Fate/electronic wizard   作:skyfish

5 / 9
戦闘描写が難しすぎて薄いです


第4話「ライダー戦」

路地裏というものは目の届く場所、街中では当たり前の存在であり、身近な異界の入り口でもある。その場所の最奥で、2騎と1人がいた。1人は足にまで届くほどの長い紫髪の女性、向かい合うは茶髪の腰にまで届く髪をもつ女の子。その後ろに腰を抜かしている女子学生、つい先ほどまでライダーに襲われていた美綴綾子だ。じゃらと音を立ててライダーが杭を構える。

 

「あなた、どのクラスのサーヴァントです?」

 

「ちゃんと名乗るのは初めてね。初めまして、この度イレギュラークラスとして参戦する最最弱のサーヴァント、ウィザードです。どうぞお見知りおきを」

 

「ウィザード(魔術師)? そのようなクラスは存在しません」

 

「探せば意外といるものよ。ランチャーとかアイドルとかゴージャスとか」

 

 

 

「そのイレギュラーが一体なんの用でしょうか?」

 

 ちらりとウィザードは後ろにいる美綴を見る。

 

「いや、偶然目に止まってね。無視するのも寝覚めが悪いから来たけど、本当戦いたくないんだよね。この後マスターと待ち合わせだから急いでるんだ。だからさ、今日は手を引いてくれない?」

 

 まるで同僚に話しかけるみたいに軽く言う。しばしの沈黙の後ライダーが口を開く。

 

「マスターの指示には逆らえません」

 

「そう―――」

 

 ライダーがウィザードの顔目がけ杭を投擲する。それを銃で撃ちとばし、二丁の銃をライダーに撃ちこんだ。ライダーはそれ鎖で弾き返す。それでも、銃弾の雨は治まらない。あのタイプの銃は一発限りで限界があるはずと考えるが、銃弾を弾き返しているうち合点が言ったように呟いた。

 

「なるほど、それは魔力で生成したものですか」

 

「この武器は魔力(カネ)を注ぎ込めばそれだけで威力が上がるもの」

 

「そうですか。なら少し趣向を変えましょう」

 

 ライダーは杭を構えなおし、突撃する。迫る切先を受け流す。反撃に一発撃とうとして左手の銃を向けるもライダーの回し蹴りによって弾き飛ばされる。残った右手の銃で応戦するが、ライダーは路地裏の壁を縦横無尽に飛び回る。ライダーの三次元的な動きに攻撃が追いついていない。ライダーは自身が得意としているトリッキーな動きで、無防備な左側上からウィザードを捉える。

 

「避けてみなさい。出来る物なら」

 

 再度投げられる杭。その進路上にはウィザードの心臓と……美綴の頭が重なっていた。

 

「ちっ!」

 

 ウィザードは左足を曲げ体制を低くとり、杭を回避、通り過ぎるタイミングで鎖を掴んだ。銃弾砲弾矢の雨だったら盾になるしかなかったが、いくら離れた相手を攻撃できてもライダーの武器は近接武器。よくこんな扱いづらい武器を使用すると思い……自身の判断が間違いだったと彼女は遅れて知ることになった。

 

「ふふ、かかりましたね」

 

 ライダーはウィザードが武器を掴んだのを確認すると、もう一つの杭を持つ手の手首を捻る。たったそれだけの動作に鎖は大きく反応した。まるで蛇のように曲がり、うねる動いたそれはウィザードの左腕に絡みつく。

 

「しま――」

 

 ライダーは鎖を引っ張る。人間の比ではない力によってウィザードの体が浮き上がり、建物の壁に叩きつけられる。それだけで終わらず、再度大きく振られ、綾子の座る頭上4階に叩きつけられた。その威力は凄まじく壁を陥没し、内部に入ってしまうほど。

 

「ひいっ!」

 

 振り落ちる破片に怯え両手で頭を抑える。幸いにも彼女に大きな破片は落ちなかった。建物に突っ込んだウィザードを出そうと鎖を引く。しかし、鎖はビクともしない。

 

「おじょう際の悪い―――っ!?」

 

 鎖を引く感触に違和感を覚えた。こちらに抵抗するのではなくなにかに固定されている感覚。そして、殺気を感じたライダーは後ろに跳躍する。その直後、ライダーのいた場所に巨大な鉄の手が壁を破壊して出てきた。それは止まることなく、拳をつくると盛大にライダーごと地面を殴り潰すが如く振り下ろされる。

 

「せいっ!!」

 

 バゴンッ! とコンクリートが砕け、陥没する音が路地裏に響く。その一撃を何とか回避したが、その衝撃波は凄まじく多少のダメージを負ってしまう。体勢を立て直してライダーが見たその姿は目を見張るものだった。

 

