成り代わりたちの強くてニューゲームな世界再構築   作:冴月冴月

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 ビルダーズの供給が少ないので自分で書いちゃおうの精神でやって参ります、他の執筆小説もあるので頻度はお察し願います(土下座)

 ぽこあポケモンが買えなくてヤケ気味にビルダーズ再走してます。ちなみにストーリー4周目(少なくとも)です。

 ビルダーズ3を永遠に待ち続けている同志の方は、是非評価感想にて私に創造力を分けてくだせぇ……。





破天荒ビルダーズ、上陸

 

 

「…うわぁ、改めて自分の目で見ると本当に何にも無いね、この島」

 

「だな……」

 

 広大な海にぽつりと浮かぶ、巨大な寂れた島の砂浜に、2人の若者が立っていた。

 2人とも動きやすそうな服装にブーツやグローブを装備し、背中には頼りなさげなひのきの棒と、見るからに重そうな本を背負っている。

 

「何作ろっかねー……とりま城と世界樹は確定としてー…」

 

「しれっとトンデモない建築が確定してるじゃん」

 

「そういうお前も変なこと考えてんだろ?」

 

「どうにかからっぽ島作業台モンゾーラに持ち込めないかなーって思ってるね」

 

「ほらぁやっぱり」

 

 軽口を叩き合うこの2人は、1歳違いの兄弟である。

 ツンツンと尖った癖毛の少年が兄・ビルド。

 綺麗にカールしたツインテールの少女が妹・クリエ。

 

 どちらもこの世界では『ビルダー』と呼ばれる、物を作る職業の見習いである。

 更に1つ、この2人には秘密があり。

 

「遂に始まったねぇ、ストーリー」

 

「ゲームじゃないんだよな…この景色は」

 

 2人は前世と呼称される世界線で、この世界を『ドラゴンクエストビルダーズ2』というゲームとして遊んでいた━━━━━

 ━━━━━転生者である。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「さて、ここからどうしようね?」

 

「真っ直ぐ行くに決まってんだろ、まずシドーに会って…」

 

「分かってないなぁ、建築しかやらないから頭ガチガチに凝り固まってんじゃないの?」

 

「建築だって発想力必要だわバカクリエ。じゃあどうする気だよ」

 

 

「とりあえず一旦島一周しよ」

 

「はい??」

 

 【速報】転生者2名、早速レールを外れる。

 

 この2人(主に妹の方)にストーリー通り進めるなんて選択肢は無い。

 

 前世にゲーム内で先回り、すり抜け等のストーリー無視を何度もやらかしてきた彼女らは、当然の如く砂壁の方ではなく、右手側の岩壁をロッククライミングする方を選択したのであった。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

「………遅え」

 

 一方砂壁の向こう、波打ち際の岩場に座っていた奇抜な服装と黒いツンツン癖毛が特徴的な少年は、苛立たしげに赤いつり目を細めた。

 

「ビルダーの奴らの手を掴んで引き上げてから丸一日は経ったよな?」

 

「流石に起きてなかったら命の心配する事になんだが…ちょっくら見に行ってみるか」

 

 そして口ぶりからして隠せないが、彼も転生者の類である。

 ビルダーズ2は購入せずに実況動画を見漁っただけだが、ストーリーだけなら全て把握している。

 

 本来ならば夕暮れの頃に壁の向こうから現れるはずのビルダー(何故かここでは2人居るが)が現れないので、待つだけだった彼は遂に痺れを切らした。

 

 少年━━━━━シドーは自ら砂壁を殴り壊し、気絶していたビルダーたちを寝かせたはずの狭い砂浜エリアへ向かい、そこで手当り次第に破壊された船の残骸と、岩場をクライミングした跡(岩場の所々に積まれた砂)を発見した。

 

 それも、積まれてからそれなりに時間が経っているらしく、元々水に浸かっていたであろう砂ブロックは乾いて固まり岩壁に張り付いていた。 

 

 シドーの頭の中で何かがプチッとキレた。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

「あ、ドレッサー発見」

 

「創世録もあったね」

 

「最初全く見つけれなかったのが懐かしいよ」

 

「なんで緑の開拓地ってこんなに岩場ばっかりなんだろうね」

 

「一箇所くらい消し飛ばしてもいいよな?」

 

「いいんじゃない?」

 

 良くない。

 『一箇所くらい』で済ませるな破壊神共。

 

 破壊神(本物)が鬼の形相で2人を探し回っているとも知らず、呑気に島を探索する兄妹を尻目に、西の岩山の奥へと日が沈んで行った……。

 

 

「待って日没時間じゃん」

 

「やっべ探索に夢中になってたやっべ」

 

 まだマップからのワープも解放されていない。

 風のマントも持っていない。

 

 岩山に挟まれた緑の開拓地(予定)の隅で、2人は身動き取れずに絶望の表情で日没を迎えた。

 

 

 

 





*ビルダーズ
ビルダー見習い兄妹。転生者。前世から関わりがある訳ではなく元他人同士。互いに転生者であることは明かしており、意気投合して軽口叩き合いながら成長してきた。

*ビルド
ビルダーズの兄の方。名のあるビルダーの家系に生まれた根っからビルダーで、既に故郷で数件家を建てた実績がある。前世は巨大建築ばかりやっていた。

*クリエ
ビルダーズの妹の方。名のあるビルダーの家系に生まれたが建築より小物作りの方が好き。前世はRTAやバグ検証、先回りなどの一歩先な遊び方をしていた。建物は部屋認識されてりゃ良いや思考の豆腐建築勢。

*シドー
破壊神の少年形態。転生者。実は破壊神として勇者に倒された記憶がぼんやりとあるが、実感は無い。前世にビルダーズをプレイすることは出来なかったが、実況動画にてストーリーは履修している。

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