ロケットランチャーの弾が着弾し、炸裂する。
ガ チ ャ ァ ァ ァ ァ ン ッ ! !
「ぐッ…!!」
その
ギルバート。
いや、彼は正確には
爆風が自らに届く前に。
彼の『セプテンバー』で。
「ってぇ…クソッ派手にやりやがる…ッ!」
『振動』を起こすスタンド。
それが彼、ギルバートの『セプテンバー』だ。
一度マフラーを振るえば空気を振動させ、その振動は
向かってくる弾丸を通さないほどの『膜』を生み出す。
…しかし、銃弾ならともかくロケットランチャーの直撃
には流石に耐えられないことを本人は理解していた。
ましてや、着弾場所が自分達のすぐ目の前。
故に彼は振動によって膜を張り、それの反発で自分から
弾き飛ばされたのだ。
そして、彼の後を追うように爆炎が広がっていく。
ゴロンゴロンとダイナミックに路地を転がり、
なんとか静止。
ギルバートは切り傷を押さえながら起き上がり、
倉庫の方を見やった。
――――大丈夫だ。
メディはきっと
だからこそ、
「やはり脱出したか…『情報通り』だな。」
その声を受け倉庫の入口を見れば、
女の方がパーカーを風に揺らしながらいかにも
『威風堂々!』って感じでこちらを睨み歩み寄ってくる。
ギルバートは背中の冷や汗を感じつつも、ヘヘッと
声を漏らして強がった。
「ヘヘッ…俺の何を知ってるんだい?嬢ちゃん。」
「アンタの…『
姿こそ見えないけど。能力の詳細と、その弱点だよ。
能力は『振動』、だろ?そしてその本体であるお前、
『ギルバート・R・メイフィールド』…その思考
パターンや行動のクセ、とかかねぇ。」
どうやら、ギルバートの
「ほほーぅ、よう調べてるな。いや俺恥ずかしいかも。」
「まあどうでもいいが。死ねばそれまでだ。」
「じゃあ、冥土の土産って事でアンタの名前を教えてくれる
かい?アンタばっかり俺のこと知ってるじゃん。」
「…『リタ』よ。」
「おや友好的。」
漸く名前を教えてくれたのも束の間、リタはおもむろに
何かの装置を取り出し、構える。
すかさずギルバートも臨戦態勢になり様子を伺うが…
「じゃあ、サヨナラ。」 「ッ!?」
ド ォ ォ ォ ン ッ !
直後、ギルバートの
ゴ ッ ッ ! ド ン ッ !
「っつあ…ッ!!」
いきなり爆圧に呑まれ、吹っ飛ぶギルバート。
今度は自分からではなく、モロに喰らってしまった。
「…ふむ。アッサリ吹っ飛んだわね。」
それを見たリタはニヤリと笑い、土埃の中の
ギルバートへ向かって悠々と歩きながら、近づいてくる。
「…ウオオオオオッ!!」 「!」
と、ここでギルバートは土埃の中から突進してきた。
セプテンバーのマフラーを
攻撃しようとする。
腕のないこのスタンドの利点である『マフラー』。
彼はこのマフラーを精確自在に操ることで腕の代わり
としているのである。
ビ ュ ゥ ア ッ !
…のだ、が…それをリタはアッサリと回避して見せた。
まさか、避けられると思っていなかったギルバートの
顔に驚愕の色が浮かぶ。
「無駄だって。アンタの行動パターンは全部知ってる
から。それはそれで腹立たしいけど…弱点その1、
『愚直に真っ直ぐ』でしょう?」
そう話すリタの手には先程のような機械。
カ ッ ッ !!
それは
『
向けられない程の
それを、なんの容赦もなくギルバートに向けて放つ。
「グゥうッ!!?」
思いがけない反撃に
「これが、アンタの弱点その2。アンタは基本受け身で
戦ってるから、こういうのにトコトン弱いようね。」
マトモに眼に光を受けたギルバートは彼女を捕り逃した
ばかりか、更なる不利に追い込まれてしまった。