カガヤキを追いかけて   作:オボロヅキ

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プロローグ:ヒカリの向こう側

 

 

とある遠く離れた世界。

 

静かで誰もいないような場所で

 

1匹のフェローチェが

 

何かを考えている。

 

______________________

 

 

綺麗なモノが好きだ。

特に眩いほど輝きを放つモノが好きだ。

ワタシの家にはそういったモノが集まっている。

どれも自分の手でコレクションしたモノだ。

これは確か近くの山で見つけたモノ。

あれは砂に埋もれていたのを掘り出したモノ。

それは遠くへ行った時に偶然手に入ったモノ………

どれも大切な宝物だ。

そんな中でも特にお気に入りなのが…

このコレクションの中で

1番目立つ場所に置いてある、あの石だろう。

あれは他のモノの輝きとは違って、

なにか、オーラのようなものを感じさせる。

とにかく、特別なモノだ。

これらのコレクションを眺めていると、

心が落ち着く。というのも、

ワタシは世界のことがあまり好きではない。

なんというか、どれも汚れて見えてしまうのだ。

だからこうして綺麗なモノを集め、

それに囲まれて生活するようにしている。

正直、このコレクション無しの生活なんて

考えられない。しかし…

 

(そろそろ、新しいコレクションが欲しいな…)

 

そう思いながら少し遠くに目をやった時、

その先に光り輝く穴が空いているのが見えた。

見間違えかと思い何度か目を擦るが、

やはり見間違えなんかではない。

おそるおそる近づいて見てみると、

この穴は地面から少し浮いた位置に

存在していることが分かった。

遠くから見た時よりも一層光り輝いて見える。

その上、今まで見てきた中で

最上位に入るレベルの輝きだ。

そしてどうやら、この穴は

どこかへ繋がっているように見えた。

(この先には、いったい何があるのだろう…)

好奇心が止まらない。

ついさっきコレクションを増やしたいと

考えたところに、こんなにも綺麗な穴が現れた。

これは良いモノが手に入るに違いない…

 

 

そう直感したフェローチェは、

意気揚々と穴へ飛び込んだ。

 

____________________

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_______

 

………。

すごく、気分が悪い。

穴の中があそこまで変な空間とは思っていなかった。

が、この気分の悪さはそれだけではないような気がする。

ふと辺りを見ると、そのあまりの光景に絶句した。

 

岩の塊が不自然なほど均等に並んでおり、

周辺の色味は住んでいた場所とまったく異なっている。

気温も高く、立っているだけで体力を奪われる。

おまけに、同じ見た目の

知らない生き物が大量に歩いていた。

それぞれ聞いたことない音を発しており、

中には別種の生き物を連れているやつもいる。

 

背筋がぞくぞくする。

一刻も早くこの不快な空間から離れたい。

というか、家に帰りたい。

そうだ、あの光る穴は、あそこから帰れるかも

 

……無い。あの穴が無い。

ということは、あの自慢のコレクションが並ぶ

家には帰ることができない…?

 

状況を理解するにつれ、段々とパニックになってくる。

どうしよう、どうしよう、大変なことになってしまった。

 

「な、なんだこのポケモン!?」

 

突然後ろから音がして我に返る。

さっき見かけた変な生き物に見つかったらしい。

そうだ、とにかくここから離れなくては。

足の速さだけは自信がある。

とりあえず、安心できるような場所を探そう…

 

「…あっ、待て!!!」

 

追いかけてくる音を無視し、

逃げるようにこの場を離れた__。




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