綺麗なモノを集めるのが好きだった
とある1匹のフェローチェ。
ある日、光り輝く不思議な穴を発見。
それをくぐり抜けて
別世界へと迷い込んでしまう…
……どれだけ走っただろうか。
どこまで行っても、
落ち着けそうな場所は見つからない。
そろそろ体力も限界が近い…
と、少しフラついてきた時、
洞窟が目に入った。
ここなら多少はマシかもしれない…
悩んでいられる余裕も無く、
中へと進んで行くことにした。
とにかく、休める所に行きたい。
そう思いながら洞窟の中を探索する。
元々ここはデカグース族やラッタ族の
住処なのだが、見知らぬポケモンが
いきなりやってきたのもあり、
警戒心からか姿を見せなかった。
当の本人はそんなこととも知らず、
ただひたすらに安息地を探し続ける。
そうして奥へ奥へと進んで行くと、
開けた場所の中、とても大きな木が生え、
そこに天井の穴から日が
差している空間を発見した。
洞窟内の涼しさと合わさって
ちょうど良い気温に感じる。
とりあえず、ここで休むことにした。
ようやっと落ち着ける…
と息をつき、木の幹に腰を下ろした。
改めて辺りを見回すが、
やはりここも元いた場所とは
景色が違いすぎる。
早く家に帰りたい…
走り回っていたせいで
考えられなかったことが
次々と頭に浮かんでくる。
今度は急に空腹に襲われた。
そうだ、食料。何か食べなくては。
しかし周りを見ても
食べられそうなものはない。
というか、この世界に自分が
受け入れられるものは存在するのか?
探そうにも、体力を使いすぎて動けない。
もしかすると私は、
ここで終わってしまうのだろうか?
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「今日は…ここ!」
元気に目的地を決めたこの少女___
ミヅキは、アローラ地方に住む
ポケモントレーナーである。
毎日、仲間のポケモン達と一緒に
各地を冒険している。
どうやら今日は「茂みの洞窟」
と呼ばれる場所へ向かうようだ。
その時、手持ちのジュナイパーが
「その場所は旅の最初に行ったことがあるのに」
とでも言いたげな視線を送る。
「灯台もと暗し、とか言うでしょ!
もしかしたらとんでもない物
見つかるかもだよ!ほら行こ!」
そう言うなり、ミヅキは洞窟のある方へ
走っていってしまった。
ジュナイパーは
やれやれ…という表情でそれを追いかけた。
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_______
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「んー…特に変わったところは…
………無いかぁ。」
がっくりとため息をつく。
ほら見た事か、と言わんばかりに
ジュナイパーがフンと鼻を鳴らした。
「いや、まだ来てから1時間も経ってない
し!
もっと奥探せばきっと何かあるって!」
1人と1匹が言い合う。
そして、同時に気がついた。
「…なんか、野生のポケモン居なくない?」
ジュナイパーが頷く。
ここはラッタ族やデカグース族の巣窟。
こんなに歩いているのに
1匹も遭遇していないのは、
異常だと言える。
彼女らは気を引き締め、
奥へと進んだ。
その先には________
「な、なにあのポケモン………!?」
この世のものとは思えない、
奇妙な生き物が
木に寄りかかって眠っていた。
白く細長い身体は美しい気もするが、
どこか恐ろしさも感じさせる。
日が当たっていることもあり、
優雅で、近寄り難い雰囲気を纏っていた。
「___〜〜〜〜っっ!!!
す、すごいすごいすごい!!!!
ほんとに見たことないポケモン
見つけちゃったよ!!どうしよ!?!?」
興奮を抑えられないミヅキは
飛び跳ねて喜んだ。
ジュナイパーはその光景を
唖然としながら見ている。
その時、白いポケモンが目を覚ました。
すぐにこちら側に気付き、
警戒の空気が辺りを染める。
(この子、強い。)
全身の直感がそう告げる。
相棒も同じ考えなようで、
臨戦態勢を取っていた。
いつでも戦闘は可能……
その直後
目にも止まらぬ速さの蹴りが飛んできた。
「っぐぅ…?!」
対応できるはずもなく、
無様に吹き飛ばされる。
こちらに気を取られたジュナイパーも
その隙を突かれ、攻撃を食らう。
あれは<とんぼがえり>…?
