ブルーアーカイブの世界で最高のエンディングを目指したい!   作:熱いマルゥ!

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25話 使命か、忠誠か

 

 

 

 

 

 

 

ポチ「…“開け”!」

 

 

エマ「“開け次元の門よ”…!」

 

 

ポチは手を翳し、エマはナイフで次元を切り裂き、門を開いた。

 

エマ「ぐぅっ…開けぇ!」

 

空間こそ歪むが、完全には開かない。先に動いたのはポチだった。

 

ポチ「この神秘は私が汗水垂らし、やっと辿り着いた能力。貴女程度が、簡単に扱える訳がありません!」

 

先ほど樂を追い詰めた技。エマの頭上に影が出来る。

 

ポチ「そのまま……潰れなさい!」

 

避けることは不可能。圧倒的な物量で、エマは押し潰されたように見えた。

 

砂埃が落ち着いた頃、ポチは有るものを発見する。

 

 

ポチ「…これは次元の扉?……足音が微かに聞こえますね…。」

 

エマの姿は見つからないが、足音が聞こえる。不完全ながら、扉を開けることに成功したようだ。

 

 

 

 

エマ「はぁ…はぁ」

 

ギリギリだった。あと1秒でも遅かったら、人間ミンチにでもなってたかも…。

 

奴は追撃をしてくる筈。犬は開ける瞬間が弱点だった。

 

 

エマ「何処からでも来い…!迎え撃ってやる。」

 

耳をすませ…足音が止まる。

 

エマ「…後ろか。」

 

ヒビが入っていく…完璧に合わせた。

 

エマ「食らえポチ!」

 

――ダダダダダダダ!

 

サブマシンガンを入り口に置いておく。

 

???「ぐえ、やめ――」

 

エマ「違う…。ポチじゃない!」

 

ポチの声に違和感を持ち、1度銃撃を止める。

 

ポチ「己の弱点は、理解しているつもりです。」

 

ポチはカウンターを読んでいた。先ほどの尾行者を盾に、異空間に切り込む。

 

ポチが突っ込んでくる。ここは殴り合いしかない。

 

 

エマ「それがなんだぁ!」

 

ポチ「ふっ…!」

 

ポチの蹴りがエマの足に直撃する。エマも負けじと、ポチの鳩尾に一発拳を入れる。

 

ポチ「がはっ……いい一撃です。」

ぐちゃ……ぐちゃ。

 

 

エマ「……なんだ?」

 

ただの拳で、血反吐を吐くほど効いたのか?

 

一瞬のにらみ合い。お互いの動きを待っている。

 

ポチ「……ぐっ。」

 

樂に刺された傷が開きましたか…。銃を持ってきて置くべきでしたねぇ。

 

 

エマ「視界が…!」

 

身体に力が入らない……

 

両者、体力は底を尽きかけている。だが、どっちが優勢かと言われれば、未だポチが優勢だろう。

 

エマ「うっ…せめて…これだけでも」

 

限界を迎えたエマが力無く、地面に崩れる。

 

だが、最後の力を振り絞り空間に亀裂を作る。そこに自分が刺していたナイフを投げる。

 

これで少しでも、アイツの時間を稼げるなら…。

 

ポチ「ふふっ…この勝負決まったようですね…!」

 

身体を引き摺るように歩き、エマの前まで出向く。

 

ポチ「よく頑張りました。貴女の精神は尊敬に値するものです。」

 

エマ「……。」

 

意識はあるのに…指すら動かないや。

ごめんヒナたそ。樂。私、何も出来なかったよ…

 

?「そんな事はないさ。エマ。」

 

その声は…君なの?逃げてお願い…

 

?「逃げも隠れもしねぇよ。エマがまだ諦めてないからな。」

 

ポチ「……何故、君が動けるっ?!」

 

コツ……コツ……。

 

 

 

?「確かエマの開け方はこうだっけ?」

 

?「“開け次元の扉よ”」

 

――パリンッ!

 

 

エマの開けた亀裂が斬られたように割れ、そこからは血塗れの影が見える。

 

 

?「ずっと俺に話しかけてくる奴が居たんでな。」

樂「…煩くて起きちまったよ。」

 

 

 

葬ったはずの過去が、私の前に再び現れた。

 

ポチ「……何をしたんです!戦闘不能まで追い詰めた…もはや動くことすら……」

 

樂「人が気持ちよく寝てんのに、エマがうるさいからだ…よっ…!」

 

刹那――神速で距離を詰め、蹴り飛ばす。

 

ポチ「ぐふっ…」

 

あり得ない…!トドメだけは手を抜かなかった!だと言うのに…落ち着け、私は負けていない。奴も体力はない筈。

 

樂「エマ、ありがとう。それと…ごめんな。もう休んでてくれ。」

 

エマ「……。」

 

後はお願い…樂。

自身のシャツを切り裂き、シャツでエマの傷口を塞ぐ。

 

 

樂「ああ。2人でこの戦いに終止符を打とうぜ…。」

 

刀を構えポチ公と向かい合う。

 

ポチも負けじと立ち上がる。

 

ポチ「私は負けない…負ける訳にはいかないのです…!」

 

