出身地
東京都。東京湾で生まれたんだって。……どゆこと?
星座
やぎ座。いやぁ、適性不一致だよねぇ。
誕生日
12月24日。クリスマスプレゼントと被るからめんどー。
身長
160cm
体重
50kg
スリーサイズ
80/58/90
利き手
右、だったけど遊び半分で両利きにした。
趣味
料理。あの芸術的なオムライスをいつか自分で作ってみたいな〜って思う。
特技
特技と言って良いか分からんけど、技能習得速度。1年かかるって言われた技術を3日で身につけたことがある。文武どっちの分野でも一律発揮できるね。
好きなタイプは?
自分の適性を受け入れている人間。伸び伸びと毎日が充実している人間を見ると、自分も幸せな気持ちになれるよん。
嫌いなタイプは?
出来もしないことを出来るって言う奴。仕事でそのしわ寄せが誰にいくか考えてみ?
座右の銘
全ての人間は
その後、特筆すべきことは何もなかった。
清夏には清夏のプロデューサーがいる。
今回の件をどう受け止めようと、どう活かそうとそれは彼女達の問題。付き纏うつもりがないなら二言三言の助言でさよなら、となるぐらいが丁度良い。
星南は、なにか思うところがあったのか美鈴と佑芽の下に向かうと言い、去っていった。
そして、優希の学内散策は続く。まだ自分にはピースが足りていない。新しい運命論を創り上げるために、次の出会いを求め彷徨う。
全くの無目的ではない。優希の興味対象はアイドルから少し外れていた。
「次はプロデューサーウォッチングだよね〜」
初星学園のプロデューサー科。十王星南もプロデューサーをやっているが、まだ本業の域ではない。科に属し、専門としてやっている人間こそ、優希の次の
とはいえ、プロデューサーに関しては誰に会うかをもう決めている。
N.I.Aにて、自身の
待ち合わせ場所の会議室に着くと、中に人の気配を感じる。クライアントはこちらなのだが、先につけなかったというのは優希にとって痛恨の極みだ。……15分前に来たのに。
とりあえず、扉を開ける。
中には男女2人が座っていた。
「初めまして、プロデューサー科の黒月と申します。本日は、有村をよろしくお願いします」
「有村麻央です。よろしくお願いします」
優希に気づくと立ち上がり挨拶をする2人に、優希もまたビジネススマイルで応えた。
「よろしくお願いします」
✳︎✳︎✳︎
極月学園のとあるレッスン室。2人の少女がビデオ映像を見ている。それは、準々決勝に進出した有村麻央と白草四音の対戦映像だった。
「ありゃ。しおちゃん、負けちゃった?」
「その呼び方やめてくれませんか」
優希のマイペースな言動にツッコミを入れながら四音は苦虫を噛み潰したように顔を歪めていた。
Next Idol Audition、通称N.I.A。
極月の主力である白草四音、藍井撫子、白草月花により対抗馬である初星学園を蹂躙するシナリオだったのだが、3名とも優勝には至らず。
月花は十王星南に、
四音は有村麻央に、
撫子は月村手毬に、
それぞれが敗れ去る結果となった。
過去の記憶が遡り、怒りが頂点に達したのか、四音は拳を握りしめる。
「有村麻央ッ、次は叩き潰す……!」
「ふーん、四音って負けた相手にそんな粘着するタイプだっけ?そんなに面白い奴だったの?」
ふとした一言から他人の神経の脆い部分を逆撫でして、怒りに燃料を投下し燃え上がらせる。それが白草四音から見た天地優希というプロデューサーだった。
「面白いかっ!……ボクの苦しみを知ったような顔で頷いて、『アイドルが嫌いで、キミ自身のことも嫌いなのに、何故アイドルを目指しているのか』などとふざけたことをっ……!」
「……へぇ。何それ、超ムカつくじゃんwww」
笑いが混じっているものの、言葉のチョイスに四音は少し驚く。
「優希、あなた怒りの感情とかあったのですか?」
四音がその疑問を素で尋ねてきたことに優希は目を丸くする。
「えー、私をなんだと思ってるわけ?」
「アンドロイド」
にべもない四音の返答に、優希は口をほの字にする。
「その形容にもっと相応しい人を知ってるんだけど、紹介しようか?」
「……なんとなく予想はつくんですけど、誰ですか?」
「まいふぁーざー」
「白草シリーズは一人で結構です」
「だからアンドロイドじゃないっての」
今度は優希がツッコミを入れる。しかし、四音の判断は正しい。こんなストレス要因が2人も3人もいたら四音の胃には穴が空いてしまうだろう。
とはいえ、白草四音が適性な運命に近づくためには、いづれあの人型ロボットと面会を済ませておきたいところではある。
「しかし、なるほどねぇ。俄然興味が湧いてきたな」
「有村麻央に、ですか」
もうその名前を出すなといった表情の四音に首を振る。
「いーや、彼女のプロデューサーにだよん」
「は、プロデューサー?」
思ってもいない名前を出されてか、四音が困惑の表情を向ける。
「有村麻央のことは知ってるんだけど、はっきり言って日の目を見るタイプの適性一致人間じゃなかった。だからこそ、君に向けた言葉が面白い。それを言わせるに至ったプロデュースをしてみせた人間には興味がある」
「……可哀想に」
「それ、どういう意味?」
そんな一幕が優希に初星学園に向かう運命を決定させた。しかし、ただ会うだけではこの好奇心は収まりそうにない。
