HUNTER×HUNTER立志伝〜世界に追放された異能たち〜   作:ゆゆ式

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(デザインはベンズの中期型)

 毒か


新技術と審査

 

 

ニシヤは、キルアの連絡を受けてあるところに来ていた。彼とは、競馬場の時に連絡先を交換していたので再び再会することができた形だ。約束通り、ヒソカ達は連れてきていない。

 

キルア、ゴンのふたりがアジトにしている場所は随分隠れ家的な場所だった。一応サザンピースには参加するだけでも1000万以上の費用がかかるから全くお金を持っていないということはないはずだが。

 

とにかく、そのような場所に案内され、恐縮されながらもここが一番誰にも話が聞かれない場所だからと、恭しく椅子を用意された。

 

 

「わりーけどそういう事だからこれで頼むわ。いや、ほんと。申し訳ないけど。正直副会長補佐様を持て成すほど金持ちでもねーし」

 

「構わないよ。それで、気配からすると他にも仲間がいるようだけど、彼らも話に関わってくるのかな?」

 

「あー、それなんだけど。おいゴン。クラピカ呼んでこい。クモとか何とか言って刺激すんなよ。今旅団が急に消えてピリピリしてんだ」

 

「りょーかい……おーいクラピカー!」

 

 

案内された椅子に座りながら、彼らの話という奴を聞くための姿勢に入る。しかしその前に、彼ら以外の人物と話すことになりそうだ。クラピカと言うと、ハンター試験合格者のひとりか。

 

なんでも幻影旅団に恨みがあるとか。キルア達も旅団、などの言葉を言っていることだし。これは少々面倒な話になるか。そうしてしばらく待っていると、部屋の手前にある扉が勢いよく開かれた。

 

 

「副会長補佐殿!あなたが旅団について重要な情報を持っていると聞いたが!それは消えた旅団に関係しているのか!?答えてくれ!」

 

「あー、落ち着けよクラピカ。副会長補佐さんに失礼だぞ。お前協会から怒りの鉄槌くらいたいのかよ?」

 

「ははは、そんな事はしないよ。それよりもクラピカさんだっけ?とりあえずそこにあるお茶を飲んで落ち着いてみたらどうかな?」

 

 

扉を押して現れた金髪青年に、冷静になるよう言葉を掛ける。現れた彼もさすがに性急だったと自分の態度を理解したのか、しばらく乱れた息を整え、ゆっくりと机について茶を飲んだ。

 

 

「失礼。私はクラピカというものだ。あなたを前に名乗れるほどのものではないが、許して欲しい。そのうえで頼みたい。幻影旅団について何か知っているならぜひ、話して欲しい」

 

「うん、まあ、構わないよ。でもまあその前に言っておくと、もう旅団は壊滅したも同然だ。俺が指示するだけで簡単に膝を折るだろう。幻影旅団の団員を支配下に置いててね。間違いない話だよ」

 

「それはっ……本当なんですか?あの旅団がそんな簡単に?具体的にはどのような方法で?」

 

「俺は旅団の団長を支配下に置いてる。そしてクモは団長の存在を無視できない。頭は絶対ではないと頭自身が嘯いても、手足はそうじゃない。だから、その団長を使えばクモはふたつに割れる。あとはゲームオーバーを待つだけ」

 

 

この盤面を作るために、旅団とフェイクの交渉なども行う必要があったが、その交渉でニシヤの目的はあくまでマフィアで、旅団相手には忠告しに来ただけと相手に思わせられた。

 

そのお陰で旅団はどこかで偶然かち合っただけと油断し、ヒソカという存在を見ながらもハンター協会に自分たちに手を出す動きがないことから逃げるという判断すら出来なかった。

 

ヒソカを旅団の目に晒すのは少々リスキーだったが、その分クロロもヒソカからのメールを偽だとは疑わず、まんまと誘き寄せられてニシヤの手駒になった。

 

計画にはそこそこつける穴はあったが、やり得ではあるのでニシヤとしては上手くハマってラッキー。でき得る中では最高の結果を得ることができた。

 

もちろんそれはクラピカには話さないが、そういう結果として旅団はいつでも壊滅させられるという話だ。

 

 

「まさか……旅団がそんな簡単に」

 

「ま、いいんじゃねーの?あいつらクモなんてどこからでも恨み買ってるだろ。別にクラピカが殺らなくたっていつか誰かがやってたさ」

 

「そうか……そうだな。ではこの場合は感謝するべきなんだろうな。それと、話を邪魔してしまってすまない。私は仕事もあるので失礼する」

 

