ジョジョの“よう”な冒険   作:星城 丈人

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【 漸く会えたなァ…ハインツゥ! 】

 

 

「チィッ!よもや顔を合わせることになるとは…」

 

 

 

 

 

 

「ハインツゥ!!テメェ…()()()()()()()のか…!」

 

 

 

 

 

 

何時ものひょうひょうとした態度すら取らず、明確に

怒りを孕んだ顔でワルターがハインツを睨む。

 

 

 

 

 

 

「…ハッ!私は生憎、しぶといのでなァッ!」

 

 

「…んっとーにしぶてーな…テメェはよォッ!!」

 

 

 

 

 

 

それに対してハインツも苛立ちを隠そうともせず

声を荒げ、お互いの声量が上がっていく。

オマケに睨み合う2人の顔も険しくなっていく。

 

 

 

 

 

「貴ィ様に受けた屈辱、今こそ晴らさん…ッ!」

 

 

 

 

 

とハインツとスタンド(プレッシャー・ゾーン)が戦闘態勢を取る。

それに合わせて、既に若干空気辺りに混じりつつある

アリシアもその手に持つスナイパーライフルを構え、

私も居るぞと言っているような表情を覗かせる。

 

 

 

 

 

 

「…あァ?テメェ何を言って…」

 

 

 ッ ガ ァ ァ ァ ァ ァ ン ッ !

 

 

 

 

 

『…ん、だァ?顔を合わせちまえばもうソイツ(狙撃銃)

 オレ様には効かねえよ。不意撃ちならともかくなぁ。

 悪いけどさぁ、オレ様は理由のねー争いは好まねーの。」

 

 

「くっ…!」

 

 

 

 

 

ノーモーション・ノータイムで能力を展開し、銃弾を

回避してみせるワルター。

 

 

不意打ちだからこそ能力の展開が間に合わず喰らって

しまっただけであって、キチンとこうして姿が見えて

いれば回避は余裕の様子。

 

 

 

 

 

 

既にアリシアは『驚異対象外』と見なされていた。

 

 

 

 

 

その事実が、彼女にとってはとにかく苛立ちを加速

させる要因となっていた。()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

「無視するな、貴様…!

         ワルター、ヴィットマンッ!!」

 

 

 

 

 

隠そうともしない、殺意。

今まで姿の描写こそなかったが、彼女は兵隊の装い

をしていた。ソレ(兵隊になる)ほどにはワルターを憎んでいた。

 

 

どのような環境に置かれようとも、『兄を殺した男』を

徹底して、手段も問わず…殺す。

 

 

 

 

 

「んだよ、お嬢ちゃん。俺様ァ…ミリタリーコーデの

 武装令嬢に狙われる筋合いはねーぞ?」

 

 

「よく言う…ッ!貴様は私のたった1人の兄を殺した…

 『殺人犯』の癖にィ!!」

 

 

 

 

 

遂に彼女の怒りの理由である『兄殺し』のことを口に

するアリシア。彼女は子供の頃に、兄を殺された。

 

 

()ったのは、同じ街に住んでいたロクデナシの

青年。『スタンド使い』が当たり前にたむろっている

あの街で…兄は殺されたのだ。

 

 

 

 

そう、他ならぬワルターに…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…はァ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…ワルターより先に空気が死んだ。

 

 

冗談というよりもだいぶガチめの『は?』が出て

しまったワルター本人も、アリシアも思わず無言で

目を見開いてしまう。

 

 

 

 

 

そんな2人に、ハインツは薄ら笑いながら告げる。

 

 

 

 

 

「そーう。そうだとも。彼こそが君の兄を殺した男。

 どんな建物にも自在に侵入し、人の眼すらも欺いて

 ターゲットを始末する。看守になったのにすぐ辞める

 ような品行方正(道徳的)とは無縁の男だッ!」

 

 

 

 

 

「お、おい待て。オレ様が…俺が殺」

 

 

 ッ ガ ァ ァ ァ ァ ァ ン ッ !

 

 

 

 

 

 

『っを…」

 

 

 

 

 

 

ハインツがアリシアを更に沸き立て、それにワルター

が返すよりも早く、アリシアは再びワルターを狙う。

勿論ワルターは能力で回避するが、流石に続けて

喋ることはできなかった。

 

 

 

 

ハインツはそんなアリシアの行動に()()()

頷くと、スタンド共々即座に構えて行動を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

「さあ『プレッシャー・ゾーン』ッ!

            喋る余裕を与えるなッ!」

 

 

 

 

 

彼のスタンドが両手を展開する。

そしてアリシアは再び獲物(狙撃銃)を構え、スコープも

ロクに見ず目視のみでワルターへ発砲する。

 

 

 

 

 

 

  ッ ガ ァ ァ ァ …

 

 

 

 

 

 

ワルターは身構えるも、それが『移動のため』の

モノ(発砲)だと気づくのは数瞬遅れた。

 

 

 

 

 

 

 ガ ッ シ ィ ィ ー ン ッ !!

 

 

 

 

 

 

プレッシャー・ゾーンは放たれた弾丸を片手を展開

して挟み込み圧縮、ハインツは器用にもその圧縮された

ペラペラの弾丸の上に飛び乗った。

 

 

 

 

 

 

 

 … ァ ァ ァ ン ッ !!

 

 

 

そして即、解除。

 

 

瞬間的にペラペラになった弾丸が、今度はすぐさま

膨れ上がりワルターへと向かっていく。

更に同時にソレを蹴り跳んだハインツもまた、勢いを

載せてワルターへと急接近する。

 

 

 

 

 

高圧的な場面(プレッシャー・ゾーン)を作り相手を絡め、詰め寄り、

同時攻撃で始末する。

それが彼等の戦術であり、互いの連携がモノを言う。

 

 

 

 

 

 

「我がプレッシャー・ゾーンが、貴様の頭もペラペラの

 紙にしてやろうッ!紙クズのように散れッ!!」

 

 

 

 

 

 

 「チッ…散るのはテメーだッ!()()()()無惨な

 紙吹雪のよーにお前の人生を散らせてやるよッ!!」

 

 

 

 

バチバチの火花の後に散るのはどちらの()か…(チリ)紙を

生み出す者同士の戦いは続く。

 

 

 

 

 

 

「…空気だッ!!」

 

 

※アリシアも居ます。

 

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