自分だけのオリジナル男子生徒を作って、他と差をつけよう! 作:レイトウカイトウ
セイア「……」
セイア『もし、世界が破局に向かっていく運命があるとしたら、君はどうする?』
リタ『……楽しそうだ』
セイア「……」
セイア「リタ、君は何を考えている?」
セイア「破局への運命が、楽しい……」
セイア「君の事は、何もわからない。未来予知で覗く事も、君自身の理念も」
セイア「……ハナコのため、その行動原理はわかる」
リタ『運命を覆すっていうのとは少し違う……この感覚の正体が、よくわかりません』
セイア「……」
セイア「君は、どういう存在なのか」
セイア「……君の事が気になったのも、好奇心からだ」
セイア「行動を予測する事が叶わず、何をしでかすのか、興味があった」
セイア「……何もわからなかったのだが」
リタ『セイア様?』
リタ『オレ、セイア様がよくわからないかもしれないです』
セイア「……お互い様か」
セイア「……リタ、君は逃げるんだ」
セイア「楽園を拒み、地獄を望むような君に、この結末を見届けてほしくない」
セイア「誰もが望むであろう楽園、それを悪だとみなし、あまつさえ古則を否定するような君に、あの終幕は相応しくない」
セイア「……君にも生きてほしい。これは、私の願望だ」
セイア「希望的観測かもしれないが、私は君の生を望む」
リタ『……』
リタ『オレに生きている意味は、ほとんど無いんです』
セイア「……」
◇◇◇◇◇
セイア『ティーパーティーを辞める?』
リタ『はい。そろそろ潮時かと』
セイア『……本当に、そう思っているのかい?』
セイア『少し路頭に迷ってしまって、出口を見つけられないだけ、その可能性は考慮しているのかい?』
リタ『……もう良いんです』
リタ『……ここからいなくなった後、トリニティを辞めます』
セイア『……理由は?』
リタ『……どこかへ消えてしまおうかと』
セイア『どこに行くのか、決まっているのかい?』
セイア『教えてくれ、君の事を』
リタ『……人気の無い山奥で、静かに息を引き取ります』
セイア『っ……』
リタ『……守りたかった者を拒絶して、通したかった信念も失い、全てを無くしてしまいました』
リタ『ただの抜け殻は、いずれ朽ち果てるのみです』
セイア『学園を卒業するまでは生きる……君はそう言っていたはずだが?』
リタ『……』
セイア『地獄で生き抜いてきた君が、ここで朽ち果てて良いはずがない』
セイア『考え直すんだ。君は、そんな矮小な存在ではないはずだ』
リタ『どうして?』
セイア『……?』
リタ『……』
戸惑い、
リタ『……』
悲しみ、
リタ『……』
そしてリタは、涙を零す。
セイア『……?』
リタ『オレは、いつも空回りで』
リタ『助けたかった人を拒絶して』
リタ『頑張ったのに、死にそうになったのに』
リタ『何も為せなくて』
リタ『それで、オレは……』
セイア『……』
リタ『……ハナコから、無理しないでほしいって言われました』
リタ『……何もするなって、余計な事をするなって』
リタ『……頑張ったのに、それを否定されて』
リタ『……本当は、そんなつもりが無いはずなのに』
リタ『……もう、良いんです』
セイア『……』
リタ『誰も、オレの頑張りを評価してくれない』
リタ『皆、オレの努力を否定する』
リタ『……何のために、オレはここまで来たんでしたっけ』
リタ『……オレに生きている意味は、ほとんど無いんです』
セイア『……』
セイア『頑張ったね、リタ』
リタ『……』
セイア『君の行動は、全て見ていた』
セイア『あの子のために、君は奔走していた』
セイア『君の頑張りを、私は否定しない』
リタ『……』
セイア『きっと君は、迷っているんだ』
セイア『……私に、君を助けさせてくれないか?』
セイア『闇に身を預けてしまって、君は光を見失っている。いや、そもそも探そうともしていない』
セイア『君の光に、私はなる。だから……』
セイア『私を、受け入れてほしい』
リタ『……』
リタ『そんな事したって、セイア様には――』
セイア『赤の他人だって切り捨てられなくなる程に、私は君に執着している』
セイア『これは命令だ。私の、身勝手で傲慢な……』
セイア『……頼む。私より先に、いなくならないで』
リタ『……』
リタ『……』
セイア『私を、拒絶しないで』
リタ『……』
リタ『……わかりました』
リタ『命令なので、従います』
セイア『……これは約束だ』
セイア『私より先にその身を削る事は許さない』
セイア『必ず、私よりも生き永らえる事だ』
リタ『……』
リタ『……そうですか』
リタ『約束します。オレは、セイア様が死ぬまでは、死にません』
セイア『……』
セイアが、リタに抱き着く。
セイア『……約束だ。破る事は許されない』
リタ『……はい』
セイア「……」
セイア「……彼にとって、私は傲慢で、我儘なのだろう」
セイア「……こんな私を、許してくれ」
セイア様って、難しすぎない?