「ああ待ってクラピカさん。マフィアの仕事ならもうやめた方がいいよ。そっちもほとんど潰すっていう予定なんでね」

 

 

こっちはハンター協会以外の力をバリバリに使っているから、どうやってかは言えないけど。とにかくそういう事を、クラピカには伝えた。

 

やはりと言うべきか、そこはさすがに予想外だったのか、クラピカは驚愕していたが。しかしニシヤが既に旅団団長を確保してるのは事実なので、クラピカに疑う様子は見られなかった。

 

そうして、旅団を恨むもののひとりが、部屋から出ていく。後には、ニシヤ以外に、元々話す予定だったゴンとキルアが残った。

 

 

「うひゃー。とんでもない話だなぁ。ニシヤさんって凄いんだね!」

 

「確かにな。いくらハンター協会の副会長補佐だからってやってることが異常だぜ。どっかの国の大統領って言われてやっと納得できるかどうかってところだよ」

 

「あはは。褒めてくれてありがとう。でも色々と運もあるよ。さて、では話を聞こうか」

 

「ああ、うん。GIについてなんだけどさ……あの様子だと1個は絶対落札すだろ?だから……」

 

 

予想通り、キルア達からGIの話を切り出される。彼らの望みとしては、600億程度は出せるニシヤにGIを入手してもらって、クリアを手伝うから自分たちもGIをプレイさせて欲しいとの事だった。

 

噂になっているクリア報酬もいらないとの事だ。ただ、隣のゴンがある目的、なんでもGIを作ったという父親を探すための手掛かりとしてプレイしたいらしい。しかしそうなると。

 

 

「うん、プレイさせるのは問題ないよ。枠は50以上あるからね。というのもバッテラと交渉して競合するのを完全に避けてね。あとは厄介そうな裏のおデブくんを抑えれば大丈夫ってわけ」

 

「裏のおデブって……ぷぷ。ミルキじゃねーか。あんた面白い言い方するな!しかし50!あの馬鹿みたいな金遣いのバッテラを抑えたのかよ!すげーな!」

 

「あとクリア報酬も別にクリアできたらある程度持って行っていいよ。俺の目的はGIのアイテムの内部利用だし。仮にクリアでシステムが崩壊するとしても、ゲームマスターと会って交渉出来れば何とかできるし」

 

「ほんと!?じゃあどっちがクリアできるか競争しようよ!ニシヤさんみたいなすごい人とどれだけ差があるのか測ってみたいんだ!」

 

「馬っ鹿かお前?クリア報酬に興味ないって言ってるんだから素直に受け取れよ!この人には意味が無いって程度のものってだけで、俺達には十分とんでもないもんかもしれねえだろ!」

 

 

目を輝かせてなかなかの事を言うゴンに、キルアが釘を刺す。なんというか、キルアが随分苦労しているのが伺えた。まあ、ムームーダンス事件を考えるとどっこいどっこいだが。

 

しかし大方の関係性は見えたか。子供特有の向こう見ずな友情。なんとも感慨深い。今世はハンターになってから色々動き出したから、新鮮な物を見ているような気分だ。

 

なんだか彼らを見ていると面白くなってくるので、ついでにちょっとしたミッションを与えてやる事にした。

 

 

「実はゲーム内で一個だけ全く影も形もないイベントがあってね。それを見つけられたら、そうだなぁ。ひとり10億あげるよ。もちろんそのイベントを見つけられたらだけどね」

 

「マジ!?」

 

「ィィ!?」

 

「ああただし、プレイさせるのには条件がある。せっかくバッテラが譲ってくれたからクリア報酬の三枠のうち一枠は彼の為に使いたくてね。あと俺が主催する事になる審査を抜けられたらプレイしていいよ。クリアは誰かにさせたいけど君達じゃなくてもいいからね」

 

 

あげて落とすようだが、何もそこまで美味い話を提供する気もない。バッテラの件がなければそれでも良かったのだが。まあ、それに目の前のふたりもさすがにそうかと納得してくれていた。

 

おおよそ、GIの話はこんなところだろう。あと何か伝えることはと言えば。まあ、そう。

 

 

「確か君たちの仲間にレオリオっていう人がいるよね?」

 

「うん、いるけど。それがどうしたの?」

 

「彼医者志望なんだってね。ハンター協会の副会長補佐がカーネーション連合都市っていう1ヶ月後にできる都市に訪れるよう言ってたって伝えてくれる?悪いようにはしないからさ」

