転生オリ主は綾紬芦花を幸せにしたい   作:天戸 蒼香

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黒鬼3人の散歩企画、ブラブラオニキス
※本編とは関係ありません

ところで昨日(4/28)更新してないのに異様にお気に入りが増えたのは何かあったんですかね?
これも日々の努力の玉藻の前ということか。


ヤチヨカップはトップ、タワマンにステップアップ?

『いと大儀〜☆』

 

特設スタジアムから移動して、ここはヤチヨカップの結果発表会場。

上空ではヤチヨが大きなスクリーンの前でみんなに手を振っていた。

スクリーンには「ヤチヨカップ けっかはっぴょう!」の文字が大きく表示されている。

 

俺の隣にはさっきからの流れで一緒にいる芦花と、KOから復帰した真実の2人。

酒寄とかぐやはどっか違うところ。

合流するタイミングもなかったし、2人はたぶん優勝してめっちゃ注目浴びるからね。

……さっき致命的な原作改変が発覚したけど、ちゃんと優勝するよね?

 

『とーっても楽しいKASSENでした!』

 

そんな俺の内心などヤチヨが考慮するはずもなく、結果発表へ。

 

『それでは、ヤッチョとコラボる人発表ー!』

 

大きなスクリーンに、多数のバーが表示され。

 

「たのむたのむたのむたのむ、まーじでたのむ」

 

無意識に手を合わせて祈る俺の視界の中、ぐんぐんと2本のバーが伸びていき。

 

『ヤチヨカップの優勝者は〜?』

 

最後、金色のバーが突き抜けた。

 

『かぐやいろP! めでたしや〜☆』

 

今日一番の大歓声であった。

世紀の番狂わせに、そしてかぐやといろPに魅了されたファン達の喜びが、花びらの演出となって天から降ってくる。

 

「あーーーーマジで良かったーーー!!!」

「ふっ、圭君腰抜けてるw」

「2人のことずっと近くで見てたもんねえ……」

 

真実になんか笑われてるが、そんなことは気にならなかった。

優勝してくれて本当によかった。

原作改変がどうこうもだけど、単純に頑張った2人が報われて良かった。

あと私利私欲としてコラボライブが見たかった。

 

「はー……よし、帰るか」

「今更取り繕っても無駄だよ圭君」

「真実さんうるさいっすよ」

「彩葉とかぐやちゃんいっぱい褒めてあげないとだね」

 

芦花と真実相手にそんな会話を交わしながらログアウト。

その寸前に何か視線を感じたような気がした。

んー……まあ気のせいだろ。俺は武術の達人じゃないし。

 

 

 

「ふー……」

 

シャワーを浴びながら大きく息を吐く。

怒濤の一日だった。

芦花にKOされたり、俺の盛大な勘違いが発覚したり、ヤチヨカップの結果に安堵したり。

へっ、芦花を幸せにしようと空回りしてきた朝来圭の姿は滑稽だったぜ……うぅ。

 

などと1人でふざけていると、家のドアが開く音がした。

 

「圭? あれ? いないの?」

 

かぐやの声だ。

かなり前に万が一を考えて合鍵を渡しておいたのだが、それを使って入ってきたらしい。

俺を探してうろうろしている気配がする。

 

「かぐやー、ちょっと待っててくれ」

「ん? お風呂?」

「ちょっ」

 

静止も虚しく、浴室のドアがかぐやによって無遠慮に開けられた。

そして目と目が合った、次の瞬間。

 

「わ……」

「わじゃねえわ早く閉めろ」

 

別に恋に落ちることは無く、普通に俺がキレた。

音の方向で入浴中ってわかるやろがい。

 

 

 

「で、俺に何の御用で?」

「えとね……」

 

顔を少し赤くして、こちらをチラ見しては目をそらすかぐや。

この前までこーんなに小さかったというのに、もうそんなお年頃とは。

お父さん嬉しいやらさみしいやらで複雑だよ。

お父さんではないけど。

 

「その、かぐやと彩葉引っ越しするんだけど……圭も来るよね?」

「あー……」

 

そういやそうだったー……

いや、さすがに一緒には住めないだろう。

以前の俺なら「原作うへへ」とか言ってマヌケにもついていったかもしれないが、ちゃんとこれを現実として考えるなら、高校生の男女が同じ家はもう明らかにおかしい。

かぐやの父親もどきとしては断腸の思いではあるが、別れの時がきたということでしょう。

 

「一緒には行けないよ、かぐや」

「えー!? なんで!?」

 

喉からお断りの言葉を絞り出すと、かぐやは心底驚いたような反応を見せた。

断られるの想像もしてなかったなこりゃ。

そう思ってくれるのは嬉しいけどね。

 

「俺は男で、かぐやと酒寄は女の子。普通同じ家に住むのは変なんだよ」

「かぐや宇宙人だから普通とかわかんない!」

 

こいつ……

 

「……まあかぐやは良いかもしれないけど、酒寄が嫌がるよ」

「彩葉は『圭が良いって言ったらね』って言ってた!」

「酒寄さぁん!?」

 

前から薄々思ってたけど、あの人、一旦懐に入れるとガード緩すぎません?

