ブルーアーカイブの世界で最高のエンディングを目指したい!   作:熱いマルゥ!

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23話 異次元からの刺客

 

 

 

 

 

 

 

ユメ「待って樂君!」

 

校舎から出ようとした瞬間、背後から靴底を打つ音が走った。

 

樂「…どうしたんですかー先輩?」

 

ユメ「何処に行くつもりなの?ホシノちゃんから聞いたよ…。」

ユメ「また独りで、戦おうとしてるって。」

 

 

 

樂「まあ、そうなりますね。」

 

2人の間に風が吹く。

樂の言葉に、胸の奥が締め付けられる…。

 

ユメ「…っ私達も行かせて、足手まといかもしれな――」

 

樂「ごめんなさい、ユメ先輩。ホシノにも言いましたが、これは俺の問題なんです。」

 

雷帝の正体も、何もかも知らない。だが、観察力はゲマトリア級だと感じている。最悪、ホシノとユメ先輩が死ぬとまで評価されているのも確かだ。

 

樂「永遠の別れにするつもりは微塵もありません。…だから、アビドスで待っててくれませんか?」

 

 

 

目が潤む。ここで泣いちゃ駄目だ。

 

ユメ「それで納得なんて、できないよ…。」

ユメ「私は…私達は樂君と一緒に――」

 

 

 

樂「先輩、外に出るときはコンパスと水筒、忘れないでくださいね。」

 

ユメ「急にどうしたの?私がいくら、ドジだからって…」

 

 

樂「俺が言えた事じゃないですけど、喧嘩は止めてくださいね。」

 

今、樂君が言いたい事が分かった気がする。樂君が欲しい言葉は…

 

ユメ「…そっか。大丈夫だよ、私達の心配は。」

ユメ「樂君はその人を、絶対にぶっ飛ばしてきてね…!」

 

樂「…!勿論ですよ、ユメ先輩。」

 

 

自然と歩く足が軽くなる。いつもの帰り道も、今日は少しだけは寂しい。

 

夕陽の影が自身を長く伸ばし、静けさが不安を煽る。

 

――廃墟で夜を明かし、翌朝10時頃。

 

樂はある人物と待ち合わせをしていた。

 

樂「…久しぶりだな、エマ。」

 

エマ「話は聞いたよ…樂。」

 

――情報部所属、雪村エマ

 

樂とは1度、戦闘を繰り広げた仲。ヒナから、樂の助けが必要と聞いてやって来た。

 

エマ「雷帝に狙われるとは…アーメン。」

 

樂「まだ祈んな、終わってねぇから。」

 

エマ「あの人は用意周到だからねー。」

 

――静寂、いや嵐の前の静けさか…。

どっちにしろ、無法地帯と呼ばれたゲヘナに静けさは似つかわしくない。

 

 

 

エマ「それは…ゲヘナに来てから理解しただろ?」

 

銃を構え樂に向ける。

 

 

樂「確かにな。」

 

樂もまたナイフを構える。

 

 

 

 

視線を合わせ――

 

エマ「さようなら。」

 

樂「……。」

 

 

 

風を切り進むナイフと弾丸が、お互いに命中する――

 

 

 

 

エマ「よっ」

 

樂「俺だけ要求値高くない?」

 

―かと思えたが樂は首を傾け、弾丸を躱す。

エマも体を横にズラし、ナイフを避ける。

 

互いの背後に着弾した、ナイフと弾丸。背後の草むらから影が現れる。

 

尾行者1「…チッ、バレてたか!」

 

尾行者2「なかなかやりますね…。」

 

樂「新手の刺客か?」

 

今度はナイフではなく、刀を構え臨戦体勢に移る。

 

エマ「そうっぽいね。二手に分かれよう。」

 

エマは、お得意のサブマシンガンで応戦する。

すかさず、エマが追撃を入れに行く。

 

 

戦闘の幕が開いた

 

 

樂「はっ!」

 

弾丸を刃で弾き、尾行者に距離を詰めていく。刀の才能があるのかもしれない。

 

樂「…逃げてばっかじゃ俺に勝てねぇよ。」

 

尾行者1「私は逃げてない!」

 

間合いに入らなければ脅威はない。

ならばここは距離を取る。その時――

 

エマ「こっちは2人だよ?」

 

尾行者1「なっ!?お前はアイツの相手を――」

 

エマのサブマシンガンが尾行者1に炸裂する。

 

尾行者1「卑怯な…」

 

 

樂「…ちょっと可哀想だな。」

 

エマ「周りが見えてないのが悪い。」

 

 

尾行者2「私は彼女のようには行きませんよ!」

 

樂とエマが不良を挟むように、左右に広がる。

 

尾行者2(…あの男は遠距離攻撃を持っていない。)

 

尾行者2「まずは貴様を戦闘不能にしてやりましょう!」

 

エマ「いいの?私の方が強いのに!」

 

 

エマと尾行者の銃撃戦。エマの相手をしながらも、此方を警戒しているな…。

 