 

「うん!いいよ!カーネーション連合都市だね!」

 

「一応俺も覚えとくわ。ゴンが忘れたら大変だし」

 

 

素直なゴンに迂遠なキルア。各々固有の反応を示しながらも色良い返事を返してくれる。これで特に何か言うことも無くなったため、ニシヤは手を振って部屋の扉へ向かった。

 

 

「じゃあ審査結果が出た先で待ってるよ。あと今のままじゃあ何年経っても審査を通れないから、技とか作っておいた方がいいよ。じゃあね」

 

 

最後に振り向きながらある程度の忠告をしておき、ムキになる少年たちの声を聞きながら、その場を後にした。

 

そして短い通路を辿り、細い路地に出ると、ワンダーチェストにしまっていたヒソカとクロロを出す。

 

どこか適当なところをうろつかせても良かったのだが、今回は回収が面倒だったのと本人たちも特に希望がなかったのでそのまましまっていた。

 

そんな事もあり、ふたりにはまるで瞬間移動でもしたかのように感じているだろう。出されたふたりは、しばらく辺りを見回しながら体の調子を確かめた。

 

 

「うーん、なんだかすごい長く眠ってたような、時でも飛ばされたような♠狐につままれたってやつかな♦?」

 

「同感だな。体の調子は悪くないが妙な気分だ」

 

「やっぱりクロロもそう思うかい♣?でもこれいいね♠移動する時はニシヤに任せれば一瞬で移動できそうだ♥」

 

「それはいい案だな。なかなか意見が合う」

 

 

図太い奴らだ。しかしその分こちらも色々使わせてもらうからなんとも言い難い。まあ彼らを解放したのに特に意味は無いが、ワンダーチェストがそうこうしているうちに便利になった。というよりした。

 

だから召喚ついでにその話をふたりにする。

 

 

「なんか嫌な話してるけど、見てよこれ。ワンダーチェストを拡張する神字印刷の念具。制作費6億くらい飛んだけど、これを使うと精密機器、例えばグリードアイランドとかも仕舞えるようになるんだよ?この念具を持ってる間だけだけど」

 

「へえそりゃすごい♣僕には意味ないけど、クロロの能力にならなんか応用できるんじゃない♥?」

 

「そうだな。適当なので言うと具現化物に1週間掛けて神字を刻み込む代わりに、3日間本を媒介しないで具現化物を扱えるとかか?それなら行けなくもないだろう。面倒だがな」

 

 

神字、主に念能力を拡張し補助する技術。正直小手先のものではあるが、優れた神字の使い手はそれだけでちょっとした発みたいな事もできたりする。

 

ニシヤが今持っているハンドバックは単純に替えが利かないからこそ制約として機能し、バッグを起点とした時のみ、相当な範囲のなんでも入れられる空間を作り出す。

 

と言うよりワンダーチェストの余白部分を無害化する。純粋な念空間にすると言えばわかりやすいか。物に依存する分高性能なものへと念空間が拡張されている。まあ、それだけだ。

 

それ以外は特にないので、ニシヤはそのまま何気に元旅団員ふたりを伴いながら、宿泊しているホテルに戻った。今日は9月6日。おおよそ9月の10日までに全部であと6本のGIが出品される。

 

それを裏のおデブを始めとした富豪を相手取りながら全て入手する。そう決めながら、ニシヤは期日が来るのを待った。

 

そしてそれから数日後。ニシヤはおおまかに2000億以上の金をGIに投入することになったが、一応全て購入することが出来た。無限コンティニューの為のシステムを買ったと思えば悪くない買い物だろう。

 

そんな事もありニシヤは8×7=56のプレイヤー用の枠を手に入れた訳だが、暗黒大陸直前までは転生者達には転生者連合都市。

 

もといカーネーション連合都市を中心に動いて欲しいため、プレイヤーの募集は普通の念能力者相手となる。

 

これはバッテラとハンター協会副会長補佐としてのニシヤの連名の募集だ。それによって既にシングルや1部ダブルのハンターなども参加を希望してきている。

 

その中でゴン達を合格にするのは厳しいが、まあ技術の成長具合次第か。今後の将来性込みの雇用契約と言う奴になるだろう。合格させるとしたら。

 

管理が面倒だから、審査を通すのはおおよそ多くても20人くらい。参加者の実績を見る限り、ニシヤのネームバリューもあって中堅に近いレベルもそこそこ参加している。

 

