主人公に成って絶賛記憶喪失だけど、何故か全キャラの好感度が既にMAX なんだが?!   作:ひまなめこ

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6話 俺って実は女が好きなんすよね…、

終末獣を倒した後、俺達は再び主制御部分に戻って来ていた。

 

「よお!アスター、別に頼まれてないけど終末獣倒してきたお!」

 

「ええ、見ていたわ。ありがとう、あなた達には本当に頭が上がらない。」

 

主制御部分に戻って早々俺達はアスターに頭を下げて感謝された。

 

良いことをしたら気分が良いな!

これからも俺は清く生きてきたいと思います!まる!

アレ?作文?

 

「あっそうだ!実は今ちょうどヘルタが戻って来た所なの。今頃は彼女のオフィスにいると思うわ。会っていくでしょ?」

 

ヘルタか…。

確かに一度会ってみたいな。

どうせ本体じゃなくて遠隔操作の人形なんだろうけど、一度はその顔を拝んでおきたい。

 

「ああ、ヘルタがどんな奴か気になるし、会ってみるよ。…皆はどうする?」

 

「ウチは列車に戻ろうかな…。色々あって疲れちゃったし…。」

 

「俺も三月と同じだ。先に戻らせて貰う。」

 

三月と丹恒は列車に戻るのか…。

 

「姫子さんは?」

 

「私は彼女に用事があるから会いに行くわ。一緒に行きましょう?」

 

「ああ、わかった。」

 

「じゃあ、また後でね!」

 

こうして、三月、丹恒、アスターと一旦別れた俺と姫子はヘルタがいると言うオフィスへと歩を進める。

 

「ねえ、穹。少し良いかしら?」

 

「ん?何だ?」

 

ヘルタの元へ向かう道中、隣を歩く姫子から声を掛けられた。

 

「あんた、この後行く宛はあるの?」

 

「行く宛?」

 

「あんたは記憶喪失で、何で宇宙ステーションヘルタにいたのかも分からない。そんなあんたに帰る場所はあるのかしら?」

 

あー、成る程そう言うことか。

確かに今までゴタゴタしていて考える暇が無かったが、俺帰る場所無いやん。

 

原作通りなら、このまま星穹列車に加入するわけなんだけど、隣の姫子さんが俺を嫌っているようなのでそれはかなり難しいかも…。

 

「帰る場所も宛もございやせん。」

 

「そう…。」

 

「…。」

 

「…。」

 

あれ?普通に聞いて来ただけ?

やっぱり俺が開拓者になるルート無くなってる?

別ルート入った?

どっかで選択肢ミスったとか?

 

ヤバい!非常にヤバい!

どうにか俺を列車に入れて貰えるように説得しないと…。

えーと、嫌われている人には先ず、自分の価値を示さないと…。

つまりは自己PRだ。

 

《…僕を列車に乗せないと世界が滅びます…。》※割りとガチ

 

何か脅迫文みたいになっとる!

こんなんじゃ何処の企業も受かりませんよ!

 

「…ねえ。」

 

「っはひ!」

 

急に話し掛けんなよ…。

心臓止まるかと思った…。

 

「あんたがどうしてもって言うなら、仕方なく…本当に不本意ではあるのだけど、大変不本意ではあるのだけど列車に乗せてあげても良いわよ…。」

 

「え?…マジ!本当に?」

 

「え、ええ。…仕方なくよ?」

 

「ありがとうございます!姫子様。一生着いていきます!もう、ずっとあなたの側を離れません!」

 

どんでん返しきたー!

まさかの逆転演出だ!

これで、俺も世界も平和になる!

 

「えっ!?いっ一生側にって…もしかして…けっけっ…。」

 

「ん?毛?毛がどうかしたのか?」

 

「っ!何でも無いわ!」

 

次の瞬間、突然姫子は顔を赤くして足早にオフィスに向かっていった。

 

あんなに顔を赤くして………そんなに俺を列車に入れてるのが嫌だったのか…。

 

等とかなりショックを受けながら俺は姫子を追うようにオフィスに向かうのだった。

____________________________________________________________

あの後、オフィスに到着した俺達は扉を潜り中に入った。

 

「ヘルタ、私よ。いるんでしょ。」

 

「久しぶりね、姫子…そしてお子ちゃま…。」

 

姫子がヘルタの名前を呼ぶと同時にオフィスの奥の影から魔女のような帽子を被ったスラッとした細身の美しい女性が現れた。

 

「何よ?幽霊でも見たような顔して。」

 

現れたヘルタの姿を見た瞬間、俺と姫子は同時に息を飲んだ。

それもその筈。

さっきまでの俺と姫子はヘルタに会うと言っても、あくまでヘルタの人形に会うものだと高を括っていたのだ。

しかし、蓋を開けてみればそこにいたのは人形ではなく本物のヘルタだったのだ。

 

「…驚いたわ、まさかヘルタの本体がわざわざ出迎えてくれるなんてね。」

 

「ちょっとしたサービスよ。記憶を失ったお子ちゃまに特別に私の美貌を一番に拝める権利をあげようと思ってね。」

 

そう言ってヘルタは俺に近づき、俺の両頬を掴んで顔を覗き込んできた。

 

「…。」

 

「あの…、俺の顔になにか?」

 

「ふふっ!相変わらず間抜けな顔ね」

 

いきなり、ディスられたんですけど。

言っておくが俺はマゾじゃないぞ。

例え、相手が美人でも腹は立つ…。

 

「間抜け面で悪かったな…、早く離れてくれ。」

 

「…連れないわね。こんな美人が肉薄してるのに…照れ顔一つ見せないなんて。あなたもしかしてソッチ系なの?」

 

ソッチ系って何だよ…。

俺は別にノーマルなんだが!

