fallout-error17-   作:ジュメイ

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fallout4サバイバルでジャンク品
のありがたみを知りました。

空き瓶を集めて
きれいな水を持っていく

え 水ポンプを拠点に立てろって
ファストトラベルできねーんだよ
全部徒歩だよ。もう足パンパンだよ

第4話どうぞ
第5話で一旦完結です。続きの構想はあるから
また勢いに任せていつか投稿する


第4話:逃穿

あの日から、俺は「最高に幸せな国民」を演じきった。

 

エトの遺書に残された言葉を胸の奥に。

血の滲んだあの日から、ツクヨミを正規pactに偽装し

ハッキングで俺の幸福度を「95%」と刻み続けさせている。

 

食堂では誰よりも美味しそうにグレーの

栄養ブロックを食らい、育成講義では誰よりも

感動したふりをして、偽りの涙を流す。

 

アマテラスも、あの監督官も、俺の「演技」に

酔いしれているはずだった。

 

成人認証まで、あと数ヶ月

その平穏が、嵐の前の静けさであることを

俺は一秒たりとも忘れたことはなかった。

 

それは、午後の「情動育成講義」が終わった直後だった。

 

スピーカーから、けんご君の陽気な声が弾ける。

 

『――緊急アナウンス! Unit A-17、

 素晴らしいお知らせだよ!

  君の幸福指数が、過去の模範例をすべて塗り替える

 『至高の領域』に達したため、アマテラス様が直接

 君を中枢へ招待することを決定したんだ!

  本来の成人認証を待たず、今すぐお迎えに上がるよ!』

 

「……なんだって?」

 

 講義室が、生徒たちの拍手と祝福の声に包まれる。

 

「おめでとう、A-17」

「アマテラス様のお膝元に行けるなんて、なんて幸福なんだ」

「僕たちの誇りだよ」

 

 だが、俺の背筋には氷のような寒気が走った。

 

 招待? 嘘だ。

 

あまりに完璧に演じすぎた結果、

「常に高い数値を出し続ける」俺の存在そのものを

アマテラスが怪しみ始めたのだ。

 

講義室の扉が、重々しい音を立てて開いた。

 

そこに立っていたのは、いつもの監督官ではない。

黒い強化樹脂のフルフェイスで顔を隠し、胸元に

アマテラスの紋章を刻んだ、感情を持たない機械

 

――『執行官(エグゼキューター)』の集団だった。

 

「Unit A-17。アマテラス中枢へ連行する。光栄に思え。」

 

 執行官が差し出す、拘束用の電磁ブレスレット。

 

「……ええ。最高に、光栄です」

 

 俺は、教えられた通りの「幸福な笑顔」を作った。

 そして、執行官の腕を、全力で薙ぎ払った。

 

「Unit A-17!」

 

 執行官の叫びを聞き流し、俺は地を蹴った。

 

「ツクヨミ ステルス解除 

 プロトコル・オーバーライド

 ――脱出シークエンスを開始しろ!」

 

『了解セブ。計測中……おや、現在の生存確率は

 0.00000……計算するだけ無駄ですね。

 結論、セブは死にます』

 

「お前、AIのくせに随分と人間味のある嫌味を言うな!」

 

『光栄です。網膜ディスプレイに脱出経路を表示。

 死にたくなければ、その貧弱な足を動かしなさい』

 

網膜に映る視界が、一瞬でツクヨミのハッキング

画面に切り替わる。俺は執行官の股をくぐり抜け

講義室から廊下へと飛び出した。

 

「逃がすな! Unit A-17をエラーと判断。

 個体『error17』に指定する」

 

背後で怒号が飛ぶ。道中、アマテラスの

監視ネットワークにノイズを叩き込み、自分の姿を消す。

 

「……生体サイン、背景放射に偽装。

 カメラログをループ再生に固定!」

 

 俺は暗い配管の中を、泥にまみれて突き進んだ。

 ハッキングされたアマテラスの警報が、

 ジオ・TOKYO全域に鳴り響いているのが、

 壁越しに振動として伝わってくる。

 

『セブ。警告。前方100メートルに熱源反応。

 執行官が展開中』

 

「マップされていない通路じゃなかったのか」

 

『セブ。進言。この前の侵入で監視が強化されました。残念。』

 

「自業自得ってか。チッ……逃げ場がねえ!」

 

 俺が辿り着いたのは、最上部の忘れられた、巨大な空洞。

 

そこには、ジオ・TOKYO初期に運用されていた

「リサイクル不能な不純物(ゴミ)」を

外の世界へ投げ捨てるための、一方通行の

『廃棄口』が大きな口を開けていた。

 

背後の通路から、無数の執行官、そして――

ゆっくりと歩み寄る、あの監督官の姿があった。

 

「そこまでだ、A-17いやセブ。実に素晴らしい

 『無謀な冒険』だった。君がそのガラクタで私の

 目を欺いていた事実に私の情動は今、

 かつてないほど震えているよ」

 

 監督官はバイザー越しに、歪んだ賞賛の笑みを浮かべた。

 

「だが、その先は死の世界だ。外には毒と砂しかない。

 アマテラス様の慈悲を拒み、エラーとして

 捨てられたいのかね?」

 

 俺は廃棄口の縁に立ち、遺書をしまい込んだ

 胸元を強く手で押さえた。

 

「ああ、棄ててくれ。……計算し尽くされた

 『幸福』なんて、反吐が出る

 ...ツクヨミ廃棄口強制解放しろ」

 

「了解、セブ。」

 

 ツクヨミが、100年ぶりに廃棄口の重厚な

 ハッチを強制解放する。不快な警報音を

 かき消すほどの強風が、外から吹き込んできた。

 

「……エト。見ててくれ。俺は、本物の幸せを掴んで、

 必ず戻ってくる」

 

俺は、監督官の傲慢な表情を、忘れぬよう目に焼き付けた。

 

「成人認証まで待てなくて、悪かったな! 監督官!」

 

俺は、神の慈悲すら届かぬ「暗闇」の先へ

監督官へ中指を立てながら自らの意思で身を投げた。

 

背後でハッチが閉まる金属音と、監督官の

忌々しい笑い声が遠ざかっていく。

 

落ちていく衝撃の中、俺の耳元でツクヨミが囁いた。

 

『――暫定管理者セブ。重力加速による

 死亡リスクを回避するため、着地保護

 シークエンスを開始。……ようこそ、本当の地獄へ』




現在のジオ・TOKYOは完全循環型シェルターです
全ての資源を無駄なく利用しています

不法投棄などはございません

読んでくれてありがとうございます。
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