ジョジョの“よう”な冒険   作:星城 丈人

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【 ペラペラな者同士 その3 】

 

 

妙案が浮かび、目を開きながら思わずニヤリと

笑ってしまったワルターにハインツは怪訝(けげん)な顔を

浮かべた。

 

 

 

 

 

 

なんで笑ってんだコイツ…と。

 

 

  

 

 

 

 

「何が可笑しい…?」

 

 

 

「…あー!いや、すまねぇな。ちょっと別な奴のこと

 思い出しちまってよォ…俺の対策されてるってぇ

 ことは今頃アイツ達もボロボロになってるのかなー

 って…ちょこーっと想像したものの思ってたより

 生々しくて引き笑いが出ちまった。」

 

 

 

 

 

 

 

「あ、ああー…あの2人と『メディ・A(アン)・チャウシー』

 のことか。そうだな…ふむ。そろそろあちらにも

 客が到着するだろうぞ。…ほぅら始めた。」

 

 

 

 

 

 

 

と、話すハインツは明後日の方向を見る。

つられてワルターもその方向を見ると…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ド ォ ォ ォ ォ ン

 

 

 

遠くで()()が起きた。

方角からするとワルターが別れた後、歩いてきた道の先。

つまり…

 

 

 

 

 

 

 

「うおおっ…!?おいおいさっきのあの嬢ちゃん並みに

 ド派手にやりやがるなオイ…!!しかし、なんだ…?

 ()()()なんざ付けてねえよなお前達…?

 なのに、タイミング分かるのどうなってんだよ…」

 

 

 

 

 

 

 

向こう(ジョージ達)側も戦い始めてるのかと思い

つつ、素朴()()に疑問をぶつけるワルター。

 

 

 

 

 

 

 

 

「いいや、ここにあるさ。」

 

 

 

 

と、いつの間にやら左手のサブマシンガンの代わりに

()()()()()無線機を見せびらかすハインツ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やはり…直前に()()()()()()()()()()ってことは…

 

 

 

 

 

 

  

 

「えぇ…?まるで手品じゃん………1つ、質問良いか?」

 

 

 

「何だ。ホントは無関係な話題は(つつし)んで貰いたい

 ものなのだ、がァ…?」

 

 

 

「いいや、()()関係はあるさ。確認だよ確認。

 その()()()…それも『協力者』のスタンドってヤツ、

 なんだよな?あのガマ口みたいな顔のヤツ。あの顔は

 割れてんだがマジで能力気になってて…別にそれぐらい

 は良いだろ?是非とも聞きたいね…」

 

 

 

 

 

 

「ああ…バッグ・スペース(カバンの中の宇宙)のことか。正確には、

 これはあくまでただのバッグだよ。普通のバッグに

 『()()()()()()()』と表現すべきか?」

 

 

 

 

 

 

先程アリシアの腰裏のバッグから遊離して姿を見せた

スタンドの名は『バッグ・スペース』。それが名前。 

()()()ではない。

 

 

 

 

 

 

複数のハンドバッグやボストンバッグ、ボディバッグ

などが組み合わさった身体と、白と黒の2色の歯口の

ファスナーが特徴の亜人型のスタンドだ。

 

 

装備型であり、装着型であり、憑依型であり…かつ、

肝心のスタンドそのものは()()()()()()()()()()()

という、極めて異質なスタンド。

 

 

それが懲罰同盟の()()バッグに取り憑いている。

 

 

 

 

 

 

そしてそのバッグに()()()()()で入れてある望みの物

にアクセスでき、依代にするバッグの数だけ中の空間

が追加で拡張される…という特性がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

「つまり、共有することのできる『巨大な空間』って

 ことになるねェ…これにより一々物を持ち運ばなくて

 済む。実ゥに良い()()だと思わないか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

と、わざとらしい説明口調も交えながら説明してきた

ハインツにワルターは思わず顔を歪ませた。

 

 

 

 

「っかーッ!ズッッルゥ!それ()()()の能力の

 拡張版みたいなモンじゃねーかよ…!マジ…?」

 

 

 

 

 

 

と、ワルターはあの()()()()()を思い出し

つつ大きめの悪態をつく。

 

 

 

 

 