樂「少し借りるぜ?尾行者ちゃん。」

 

尾行者1「やめ…」

 

尾行者から拝借したアサルトライフルで援護射撃をする。

此方に意識を向けてくる。

 

尾行者2「もう!邪魔しかしないじゃない!」

 

 

当然、その隙をエマは見逃さない。

 

エマ「一旦眠れ。」

 

近距離まで近付き、尾行者の銃を叩き落とす。その後は樂とエマの挟み撃ちに対処出来ず、戦闘不能に追い詰めた。

 

尾行者1「やるじゃねぇか…。」

 

尾行者2「…貴方ホントに邪魔なだけでしたよ!」

 

 

取り敢えず拘束して、情報を引き出そうとしたその時、

死角から銃声が鳴る。

 

樂「くっ…!」

 

エマ「樂!」

 

樂「大丈夫だ。撃たれたと思ったんだが、痛くない。」

 

1度遮蔽に隠れ、敵の位置を確認する。

 

声だけが響き、場所を掴めない。

 

尾行者3「それは神経を麻痺させる弾丸です。痛みはありませんが、もうじき動けなくなりますよ。」

 

樂「……。」

 

身体の動きが鈍い。気を抜けば眠っちまいそうだ。

 

エマ「それ、まだ開発途中の奴でしょ。」

 

尾行者3「ええ。ですが生身の人間程度なら効くと思いますよ。」

 

樂「生身の人間…それが聞けて安心したぜ。」 

 

ナイフを取り出し、刺すのではなく切り付ける。

効果は薄いが、これでもう少し動けるだろう。

 

尾行者3「ほほう。これが例の…超越的な力をもたらすナイフですか。」

 

エマ「あまり手札を切るなと言ったのに…。」

 

尾行者3「その力、試してみましょうか!」

 

その言葉と共に、目の前の空間にヒビが入る。ヒビの周囲はどんどん歪んでいく。

 

樂「…これは」

 

エマ「そんなの知らないんだけど?!」

 

割れた空間から軍服の女性が現れる。軍服の後ろには恐ろしく不気味な犬も見える。低く唸る声に、鼓動が加速する。

 

樂「…エマ!」

 

エマ「分かってる!」

 

至近距離、回避不能の弾幕。避けることは出来ない

 

――筈だった。

 

 

 

尾行者が空間に手をかざす。そして一言。

 

尾行者3「…“消えろ”」

 

 

―刹那、世界全体に号令が掛かったように色が消えた。

否、色が消えたと錯覚する程の恐怖が脳内に響く。

 

その言葉と共に銃弾が消える。次の瞬間、空間そのものに弾痕が空いた。弾痕からは空洞音が響いていた。

 

 

 

エマ「は…?」

 

樂「そんなんありかよ…。」

 

尾行者3「…よくやった。後は私に任せたまえ。」

 

軍服の女性が先ほどの拘束した尾行者に手をかざす。

 

尾行者「“開け”」

 

お次は地面が開き、尾行者達はそのまま飲み込まれてしまった。

 

 

 

樂「エマ、撤退とか考えてもいいか…?」

 

エマ「ちょうど同じこと考えてたよ…。」

 

そんな事は許さないとばかりに、此方にプレッシャーをかけてくる。

 

尾行者3「…自己紹介をさせて貰おう。

 

異次元から1歩前に出てくる。軍服の足が地面に触れた時、地面にヒビが入った。

 

 

 

尾行者3「私は雷帝様に使える忠実な下僕…」

 

ヒビはより音を立て広がり続ける。

 

ポチ「そう。我が名こそが、ポチだ…!」

 

 

 

後ろから何かが割れる音がした。そこには、先ほど目の前にあった、弾痕が開いていた。そこから弾丸が放たれる。

 

 

 

樂「エマ――がはっ…。」

 

エマ「…ぐぅ!…あれは、私の弾丸か…?」 

 

 

 

血が吹き出してやがる…。あんなの避けきれねぇ。

 

私も、もろに食らっちゃった…。

 

 

エマ「アイツは空間に細工をしてるんだと思う…。」

 

樂「空間に細工…か。」

 

 

樂「…ありがとな、それだけでも充分過ぎるぜ。」

樂「……っ。」

 

足に力が入らねぇ…さっきの毒か。

 

まさしく、別次元の能力。

 

……ユメとホシノにも、まだ謝ってねぇ。

 

空間を支配せし者――ポチ。

 

まずは弱点を見つけてやる……!    

 

ポチ「いい名でしょう?我が君主に名付けられた最高の名前です。」

 

 

 

 

 

身勝手ながら、話を広げすぎてしまったため、今後の方針について整理させてください! 現在の本編(一部)は、しっかり完結予定です。その上で、次の展開(二部の原作開始)についてアンケートを取らせてください。二部は、一部を読んでなくても、楽しめるような展開を考えてます!

  • 今の展開は面白い
  • 今の展開は興味ない
  • 一部と同時平行で二部を書いて欲しい
  • 一部をちゃんと書ききって欲しい
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