ジョジョの“よう”な冒険   作:星城 丈人

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【 スタンドと脳ミソは賢く使うべし! 】

 

 

ワルターは場所を変え、近くの個室へと入った。

 

 

とにかくアソコ(窓際)は良くない。

それにこうすることで相手を誘導出来る筈だからな。

 

 

 

 

 

「しかし…爆弾(C-4)に精度の高すぎる狙撃に…かなり

 厄介だなぁコイツは…」

 

 

 

 

 

さて、角度的には90度程度とはなるが少しばかり

時間は稼げている筈。

今の内に情報を整理せねば。

 

 

 

 

 

相手(あちら)側の獲物はスナイパーにC-4。

そして恐らくは…『スタンド』。

 

 

階段で見たC-4はペラッペラの紙みてーな形から

元に戻り、その後爆発した。

あんな芸当はどう考えてもスタンドの仕業だろう。

 

 

 

 

 

ただ違和感を感じてからスタンド(こちら側の)を出す猶予は

あったし、そもそも見た感じ()()()()()()()()

起爆する事は出来ないっぽい。

 

 

 

 

 

「………試すか。」

 

 

 

 

 

そう独りごつ(独り言を言う)ワルターの眼前にあるのは、またしても

C-4のペラペラな奴。

先程までは油断してたが、これからは違う。

 

 

 

 

 

 

「『スケルトン・キー』」

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「……おっとぉ?」

 

 

 

 

ハインツの頭には明確に、違和感。

まさに今、ワルターの眼前でC-4を起爆()()()()()

なのだが…おや、無反応?

 

 

 

 

 

「…どうしたハインツ、何か計算外が?」

 

 

と、声に反応したアリシアが尋ねる。

 

 

 

 

 

「ん?あ、ああ大丈夫。大丈夫だよ…まだワルターの

 野郎を潰すのはこれからだからね。」

 

「そうだな。」

 

 

 

 

 

ハインツは内心チョットした疑問を覚えつつも、多分

不良品でも掴まされたのだろうと思うことにした。

 

 

 

 

大丈夫、我々は私の『プレッシャー・ゾーン』により

空中…屋根より高い所を移動し、狙っている。

それを続ける限り、アイツ(ワルター)には我々は捕らえ(捉え)られん。

 

 

爆弾は…不安要素(チクリッ)はあるがその威力は折り紙付きだ。

一回目は避けられた様子だが、マトモに当たれば

アイツはお終い。

 

 

 

 

そして、アリシア。

彼女は優秀とまでは言い切れないが、狙撃に関しては

素晴らしい確かな腕を持っている。ワルターを心の底

から憎む気持ちと、あの()があれば大丈夫だろう。

 

 

 

 

 

「…よし。狙撃ポイントに到着。しばし待て。」

 

 

 

 

 

思考もほどほどに、ハインツは再びスタンドを出す。

今度は透明なビニールシートをバササッと広げ、

スタンドがそれを次々と固定していく。

 

 

 

 

 

「ホイホイホイホイホイホイッ!…っと」

 

 

 

 

 

 ガ シ ャ シ ャ シ ャ シ ャ シ ャ ン ッ !

 

 

 

 

指先を水平に突き出すようにラッシュ。

そして、それと同時に展開したプレス機のような掌の

部分がガシャガシャンとビニールシートを何度も

何度も挟み込んで、人が乗っても大丈夫な程の頑丈な

()のようにしていく。

 

 

 

 

 

「よーし完成だ。さあアリシア君、今度は君の番さ。

 狙撃の準備を頼むよ。」

 

 

「ああ、分かってる。」

 

 

 

 

 

そしてそこにアリシアが無防備にうつ伏せで寝転がり、

そのままスナイパーライフルを構える。

 

 

 

 

「ライフルの準備、完了だ。」

 

「よし。今の所…奴に動きは無い。」

 

 

 

 

()()が、彼等の狙撃スタイル。

普通なら到底辿り着けない高さに『場所』を用意し、

狙撃する事ができるのだ。そして睨みを利かせ、

対象を撃ち抜く。

 

 

 

 

 

並大抵の相手ならこの時点で既に太刀打ち出来ないが、

更に用心深いアリシアはハインツにとある提案をした。

 

 

 

 

  

「そうか。なら…この風量・風速なら()()()じゃ

 なくて大丈夫のようだ。『風の動き』が視えてても

 言うほど影響が無いようだし。」

 

 

 

 

「おや、そうかい?では()()()()?」

 

 

 

 

「うむ…ならば…そう、『温度』が良いな。()()()()

 ()()()()()らしいから、必然的に人を視るのなら

 身体全体を把握したい所だからな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふむ、では…()()だぞ。」

 

 

 

 

 

 

 

と、何かに告げるハインツ。

 

 

 

 

するとハインツの背中から、彼のスタンドとはまた

別の()()()()()()スタンドがヒョコッと現れた。

 

 

いや、小人と言うには異質な15cm程のサイズの

それは脚と胴体のみ…というよりは眼のような意匠の

ある『インリガードル台(点滴台)』のようなスタンド。

 

 

胴体…と言っていいのか分からない部分を点滴の袋に

見立て、その胴体が股上が一本のフックの様になった

部分に吊り下がっている。

 

 

 

 

 

…構造の説明が難しいソレはいかにも元々の単語の

意味の『スタンド』のようであり、『いかにも何かを

垂らし落とします』というメッセージを感じる姿だ。

 

 

 

 

 

 

「では宜しく、『チェンジ・オブ・ペー(気分転換)ス』。

 

 

 

 

 

 

ハインツが現れたスタンドに依頼すると、スタンドは

吊り下げられた頭 (胴体?) をカラカラッと横に振り、

そのままアリシアに向かう。

 

 

 

 

アリシア君、とハインツが告げるとアリシアは身体を

起こして顔を真上に向け、右目を大きく開けた。

 

 

 

 

そんなアリシアの顔、正確には眼の真上に到着すると

スタンドはまるで胡座(あぐら)をかくように座り込んだ。

その行為にはちゃんと意味があり、胡座をかくことで

対象の(まぶた)を固定することができる。

 

 

 

 

『テン、ガン』

 

 

 

 

そうして、スタンドから分泌された液体が垂れ落ち、

ポチャーンッ!とアリシアの右目に点眼(てんがん)された。

 

 

 

 

 

「ッ…コレで、よし。さあ…追い詰めるぞ。」

 

 

 

 

()()()()()()アリシアは文字通り()()()()()()

再びワルターを睨んだ。

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