「危ねぇーーーッ!!!」
よろけたワルター。
弾丸は彼の左頬に傷を残しながら
正確には彼の
だったのを、彼の元看守としての勘が助けた形になった。
「…ッジで危なかったァ…完全に死んでただろ今…」
ブワワッと大量の汗と目尻にちょっぴりの涙を滲ませ
ながらワルターは戦慄するも、すぐさま現状の把握に
とりかかった。
街中堂々の
聞こえた音からして
かつ割と近場、そして弾丸が
角度的に見て相手は自分より相当『上』にいる。
んでもって弾痕の入射角度から算出するに…クソッ!
ワルターは腐っても元看守。その技術と経験に裏打ち
された実力は間違いなく、プロのそれである。
かいている大量の汗や涙は死にたくないです!という
彼の小心設計されたハートの副産物であるが、その汗や
涙と共に吐き出される軽口とは裏腹に今、彼の内心は
とても冷静であった。
「(オレ様のスタンドは戦闘向きじゃあねー…とにかく
逃げながら場所を特定して詰めないとこのままじゃ
勝ち目が…ゼロッ!やはりここは
ねぇ、なァ…!!)」
そして即座に彼は自身のスタンドを呼び出す。
呼び出しに応じるように彼の周囲が一瞬モノクロに
変わり、それと同時に彼のスタンドが現れた。
黒い
見えるのは肉体ではなく骨の身体。
中世のペストマスクを被った
右手で空間を
変換されていく。
コレが彼の『
彼の『
ワルターは、彼の名前を静かに呼ぶ。この世のどんな
所にも好きなだけ侵入できてしまう、反則のような
『マスターキー』。その名も…
「『
この
必死に逃げて、隠れて、生き延びて。
その中から活路を見いだし『逆転』するのに特化した
割と陰湿なタイプの鬼なのだ。
ワルターは服の内ポケットから丈夫なロープを取り出し、
大半を左腕に巻き付け右手で先端を握った。
このロープは、過去に様々な相手を捕縛してきた
相棒とも言えるロープ。
千切れることも解れることも無い特注品だ。
それを左腕に巻き付け、先端を右手に持つ。
こうすることで長さの調節や投擲を瞬時に切り替えられ、
様々な活用法がある。
これが彼の『対人捕縛戦特化』の戦闘スタイルだ。
「…っし…ッ!行くぜェ~?」
汗は拭けてなかったのでビチャビチャのままだが、
狼狽え丸くなっていた彼の眼は…ナイフのように鋭く
切り変わった。
…そしてそれを望遠鏡で覗いていた男は、女の方に告げる。
「あーあー…
まあ、一発で仕留められるとは思ってなかったが…
なーんで頭狙ったんだ?『アリシア・オノニカ』君。」
「
だけだ。気付かれさえしなければ…」
「結果、避けられたら逃げられる。だからこそ
本当君のそういう直情的なトコ良くないねぇ
アリシアくぅ~ん?」
「…ッ!!黙れ…!黙れ黙れ黙れッ!アンタに私の何が
分かるんだ!私の気も知らないクセにッ!」
「ああ、まるで分からないねぇ。
敵討ち、するって残された妹のお気持ちなんて全く
「ッ!!!一々人を小馬鹿にしやがって…いい加減にしろ
『ハインツ』…!!アンタもアイツに恨みがあるから、
こうやってコンビ組んでやってるだけなんだ…
利害の一致なだけでやり方は私が決定権を持ってる!
余計な口を挟むんじゃあないぞッ!!」
「ええはいはい、分かりましたよぉ
この私、ハインツ・ニーコン。二言はありませんことよ?
…あ゛、いや…今の
「本当に黙ってくれ…」
苛立ちが若干ウンザリに変わりつつある女、アリシアと
良く舌の回る男、ハインツ。
2人とも、ワルターに恨みを持つ懲罰同盟の戦士。
2人はワルターが
【登場スタンド】
スタンド:
本体 :ワルター・ヴィットマン
【挿絵表示】
【破壊力, スピード, 射程距離, 持続力, 精密動作性】
E B B C C
極端につばが湾曲した黒い
中世のペストマスクを付けた医者のような服装のスタンド。
黒く細い骨のような体をしているため、他のスタンドより
打たれ弱く、戦闘向きではない。
能力は『地図世界』を形成しその中を移動すること。
手で空間を掬い上げることにより周りの空間を地図に
落とし込んだり、発動時点で本体や本体が触っている
物体などを地図世界に送り込むことができる。
また、地図世界では本来現実には存在するはずの『壁』や
『扉』、果ては『空間』すら平面に変わっているため、
その全てを無視して移動することが可能。
地図世界と現実には、お互いに一切『干渉できない』
という絶対的な
多く存在するスタンドである。