主人公に成って絶賛記憶喪失だけど、何故か全キャラの好感度が既にMAX なんだが?! 作:ひまなめこ
何か憑き物が取れたように気を失ったルカを支えて優しく、地面に寝させた後、俺はスヴァローグに近付く。
「まだ、行けるだろ?スヴァローグ。」
{…無論、勝つまで倒れる気はない。}
ルカと戦っている内にスヴァローグはある程度回復したらしく、俺を前にして勇猛果敢に立ち向かってくる。
それも、スヴァローグにしては珍しいミサイルもレーザーも使わない徒手空拳でだ。
スヴァローグの巨大な拳がゴウッ!と言う空気を殴る擬音を立てながら、俺に迫ってくる。
俺はそれを交わし、流れるようにカウンターを放つ。
{ぐっ!機体損傷率74%…危険区域…自動修復モジュール起動}
回復するつもりか?
そんな事させねえよ!
俺はスヴァローグの体に掌を当てて、高圧の電流を流す。
{アガガッ!!…予想外の高圧電流により中枢機能を緊急停止…これ以上の戦闘は不可能と断定。}
電流を流した直後、スヴァローグはこれ以上の戦闘は無理だと断言してその場で膝を付いた。
「もう、終わりか?」
{これ以上の戦闘はワタシが持つ機能の約9割を永久的に破損させる恐れがある。よってこの戦いを棄権させて貰う。}
まあ、そうなるか…。
スヴァローグはロボットだ、ルカや俺と違って無理して覚醒とかそんな理屈じゃ説明出来ない奇跡を起こしたり、最後まで諦めずに戦う事なんて出来ない。
仕方の無いことだ…。
{但し、ワタシの知識ベースには悔しいと言う感情が既にラーニングされている。ワタシの矜持にかけて、最後にこの一撃だけは打ち切らせてもらう。}
そう言ってスヴァローグは立ち上がり、こちらに両手を掲げて、眩い光を溜め始める。
「最後の一撃はビームか!なら、俺も取って置きを食らわせてやる!」
ビームを溜めるスヴァローグに対抗して、俺は両手を開いた状態で合わせて、腰の辺りまで引いて、力を溜める。
あの技を繰り出す為に、ビームといったら"これ"と言う技を…。
「かあ~めえ~はあ~めえ~!」
{ターゲット捕捉!…エネルギー補填完了!発射!!!}
「波ぁ~!」
その瞬間、俺のかめはめ波とスヴァローグのビームが交差し、押し合いが発生する。
がしかし、押し合い出来たのはほんの一瞬だけで、直ぐに俺のかめはめ波がスヴァローグのビームを押し返し、スヴァローグの体を飲み込んだ。
バコーンっ!と言う轟音と共に、スヴァローグは爆発に呑み込まれ、その場で倒れる。
「…満足か?スヴァローグ。」
{…ああ、とても…楽しかった…。}
スヴァローグ&ルカVS俺。
俺の完全勝利だ。
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それから数分が経ち、スヴァローグとルカが無事に回復したので、約束通り、星核の情報を教えて貰えることになった。
{700年前のデータがワタシの極秘メモリの中に保存されている。その映像を今から再生する。}
そう言って、スヴァローグは目から光を照射して空中にスクリーンの様なものを映し出して、星核にまつわる700年前の映像を再生した。
再生された映像に関しては結構長かったから、全部カットします。
一応内容について捕捉すると、700年前の大守護者は頑張って星核を破壊する研究をしていたけど、結局失敗に終わってしまった。
星核を破壊することは不可能だと悟った大守護者は星核の情報を隠蔽した。
その理由は初代大守護者であるアリサ・ランドがレギオンからの襲撃を防ぐ為とは言え星核を起動してしまい、そのせいで寒波が訪れてしまった事を隠す為。
市民達が真実を知って建創者を憎むのを恐れたからだった。
まあ、と言うわけでこの星と星核の関係はわかったが、星核の場所は分からなかった。
まあ、俺は原作知識あるから何処にあるか知ってるけどな。
しかし、スヴァローグが人類に協力的な今、俺達はいつでも上層部に戻って星核を探す事が出来る。
「どうする?早速星核探しに行くか?」
「いや、もう今日は遅い。1日ゆっくり休んで、また、明日星核を探しに行けばいい。」
とオレグに止められ、俺達は今日1日ゆっくり休む事になった。
「俺がホテルを手配しよう。上層部程豪華ではないが、それなりに寛げる場所だ。」
おー!流石オレグさん!太っ腹やな!
