この世界線は、強いて言うなら「幼少期の圭のメンタルコーチングが上手くいった世界線」ってとこでしょうか。
それから活動報告のネタ募集板、コメントありがとうございます。
下に流れるのが嫌でお返事してないんですが、ちゃんと見てます。
全部書きたい……
圭の様子が朝からおかしい。
学校に着くまでは、怠そうにしていたけどいつも通りの圭だった。
それが、教室に着いて机の引き出しに手を突っ込んだ状態で固まって、それからずっとおかしい。
何か手紙っぽいものをを隠すようにトイレに行って、帰ってくる時にはすごく困った顔してたし。
授業中もふと何かを思い出したように眉をひそめてはため息をついているし。
さっきもお昼休み一緒にご飯食べようって声かける間もなくどこかへ行っちゃったし。
仕方がないので、真実と彩葉の3人でお昼を食べる。
話題は自然と、いつもはいるはずの圭の話になった。
「今日の朝来なんか変じゃない? 芦花は何か知ってる?」
「私もわかんない、朝教室着いてからずっと変なんだけど……なんか手紙みたいなの隠してるっぽくて……」
「ふ〜ん、もしかしてラブレターだったりして?」
「らっ」
ラブレター!? 圭に!?
まあ圭は内面もかっこいいし外見も目立たないだけでちゃんとすればかなりのイケメンになるはずだし私以外にその魅力に気づく人がいても不思議ではないっていうかむしろなんで誰も圭の良さがわからないんだろうかうちの学年はみんな見る目がないなとか思ってたけどいざ圭がモテ始めたらそれはそれで困っちゃういやまあ圭が幸せなんだったら私はそれを応援するだけではあるんだけどでもずっと私の隣にいてくれたのにどうしよう圭に「彼女できたからお前とはもう会えないわバイバイ笑」とか言われたら私本当にショックで
「芦花、戻ってきて〜」
はっ。
思考回路が熱暴走を起こしていた。
「ま、まあまだそうだと決まったわけじゃないから」
「そうだよ芦花、とりあえず圭を放課後問い詰めよう」
「……うん」
圭……
放課後圭から話を聞きたくて一緒に帰ろうと声を掛けたら、断られてしまった。
やらなきゃいけないことって嘘で、やっぱり彼女が……!
「芦花、もしかして圭くん放課後に呼び出されたんじゃない?」
真実が私を現実に引き戻してくれた。
ありがとう真実。
ちなみに彩葉はバイトがあるらしくて、先に帰ってしまった。
相変わらず無理してそうで心配なんだけどな。
「よし、こうなったら圭くんの様子をこっそり見てみよう」
「……それだ」
そういうことになった。
一回階段を降りてから一階をぐるっと回って圭の後ろに回り込む。
圭は鞄を背負って、上の階へと上がっていく。
「どこ行くんだろう?」
「あれじゃない? 屋上。今日は雨降ってるから屋上出るドアの前とか」
なるほど、確かにあそこなら人目にはつかないから秘密の逢瀬にぴったりだ。
そして圭が私の知らない女の子と2人だけの時間を……あばばばば。
「着いたね。……芦花? 芦花〜、今日ちょっと壊れすぎじゃない?」
「はっ」
気づいたら、屋上へ続く階段の手前まで来ていた。
この上に圭が……と思った矢先、真実が焦ったように小さく声を上げる。
「あ、橋本さん……やばいこっち来る、これ呼び出したの橋本さんかも……!」
「か、隠れなきゃ……!」
慌てて2人で空き教室に飛び込み、橋本さんが階段を上がるのを確認してから、上をのぞき込んだ。
2人の話す声がかすかに、だけど聞き取れるくらいの大きさで耳に入る。
『お返事聞かせてくれますか……?』
「わわ、やっぱり告白だ……圭くんどうするんだろう」
真実が少し興奮しているが、私はそれどころじゃなかった。
圭が私の側からいなくなるなんて……嫌だ。
『ごめん、俺は橋本さんと付き合うことはできません』
「…………ほっ」
「うわわ、芦花!?」
安心して足の力が抜けて、真実に寄りかかってしまった。
ごめん真実……でも私の気持ちもわかってほしい。
「あほら、橋本さん降りてくるから早くこっちこっち」
真実に引きずられるようにさっきの空き教室に戻る。
橋本さんに続き圭も降りていくのをこそこそ見送った後、真実が言った。
「圭くん、付き合わなかったね〜」
「……とりあえず、よかった」
言ってしまってから、自分が嫌になった。
他人がフられてよかったと思うなんて。
「いやいや、恋なんてそんなもんだよ。綺麗なだけで上手くいくほど甘くないって」
「……そうかな」
「そうだよ。彼氏持ちの真実さんを信じなさ〜い」
おどけて励ましてくれる真実。
良い友達を持った、私。
「でも、芦花もうかうかしてると圭くん取られちゃうよ〜?」
「なっ」
「圭くんも芦花のこと大切に想ってそうだけど、圭くんが妥協して誰かと付き合っちゃうみたいなこともあるかも」
「…………」
圭が幸せならそれでいい。
その気持ちは決して嘘じゃない。
例えば彩葉だったら絶対圭を幸せにできるし、私とも変わらず接してくれそうだからまだ諦めもつく。
だけど、私の近くから圭がいなくなるのは……嫌だ。
私の知らない、私が認めてない人に圭を取られたくない。
じゃあ、私はどうすればいい?
そうだ、取られる前につなぎ止めちゃえば良いよね。
今の、幼なじみで友達なんて微妙な関係じゃなくて、確かな形ある関係にしちゃえば良い。
そのためには……やっぱり自分から頑張るしかない。
私はそのことを、他ならぬ圭に教えて貰った。
だから。
「真実」
「ん? どったの?」
「私、やるよ」
「一応聞くけど、何を?」
「今月中に、圭に気持ちを伝えようと思う」
「おお……ん? 今月ってまだ3週間くらいあるけど」
細かいことは気にしなーい。
「真実、作戦会議しよう。彼氏持ちパワーで私を助けて」
「おお……まあ私としても友達2人がくっつくのは歓迎だし、全力で協力するよ〜」
私たちはそのまま、完全下校のチャイムが鳴るまで圭を落とすための作戦を練った。
なんとか圭に好きって言ってもらって、ハッピーエンドにしたい……!
バッドエンド1つ思いついた……
「もし圭が月に行くときうっかり書き置きを忘れたら?」っていう……
でもなあ……シリアスとかうちの読者さんあんま求めてなさそうな気もするんですよねえ……
まあ募集したネタが無くなったらでいっか。