地震そのものの被害は無いんですけど、九州の南北の交通が寸断された影響を如実に受けててんやわんやなので、8月どこまで更新できるやら……
今回は導入回です。
これは、かぐやと圭がまだツクヨミから出られなかった時の話。
日曜日の昼下がり。
柔らかな日差しが差し込む酒寄家のリビングで、私と芦花は受験勉強に精を出していた。
圭はかぐやヤチヨの二人とツクヨミで遊んでいて、今はいない。
圭って私と一緒に東大目指してくれるんだよね?
その割にめちゃくちゃ遊んでるし、それなのに成績は上の上だし。
圭って自分じゃ凡人なんて言うけど、私よりよほど天才だと思う。
やっぱ
圭の異常性はさておき、今は英語の勉強中。
英語は努力がそのまま点数になるから頑張り甲斐がある。
えーと、”love in its truest sense” だから……
「最も真実である意味における愛」だと直訳過ぎるか。
「真の意味での愛」くらいが良いかな……?
……ふむ。
愛か。
「そういえばさ、私たちちゃんと圭に好きって言ってもらったこと無いよね」
なにげなく連想したことを口に出した、その瞬間。
芦花の手がピタッと止まった。
「……たしかに」
やばい、芦花が衝撃の事実に溶け始めている。
顔が、顔がFXで有り金溶かした人みたいになっている。
そんな人見たことないけど。
とにかくすごい顔になってる。
「まあ、態度から察するに、好意的には思ってくれてるはず」
「そう、だよね」
慌ててフォロー。
ふう、なんとか芦花の融解は止まった。
「でも、恋愛的な意味で好きって思ってもらえてるのかな……?」
「大丈夫、ちゃんと意識してくれてるよ……たぶん」
芦花は恋愛方面になると弱気になりがちだ。
そういうとこも愛おしいけど、今は芦花を愛でるよりやるべきことがある。
というわけで芦花を励ましにかかった私だが。
ぶっちゃけ私も確信してるのかというと……もしかして家族愛なんじゃないかって思うときもあって。
これははっきりさせないといけない。
恋愛的に好いてくれているならよし、そうじゃないなら……わからせないと。
そうと決まれば、まずは作戦会議だ。
受験勉強?
いやいや、これは受験勉強よりも大事。
ここはツクヨミ、真実の家。
集まったのは、私と芦花、かぐや、ヤチヨ、あと真実。
圭には「女子会やるから」と言って、しばらくどこかに行ってもらった。
「では、第一回『圭に好きって言ってもらおう』作戦会議を始めます」
「いえーい」
「うぇーい」
私の開会宣言に、ヤチヨとかぐやが合いの手をいれてくれる。
芦花は控えめに拍手してくれた。
そしてチベスナみたいな顔をしている真実。
その真実が、すっと手を上げた。
「はい」
「なんでしょう真実さん」
「なんで私呼ばれたの?」
そりゃあもう。
「アドバイザー」
「あどばいざー……」
私の言葉をオウム返しする真実。
彼氏持ちの先輩として頼らせていただきます。
「……うん、まあいいけど。あんま幼馴染とか親友の生々しい話聞きたくないかも」
「そこは大丈夫なのです。ツクヨミは健全フィルターバッチリでしてよ〜?」
「ヤチヨの言うとおりだよ、残念なことにね」
「今残念って言った?」
真実が突っ込む。
いやいや、そりゃ残念でしょう。
ツクヨミの中じゃ軽いキスが限度だし、しかも感触ないからした気にならないし。
「話戻すよー。で、真実。どうしたら圭に好きって言ってもらえるかな」
手を叩く仕草を見せてから、芦花が真実に問いかけた。
「うーん……言葉にしないだけで、圭くん、相当みんなのこと恋愛的な意味で好きだと思うけどな。私に対してとみんなに対しての態度、全然違うもん」
真実の言葉に少し顔が熱くなる。
第三者からそう言われると少し照れる……
でも真実からはそう見えてるんだ。
嬉しい。
真実は私たちを見回してから、続けた。
「まあでもそういうことじゃないよね〜。私だってやっぱ言葉にして欲しいもん」
だよね。
さすが真実、よくわかっている。
そこで言葉を止めた真実は、こめかみに手をやってうんうんと悩み始めた。
そこに、かぐやが名案を思いついたとばかりに手を挙げた。
「そうだ、圭を『みんなのこと好きって言うまで出られない部屋』に閉じ込めよっ!」
「かぐや!?」
「おっ、それなら部屋作りはヤッチョにお任せ〜! ツクヨミ管理人のヤッチョなら朝飯前!」
「ヤチヨ!?」
「……それしかないかも」
「芦花まで!?」
みんなおかしくなってしまった。
いや、まあ、それしか案がないなら仕方ないし私もやるけど!