そう言うことで、俺達は今日の疲れを癒す為に機械集落を後にし、オレグが手配してくれると言うホテルに向かうのだった。
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俺達が向かったホテルそこは下層部のゲーテホテルだった。
なんでも、上層部のゲーテホテルはこの下層部のゲーテホテルの支店らしい。
つまり、元祖はこっちと言うことだ。
まあ、そんな事はどうでも良い。
俺は下層部をあちこち動き回ったり、スヴァローグとルカを同時に相手にしたりとあまりにも濃い1日を過ごした為、かなり眠い。
その為、俺は飯も食わずに部屋に行き、そのまま眠ってしまうのだった。
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『何故だ、穹。何故私を置いて消えた!私の何が行けなかった…?』
《€£¥£€£¥$》
『黙れ!お前に何が分かる!私の気持ちなど、お前見たいな人でなしに分かるわけがない!』
疲労困憊な俺がベッドに吸い込まれるようにして眠りに着いた瞬間、俺は奇妙な夢(?)を見た。
…完全に忘れてた。
この星の星核と共鳴して、カカリアの過去をちょこっとだけ見る奴ね。
こんな感じなんだな…。
カカリアと星核の声が風呂場で歌の練習してる時みたいにハウリングして聞こえるので、夢の中なのに耳が痛い。
風邪の日に見る夢見たいだ。
今日は疲れているけど、こんな夢見るよりは徹夜した方がましだな。
そう言って夢から覚める為に起きようとした瞬間、突然夢の中のカカリアに腕を掴まれる。
『待て!行かないでくれ!穹!貴様がいないと私は…。』
え?なにこれ…過去の映像じゃないの?
この夢は共鳴した星核を通して、カカリアの記憶を見ていると言うものの筈なんだが、何故か夢の中のカカリアに触れてしまってる。
もしかして同じ夢をカカリアも見ているとか?
「カカリア…お前…。」
『…幻覚か…。穹がここにいるわけないのに、何をしているんだ私は…。』
幻覚だったのね…。
にしては可笑しいな、完全に俺に触ってたし。
『穹、何故私を置いてきぼりに…これ程までに私は貴様の事を想っているのに…。』
そう言ってカカリアは突然静かに泣き出した。
うわっ気まず。
この夢がカカリアのありし過去なのか、それとも星核が俺とカカリアに同時に見せている悪趣味な夢なのか分からないが、兎に角居心地は悪いので、俺は退散させて頂く。
そうして、俺は悪夢から目覚めて、現実に戻る。
「うおー、体がダリい。本当はもっと寝たいけど、寝れねえ。」
仕方ない。
少し外の空気を吸いに行こう。
俺は部屋を出てホテルの外に出る。
すると、ホテルの前でブローニャが一人で黄昏れているところに出くわした。
「ブローニャ、何してるんだ?」
「っ!穹、あなたこそ…。」
「…少し悪夢を見て起きちゃってな。眠れないから外の空気を吸いに来たんだ。」
「…そう。私も何だが眠れなくて…。ねえ、もしよかったら一緒に散歩でもどうかしら?」
これは…もしかしなくても、デートのお誘いですね!
オーケー!この銀河一の変態紳士開拓者であるこの俺が丁寧にエスコートしてやろう!
「喜んでお供するよ。」
「…フフッありがとう。」
こうして、深夜の夜道を若い男女が二人っきりで歩くのだった。
しかし、既に二次性徴を迎えた年頃の男女…何も起こらない筈もなく、暫く歩いた先にある曲がり角で…。
「あら、あんた達こんな夜遅くに何してるのよ。まさか、二人っきりで何かいやらしい事しようとしてるんじゃいわよね?」
「「ゼーレ!?」」
こちらをジト目で睨んでくるゼーレとエンカウントしてしまった。