スタンドを呼び出し、ワルターは颯爽と
スケルトン・キーの能力、それは直接向かい合うような
タイプではなく、あくまでも移動し相手を捕らえるのに
役立てるタイプ。
そのためまず行うべきは逃げであり、次に相手の情報
収集、その次に相手を最も視認し難い場所へ誘導する
べし、とワルターは
どちらも対スナイパー戦においては重要な
例えどんなに無様に逃げ回ろうが最終的に勝てば
良かろうなのだ。
『まずは逃げだな…いやいつもどーりだけど。』
と小言を漏らしつつ、ワルターは壁を
狙撃手と観測手のコンビには平らになったワルターが
壁と地面の境目に吸い込まれたように見えたが、当の
ワルターの視点は違う。
彼にとってはただ一本の
モノクロの『地図の世界』を形成し、移動する能力。
これがスケルトン・キーの能力。
がこのモノクロの地図の世界に降り立ち、ありとあらゆる
オマケに入る直前に周囲の人の位置もマークしてくれる
という便利機能まで付いている。
本来であれば
裏を取る形で制圧できるのだが…
『やっぱり、かァ…マズいな』
と、ワルターがボヤく。
狙撃手達は文字通りワルターの
スケルトン・キーの最大の欠点。
それは
地図世界に変える前提条件として、『異なるフロア』は
地図化することができないのだ。
間取り図などで現すと分かりやすいが、1Fと2Fは別々に
図面に現すのと同様、この能力の影響範囲は『
居る高さ』を基準に一定の高さまで。
つまり今回のように、ワルターの『上』に相手が居る
場合はかなり不利なのだ。
ましてや狙撃手が相手。下手をすればワルターは相手を
確認するより先に始末される恐れすらある。
故に、当然ながら逃走先にワルターが選ぶのは屋内だった。
言うまでもなく、死角が多く…かつ遮蔽物も多い。
おまけに階段がある可能性:大。
一旦身を潜めれば相手も探さざるをえない上に、なんなら
おびき寄せることすら可能かもしれないのだ。
「っし。いやー良い物件だねぇ~!」
能力を解除し、ワルターが文字通り
そしてすぐさま周囲を確認する。
階段がある事からここはN階立て(少なくとも2階はある
様子)、窓は複数、狙われる
立地的に6:4…ぐらいか?
ワルターは安全を確認後、階段へと向かった。
階段は部屋の中央付近にあり、窓との位置関係的に
狙撃される危険性は無い位置である。
「
と、悠々と手すりを掴み階段を上がるワルター。
依然問題無し!というか確認すればするほど拍子抜け
するほど何もない。
狙撃手としては致命的。
相手を取り逃すどころかその相手に場所を探す機会を
与えるのだから。
ましてやワルターを相手にするのだから致命的どころか
破滅的である。
「一体誰だァ~?俺様のニヒルでク~ルな顔に傷を
付けやがった輩はよォ~!」
ワルターはもうすっかり余裕を取り戻していた。
2階到着まであと数段、余裕はありつつも一応の警戒をし、
その上で何も見当たらぬままワルターは着実に歩を進める。
「…ん?」
と、漏らすワルターの目の前には、謎の薄っぺらい
紙のような
ご丁寧に、階段の一番上の段、いかにも油断している
相手なら気づかず素通りしてしまいそうなほどの薄さの
ソレは長方形でメインカラーは黒、茶色い紙が巻かれて
おり…間違いなく、
「…ちょーっと待て…まさか…
瞬間、目の前の
そ れ は 紛 れ も な く ブ ツ さ 。
「C-4じゃねぇかァァァァ!!」
ズ ガ ァ ァ ァ ァ ン !!
そう叫ぶワルターの目の前で、C-4が爆発した。