ブルーアーカイブの世界で最高のエンディングを目指したい! 作:熱いマルゥ!
ポチ「……戻ってきたんですね。エマは無事でしたか?」
樂「ああ。医学部に任せた。俺も、すぐ治療を受ける。アンタもさっさと治療を受けた方がいい。」
ポチの腹に、ナイフぶっ刺しちゃったし……殺すつもり無いって言ったけど、割と殺意高いことしてんな。
ポチ「ええ、後で行きますよ。傷は全て神秘で補強していますから、今は大丈夫です。」
――バナナー♪バナナー?YO!バナナー♪
樂「んあ、電話か。」
ポチ「……なかなか個性的な着信音ですね。」
なんでそんな着信音キモいんですか…。
相手は……ホシノか。
周囲の音だけがやけに遠い。
ポチも何も言わず、少しだけ視線を外している。
――バナナー♪バナナー?YO!バナ…
樂「……」
一瞬、出るのを躊躇ったが通話ボタンを押した。
樂「もしもし」
ホシノ『……もしもし、樂、だよね』
声が少しだけ固い。
いつもの気だるさはあるのに、その奥に“詰まった何か”が混じっている。
ホシノ『その……』
一拍、空く。
その沈黙が、さっきの戦闘より重かった。
ホシノ『なんだろ……怒ってるとかじゃなくてさ』
ホシノ『心配した、って言うのが一番近いかも』
樂「……」
ポチがほんの少しだけ距離を取る。重い空気を感じとったのか。
ホシノ『きっと…樂も色々背負ってたんだよね?私よりもずっと重いものを』
ホシノ『謝りたかったの。ごめんなさい。』
また沈黙。
樂は視線を落とす。
自分の指先が、妙に冷たい。
樂「……俺も、悪かった。ごめんホシノ。」
ホシノ『…うん』
一度息を吐く。
ここで逃げるのは簡単だった。でも今回は逃げない。
樂「一人で出ていったことも」
樂「ホシノの気持ち、考えなかったことも」
ホシノ『……』
ホシノ『うん』
短い返事なのに、責めてこないのが逆に刺さる。
樂「だから、もう少し待ってて欲しい。」
樂「……。」
ホシノ『……ずっと待ってるよ。頑張って、樂。』
樂「……ありがとうホシノ。」
やっぱりホシノは優しいな。
樂「そうだ…今さっき戦ってた奴が目の前に居るんだよね。名前はポチって言うらしいぜ。可愛いだろ?」
ホシノ『……樂?』
ポチ「私を巻き込まないで下さい。はぁ…お腹が痛くなってきました…。」
樂「……マジですまんかった。」
ポチ「別に構いませんよ。先に仕掛けたは私ですから。それに、貴方の方が酷いでしょう?」
ホシノ『…樂?私、そっち行くよ。早く場所教えて。』
樂「……俺が圧勝したから!ホシノは来なくて平気平気!それにもう分からせたからさ!」
ポチ「………。」
私が分からさせたのですか。逆では…?
ホシノ『怪我は?』
樂「…治療待ち。」
ホシノ『……何かあったら言ってね。直ぐに行くから。本当に』
樂「ああ、困ったら俺から電話するよ。」
ホシノ『……ならいい』
ホシノ『ほんとに、困ったらちゃんと言って』
樂「ああ。」
一拍。
ホシノはそれ以上何も言わない。
ホシノ『……じゃあね』
通話が切れた。
静かになる。
ポチがようやく息を吐いた。
ポチ「彼女、すごい圧でしたね。」
樂「アンタほどの奴が言うならそうだな。」
ポチ「…絶対に関わりたくないタイプです」
――暫くして。
樂「……そうだ。お前に聞きたいことがあるんだ。雷帝について、何か言える事はないか?」
ポチ「…私から話す事なんてないですよ。」
樂「ですよねー。」
空気が張り詰められる。
ポチ「いずれ貴方は、君主と戦うことになるでしょう。」
ポチ「その時は……いえ、これ以上は辞めておきます。」
樂「もったいぶるズラねぇ…?」
ポチ「ふふっ…私は行きますね。」
ベンチからゆっくりと腰を上げ、何処かに行ってしまった。
樂「怖い、怖い」
俺は治療受けに行こ
――医学部のベッドにて…。
樂「異空間の扉かぁ…。」
ポチ公の能力。異空間に扉を開き、2つの次元を行き来する。移動、物量のゴリ押し、やろうと思えば扉で切断も出来るだろう。
樂「それが、エマと俺も近いような事は出来た…。」
…エマと俺は次元を開く事が出来た。もっとも、ポチの能力があってこそだが。
樂「……。」
ナイフを使えばまた開けるかもしれない。だが、それは俺自身の力ではない。きっと雷帝には通用しないだろう。
樂「必殺技…か…。」
俺だけのオリジナルな必殺技があれば、それこそが雷帝に届き得る刃になる。
樂「なんつって、そう簡単に出来ないよなー。」
このタイミングでも、雷帝の刺客は来るかもしれない。ならば、今は体を一秒でも休めよう。
始刻刀「……。」
――別の部屋にて。
エマ「あーん!」
ヒナ「美味しい?プリン。」
エマ「上手し!やっぱ、ヒナたその選ぶプリンは最高だよ。」
ヒナ「よかった。消費期限切れてて、捨てるか迷ったのよ。」
エマ「ヒナさん。私、実は病人なんです。」
嘘だろこの悪魔。それ言われない方が幸せだったかも
ヒナ「はい、あーん。」
エマ「美味しいから…まあ、いいか。」