できればもうちょっとムードとか大事にしたいんだけど!?
助けて真実、何かアイデアください!
半ば祈るような思いで視線を向けると、真実はため息一つついてから口を開いた。
「まあまず、圭君の性格的に、ムードだけ作って自発的に言わせるのは難しいよね」
圭君無駄に頭回るから照れ隠しの逃げが無駄に上手いんだよね、無駄に。
真実は小声でそう続けた。
芦花も頷いているし、まあ圭は口が回るっていうのは同意する所。
だけどちょっと「無駄に」を連呼しすぎじゃないだろうか。
「だからまあ最終的には『私のこと好き? 好きって言って』みたいな感じに迫るしかないんだけど」
「真実可愛いー」
「そこ、茶化さないっ」
「はーい」
少し照れながらの真実の「好きって言って」をかぐやが茶化し、真実に怒られた。
かぐやは反省してなさそうだが、まあ真実も怒って見せたのは照れ隠しだし。
真実も彼氏にそんなこと言ってるんだろうか。
私の親友が可愛い。
「乙女全開の欲張り彩葉がムードも大事にしたいっていうから〜」
私の生暖かい視線への意趣返しか、真実が私を弄ってくる。
乙女で何が悪い、こっちは初恋なんだ。
初恋の相手が同時に4人いるだけで。
…………自分で言っててなんだけど、変な恋愛してるな私。
まあ全部手に入れたし、もう絶対離さないけど。
私が開き直ったのに気づいたか、真実は望み通りの反応が得られず少し不満そう。
少しぶーたれた後、ケロッと表情を戻して真実は言った。
「ここはやっぱ王道で勝負しよっか!」
真実の提案した作戦は、至ってシンプルだった。
個別にツクヨミ内で圭とデートして、改めて想いを確認しあうのだ。
デートプランはおのおので考えるべし、なぜならその方が個性と魅力が出るから。
他称グルメと恋愛のマスターまみまみは、腕組みをしながらそう言った。
「恋愛マスターとか言われるのちょっと恥ずかしいな〜……」
「さすが恋愛マスター真実! たよりになるっ!」
「さすが真実、恋愛に関しては8000年過ごしてきたヤチヨも勝てないな〜」
「あんまり言うと、もう助けてあげないよ〜?」
純度100%で褒めるかぐやと明らかにからかいに行っているヤチヨの双方向の攻撃を受け、真実は顔を真っ赤にしている。
私も弄りたかったけど、私まで参戦したらいよいよ怒りそうだったからやめておいた。
「真実を弄るのもこれくらいにしてっと。ツクヨミ内だから、もし希望のシチュエーションがあればヤッチョに言ってくれれば用意するよ〜☆」
「お! じゃあかぐやなんかすっごい派手なのやりたい!」
「抽象的すぎる。それに、あくまで圭に、す、好きって言ってもらうためなの忘れないでよ?」
「彩葉照れてるー」
「うっさい」
内心では覚悟決めてても、口に出すのは照れる。
じゃれあう私とかぐやを微笑みながら見ていた芦花が、話を前に進めにかかる。
「順番どうやって決める?」
「あみだくじとか」
「ツクヨミであみだくじはヤチヨが不正しそうだからやだー」
「ヨヨヨ、かぐやに信用されてなくてヤッチョ泣いちゃう……」
「ヤチヨは半分同じだからね、かぐやならやるし」
「やるなよ」
公平を期して、真実監視の下じゃんけんをすることになった。
「「「「じゃーんけんっ!」」」」
そういえば生成AIの本文使用が必須タグになったそうですね。
この作品では生成AIを全く使っていない……わけではありません。
具体的にどう使っているかというと。
①まず自分で全部書き上げる。
②それを生成AIに読ませて、感想と改善点の提示を求める。
③出力された感想を読んで、自己肯定感を上げる。
④改善点を読んで、インスピレーションが湧く。
⑤思いつくままに修正と加筆を行う。
なので、規約読む限り必要なさそうなんでタグは付けません。
というかこれは使ってるって言うのか?
まあ、アップする前に自分以外の目線を入れてもらえるのはありがたいなと思いますね(昔は友達に頭を下げて読んでもらっていたので)。
そんな当作を、今後もよろしくお願いします。
逆に一読者としては、小説執筆での生成AI利用にはあまり抵抗はないです。
使ってみたらわかりますが、無から書かせようとすると、話が長くなればなるほど「何か違うなー」ってなるので(一時期AIとリレー小説やって遊んでいた)、結局AIを時間かけて調教するか人力で整えないと良い小説は出てこないと思います。
あくまで一読者としての所感。
次回更新は未定ですしまだ具体的な内容も考えていませんが、できるだけ早めに上げられるよう頑張ります。
目標は2週間以内。
では、さらば〜い☆