樂「諦めろ。もう動ける体力もないだろ。」

樂「お前の敗因は2つ…。」

 

一歩づつ進み続ける。

 

ポチ「……“開けぇ!”」

 

ポチが扉を開こうとするが…人一人すら入れない扉。

 

ポチ「ふふっ…はっはっはっ!」

 

そうか…私が負けるのか…。私の敗因など1つに決まっているだろうに…。

 

刀の間合いに入り、刃を振り上げる。

樂「1つ…アンタは、最初から本気を出すべきだった。」

樂「2つ…俺達を狙ったこと。」

 

ポチ「……油断と慢心か。」

確実に私より格下だった…なのに私は負けてしまった。自分の驕りが招いた、必然の敗北。

 

 

目を瞑り、時を待つ。

 

樂「また会おうぜ。」

樂の刀が、ポチに振り抜かれた。

 

 

ごめんなさい、君主。貴方様の世界を見てみたかった。

 

 

 

――静寂。

 

 

 

目を開ければ……刀は私の首元で止まっていた。

 

樂「……これで勝負はついたな。」

 

ポチ「……?何を…しているのですか?」

何故…刃を納める?私は覚悟していたのに。

 

 

樂「…勝負はついた。それ以上も以下もない。」

 

ポチ「……最悪、貴方を殺すつもりだったのですよ?」

意味が分からない。私を憐れんでいるのか?

 

樂「エマだって、お前を殺すつもりは無かったと思うぜ?」

思い返してみれば、エマが殺すつもりなら人質ごと撃てばよかっただろうに…

 

ポチ「そんな理由で?理解出来ません…」

ポチ「ここで私を見逃せば…次はありませんよ?」

 

樂「そうかもなぁ。エマもお寝んねしちまったし…。」

 

 

樂「…でも、俺達が憎しみ合うのは違うだろ?」

樂「だから、俺は此処で止まった。…次はアンタだ。」

 

ポチ公に手を差し伸べる。

樂「この手を握るかは、アンタの選択だ。」

 

 

 

ポチ「……!」

 

 

――

 

??「私の元で、君は何をしたい?」

 

ポチ「はい!私は…争いの無いゲヘナを作りたいです!後、とっても美味しい物が食べたいです!」

 

??「…素晴らしい目標だね。私達で必ず叶えようじゃないか。食事は…まあ、頑張るよ…。」

 

 

――

 

あの人は雷帝に変わってしまった。だから、私も変わったんだ。いつか、あの日の貴女様に戻ると信じて。

 

ポチ「……その手は受け取れません。」

ポチ「私には、そんな甘さは持ち得ていない。雷帝からの命があれば…次は無い。」

 

樂「…そうか」

 

私の選択。……私は雷帝に忠誠を誓ったんだ。

だからこれでいい。

 

 

どうして、視界が滲むんだ?

 

 

 

樂「なんで…泣いてんだよ、ポチ。」

 

ポチ「…私は…私はどうすれいいんだ…。」

忠誠を誓ったのは、あの頃の優しい君主です…決して、雷帝に誓ったわけでは無い……!

 

ポチ「私は一体誰の為に…戦っているのですか…。」

 

樂「……雷帝の為じゃないのか?」

 

ポチ「私が忠誠を誓ったのは…雷帝になる前の、気高き慈悲を持ったあの方だけです。」

 

樂「……。」

かつて忠誠を誓った者が今じゃ別人の様に変わっちまう。…分かりたくないほど、分かるよ。

 

樂「お前はまだ、昔の雷帝に忠誠を誓ってんのか?」

 

ポチ「当たり前です!私には君主だけなんです…。」

 

樂「だったら俺達で“君主”とやらに戻してやろうぜ?」

 

ポチ「…何を言ってるんですか…もうあの頃の君主は居ないのです…。」

 

樂「人は簡単に変われねぇ。きっと理由がある筈だ。」

樂「もっとも、俺1人でも行くがな。」

 

ポチ「………ふふっ。面白い」

 

異空間にそのものにヒビが入っていく。どうやら、異空間は崩壊するようだ。

 

パキンッ――!ガラスの破片が落ちるように元の世界へ戻ったようだ。

 

 

――

 

雷帝「君は私と何がしたい?」

 

君主「君は私と何がしたい?」

 

……私は、貴女と一緒に居たいです。

ポチ「私は暫く答えを探します。貴方はエマを見てあげなさい。」

ポチ「次に会う時には答えを出すつもりです。決して、貴方の味方ではありませんから。」

 

樂「……次は本気でやり合おうぜ?ポチ」

 

ポチは一瞬だけ視線を落とし、それから静かに笑った。

 

……エマともこんな別れ方をした気がするな。

 

 

 

 

 

 

身勝手ながら、話を広げすぎてしまったため、今後の方針について整理させてください! 現在の本編(一部)は、しっかり完結予定です。その上で、次の展開(二部の原作開始)についてアンケートを取らせてください。二部は、一部を読んでなくても、楽しめるような展開を考えてます!

  • 今の展開は面白い
  • 今の展開は興味ない
  • 一部と同時平行で二部を書いて欲しい
  • 一部をちゃんと書ききって欲しい
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