DEATHNOTEを使った人間はどこに行く?それは、キヴォトスだ   作:kkrr

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不定期の方が筆がちゃんと乗りますね!


テラー

ユメ先輩は、怪しい男の人物の提案を飲もうとした。初対面で私たちの事情を知っていそうな奴が怪しく思えて仕方がなかった。必死にその提案を飲まないで欲しいと懇願した。あの時の私は、惨めに映ったのかもしれない。だが、これ以上騙される訳にはいかなかったのだ。

 

「ユメ先輩っ!待ってください、流石に怪しいすぎます。」

 

「ぇえ〜でもぉ〜……受けてみない……?」

 

「だから、これが怪しいといってるんです!」この分からず屋が、だがそんなとこが嫌いではない。むしろ、こうでなくてはいけない。惚気けているようだが、これは死活問題なのだ。そんな情に踊らされる訳には行かない。

 

そんな私の様子を見て、竜崎と名乗る人物は「わかりました、では私からの提案があります。アビドスのここ3年の活動履歴を見せてください」と持ちかけてきた。最初からこれが目的だったのか?わからない。わからないが、何も要求されないよりはマシだし、金でない分、提案を受けるハードルが下がったような気がする。だが、なぜ活動履歴?わからない、たかが活動履歴、そして、ここ最近のアビドスは急激に右肩下がりなため、そこまで大事なものはないはずだ。

 

「……いいでしょう、ここにサインすればいいんですね。ユメ先輩、やってください」

 

「ふぇぇ、私ハブられてるぅ〜」

 

 

 

 

 

教えられた場所を掘り返すと、高価とも安価ともいえないが金に換金できるものが存在した。疑問があった。何度か何も無いところを教えられた。怪しかった。信憑性を高めるために、間違った場所を教えているのではないかと。そうして恩と友情を育み、なにかとんでもないことを頼み込むのではないか?

 

 

疑問を消せないでいると、竜崎がこちらに近づいてくる。ユメ先輩が採掘しているのを横目に

 

「貴女が私のことを疑っているのは理解しています……言わないといけないのでしょうね……私は連邦生徒会に所属しています。」

「……は?お前はいま……連邦生徒会に所属していると言ったのか?」

「ええそうです。貴女は懐柔できそうにもないので、疑いを晴らそうと思いまして。そこで提案です。梔子生徒会長には何も言わないでください。何も言わなければ、借金を多少は返せるぐらいの金を保証します。」

「それを信じろと……?」

 

ユメ先輩に言った方がいいのだろうが、こいつの借金を減らせるという言葉に揺さぶられてしまう。気取られないように振る舞いながら、次の言葉を出そうとする。

 

「私の本当の目的は……アビドスの現状調査です。生徒会長は、ここを避けたがっているようにも見えました。何かあるのかもしれない。だからここに私は来ました。これをあの人に知られる訳にはいきません。」

「……言わなければいいんですね。本当に借金を減らせるほどのお金を渡してくれるのならば」

 

この言葉に満足したのか、彼はユメ先輩を手伝いに向かった。私がサボっていると思われる訳にもいかないので、私も休憩をやめて、向かった。彼は怪しいが、利用し利用される関係が1番なのだろう。信頼はできない。が、信用はしてもいいのかもしれない。

 

 

 

そこそこの金額が集まり、借金の返済に余裕ができるようになった。契約通りに活動履歴を渡す。それを流し見して、こちらへと返却してくる。彼は覚えたらしい。この後どうするのかを聞いてみた。今度はゲヘナへと向かうらしい。まだ確か、雷帝が在校しているはずだ。危険が立ち塞がっている。それを理解して尚、向かうと言った。それほど、連邦生徒会長を引きずり下ろしたいのか……?

