブレムが書かれた羽織りとバッチを渡す。
「………………………………感謝する」
アステリオスはそう言うと今度こそ誰にも邪魔されずダンジョンへと引き返していった。
「兄さん、此方も終ったようですよ」
ミユの声に振り向くとそこにはフレイヤと共に塔から降りてくるベルの姿があった。
それから数日後
それぞれが戦いの傷を癒し療養する中、リュウイチとヘスティアだけはまだ戦いの渦中にいた。
「だから!!元【フレイヤ・ファミリア】の本拠と所有していた建物以外は好きにして良いって言ってるだろ!?」
「ふざけんなヘスティア!!それじゃあ足りねぇって言ってんだよ!!【フレイヤ・ファミリア】所有の財産の半分じゃねえか!!」
「フレイヤから花を取ったのはベル君だ!!それくらい貰ったって良いだろう!?」
「だ~か~ら~、お前ん所は財源に余裕あんだから無い所に回せよ!!」
2人だけが戦っている戦闘、それは戦後の【報酬分配】である。
【フレイヤ・ファミリア】の財は莫大で手を取り合った【派閥連合】はあっという間に泥沼の争いに発展、金の亡者達の争いとなっていた。
実際【ヘスティア・ファミリア】もそこまで金に困っている訳では無いが折角なので最大の功労者の働きに相応しい額は欲しいと言うのは人、そして神の性である。
結局この話し合いはギルドが仲介する事で何とか収まり【ヘスティア・ファミリア】には当初リュウイチとヘスティアが要求した通り元【フレイヤ・ファミリア】の所有する建物が全て与えられた。
残りの部位は