ベルから学区行きを告げられた2人は速攻で準備を整えベルより一足早く学区に入った。
「アンタが神バルドル?」
「ああ、ようこそミユにリュウイチ、外界に娯楽を齎す者達よ」
「それで?俺達に何をさせたい?」
「単刀直入だな、良いだろう。と言っても何も難しい事は何も無い、この学区にいる生徒達に君達のゲームを広めて欲しい、君達の生み出すゲームから彼らが何を学ぶのか、それが見てみたいんだ」
「……………………分かりました。授業は此方に全て任せてもらえる、と言うことで宜しいですか?」
「無論だとも、それから教師陣に支給する正装も用意させた」
バルドルがそう言うと扉の奥から制服を持った者達が現れ2人に制服を渡す。
「では、お二人の教育、楽しみにしていますよ?」
バルドルはそう言うとその場を離れ制服を持たされた2人だけが残った。
そうしてあっという間に初授業の日、最初にバルドルが生徒達に魔石製品のスピーカーで2人を新任として紹介し授業についてなどを細かく教える。
「こりゃあ、えらい期待されてるな」
そしていざ授業となる頃には多くの生徒が押し掛け教室に入り切らない程の生徒で溢れ返っていた。
「さて、取り敢えず自己紹介からしておくか、ええ今日から試験的に取り入れられる【ゲーム学科】の臨時講師、リュウイチと妹のミユだ、宜しくな。この学科ではゲームについて色々な事を教える事になってる」
その時、1人の生徒が手を挙げる。
「あの先生、この学科は将来どんな役に立つのですか?」
最もな意見に他の生徒達も壇上に立つリュウイチに目を向ける。
「それは分からん」
「へ?」
思ってもいなかった言葉に質問した生徒は思わず声を漏らす。
「正確にはそれを決めるのは俺達じゃない、これから授業を受ける君達自身だ…………折角だ、1つ実演をしよう」
リュウイチはそう言うと2つのコントローラーと1つの画面を持ち出しせっせと接続していく。
「これはテトリス、ルールは簡単、上から落ちて来るこのブロックを下に重ねていく、横一列に並ぶとブロックが消えるからまた重ねていく、これの繰り返し、今回は対人戦ルールだから一度に多くのブロックを消せば相手を妨害出来る」
ミユに片面を操作させながらリュウイチは説明し生徒達も難しい物では無いと理解を示す。
「君と俺で勝負しよう、その後に続きを話す」
リュウイチの言葉に生徒は頷きコントローラーを握る。
「ではゲームスタート!!」
ミユの掛け声と共にゲームが始まり2人は順調にブロックを積んでいく。
しかし積み方には大きな違いがあり生徒の方は消せる内にどんどん消していきスペースに常に余裕を作っている。
一方リュウイチは様々な形のブロックを規則正しく積んでいくがただ1列にだけはブロックを積まなかった。勿論負けそうになればブロックを消すが生徒達の目から見れば劣勢はリュウイチだった。
「凄い、初めてなのに先生を押してる」
「あの子もしかして勝てるんじゃない!?」
そんな声が聞こえ始めた時、リュウイチはその牙を剥き今まで消していなかったブロックをまたたく間に消していきあっという間に生徒を沈めた。
「………………………………」
突然の出来事に対戦していた生徒は何が起こったのか分からないと言った顔をしていた。
「これがゲームだ。何を学ぶか、誰から学ぶか、他にも学べる事は多い、多すぎる位にな、これほど面白い物は無いぞ?」
リュウイチの言葉に生徒達はあっという間に虜になった。