アンタッチャブル   作:アポロ魔王

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2話

 

この島の教官のまとめ役であり、責任者でもあるやつに呼ばれ会議室に行くとそいつ以外にも教官がほぼ勢揃いしていた。

 

そこでこいつらに言われたことをまとめると

・ルッチはこのグアンハオという養成機関始まって以来の天才である。

・12歳にして教官含めたこの島で1番強くなったため、この島で教えることはもうない。

・そのため普通より早いが13歳になったらこの島での修行を終えて、実際にサイファーポールで働かないか。

 

ということだった。

 

 

原作でも13歳で任務についている描写が描かれていたことから似たような提案は受けたのだろう。実際は原作より現在の方が余裕で強いと思うが。

原作のルッチは天才ではあるが、正直この環境じゃ井の中の蛙みたいなものだ。いくら世界政府の諜報員養成機関で戦闘に適正のありそうな孤児を中心に集められていて日々鍛えることができる環境とはいえ、俺は原作知識があって、この世界の大海賊、海軍大将などの数々の強者を知っている。

そのため5歳の頃から危機感をもって文字通り血反吐を吐きながら、効率的に徹底的に鍛えてきた。その違いはとてつもなく大きいはずだ。

 

そのことからはっきり言って、この提案を全面的に受けて、原作のルッチのように13歳から任務に従事するのはありえない。

任務で俺の貴重な鍛錬の時間を潰されるのは我慢ならないし、まだまだ強くなるために考えている修業もたくさんある。

 

とは言っても、このONE PIECEの世界にきてずっとこの島にいるから正直飽きてきたし、任務で実戦経験を積むことも重要である。

 

そう考えるとこの提案は部分的に受けるのが吉か。

 

ということで任務を受けるにあたって以下の条件を提示した。

・長期間かかるものを除く。(内容次第では受ける可能性あり)

・戦闘経験が積めるもの。(一般人レベルの暗殺はしない)

・足手まといはいらない。(1人で受けさせろ)

・任務の取捨選択は俺が行う。(気に入らない任務は受けない)

・実際にサイファーポールにまだ所属はしない。(あくまでヘルプ)

・海賊の暗殺が任務の場合、懸賞金は全額受け取ること。(これからのプランを考えると金は必要)

 

このような普通ではありえない舐め腐った条件を提示したときは、教官達や人事を管理している世界政府の役人はピキっていた。

しかし、俺が今よりさらに強くなるためには必要なことで、俺が強くなれば本配属したとき、より世界政府の役に立つことができるし、本配属されたらこのようなわがままは二度と言わないなどとと耳触りのいいことを言えば一応納得した。

他の奴が同じことを言ったとしても絶対に受け入れられなかっただろうが、俺は他の奴とは実績が違う。訓練の中ですべての項目で圧倒的なトップを取っているため、何百年と歴史がある世界政府の諜報員の中でも1番の天才と期待されているからだろう。

 

これで正式にサイファーポールに所属するまで、短くて3年、長くて5年ほどの猶予ができた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして13歳になるとすぐに、原作でロブ・ルッチが大きく名を上げた任務の依頼がきた。

そう、とある島で500人の兵士が海賊の人質になる事件だ。

 

原作でもルッチはこの任務を受けている。

結果は海賊、人質の皆殺しである。

 

ヒュー過激だねぇ。

まあ確かに「兵士」という職についていながら、海賊に人質にされるくらい弱いのは自業自得だが。

 

久々にこの島から出るのも悪くないし、たいして強くないだろうがこの島のやつとばかり戦うのも飽きてきたから、この任務受けとくか。

 

 

 

はい。終了。

普通に六式を使って一瞬で船長を殺し、他の海賊達も皆殺しにした。

原作みたいにわざわざ砲撃を喰らって、背中に世界政府のシンボルに似た傷跡なんかつけたくないし。まあ砲撃を喰らったところで鍛え上げてきたこの肉体にあんな派手な傷跡もつかないとは思うが。

船長は賞金首か。たいしたことない額だが後で換金してもらうか。

 

え、人質?

殺さんよ。わざわざ。500人もいるのにめんどくさい。

助けたりもしていないが。戦闘音で勝手に気づくだろう。

 

 

電伝虫で政府の役人に海賊を皆殺しにしたことと、懸賞金について話をして終わり。

 

 

 

 

 

よし、グアンハオに帰るか。道中ゆっくりこの世界を楽しみながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このように13歳から16歳までの4年間任務と過酷な鍛錬をひたすら繰り返した。

もちろん任務は全て完璧に達成してやった。

 

任務については、大海賊時代にふさわしくモーガニアと呼ばれる一般市民からの略奪行為を行う典型的な海賊の暗殺や殲滅の任務を受けた。

これにより多くの実戦経験を積むことができたし、特に悪魔の実の能力者や億越えのやつらとの戦闘はなかなか楽しめたし、俺の実力を急速に上げてくれた。

まだ「覇気」を会得していないためロギアの能力者と戦闘する可能性のある任務は受けなかったが。

 