しかし数は多くないので、これは楽な審査になりそうだ。まあ成功報酬は特大でも、その道中に対する報酬はそこまでだからそんなものだろう。むしろニシヤとしては分かりやすくて助かる。

 

9月10日。

 

過ぎ去る時を経ての審査会場でのステージの上でそう思った。

 

 

「皆さん。お集まり頂きありがとうございます。ハンター協会副会長補佐のニシヤ=フーズーです。今回の審査は私が直にやらせていただきます。それではこれより、審査を開始いたします」

 

 

先日までドリームオークションを開催していたとあるビル。そこの会場まるまる一個を借りて、ニシヤ達は受験者を集めた。視界の中には、会場に広がるようにして多数の念能力者が待機している。

 

御用達の念能力者専用サイトで募集したから、何か変なの、というか一般人が混じっている事はない。そんな事もあり、受験生の手前、ニシヤは試験の開始を宣言し、ステージの幕を下ろした。

 

審査方法は簡単。ハンター用語としての練、つまり今までの修練の成果を見せてもらえばそれで合否を判断できる。暗幕には事前に順番に入ってくるように伝えてあるのでそこら辺も問題ない。

 

今は暗幕に急造された部屋の中にひとりだが、そうこうしていると最初の受験者がやって来た。その人物は、見覚えのある人だ。

 

 

「あれ、ビスケさんじゃないですか。どうです?最近調子は?変な男には引っかかってないですか?まあそこら辺の線引きは大丈夫だと思いますが」

 

「ふ、ふん!余計なお世話だわさ!言っとくけど副会長補佐!あんたもあたしの守備範囲!念能力者は何歳でも現役だわさー!」

 

「ああ、お元気そうで何よりです。はい。では審査しましょうか」

 

 

知り合いの金髪の美少女、なお実年齢な人物と世間話を交わしつつ、審査を進める。当然ビスケはハンター協会でも有数の猛者なので合格だが、それ以降もちらほらなかなかの能力者達が審査に来た。

 

ニシヤとしては、案外ベテランでも暇な時間を作れる人いるんだなって感じだ。まあGIは現実に帰還できるので、この仕事ばかりに注力しなくても良いのもあるだろうが。

 

とりあえずそのようにして、審査は進んで行った。そしておよそ数百人くらい。初期の選考を通ったものをさらに審査し、その結果、最終的に残ったのは14人。

 

選んだ彼らなら、それこそGIでエンジョイ勢にならないと確信できる実力者達だ。いや、エンジョイ勢が悪いと言う訳ではないのだが。

 

ひとまず、残ったのは14人。合格者達だけを通した部屋の周りを覗くと、各々きちんと修練を行っているであろうもの達が視界に入った。

 

ちなみにゴンとキルアは本当にギリギリで合格し、その彼らの中でそれぞれ感慨深い表情を浮かべている。先程話したビスケは、美少女的な雰囲気の維持の為猫かぶり中だ。

 

そんな彼らを前にして、ニシヤは告げる。

 

 

「えー、ではGIの審査はこれで締切ということで。合格者はここにいる14名です。ちなみに審査基準は現在性と将来性の主にふたつです。重視されるのは現在性。将来性を見込むというのは、まあそれだけの才能があったと言うことです。どうかご理解ください」

 

 

軽く頭を下げ、理解を求める。元々合格者の中になにか文句があるものはいないのか、特に何も言われなかった。ただまあ各々心の中と視線であいつらだろうなぁというのはあったが。

 

なんにせよ、こうしてニシヤのGI2週目が始まる。と言っても、クリア目標である指定ポケット100種を集める必要は無いし、なんならここまでのGI借用期間で指定ポケットはほとんど揃えているのだが。

 




↓例の考察

※シルバのオーラ量判断

・潜在オーラ量12万
・顕在オーラ量1万5000

当てていればクロロを殺せた念弾を放てた事実から、シルバの攻撃は威力的に1万オーラやそこらでないものだとわかる。そしてクロロの顕在はおおよそ1万として、防御に回されるのは8000くらい。

それを見ても確殺できると確信するならゴンがナックルにやったようにナックルの顕在およそ2000(堅時は1000)に対してジャジャン拳の一点集中およそ3000〜4000の攻防力3〜4倍程の攻撃力がシルバの攻撃にはあると考えられる。

となると8000の4倍として32000。仮にシルバが一般的な能力倍率を持つとするとゴンのジャジャン拳の顕在2倍程の能力アップの発をシルバは保有している事になる。
この事からシルバの顕在オーラは1万5000。潜在オーラは12万とかそこら辺だと考えられる。

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