たとえ転生先が鬱ゲーな上に主人公の幼なじみだとしてもTS少女は曇らせがしたい   作:ヒナまつり

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目か覚めたら知り合いと友達が仲良くなっていた時の気持ちを答えよ

 

 「ねぇ、アヤノ…?本当にこんなことで暴走を防げるの?というか、恥ずかしいんだけど…」

 

 「防げる。私はハルとこれで訓練してどんな時でも平常心を保てるようにした」

 

 「アヤノ…なにそれ、自慢?普通に許せないんだけど」

 

 「いひゃい。ハルから、やろって言った。私は悪くない」

 

 拝啓、くそったれの神を名乗るエセリアルさん。目が覚めたら友達が知り合いに膝枕されながら頬をつねられていました。何がどうなってこうなったか百文字で教えてくださいッ…!あと、てぇてぇです!ご馳走さまです!

 

 いや、マジで何があったの…?ねぇ、誰か本当に教えてよ~!気絶してたの許せないんだけど…!

 

 ぐぬぬ、しょうがないけどさ。ま、眺めていても仕方ないし起きるか…!

 

 「わ…マシロ、ボク以外とその訓練するんだ~?それと…おねーさん、だよね?」

 

 「ハル、目が覚めたんだ。それと…これは、マシロに教えて欲しいって言われたからしただけ。それに、私の太ももはハルだけのもの。安心して?」

 

 「ちょっ、確かに言ったけどこんな方法だなんてアヤノ言わなかったじゃない!急にしてきたのはあんたでしょ!ふざけんなー!」

 

 「う、ギブ…やめっ、酸素が─」

 

 恥ずかしさを誤魔化すためにマシロは豊満な胸でアヤノを押し潰す。アヤノは直ぐ様マシロにギブと伝えるためにマシロの足を何度も叩くが気付いてないようだ。

 

 ─ねぇ、仲良くなりすぎじゃない!?俺空気だよ!酷いよ、悲しそうな顔しているおねーさん、じゃなくてマシロを見れると思ったのにぃ!

 

 というか、アヤノの顔が青くなってるっ!?ヤバ、止めないと!

 

 「おねーさんっ!アヤノ、青くなっちゃってるから離してあげて!?って、わわっ!」

 

 咄嗟に立ち上がってアヤノを助けようとした瞬間、地面に着いた筈の足は力が入らずすり抜けるように俺は転びそうになった。

 

 「…ハルっ、危ない!」

 

 けれど、マシロが直ぐ様俺の身体を受け止めてくれたお陰で倒れずに済んだ。よし、セーフ!

 

 「わ、おねーさんありがと!って、アヤノが!?」

 

 「あ、そうだった!ちょっ、アヤノ大丈夫?」

 

 いや、アウトだったみたい。胸に潰され、ころころと地面に転がされたアヤノは俺よりも寝ていた方がいいかもしれない程無惨な姿になっていた。

 

 うわ、かわいそ…。

 

 「もう、ムリ。ハル、私も一緒に寝る。死んじゃうから」

 

 「ダメに決まってんでしょ!えっと、ハル?あんたはちゃんとここで休むのよ?アヤノ、他にも保健室あるんでしょ?連れてくから案内して!」

 

 「むー、無念。ハル、バイバイ。私は一人悲しく連れていかれる」

 

 本当に残念そうにアヤノはマシロに引きずられながら連れていかれそうになる。

 

 その瞬間、俺はわざと咄嗟にアヤノの手を掴んでしまった振りをした。

 

 「ハル…どうしたの?」

 

 「えっ…?わっ、ごめん!気がついたら、掴んでたみたい…。気にしないで?」

 

 「…無理。マシロ、離して。私はハルの側にいないといけない」

 

 「…そうみたいね。その、ハル…私もここにいてもいい?」

 

 本来、感情をあまり顔に出さないアヤノが辛そうに俺を見ながら優しく俺の手を握り返して、マシロは揺れる瞳で不安そうに俺に問う。

 

 ─あぁ~^その表情、生き返る~!くそったれのエセリアルに傷つけられた心が回復していくみたいだ~!ふへ、ふへへっ!

 

 ついでに無理した笑顔で誤魔化すように喋ろうっ!

