ジョジョの“よう”な冒険   作:星城 丈人

17 / 32
【 一方その頃 (過去形) 】

 

 

「いやー格好いいねぇかなり大喝采」

 

 

「んだお前ェ!人が格好良く締めようとしてんのに

 茶々入れしやがって!」

 

 

 

 

ワルターの悪戯顔にギルバートがキレる。

折角ビシッと言ってやったところで台無しである。

 

 

 

 

 

「しっかし…やっぱお前も狙われてたか…よく無事で

 済んだな…?俺同様、直接戦うタイプのスタンド

 じゃあねぇだろ?お前の…」

 

 

 

 

 

 

 

「ああ。こちとらかーなーり苦戦したよ。というか

 本当(マジ)にお前達と離れない方が良いと結論付けた

 くらいにはな………それに…」

 

 

 

そう、ワルターが話しながら遠くを見る。

 

 

 

 

 

 

 

「俺も、『運命』からは逃れられなかったからな…」

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

それは、一方その頃…の話。

 

 

時間は丁度オレ様以外の3人が爆ぜてた頃に遡る。

(※爆ぜてはいるが誤解である)

 

 

 

 

 

 

オレ様は『流石にそんな早くは動かねーだろ』とタカを

くくって商店街の方へ向かっていた。

 

 

金は無いので道端から店の中や店員のお姉さんを見る

窓の売買(冷やかし)をしていたのだ。

 

 

 

 

 

 

正直、街からの脱出はともかく国境越え(オーバー ザ フェンス)は難しい…

そう考えていた。

 

 

飛行機を無賃で拝借(タダ乗り)するにも、その飛行機を襲われ

たら逃げ場が逆に無くなる。

 

 

電車や車も同じ理由だ。入り込めはしても誰が敵か

現状分からないから迂闊に話すこともできないし、

飛行機より遅いからすぐ捕まる危険性:大。

 

 

 

 

 

 

結局の所ほとぼりが収まるまでは人混みに紛れて移動し、

それとなーく潜伏することしかできない現状なのであった。

今日の宿も無いしなァ!!!

 

 

 

 

 

 

 

ま、そうしてほとぼりが収まったら2人と合流し正規に

帰りゃ良い。肝心な所は2人(アイツら)任せっと。

 

 

 

 

他力本願、とはよく言うが…これがオレ様の流儀。

結局の所はアブねー橋は叩いて砕いて逃げ去る(トンズラ)ッ!

 

 

自分から首突っ込むのは自殺行為なんだ、無駄に命を

落とす位なら最初(ハナ)から関わらないのが吉。

 

 

 

それが俺(・)、ワルター・ヴィットマンが子供の頃から

心に刻んでいる流儀だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…ということで、やることも無く彼は今、暇と言う名の

敵(時間)を潰しているのだ。

 

 

 

 

 

 

「ふーむ、これはなかなか…」

 

 

 

と、色々な所を、色々な面持ちで…これまた色々な

思考を巡らせながら見ては近付かずに華麗に素通り(スルー)。

 

 

実に鬱陶しいタイプの冷やかしである。いくらやることが

無いとはいえ、あまりにも自分の所持金に正直な男である。

 

 

 

 

 

 

「しっかし…夕方が近いにしても人通りがやけに

 少ないな。一応さっきは人が多かったのに。」

 

 

 

と、ワルターは一言漏らす。

 

 

先(・)程(・)の(・)倉(・)庫(・)付(・)近(・)で(・)も(・)そ(・)う(・)だ(・)っ(・)た(・)が、やけに人通りが少ない。

少ないというより最早居ない方から指を畳んで数えた方が

早い程に、だ。

 

 

 

 

閑静だったり賑やかだったりするのが場所によって

違うのは百も承知だが、やけに少ない。

 

 

今は夕暮れが迫る時間帯。先(・)程(・)通(・)っ(・)た(・)時(・)はかなり

賑わっていたのだから、今でもまだ買い物客が数十

ぐらいは居ても良いはずなのに…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あーーー………これ、マズい…かぁ?」

 

 

 

 

ワルターが呟く。

誰に、というよりは自分自身に言い聞かせるように。

 

 

 

 

 

 

…明確に人の数が少ないのは特(・)別(・)な(・)事(・)情(・)があったか、

特(・)別(・)な(・)命(・)令(・)があったか…

 

 

そのどちらかのはず。

 

 

 

 

 

 

 

前者も確かにあり得る。つい先程銃声やら色々なことが

大通りで起きてたし、そもそもオレ様達がそれの中心

なんだから皆が警戒するのはまあ分かる。

 

 

…にしたって遠巻きに見るぐらいはするだろうし、決して

家族連れが全員纏めて家にヒッキーする…なーんてこと

は普通無いはずだろう。だってここは商店街なのだから。

 

 

 

 

 

 

 

と、するのならやはり意(・)図(・)的(・)な待機命令。

それも、あれだけの賑わいを見せる人数がいるような街が

こうなる位の。

 

 

 

 

 

どう考えても、こ(・)れ(・)か(・)ら(・)ド(・)ン(・)パ(・)チ(・)し(・)ま(・)す(・)のでフツーの

人達は隠れなさいってハナシ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………も、もしかしてだけど~?」

 

 

 

 

ワルターが笑顔で汗を垂れ流す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

既に…狙われてね?これ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ダ ァ ァ ァ ァ ン ッ ! !

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『…ご明察。相(・)変(・)わ(・)ら(・)ず(・)勘が良いな…クソが…』

 

 

 

『気にしないでいいでしょ…とりあえず殺(ヤ)れればなんの

 問題も無しよ。』

 

 

 

 

 

 

銃声が響き、ワルターがよろめく。

 

 

 

 

その姿を上(・)空(・)から見下ろすは2人組の男女。

 

 

そして、その手にはスナイパーライフル。

 

 

 

 

 

 

鬼が狩られるタイプの最悪の鬼ごっこが、始まる。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。