 

 

連絡先を交換し、さよならの挨拶を交わしたあと、私たちは普段の生活に戻った。

 

 

 

何週間か後に彼からの連絡が来る。内容は、アビドス校舎にまでガイドをして欲しいとの事だ。体制崩壊による治安悪化で一般人が大手を振って歩くことは難しいからだ。そんなことの私に頼むことではないが、ガイドを雇うと連邦生徒会にバレてしまうからなのか?私は勝手にそんなことを想像した。待ち合わせ時間に少し遅れてしまいながらも、無事に到着することができた。

 

「遅かったですね、まぁいいです。行きましょう」

 

傍若無人な立ち振る舞いをする彼に苛立ちが溜まるが、気にすることでは無い。アビドス校舎に辿り着くまでに、色々なことを話した。だが、今回の出来事について聞こうとしたところのらりくらりと躱されてしまう。アビドス校舎に着き、彼と別れたあと、私は彼を尾行した。

 

 

いつの間にか目の前から消え去った。尾行はバレていなかったはずだ。なぜ、消えた?何週間経っても彼は姿を現すことがなかった。返信も帰ってこない。彼はどうやって私の前から姿を消したのか、ずっと考えていた。それだけが頭の中を占めていたが、それは別のものへとすり替わる。

 

 

ユメ先輩が死んでしまったからだ。立ち直れなかった、立ち直るのに時間がかかった。もしかしたら、立ち直れていないのかもしれない。

 

 

その時、ふと思い出す。竜崎はどうやって姿を消した、彼の返信が無くなったのと、ユメ先輩が居なくなったのにはなにか関連性があるのでは?私は見当違いな恨みを彼に募らせた。募らせるしか無かった。

 

 

少し経って、竜崎が死んだとの連絡があった。意味がわからなかった。犯人だと思っていた人物が死んで、恨みを誰にも持てなくなった。自分の精神を保つことができていた恨みが朽ちていく。

 

 

 

 

 

だから、意味がわからなかった。なぜ今になって、姿を表した?なぜ生きている、なぜだ。そして、彼が生きていたことによってユメ先輩を殺したのは彼ではないかと結論づいてしまう。ヘイローがない彼にいつの間にか銃を向けていた。そして、引き金を引こうとした時、彼から

 

「久しぶりですね……ホシノさん」

「なんで、なんで、なんで姿を消した!!!お前なのか?お前がユメ先輩を殺したのか……」

「気の毒だと思っています。sっ!」思わず、引き金を引いてしまう。狙いを定めていなかったため、当たっていないのが幸運だった。

「気の毒に思っています……?私はその言葉が聞きたいんじゃないよ。」

「……私は雷帝との契約で姿を消すことを求められていました。そして、このシェマタの行く末を見守って欲しいとも。」

「……あぁ、そういうことね……納得がいったよ。お前はあの日、生徒会の谷に行ったんだな……そしてシェマタを知っていて、黙っていたな!」

「それが契約だった、そして、私は嘘は言っていません。あれは私の本心でもありました。」

 

何故だろう、凄い頭が冴えている。世界が遅くなった気もする。一つ一つの動作が遅く感じられた。

 

 

そして、引き金を引いた。赤色の液体と臓器が飛び散った。

 

 

なのに、なぜ彼はまだ喋っている?

 

「……ますか?聞いて……シノさん、」

 

 

おかしい、何故だ。殺してしまったはずだ、殺したはずなのに、どうして生きている?

 

「梔………の……けた……」

 

なんだ、何を言っているんだ。声が聞こえなくなる、私が私でなくなってしまう。なんだ……これの……気は……り……な……先輩は

 

 

 

「ホシノ!」

 

慣れ親しんだ声が聞こえた。先生だった、何故かその言葉を聞き取ることができた。

 

 

 

安心したところに、竜崎を殺した私が、ユメ先輩を殺した私が安心してもいいの?この苦しみは私のものだ。それからの行動は何かに唆されていた気もするし、何かに操られていた気もする。

 

 

 

 

 




てか、結局ユメ先輩は、なんで死んだんですかね。死までの経緯を知りたい。

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