 

 「…もう、二人ともボクのことは気にしないで平気だよ?今さっきのはほら、アヤノが可哀想で無意識にというか思わずっていうか…」

 

 「そう、なら可哀想な私はハルの側にいる。このままだと、怖い鬼に連れてかれちゃうから」

 

 「はぁ?怖くないし…!ねぇ、ハル?私、ハルの側に居たいっていうか…その、事故だとしても傷つけちゃった償いをしたいの。だから、ここに居させて?私のために…お願いよ!」

 

 どうにか、ハルの琴線に触れる言葉を搾り出しながら彼女達は霧に隠れてしまいそうな月に手を伸ばした。

 

 「わ、なんで二人ともそんな必死なの?変なの~。別に、ボクは平気だって…。でも、そうだね…二人が居てくれた方が嬉しいもんね。ありがと!」

 

 そのお陰で、ハルは困りながらも恐る恐る彼女達の手を取った。

 

 ちなみにここで自分が辛そうにしているのを気付いてない少女の振りをするのがポイントです!これにより、自己肯定感の低さをアピールするのです!

 

 「ハル…。ちゃんと自分を─」

 

 アヤノが何かをハルへ伝えようとした瞬間、バンッと扉が勢いよく開かれた。

 

 「もうやぁ!ユウはハルと一緒に寝るぅ!先生の訓練なんてしないぃ~!」

 

 自分の欲望を垂れ流しながら登場したユウは憂鬱とした空気を吹き飛ばし、なにも見えてないのかそのままハルのベットへ飛び込んだ。

 

 ─くそぅ、曇らせの空気が消えた!ユウ、恐ろしい子っ!

 

 「…ユウ、汗だく。ちゃんと拭かないと風邪引いちゃう」

 

 「いいのぉ!ユウはハルと一緒に寝る!って、あれ?ハルもう起きちゃったのぉ!?それに、アヤノちゃんとマシロちゃんもなんで居るのぉ!?ハル、浮気ぃ!?」

 

 捲し立てるユウにマシロもアヤノも呆気に取られて一瞬の静寂が訪れた。うん、だってユウ…目が血走ってて怖いんだもん。俺だって呆気に取られたよ?ま、幼なじみとして直ぐ様平常心を取り戻したけどね?

 

 「え、浮気?ボク、そんなことしてないよ!?」

 

 ちなみに本当だからね?だって俺は平等に全員を愛しているのだから、浮気ではない!

 

 「そうそう、ハルは浮気なんてしてないさ。そもそも訓練をサボっちゃう悪い子のユウのものでもないからね~?」

 

 うわぁ!?急に化け物が現れたぁ!?どうやって音も気配もなくここに入ってきたの!?

 

 「わぁぁ!?クウ先生、なんで居るのぉ!?バレないように来たのにぃ~!」

 

 「へぇ、そうだったんだ。バレバレだったけど…」

 

 残念な子を見るような目でクウねぇはユウを見て嘆いた。

 

 …まぁしょうがないよ、今のユウは力も活性化してないし本当に残念な子だから…。今、自分が呆れられてるのも分からないぐらいには…ね。

 

 「むぅ、クウ先生…なんでそんな目でユウを見るの?あ、クウ先生もハルと寝たいの?…ダメだよぉ?」

 

 「うん、ユウ…違うからね?そもそも生徒と寝るなんてしたらお巡りさん飛んでくるし。まぁ、それは置いといて、ハル…やったな?また問題起こしたな…?」

 

 わぁ、俺も呆れられてる~!なんでだろぉー?はい、くそったれのエセリアルのせいですね!○ね!

 

 「クウねぇ、ボクは悪くない!だって神様が寵愛だって無理矢理押し付けたんだよ!?」

 

 「は?寵愛で神格を?…ハル、その事学園長に言わないでね。暴走するから…」

 

 「うん、分かってるよ…。どれだけボクがあの人から被害を受けたかクウねぇは知ってるでしょ?」

 

 「まぁね?はぁ…先が思いやられるぅ!なんでうちのクラスは問題児しかいないんだぁー!」

 

 「…そもそも、クウ先生が問題児だからじゃないかなぁ?何時も職員室で一人だし」

 

 ボソッとユウは言ってはいけない言葉を口に出した。当然、化け物なクウねぇには聞き取れてこめかみに皺を作った。

 

 ─ま、口に出さないだけで俺もそう思いますけどね?