とんでもなく速い上に、
ゴーストタイプにかくとう技が
効かない事も知っている……?
「つ、つよすぎでしょ…」
あまりの強さに絶望しかける。
……いや、まだ負けてなんかない。
相棒と目を合わせ、反撃の用意をする。
「かげぬいの用意だけに集中して!
アタシは動きに集中するから、
合図したら即撃って!!!」
相棒は何も言わずに頷き、弓を構えた。
白いポケモンとの間に緊張が走る。
そして、相手がついに動いた___
「……っ、ストップ!!」
ジュナイパーはすぐに弓を降ろした。
白いポケモンは、
倒れ込み気を失っていた。
「ど、どうしちゃったんだろう…?」
傍に駆け寄り、様子を見る。
いくら身体が細いとはいえ、
この子は痩せすぎているように見える。
弱っていて、先程の攻撃で限界が来た。
と言ったところだろうか。
「これは…手当てが必要かな…?
でも、どうしたらいいんだろう…」
ジュナイパーも困惑している。
本当に、どうすればいいの…?
何をしていいのか分からず
しばらく見守っていると、
やがて白いポケモンがハッと目を覚まし、
サッとこちらから離れた。
しかし、かなりフラついて
動いているように見える。
「あ、あなた、まさか何も食べれていないんじゃ…?」
白いポケモンは変わらず
こちらを警戒している。
「ちょ、ちょっと待ってて!」
カバンの中をゴソゴソと探し…
「……あった!」
オボンのみを数個取り出した。
「はい、これどうぞ。」
差し出されたきのみを見ても、
警戒の色は変わらない。
しかしよほど弱っているのか、
攻撃は仕掛けてこなかった。
「…やっぱり受け取ってくれない、か。
じゃあここに置いておくね。」
汚れないよう、傍にある葉っぱをむしって
その上にきのみを置く。
……きのみに見向きもしていない、?
「……もしかして、これが食べ物だって
分かってないの?」
思えば、見たことの無いポケモンだ。
きっとアタシの知らないような場所に住んでいて、
アタシの知らないような物を食べているのかも。
「…よし!」
傍でずっと見守っていた
ジュナイパーと目を合わせる。
お互いに1つずつきのみを手に取り、
一緒に少しかじった。
その様子を、
白いポケモンはじっと見つめている。
(これでどうかな…?)
一瞬、きのみを見つめたように見えたが…
ふい、と目を逸らし、
食べようとしてくれなかった。
「ダメかぁ〜〜〜………」
ミヅキは落ち込んで座り込む。
ジュナイパーが慰めるように近寄った。
しかし、さっきよりも警戒心は薄れている
ような気がする。
これなら、仲良くなれるはず…!
そう考えると、
落ち込んでいたのが吹っ飛んだ。
「きのみ、もっと置いておくから。
気が向いたら食べて!」
いや、いらないけど…という目を無視し、
オボンのみを追加で数個渡した。
「じゃあ、また明日来るから!
バイバイ!
…行こっか、ジュナイパー。」
そう言って、この場を後にした。
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身体が痛い。
さっき無理をしたせいだ。
気がついたときに
生き物がいたのが怖くて、
つい攻撃してしまった。
でも、あんまり悪い生き物には見えなかったな。
こっちのことを気遣ってくれていた
……と思う。
この置いていったモノ…
食料なのだろうか?
あの生き物達はこれを
食べていたように見えた。
お腹は空いているけど…
………これは食べたくないな。
あいつら、また来るのだろうか…
とにかく、疲れた。
また休もう…
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