自分だけのオリジナル男子生徒を作って、他と差をつけよう!   作:レイトウカイトウ

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思い出 その3

トリニティの校舎前

 

セイア『どこに行くんだい?』

 

リタ『え、セイア様?』

リタ『護衛は?』

 

セイア『君がいるだろう?』

 

リタ『えぇ……?』

 

セイア『それより、私は行先を訊いている』

セイア『言わなくても勝手に付いていくつもりだが』

 

リタ『それなら、行先はお楽しみって事で』

リタ『まあ、今から行く場所の予知くらいは見えるかもしれないですが』

 

セイア『いや、見えない』

セイア『ふふ、とても楽しみだね』

 

リタ『見えないんですか』

リタ『オレ、どんだけ未来予知能力に嫌われているんですかね』

 

セイア『そのおかげで、私は愉悦を得る事ができる』

セイア『今まで世界の深淵ですら覗く事ができた私ではあるが、君の事だけはわからないからね』

 

リタ『世界の深淵より謎な存在ですか』

リタ『ちょっとカッコイイですね』

 

セイア『ふむ、どういう意味だい?』

 

リタ『男子っていうのは、そういう響きに弱いんです』

 

セイア『なるほど……』

セイア『私には理解の領域に入る事すら叶わない、という事か』

 

リタ『……まあ良いや』

リタ『結構歩きますけど、体調とかは大丈夫ですか?』

 

セイア『その時が来たら、君の背に私を預けさせてもらうよ』

 

リタ『心配だなぁ……』

 

◇◇◇◇◇

 

トリニティ郊外

 

セイア『まさか、トリニティの外に行く事になるとは』

 

リタ『予想外ですよね?』

リタ『予想外ですよね?』

 

セイア『どうして復唱したのかは理解に苦しむが、確かに私の意識から外れていた』

 

リタ『ちなみに、オレもどこかはわからないです』

リタ『トリニティ内のはずなんですが』

 

セイア『え?』

 

リタ『道に迷ってしまいました、助けてください』

 

セイア『……少しくらくらする。おんぶしてくれないか?』

 

リタ『もちろんです』

 

 リタがセイアをおんぶする。

 

セイア『……帰り道は覚えているかい?』

 

リタ『いえ、全く……』

 

セイア『……』

 

リタ『ちょっと、待ってください。そんなにポコポコしないで』

 

セイア『君って奴は……』

セイア『道に迷うのは聞いていないが』

 

リタ『うぅ……』

 

セイア『今まではどうやって歩いていたんだ』

 

リタ『……ハナコが道を案内してくれていたんです』

リタ『今から行こうとしている場所も、ハナコと一緒に行ってる事が多かったので』

 

セイア『……』

セイア『そうかそうか、君は生涯を共に過ごしていた女狐との聖地に行こうとしていたのか』

 

リタ『急に不機嫌になったな……』

 

セイア『君がどこに向かうのかは、私は気になっている。君の道筋を辿って、新たな道が見えてくる事を期待している』

セイア『だが、今は違う。そんな場所は私に相応しくない。例えるなら、小汚い虫どもが多い偽物の楽園だ』

セイア『行先を変えるべきだ』

 

リタ『何が何だか……』

リタ『まあ、道をあんまり覚えていないので、仕方ないですね』

 

セイア『よろしい』

 

リタ『何なんだこの人』

 

◇◇◇◇◇

 

トリニティ自治区内の公園

 

リタ『まあ、ここで良いや』

 

セイア『ただの公園のようだが』

 

リタ『ここ、オレが正義実現委員会で初めて任務を遂行した場所なんですよ』

リタ『迷惑なスケバン野郎が発生して、それを制圧するって任務だったんですけど』

 

セイア『そんな世にも恐ろしい禁足地に私を連れて来たと』

 

リタ『まあ良いじゃないですか。勝手に付いて来たのはセイア様だし』

 

セイア『君も、中々言うようになってきたね』

 

リタ『まあ、セイア様とは結構お付き合いしていますからね』

 

セイア『お付き合いか、なるほど』

 

リタ『どうかしたんですか?』

 

セイア『……いや、何でもない。忘れてくれ』

 

リタ『……気になるけど良いや』

リタ『まあ、この場所には結構思い入れがあって、一人でよく遊びに来るんですよね』

リタ『今日、本当はあそこに行きたかったんですけど』

 

セイア『ここに、ハナコを連れて来た事があるのかい?』

 

リタ『それは無いですね』

リタ『ここは、一人で来るって事が多い場所です』

リタ『一人で落ち着きたいって時は、よく来るんです』

 

セイア『そうか。私が君にとっての初めてという事だね』

 

リタ『何を言っているのかわかりませんが』

 

セイア『おや、珍しい。君は私の話を理解してくれると思っていたのだが』

 

リタ『今のセイア様は本当にわからないです』

 

セイア『ふむ、今の私は、嫌な感情を抱いている』

 

リタ『またポコポコするんですか?』

 

セイア『そうではない。ただ、君には責務がある』

セイア『この感情を君が抑えてくれ』

 

リタ『え、いや、え?』

 

セイア『それまで、私は君の背から離れる事は無い』

 

リタ『意味がわからないですけど!?』

 

セイア『君がその意味を理解するまで、このままだ』

 

リタ『えぇ……』

 

リタ(……あの時は、セイア様を捜しに来た護衛に引き剝がしてもらったけど)

リタ(次の日は部屋に閉じ込められて、めっちゃ大変だったな)

リタ(まあ、結局よくわからなかったんだけど)

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