と、いうことで優希は自身の
✳︎✳︎✳︎
「有村真央さんも交えて直接お会いするのは初めてになりますね。もうすでに企画、制作はある程度進んでいるのですが、方向性を固める上でより綿密な話し合いがしたいと思い、この場をセッティングさせていただきました」
電話で数度やり取りはあったものの、改めて状況確認をするように優希は麻央のプロデューサーに問いかける。
「つまり、ライブ本番に向けての最終確認のようなものだと?」
「ええ、その通りです。特に麻央さんがどのようなステージを思い描いているのか。その点を知りたいと思っています」
自分のこだわりに対して、明確な興味を持たれている。その事実は有村麻央の内側にに緊張と熱をもたらした。
「麻央さん、今回のステージで見せたい自分の
いつもと比べるとあまりにも畏まった優希の口調は、その普段を知らない麻央とプロデューサーの目線からすれば実直な人柄に映る。故に、麻央自身もなるべく誠実に自分を伝えようと意識する。
「そうですね、今回は大人びたボクを見せたいと考えています」
「大人びた……つまりカッコいいと可愛いの2つの内、カッコいい側に振ったパフォーマンスがしたいということでしょうか?」
「……はい!表現の幅が増えて選択肢が多くなったからこそ、今回はギャップを見せる方向性でいきたいんです」
「楽曲の『Feel Jewel Dream』。拝聴いたしました。麻央さんの歌唱力もあって独特なカッコ良さが演出されていると思います」
優希は内心で、有村真央は自分や星南とは
「後学のために是非お聞きしたいのですが、麻央さんは少女らしい魅力、ひいては可愛さという
自身をあまりにも理解した質問に、思わず麻央は固まる。自分のプロデューサーに視線を投げるが、首を振り困ったような表情を返してくる。内面をここまで分析されたことに、若干恐怖めいた感情を抱きながらも麻央は質問に答える。
「そう、ですね。必ずしも決まったアイドルの形を目指さなくても良いと気づいたからだと思います。可愛いボクの強みを生かすことは、アイドルとして成功するために必要。だからと言って、カッコ良いアイドルを捨てる必要はない。やりたいことと、出来ることにギャップがあるなら、両立させた新しい選択をすれば良い。プロデューサーからそう教わったんです」
そう言って、プロデューサーを見る麻央の目には深い信頼が宿っていた。
リーリヤといい、清夏といい、初星のアイドルってプロデューサーに激重感情を向けるルールでもあるのだろうか?
そんな疑問を胸にしまい、優希は先を続ける。
「なんとなく、アイドル有村麻央の核が見えた気がしますね。自分の外側にある世界と自分の内側にある世界、それらを共存させる選択こそが新しい有村麻央という価値を創出している。
「女王、ですか」
今まで黙っていたプロデューサーが口を挟む。麻央を形容する可憐さに"女王"の2文字を含めたことが少し不思議といった様子だった。
「
この言葉には、
「ヒアリングはこの辺りで良いでしょう。麻央さんの目指すカッコ良いステージに向けて細部を詰めていきたいのですが、何かアイデアはありますか?」
「そうですね。ステージ衣装について少し変えたい部分があるのですが---」
打ち合わせは、恙なく進行した。
元よりある程度全体像が固まっていたこともあり、そう話すこともなかったわけだが、優希は会議をさくさく進めたい性質なので、正味1時間ほどで話は終わった。
「では、ボクはこれで」
「お疲れ様でした、麻央さん」
「はい、天地社長。当日は是非楽しんでいってくださいね」
「ええ、ステージは最前列で見せていただきますね」
有村麻央はこの後レッスンがあるため退席。
それを見送ったことで、優希の本題が始まる。
「いやー、中々素晴らしい適性に
「……しかし、彼女にはそこまで興味がないと?」
「あら、気づいてました?まぁ……彼女自身より、彼女を導いたあなたがターゲットなんでね。麻央さんのプロデューサー?」
それは、自身の担当アイドルを比較対象ありとはいえ軽んじているとも取れる言葉だった。
その意趣返し、とまではいかないがプロデューサーの声音には若干の険があった。
「N.I.Aの件もあります。極月学園の生徒が仕事の依頼に来る、というのは流石に警戒しますからね」
その必要がないことは、何度もやり取りをするうちに理解していただろうが、それでも"何か"があるという懸念を最後まで拭えない。優希は相手の表情からその気持ちを読み取った。
「まあまあ。私がしたいのはあなたも大好きな有村麻央の話だよん。彼女の才能をもっと光り輝かせるために、私のアイデアを聞いてみない?」
「……ッ!」
麻央がいなくなったことでいつも通りの口調に戻った優希は楽しそうに続ける。
有村麻央との会話を通じて、優希は一人のアイドルが脳裏にちらついていた。彼女達というサンプルケースから見えてきた新たな理論。その壁打ちには目の前にいるプロデューサーこそが相応しい。
「
片手を胸に当て、もう片方の手を差し伸べる。麻央に倣った芝居口調は存外板についていた。
毎日22時投稿するとか言っといて、全然できない自分を認めます。
これからは次の話ができてから投稿告知とかしようと思います。
次回:ホスピタリティ・マインド 〜あるいはロジックの要件〜
4/23 22:00 投稿予定