 

「あーっと、あれだ、朝日さんが認めないでしょ」

「朝日さん? 誰?」

「帝のこと。保証人になってくれるんでしょ?」

「んーっと、たぶんそう! 確認してくる!」

 

ばたばたと家を出て酒寄の部屋へ戻るかぐや。

こちらに戻ってきたときには、酒寄も一緒だった。

 

「朝来、こんばんは……」

「おお、酒寄も来たなら話が早い。一緒には住めないってかぐやを説得してくれ」

「え、私も、朝来も一緒に引っ越す前提で部屋探すつもりだったんだけど」

「えええええ」

「……というか、かぐやから聞いたけど、なんで朝来がお兄ちゃんのこと知ってんの」

「あっ」

 

知るはずの無いことをしゃべっていたことに気づき、汗が一筋垂れてきた。

どう誤魔化したものか……

酒寄の目を伺うと、まっすぐに、それはもうこちらを射貫くようにまっすぐにこちらを見据えている。

これ、無理だわ。

 

「実はかくかくじかじかで……」

「ふざけないでちゃんと話して」

「はい」

 

誤魔化すことを諦めた俺は、朝日さんに呼び出されて話をしたことを白状した。

腹いせにちょっと横暴ぶりを盛っておいた。

 

「脅されてさ、もう怖くて怖くて……」

「……お兄ちゃんがごめん、後で文句言っておくから」

 

ざまぁ帝ぉ!

 

それはさておき。

 

「そういうわけで話を戻すけど、俺は引っ越しません」

「……朝来は、私たちと暮らすのは、いや?」

「ぐっ」

 

酒寄の上目使いはズルだろ!

 

「そもそも、お二人の引っ越す場所は資金的に俺には厳しいし」

「一緒に住むんだからかぐやが払うよ〜」

「なんかそれ俺すごい情けない……それに朝日さんも認めないだろ」

「お兄ちゃんは私が説得するよ」

「……じゃあ話は説得できてからかな」

 

というわけで、酒寄はさっそく朝日さんに電話。

頼む朝日さんさすがに断ってくれ……!

 

『んー、まあさすがに同じ家はな……』

 

朝日さん……!

信じてました!

 

『まあ隣の部屋も借りて圭はそこで寝るようにするならいいぞ』

「朝日ぃ!」

 

何言ってんだ朝日ぃ!

さっきの感動を返せ!

 

「いやいや資金面で無理です!」

『そんなん俺出すぜ? 彩葉とかぐやちゃんのお願いだし』

「ええ……」

 

このシスコンかぐやオタクがよ。

 

「……一晩考えさせてください」

 

俺にできるのは、時間稼ぎだけであった。

 

 

 

1人で悩んでも埒が明かないので、相談することにした。

相手はもちろん芦花。

芦花ならきっと上手い断り文句を考えてくれるはず!

 

『んー……甘えちゃっていいんじゃない?』

「えええええ」

 

電話越しの芦花は、なんてことない風に俺の悩みを蹴飛ばした。

芦花まで……まじ……?

 

『圭は男の子とはいえ、今のアパートは防犯面で私も心配だし』

「あー……」

『別に彩葉とかぐやちゃんと一緒に居るのは嫌じゃないんでしょ?』

「それはもちろん」

『じゃあ、そもそもなんで嫌がってるの?』

「資金面で他人に頼るのはちょっと……」

『なるほど……』

 

芦花は小さくうなった後、とんでもないことを言い出した。

 

『うーん……じゃあさ、私と家賃半分こしようか』

「えっいや」

『その代わり、私も使わせてもらうってことで』

「……何に?」

『配信のための機材とか置きたいなって。防音もしっかりしてそうだし』

「あー……」

『どう?』

 

芦花のためになるなら、俺のプライドなど捨てるべきか。

芦花を酒寄とくっつけるのは意味が無いと発覚したわけだが、芦花の幸せのために動きたいという気持ちに変わりはないし。

もはや俺に拒否する理由はなかった。




結構悩みましたね。
何にかというと、圭の引っ越しをどうするか。
圭の実家が実は同じタワマンでした案とか、いろかぐ圭芦花4人暮らし案とか色々考えたんですが、まあこれが一番無理の少ない展開かつ今後のヒロインズと圭の絡みがやりやすいかなって。

起承転結の起と結しか考えてないから行き当たりばったりになるんだよなあ……
というかハッピーエンドの最適ルートがこっちで合ってるのか作者にもわかってない。
ハッピーエンドにたどりつくまで書くんで絶対に着くんですが。
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