 

 「ユウ~?まだまだ元気みたいね~!じゃあ、訓練行こっか?無駄口が話せないぐらい厳しくしてあげるから」

 

 「ひぇっ、ハルぅ…たすけてぇ?」

 

 「…無理~。おねーさんかアヤノに助けてもらって!」

 

 「…がんばれ」

 

 残念ながらユウの涙ながらの願いは俺とアヤノには届かなかったようだ。…ザンネンだなー!

 

 「うぅー!ハルとアヤノちゃんの人でなしぃ!…はっ、マシロちゃん…!」

 

 だが、なんと覚悟を決めた顔をしたおねーさんは激おこ化け物の前に立った─!凄いっ!カッコいいぞ!

 

 「…私も、その訓練に付き合わせてくれませんか。強く、なりたいんです」

 

 「え、えぇー!?マシロちゃん、本気ぃ!?あのね、知らないと思うけどクウ先生の訓練は本当に厳しいんだよぉ!死んじゃうぐらい!」

 

 「でも、本当に死にはしないわよね?なら、やるわ。例えあんたがやらなくても私はね」

 

 自信満々におねーさんはユウを挑発するように笑った。そんな攻撃的な牙を見せられたユウは身体を震わせ、俺に抱きついた。

 

 ちなみにそのせいでおねーさんの目は更に怖くなっていました!

 

 「へぇ~?いい目してるじゃんか。じゃあ、やろっか!あ、ちなみにだけど訓練するなら自動的にこの学園に所属することに納得したってことになるけど?」

 

 「別に、大丈夫です。私の事を心配する人はいませんから。それで、今からやるんですよね?」

 

 「うん、早くやればやる程君達の力になるからね。特にこの世界はその一秒の努力が命に関わるから」

 

 「そうですか…なら、さっさと行きましょう。ユウ、あんたはどうすんの?」

 

 試すように、おねーさんはユウを見る。それは、ユウにとってトラウマを思い出す視線で…ユウの震えは更に酷くなった。

 

 でも、ユウは俺の手を握りながら必死に立って震える声で答えた。

 

 ─おぉ、凄い主人公らしい立ち上がり方だぁ!頑張れ、ユウ!

 

 「やる、やるよ!ユウだって…強くなりたいもん!」

 

 「そ、ならいいわ。それじゃ、アヤノ?ハルの事は任せたわ」

 

 「任せて。二人が頑張ってる間、私はハルとイチャイチャしとく」

 

 アヤノはわざと二人に発破を掛けるために冗談を言う。それは効果抜群みたいでユウの震えは消え、おねーさんの熱くなった心に余裕が生まれた。

 

 「ふーん?意外といいチームになるのかもね。じゃ、二人とも弱音は無しだ。本気でしごくから付いてきてねぇ~?」

 

 「はい、お願いします!」

 

 「うぅ、ハルぅ…頑張るから、最後にギュッってしてぇ!」

 

 それぞれのやり方で、二人はやる気を出していく。まぁ、ユウは死にそうな顔をしてるけどね。

 

 しょうがない、おねだりを聞いてあげよう。

 

 「ふふっ、はいはい。ギュー!頑張れ、ユウ!」

 

 「うひひっ、ハル…!ユウ頑張ってくるね!あ、ハルも身体元気になったら訓練あるみたいだよぉ!」

 

 クウねぇを追って部屋を出る瞬間、ユウは特大の爆弾を落としていった。─くそぅ!そりゃそうだよねぇ!分かってたけど言われるとやる気なくなるぅ!モウヤダ、アヤノに慰めてもらうぅ!

 

 「わっ、ハル…大胆」

 

 「うぅ、許してぇ!今は全部忘れたいのぉ!」

 

 「うん、大丈夫。嫌なこと全部忘れさせてあげる、だから身を任せて」

 

 ─うん?なんか顔怖いよ、アヤノさん?え?ちょっ、ちょっぉ─!?

 

 

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