ジョジョの“よう”な冒険   作:星城 丈人

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【 俺の身体はマスター・キー その3 】

 

 

 

 

 

 

 ズ ガ ァ ァ ァ ン ッ !

 

 

 

 

 

 

  

 「…チッ!」

 

 

アリシアの舌打ちとほぼ同時に、()()()()で爆発する

ロケットランチャーの弾頭。もうもうと立ち上る煙には

目もくれず、アリシアとハインツはワルターを探している。

 

 

 

 

当然、ワルターは回避していた。

ロープを手離したため、アリシアが一緒に付いてくることも

ないのだから当然である。

 

 

 

 

 

 

 

 

『そう。』

 

 

 

 

と、ワルターの声がどこからともなく聞こえる。

 

 

 

 

 

 

『こうやってロープが飛んできたら咄嗟に()()()()

 よなぁ!お前ならッ!!!」

 

 

 

 

 

  

 

能力を解除したワルターが()()()()()()に現れた。

先程ワルターが投げ、ハインツが固定し、アリシアが腕に

巻いていることでピーンと張られたロープの上、距離で言う

ところのちょうど中間ぐらいの位置。

 

 

 

 

 

アリシアを無力化するのなら背後に回れば良いのに、

自ら不安定な()()に移る意図が読めず2人は一瞬困惑で

固まってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして、ワルターはこう宣言する。

 

 

 

 

 

 

 

 

()()()()ぜ!勝利への道ってヤツをよォ~ッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのまま体勢を整えることもしないまま、ワルターは

ギャグみたいにスッと落下していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

誓って言うが、これは事故ではなく、()()()だ。

 

 

 

 

 

 

そして、そのままロープを()()

するとぉ~?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぉああっ!?」

 

 

 

現在は空中に()()()()()()()()状態のロープを

掴んだのだ、()()()()()となっているアリシアは

当然、右腕に巻いていたロープがいきなり物凄い

勢いで引っ張られることになる。

 

 

 

 

 

 

つまり、俺を含む2人が落下するってワケ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぬぅおおおおおッ!(ガチ恐い!)」

 

 

「ひっっ…ッ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ワルターも、アリシアも。お互い割と本気で死は覚悟

していたが…こういうタイプの絶叫マシン (マシン?) は

あまり得意ではなかった。しかも離せば死ぬ模様。

 

 

 

  

だが、決して地面までは落下しないはずだ。

何故なら…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴様…私の能力を()()にッ!!」

 

 

 

 

そう、ハインツのスタンド(プレッシャー・ゾーン)

 

 

彼の能力で『圧縮』されたロープはそこでガッチリと

()()され、2人の自然落下のスピードは途中で

ガクンッと衝撃を残し0に変わった。

 

 

 

 

 

 

 

 ギ リ ィ ィ ィ ッ !

 

 

 

「ぐぇェッ!」

 

 

「流石の嬢ちゃんも急降下には慣れてないよなァ…!

 ましてや俺様より下、地面まで数mってところで

 全部片腕にかかる位置エネルギーだ…

 

 まともに動けねーだろォッ!」

 

 

 

 

 

 

そう…いかほどに殺傷力の高い武器を出そうとも、

『持てなければ』意味はない。アリシアは自分から

結び目を持ってロープを右腕に巻き付けたために、

そのロープが締まることによって右の片手を上にする

形で宙吊りになってしまった。

 

 

 

 

しかも。

ロケットランチャーもナイフも、当然思わず手放さざるを

えない勢いでの落下。

 

 

右腕を力一杯引っ張られた脱臼もあり得るというこの

状態で、腰裏から何かを取り出す余裕は無いだろう。

 

 

 

 

 

 

 

「俺様はよ~くと()()してきたからな、この程度

 ならどうってこともないぜ。」

 

 

 

 

 

 

ブラ~ンブラン、と釣具が片方だけのブランコの揺れが

収まるまで、余裕の表情で語るワルター。

 

  

そして、ハインツが我に返り慌てて能力を解除しようと

するも、即座にスタンド(スケルトン・キー)を再発動したワルターは、

今度は垂直になったロープの『真上』に移動した。

 

 

 

 

 

 

 

そしてまた解除すれば、あら不思議。

ハインツの圧縮した結び目(作った足場)の上に到着である。

 

 

 

 

 

 

 

そう、このジョージ謹製のロープ、実は2階分の長さ未満

()()()()に作られている。

 

 

更に中心の節目にはちゃんと模様も付いており、定規の

代わりとしてイザという(こういう)時にはとても役に立つ。

先程はその模様を目安に移動し、更に能力を発動する

事で縦方向に自由に移動が可能となったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

勿論、先に結び目を固定する必要があったが、今回は

その手間を割愛して()()()からそのお礼代わりに

顔掴んで膝蹴りを入れてやったぜ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 「オラァッ!」

 

 

 

 ボ グ ッ !!

  

 

 

「ぶへェッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ハインツはその膝蹴りをモロに喰らい、よろけたまま

バランスを崩すも先程ワルターが居た屋根の上に着地する。

 

 

 

 

 

そしてそれを追い、ワルターも屋根の上に移動。

スカッとジャムパン? (※違う上にここはアメリカ) とか

言ったか、そういうタイトルの番組の『スカッと』とは

おそらくこういう感覚なのだろうとワルターは思いながら…

右手の中指を立てる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よー!やく!漸くだ!!

       テメーの顔に一発ブチ込めたぜッ!!」

 

 

 

 

「ぐぅっ…よくも…!」

 

 

 

 

 

 

実は先程の『あっ』はハインツが()で固定して

しまったから漏らした言葉で。

 

お互いがお互いの考えていることをそれぞれ確信的に

予想できるほどの間柄であり。

 

ハインツが作る『足場』は、もれなくワルターの『足場』

にもなり得る…という。

 

 

 

 

これは()()のような相性の結果。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「貴様…貴様貴様ァ!

         ワルター・ヴィットマンン!」

 

 

 

 「うるせぇなァ!!

           ハインツ・ニーコン!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

()()()』の2人は、苛立ちもピークにお互いの

名前を叫び合った。

 

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