普通に女が好きで、あなたの事もいやらしい目で見てますがなにか?

 

「…俺はノンケだよ…。ヘルタ…さんの事はちゃんと素直に可愛いと思ってる。」

 

「へっ?!…あっそう…ふっふーん…。」

 

俺がそう言うとヘルタは突然、顔を真っ赤にしてそっぽを向く。

 

…何だよその素っ気ない態度…。

ソッチ系呼ばわりするし、素直に褒めてもそっぽ向くし、調子狂うなこいつ…。

 

「…フンッ!」

 

次の瞬間、何故か姫子に足を思い切り蹴られた。

 

「痛っ!何?急に…。」

 

「うるさい!この朴念仁!」

 

俺、何かした?

何か悪いことしました?

 

「…まったく…。ヘルタ、はい、これ例の奇物よ。」

 

姫子は俺を恨めしそうに一睨みした後、懐から何かを取り出してヘルタに手渡した。

 

「ええ、ありがとう。」

 

「それじゃあ、用事は終わったから私達はお暇させて貰うわね。」

 

「ちょっと待って、お子ちゃまにはまだ用があるの。あなただけ残って貰えないかしら?」

 

「え?えーと…。」

 

ヘルタに呼び止められた俺は姫子に意見を求めるために視線を送る。

 

「大丈夫よ、私はホームで待ってるからゆっくり話していらっしゃい。」

 

そう言って姫子はこの場を後にする。

姫子を見送った後、俺は再びヘルタに向き直って質問を繰り出す。

 

「で?なんだ?用事って。」

 

「数システム時間前にステーションで保管されていた星核の反応が忽然と消えたわ。」

 

「っ!」

 

「でも、ついさっき、再び星核の反応を検知した…あなたの中からね。」

 

「…。」

 

「正直に答えて、今、あなたの中に星核があるのよね?」

 

流石天才、別に隠していた訳ではないが、もう気づくとは天晴れとしか言う他ない。

 

「ああ、俺の中には星核がある。」

 

「そう…。なら、重ねて質問するわ。さっきの終末獣との戦いで壊滅の星神ナヌークから一瞥を貰ったわよね?」

 

「ああ、貰ったな。」

 

俺は再び躊躇なくその質問に答えた。

 

「…ありがとう、素直に答えてくれて。今私があなたに質問したのは別にあなたを咎めようとかそう言うつもりで聞いた訳じゃないの。寧ろその逆。私からあなたに協力を申し込みたいの。」

 

「協力?」

 

「今、複数の天才達とコンタクトを取って新たなプロジェクトを動かしてるの。その名は【模擬宇宙】。それは宇宙とまったく同じ世界をプログラミングして観察出来るようにしたものよ。」

 

「ほお…。」

 

模擬宇宙か…。

面倒臭くてゲームでは全くやってなかったな。

星玉が欲しい時だけしか進んでやってなかったわ。

 

「このプロジェクトが進行すれば、宇宙についても星神についてももっと深く知ることが出来る。でも、この【模擬宇宙】は少し本物の宇宙に忠実に作りすぎて未だに星神とのコンタクトが取れてないの。」

 

「そこで、俺の出番って訳か?」

 

「ええ、察しがいいじゃない?星核をその身に宿し、星神より一瞥を賜ったあなたこそこのプロジェクトの助手に相応しいの。」

 

だから、手を貸してくれって事か…。

…正直、模擬宇宙とか面倒なんだよな~。

今後のストーリーにあんまり関わらないし…。

まあ、でも他でもないヘルタの頼みだし聞いてやるか!

 

「わかった。協力するよ。」

 

「ふふっありがとうお子ちゃま。」

 

そんなこんなで、俺は原作通り模擬宇宙の協力をすることになった。

 

「今はまだ、調整中だから、準備が出来たら連絡するわね。」

 

「ああ、わかった…ん?あれ?」

 

そこで俺は思った。

俺のスマホの連絡先って今どうなってるの?と

俺は急いでスマホを取り出してL○NEを開いた。

そこには…。

 

「うへえ…。」

 

知らない連絡先が沢山あった。

 

「スマホは記憶喪失じゃないみたいだな…。」

 

そう呟いてスマホをしまい、オフィスを出ようとする。

しかし、そんな俺をヘルタが再び呼び止める。

 

「待って、お子ちゃま。」

 

「なんだ?まだ用があるのか?」

 

「はいこれ、要らないからあげるねー。」

 

そう言って手渡されたのは何の変哲もないバッドの形をした奇物だった。

 

「なにこれ?」

 

「一応、今後協力してくれるお子ちゃまに私からの前金報酬。大切に使いなさいよね。」

 

このバッド確か原作だと、三月に貰うんじゃなかったか?

それが何故かヘルタから貰う事になってしまったようだ。

まあ、元々このバッドってヘルタの物だからヘルタから貰った方が自然ではあるのだが…。

 

「…ありがとう。大切するよ。じゃあ、俺はもう行くわ。」

 

「ハイハイサヨナラ。」

 

こうして、俺はヘルタに別れを告げて今度こそ姫子達が待っている星穹列車に向かうのだった。

 

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