「何ですかその武器は」

 

 ウィザードが両手に装備している物。それは鈍く輝くくすんだ黄色い鉄の巨大な鍵爪だった。動かすたびにギギギと鉄同士が擦れ合う嫌な音が鳴る。武器を戻すと途中でなくなっていた。そのかわりに鎖には細いレイピアのような剣が3本かかっている。建物に叩きつけられたあの瞬間で鎖を破壊し、尚且つ縫い付けておいたのだ。そして建物を素早く移動し横から奇襲をかけた。そんなところだろうとランだーは瞬時に判断した。

 

(先ほどの銃に今の武器……一体いくつ持っているのか分かりませんね)

 

 警戒しながら目の前の敵をどう処理するか考える。しかし、それを中断せざる負えない事態になった。

 

「おいなんだ今の音は!?」

「こっちから聞こえたぞ!」

 

 外から聞こえてくる一般人の声。結界も張らずにやっていれば、こうなるのは当然の結果だった。

 

「今日は此処までにさして貰います」

 

 それだけ伝えるとライダーは飛び上がり、路地裏の壁を蹴りながら上へと上がって行き、この場から去って行った。それを見届けるとウィザードは鍵爪を消滅させ綾子を抱き上げる。所謂、お姫様抱っこだ。

 

「へ? ちょ、ちょっと!?」

 

「悪いけどこのまま連れて行くから。さっきみたいな目に合いたくないでしょ?」

 

「それよりもあんた血が」

 

「これはすぐに治るよ。それより少し黙ってて。下噛むわよ」

 

「何言っt――――うわああああああ!?」

 

 一方的に言い捨てると共に空へと舞い上がったウィザードの腕の中で、綾子は飛んだことによる悲鳴を上げるのだった。

 

 駆け付けた人たちが見たのは、まるで戦場でもあったかのように崩れた光景だけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時刻は17時40分。あの戦闘から綾子を抱いたままウィザードは人気のない道路を滑っていた。

 

「なあ。なんで私を誘拐したんだ?」

 

「本来私たちは一般人に見られてはいけないの。見られたならその記憶を消さないといけない。でも中には口封じに殺す人もいる。それにあのサーヴァント……て分からないか。あなたを襲っていた女はまたあなたを襲うかもしれない。だから保護のつもりで連れて行く。分かった?」

 

「まあ、なんとなく」

 

 緑の外套を纏い冬木市と隣町の町境の山中の道路を滑る。ウィザードから話すことはなく、美綴が一方的に聞いてくる。

 

「あんたの名前は?」

 

「これから記憶を消すのに教える意味ないでしょ?」

 

「消えるにしても、助けてもらった人の名前を知らないままなんて嫌だよ。私の名前は美綴綾子」

 

「……ウィザードです」

 

「変な名前だな。まあいいさ。ありがとう」

 

「別に、やりたいと思ったからやっただけよ」

 

 美綴が笑顔で言うとウィザードはフイっと目をそらした。もしかして照れてるのか?

 

「素直じゃないねぇ………あれ?」

 

 何かに気が付いた美綴。

 

「どうしたの?」

 

「いや、この道路は少ないなりにも利用しているやつがいるはずなんだよ。今帰宅時間なのに一度も車を見ていないからおかしいなって……」

 

 それは現地に詳しい彼女だからこそ抱いた疑問だった。思い返してみればこの道路に入ってから人の気配というものが無くなっている。

 

「まさか――――」

 

 ウィザードが警戒を上げようとした時

 

「■■■■■■■■―――!!!」

 

 前方から巨人と見紛うほどの巨躯を持った、巌(いわお)のような男が、制御を失ったダンプカーの如く彼女たちに襲い掛かった。

 




作者なりにステータスをまとめてみました

マスター:バゼット・フラガ・マクレミッツ
  真名:???
 クラス:ウィザード(?)
  宝具:???

  筋力:D-
  耐久:C
  敏捷:C-
  魔力:A
  幸運:C

《保有スキル》
耐魔力D- :一工程魔術は防げるが威力の高いものに効果はない。
心眼(偽)C :戦場における見極めの能力。長い修練を積み重ねて得た実力。
単独行動C :マスターを欠いても存在できる。この場合1日だけである。


キーワード
投影



?である部分は訳があります。追々明かされていく予定ですのです。


アニメの次回予告をイメージしながら考えました。最後まで読んでいただきありがとうございます。

イリヤ「やっちゃえ、バーサーカー!」

ウィザード「『源氏バンザイ!』て言えばご利益あるよ!」

綾子「こんな普通の弓矢でなんとかなるのか?」

バーサーカー「■■■■■■■■―――!!!」

???「古希腊の大英雄よ 我が戟の錆となれ!」

次回「代償憑依」
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