私はお姉さんに手を引かれ、お家の隅っこ、綺麗に整えられた倉庫の中に到着した。白っぽいレンガ造りで、壁をさわってみると冷たくて気持ちいい。
「さ、リーシャンちゃんに相応しい最高級のコーデはなにかしらね〜?」
目の前には、お姉さんと同じくらいの高さのクローゼットがあった。その中には、悔しいけど、私のお母さんの手作りローブとは比べものにならないほど良い素材が使われているのが、質感を見るだけでも分かる。素人の私でも理解できるんだから、きっと、お洋服の達人……そうだ、パストグロリさんなら、あまりの素晴らしさに感動し始めるかもしれない。
お姉さんが、「アタシの可愛い子猫ちゃんには、どれも似合っちゃいそうね〜」と、お仕事のための服を選ぶはずが、いつのまにかファッションショーを始めている。
私はフォルスさんやトゥルさんが着ているような執事さんの服とか、お姉さんが着ているような貴族らしい服とか、色々と着せられていて、フォルスさん達の服はなんだか、堅苦しくて違和感たっぷり。お姉さんみたいな服は、スースーしてなんだか寒かった。
「じゃ〜ん!これとか、ほら!どうかしら?」
お姉さんが両手でフリフリと振り、私に見せているのは、白色のふわふわな装飾がついた、黒を基調とした誠実さと、可愛いさを両立させたような服だった。いったい、なんていう名前なんだろう?
「……これ、なんていうの?」
私がそう聞いてみると、お姉さんはその服の袖を大胆に、しかし優しく私の腕に通してくれた。
「これはね?リーシャンちゃん……!……選ばれし者様にしか着こなせない、純美で崇高な一品よ!!」
「純美で…………!すう……こう……!?」
私が完全にその服を着ると、お姉さんが胸を抑えて顔を上に跳ね上げた。
私が首を傾げて、ピコッ……と耳を動かすとともに、頭に着けられたふわふわな白色の装飾がついた黒色のカチューシャも、ゆらりと傾いた。
「はぅ……!か、可愛いすぎるわ……ダメ、ダメねコレ……!お仕事が逆に進まないわよ!」
お姉さんは息を乱しながら、私のカチューシャを外し、代わりに木製の花の作り物を私の髪に絡ませた。
「えぇ……えぇ。これならギリギリ大丈夫ね!獣族検定1級……いや0級合格よ!」
「えっと……?……いぇーい!」
獣族検定合格……たしか、路地裏で出会った時も、お姉さんはそんなことを言ってたっけ?
今まで聞いたこともなかったけど、お姉さんが楽しそうならなんだっていっか!
7日ほど更新が空いてしまいました!
今度は修学旅行のために遠方に行っており、なかなか小説の執筆の時間を取れませんでした……。
今日からまた、執筆を開始します!
これまで通り、マイペースな不定期投稿です!
ほのぼのダークファンタジーを召し上がれ!
※追記
次回の第十七話から、投稿時間を【午前7時30分】に変更してみようと思います!
朝の通勤や通学、ちょっとしたスキマ時間のお供に読みに来ていただけたら嬉しいです。今後ともよろしくお願いします!
不定期更新なことは変わりません!