 

 

「ん?ってことは…誰であれ、入れといた物に共通で

 アクセスできるってことか…?た、例えば…そうだ、

 あのC-4爆弾!アレも…」

 

 

 

「ああこの通り。リモコンも勿論セットだ。」

 

 

 

 

 

 

今度はC-4と起爆装置。当然リタが使っていたものと

同形であり、それをハインツは左手でわざとらしーく

見せびらかす。

 

 

 

 

 

 

「うおおお…料理番組の完成品(こちらになります)じゃねーか…マジか…

 え?普通に羨ましいまであるんだが…」

 

 

 

 

 

「我がスタンド(プレッシャー・ゾーン)との相性もバツグンでな…!好きな

 ところに好きな物を設置できるのだよッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だんだん調子乗ってきてるなーコイツ…もう()()()、か?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー…ってことはつまり向こうもコレ(バッグ)を使ってる

 んだろ?相手に合わせてってぇことは…前提として

 ジョージにもギルにも勝つ算段(計画)があるってこと

 だもんな…余程の自信家じゃねーとできねぇ…」

 

 

 

「その通りだな。私もそうだが…彼女(アリシア)も、向こう側

 のリタ達も…命すら投げ出してでも殺す、という

 執念があった。正直その鋭い矛先(殺気)を向けられない

 だけ、安心しているよぉ…」

 

 

 

 

 

「なるほどねぇ…?(やっぱ、コイツ…)」

 

 

 

 

 

 

 

ワルターはハインツを見る。

ハインツはC-4と起爆装置をしまい、空いた左手で首の

裏をさすっていた。そういえば、先程アリシアに捕まり

かけた時もコイツ()()()()()()()()()()な…?

 

 

 

 

 

…いいや、とりあえずまだそれは後回し。

 

 

 

 

 

 

「正直ジョージのヤツはできる対策あるのかってぐらい

 だけど…ギルは確か後遺症持ちだっけ…まさかそこを

 突くつもりなのか…?」

 

 

 

 

 

「ほほーう…?話したのか彼は。()()されてる

 のか…貴様がッ!それは珍しい。そうともさ…確か…

 

 コレだ、この『()()()』。これも違法改造されて、

 ギルバート君を相手にするためにはとっても有効な

 眩しさを発揮する道具に仕上がっているらしい。」

 

 

 

 

 

 

ハインツがつい調子に乗って、今度はライトを取り出して

解説してみせる。

 

 

 

 

 

そして取り出した瞬間、ワルターの()()()が変わる。

…いや、スタンド(チェンジ・オブ・ペース)が居るので大分ややこしいが…

本来の意味の眼の色である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まるで…『()()()()』が見られた、といった顔だ。

 

 

 

 

 

 

 

 ダ ッ ッッ!

 

 

「ほほーう?違法改造、良いねぇ!」

 

「ん?急に食いつくじゃ…なッ!?」

 

 

 

 

 

 

そこまで聞いて、突然。

ワルターが前触れもなくハインツに突進してきた。

 

 





【登場スタンド】


スタンド:バッグ・スペース (カバンの中の宇宙)
 本体 :??? (未登場)

【挿絵表示】

【破壊力, スピード, 射程距離, 持続力, 精密動作性】
   -      -    S     S     -


複数の種類のバッグの集合体という身体に白黒2色の
歯口のジッパーを持つ、亜人型のスタンド。
円形の先端を持つタグともスライダーともとれる装飾
が各部に付いているが、実はそれらが眼であり能力の
対象となるバッグにくっ付いている。


能力は特殊な『虚無空間』の生成。
対象となるバッグに取り憑き、そのバッグを虚無空間
に接続させて、物体を収納したり即座に取り出したり
することが可能。


虚無空間は対象のバッグが増える度に拡張されるため
物体で一杯になることは無く、またその収納物全てが
共有されるため、『A』が収納した物体を別の場所で
『B』が取り出す、といったことも可能である。


このスタンドは分類としては疑似『装備型』であり、
それと同時に疑似『群体型』かつ疑似『物質同化型』
でもある、という変な立ち位置。
しかしこのスタンドそのものはそのどれにも属さない
という、あまりに不思議なスタンドである。
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