任務のほとんどがグランドライン前半の海で活動するものだっため、任務や空いた時間で現地に行くことで地理にも明るくなり、いくつか地図にも乗ってないような無人島を発見することができた。これは後々役に立ちそうだ。

 

 

任務は月に1.2回のペースで受けていたため、残りの時間は新しく始めた鍛錬に明け暮れていた。

 

それは生命帰還(バイオフィードバック)と呼ばれるものだ。

本来脳の命令で意識的に動かすことはできない髪や内臓などを己の意識を張り巡らせることによって操ることができ、果てはつま先や産毛の先に至るまで操りきれない箇所はないという技能だ。

原作ではルッチと同じCP9に所属していたクマドリもこの技能を使い、髪を自在に操り戦闘に応用していた。

まあ俺はクマドリのように使用するためではなく、自分の頭から足先までの全てを、自分のイメージ通り完璧に制御するための全身をコントロールするためである。

身体を動かした際、自分のイメージとのギャップをなくし、鍛え上げた肉体から生まれるパワーをあますことなく戦闘で使うためだ。

 

しかし、これを習得するのはさすがの俺でもなかなか手こずった。

これまでの徹底的な鍛錬による自分の身体への理解や、ロブ・ルッチという戦闘の天才の能力をもってしても、容易ではなかった。

それでも根気強く、坐禅を組んで無心になり自分自身と対話したり、山籠りをして自然と一体化しようとしたり、様々な精神的な鍛錬を行った。

1年かかってようやく頭から足先まで自分の肉体や内臓などの隅々まで意識を張り巡らすことができ、ロブ・ルッチ流の生命帰還を習得することができた。

これで生命帰還の第一段階は終えることができた。

 

俺が成り代わってから計画していた生命帰還の最終段階は、自分の筋肉・内臓・神経をフィクションでいう英雄体質やヒュペリオン体質のように変質させ、自分の肉体性能を生まれ変わらせることだ。

そのため、1年かけて自分の全身の隅々を知覚できる俺流の生命帰還の第一段階を習得したのだ。

狙い通りいけば、既存の肉体の破壊と再生により、今よりもしなやかでありながらバネがある筋肉に変えていき、筋肉量も増加させることで、圧倒的なパワーや頑丈さを得る。内臓はより強靭に。神経は反応速度や反射速度の上昇。といったような効果が見込まれる。

ONE PIECEの世界のバケモノどもに抗い、勝利するためにも今の肉体からさらに進化させることは必要だ。

 

 

初めてこの究極ともいえる生命帰還による肉体の変質に挑戦したのは14歳になってすぐのことだった。

構想はあったが正直どうなるか分からなかったため任務終わりに以前見つけていたグランドラインにある無人島で行った。

 

はじめに生命帰還で自分の肉体の隅々まで知覚し、それらを構想していたように破壊と再生を繰り返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どれだけ時間が経ったか分からない。

 

記憶があるのは、全身から血が吹き出し耐え難い苦痛にさらされ自分自身の存在自体が消えるような恐怖にも襲われたことだ。

それでも俺が俺としてあるために最強になるためにONE PIECEの世界を自由に遊びつくすために苦痛や恐怖をはね返そうとしていたことだ。

 

地面には夥しい量の血が撒き散らされていた。到底1人の人間から出たとは思えない量だ。

 

ふと感じた。

これまでとは世界の見え方が明らかに変わっている。

 

そしてその目を自分自身に向けると、外見上は変化してないように見えるが、これまでの自分の肉体とは全く違った。少し動いただけで分かった。これまでとは肉体性能がまるで違う。

生物として一次元高みに昇った。まさしく進化だ。全能感さえある。

おそらく、パワー、スピード、頑丈さ、反応速度など全てがこれまでとは比較にならないくらい上昇しているだろう。

 

 

クックック最高だ。俺の計画は間違っていなかった。

 

これならONE PIECEの世界で最強になることも不可能ではない。

 

こうして俺は生命帰還の最終段階ともいえる究極の生命帰還を成功させた。

 

 

 

 

 

 

 

ちなみにあの後めちゃくちゃ飯を食べた。

これまで無人島にコツコツと備蓄していた全ての食料を。

それでも足りなかったため、海に潜り大型の海王類を獲ってきて一匹丸々食べてようやく満足した。

おそらく肉体を進化させるために一気に大量のエネルギーを使ったからだろう。

 

危うく生命帰還を成功させたのに餓死するところだった。

これからは大量の食材を事前に用意しとくべきだな。

 

そうこの生命帰還を一度で終わらすつもりはない。

初めてでまだまだ荒い部分があるし、俺はまだ14歳だからだ。

これから成長期がきて身体が成長するとともに定期的に行うべきだろう。

まあ頻繁にやってもたいして意味はないから、ある程度時間を置いてからだが。一年に一回くらいのペースで十分だろう。

 

 

 

 

 

 

 

そうして俺はこの生命帰還を15歳と16歳で一度ずつ行った。

初めて行った時のように劇的な変化は無かったが、自分の成長に合わせた微調整といった感じだ。

 

このように13歳から16歳は順調に鍛錬することができ、成長することができている。

概ね計画通りに進められている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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