お姉さんのお家で、今日も明日もほのぼの生活   作:TTKTW

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第二十九話 脱走

 

 長い。お姉さんの実家は、飛行場から結構遠いみたい。

 

「リーシャンちゃん、あと5分くらいだから、ほっぺぷくってしないで〜?」

 

 ……気づいたら勝手にほっぺが膨らんでた。私の体は、しっぽといい耳といい、自分の意思に関係なく動くことが多いことを、改めて実感した。

 

 寝ちゃおう!飛行艇でたくさんはしゃいだから、ちょっと疲れちゃったし丁度いいよね!

 

「……すぴぃ……」

「……あら、寝ちゃった?……早い……わけでもないかしら。子供だものね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ————「リーシャンちゃん、起きて?着いたわよ〜?」

 

「……んぅ……すぴき……」

「すぴき……?」

「すぴぃ……」

「……まったく、仕方ないわね……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ————起きたら、なんか綺麗な部屋の中にいた。

えっと……お姉さんの実家……でいいのかな?

 

 お部屋はすっごく広くて、私が……えっと……100人?いやもっと……?ギューギューに並べれば200人くらいは入りそうなお部屋だった。金色を基調とした赤いカーペットだったりがザザっと敷き詰められてたり、このベッドはすっごくフッカフカだったり……。

 

 お姉さんはどこだろう?勝手に動いていいのかな?……まぁ、いっか!外でちゃおーっと!

 

 ググッ……と力を込めて、重い木の扉を動かして、ようやく廊下に出れた。たぶん、魔条の建物の大半は、魔族であることを前提に作られてるから、私にとってはちょっと重いんだと思う。

 

「……うーん。……どっちいこう」

 

 広すぎて、どっちにいけば何があるのかも分からないし、そもそも私がどこにいるのかも分かんない。今出てきたのはたぶん、誰かの寝室。私一人で使っていいのか……それとも、お姉さんと一緒なのか。……まぁ、どっちでもすっごく良いから、それはどっちでもいいか!

 

 (……お姉さんは、私にシーアルさんに会ってきて〜って言った時、たしか、食堂を右に行くって言ってたよね。結局は左だったけど……うん、右にしてみよう!)

 

 高級そうな漆黒のランプが一定の間隔で壁に掛けられてて、基本的にはずっと明るいままだ。……火を維持するの、大変じゃないのかな?……それとも、魔法具なのかな?

 

 どちらにしろ、ランプの位置が高すぎて、私があと2人は上に重ならないと手が届かなそうだから、気にせずお屋敷探検を続けた。

 

 どのお部屋も同じ扉だから、中を開けないとどんな部屋かは分からない。中に人がいたりしたら気まずいから、ただただ廊下を歩くだけになってるけど、それでも新鮮だ。お姉さんのお家よりも広いんだもん、楽しくて仕方がない。

 

 

 

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