百合の間に挟まりたくないけれどなぜか向こうから挟みにくる(仮)   作:ちお

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3話『良い子、アホの子、立華姉妹』

肌を刺すような朝の陽光と、絶え間ない蝉時雨。

 

「気合、入ってるねー。あっちも」

「ん?」

「ほら、海の方から聞こえてくるでしょ? 歌」

「ああ……」

 

海からの遠い潮騒に混じって、微かに賑やかな音が風に乗ってくる。

ゆるやかにカーブを描く海沿いの坂道を登りながら、陽光の中で交じり合う音の響きに耳を澄ませた。

 

「今度ね、あの辺りでジャズのフェスティバルがあるんだって。どうやら招待されたみたい」

 

「って、あれ年中聞こえてる気もするけどな」

 

「ん、そうかも。もはや白帆島の名物だね」

 

「言われてみると確かに、いつにも増して気合が入ってる感じだな」

 

「賛美歌なんだよー、あれ。迅は知らないだろうけど」

 

 

なるほど。賛美歌か。

格闘技にしか興味のない俺には縁遠い世界だが、言われてみれば妙に納得がいく。

 

ここ白帆島は、五月にはもう海開きをしてしまうほど太陽に愛された場所だ。

 

それと同時に異国情緒が色濃く残る土地柄でもあり、色鮮やかな木々に埋もれるようにして、古いカトリック教会や異人館が島内のあちこちに点在している。

 

小学生の頃、郷土史でキリスト教の伝来云々を習った気もするが、もう憶えていない。

 

地元の歴史なんて、案外そんな程度の認識だった。

 

 

「なんかさ」

 

「ん?」

 

「普通、賛美歌ってもっと綺麗っていうか、神秘的っていうか……」

 

「うーん、そうかなぁ? ま、ゴスペルだしね。それもかなり騒々しい部類の」

 

「なるほど、こういうのがゴスペルっていうのか」

 

名前だけは聞いたことがある。

全体的に黒くて、フリフリで、退廃的な……いや、それはなんか違う気もする。

でも十字架とかつけてる気がするし、何か関係はあるのかもしれない。

 

「妙にパワフルだよな、これ」

 

「ん。そこがポイント。最初期のものはもっと西洋風の聖歌だったらしいんだけどね」

 

「へぇ……」

 

「クワイア形式のものが出てきたのは、結構後になってからなんだって。そっちの方が私たちには馴染みあるけどね。映画なんかの影響で」

 

「莉緒、詳しいんだな。なんか意外だった」

 

「っていうか、『天使のラブストーリー』って映画、知らない? ロリー・昼が出てた。通称『天ラブ』」

 

「いやごめん、まぁじで全然わからん。誰だそれ、プロレスラー?」

 

「違うよぉ。体型はそんな感じかもしんないけど……もう、ほんとにそっち関係は疎いんだから」

 

「しょーがないだろ。格闘技漬けだったし」

 

「この話、綾音ちゃんとはこないだ盛り上がってたのになぁ」

 

「彼女、映画関係とか詳しそうだもんな」

 

「うん。そうそう、そうなのよ。あれで意外とマニアックなのも知ってるの!」

 

 

空から降り注ぐ光と、響いてくる歌声。

 

早朝にここまで聞こえてくる音量だと近くに住んでる人は大変かもしれないな……。

それとも、せっかくのジャズフェスとやらに向けて地域全体が一丸となって……などという機運が知らないうちに高まっていたりするのだろうか。

 

「なーなせせんぱーーーーーーーい!」

 

「お、噂をすればかな?」

 

「溜息だわ」

 

「まぁ、まぁ……」

 

坂道の下から鼓膜を打つ甲高い声に、俺たちは足を止めた。

 

夏の強い日差しを跳ね返すような、白く滑らかな手脚。

風に揺れる艶やかな髪と、ひな菊のように整った可憐な顔立ち。

黙ってそこに立っていれば、雑誌の表紙を飾るモデルだと紹介されても誰も疑わないだろう美少女――双子の妹の、立華琴音。

 

そしてその後ろを、日傘の下で涼やかな影を落としながら静かな足取りでついてくるのは、姉の綾音。

活発な妹とは対照的に、水面のように透き通った空気を纏う、楚々としたこれまた美少女である。

 

「おはようございます。迅さん、七瀬さん」

 

「おはようございまーす、七瀬先輩っ!」

 

弾けるような笑顔で駆け寄ってきた琴音は、莉緒の目の前へ滑り込むように止まった。

その瞬間、彼女の視線がふと下へ――俺の左足の、無骨なウォーカーブーツへと一瞬だけ落ちる。

 

だが、次に顔を上げたときには、いつものジトッとした恨めしそうな目を俺に向けてきた。

 

……なんだ?

 

「…………」

 

「おいこら立華」

 

「はい?」 「ん?」

 

「……妹の方」

 

「なに?」

 

「俺への挨拶は無しか?」

 

「そっちだってアタシに挨拶くれなかったでしょーがっ!」

 

琴音は俺に向けて舌を出し、挑発するように睨んでくる。

 

「こういうのは、後輩が先にするもんだ」

 

「うわっ、前時代的ぃ〜っ。アンタ、よくそれでこの多様性の時代を生きていられるわねっ!」

 

「時代が移り変われども、変わってはならぬこともあるんだよ」

 

「なによっ、やる気っ!? この手負いの獣め! アタシの美貌に平伏しなさい!」

 

琴音は髪をかき上げ、俺に向けて謎のウインクを飛ばしてくる。

だるい。

容姿は完璧なのに、中身がこれではせっかくの美少女も台無しだ。

 

「喜べ後輩。俺は真の男女平等主義者だ。生意気な女相手なら容赦なく絞め落としてやる。かかってこい」

 

俺が親指でスッと自分の首を掻き切るジェスチャーを見せると、琴音はビシッと俺を指差して叫んだ。

 

「だぁーーれが近づくか変態!! 妊娠するわ認知しろ!!」

 

「お前な……意味もわかってないのに、『なんとなく相手にダメージ入りそうだから』で適当な言葉使うスタンスやめろよ……」

 

「ああ、ああ、もう二人とも……」

 

「……ったく、こんなこまっしゃくれた娘に育てた親の顔が見てみたいわ」

 

やれやれと首を振りながらボヤいた俺の言葉に、スッと反応した影があった。

 

「…………すみません、迅さん」

 

姉の綾音が、胸の前で両手をきゅっと握り、申し訳なさそうにペコリと深く頭を下げる。

その心底申し訳ないといった表情に本気の引け目が見えて、俺は慌ててパタパタと手を振った。

 

「あっ、いや、綾音ちゃんは親じゃなくて姉だし、双子だし。綾音ちゃんが謝ることじゃないからね?」

「こと、ちゃんと挨拶しなくちゃダメでしょ? もぅ」

 

綾音は困ったように眉尻を下げると、ツンとそっぽを向いている妹の袖を軽く引いた。

しかし、当の妹はどこ吹く風だ。

 

「えーー、いいのよ〜別に。こんなヤツ、先輩だなんて認めてないんだからアタシはっ!」

 

琴音はバサリと艶やかな髪を揺らして腕を組み、フンッと愛らしく鼻を鳴らす。

俺を見下ろすように睨みつけてくるその瞳には、反抗期の子供のような生意気さと、謎の自信が満ち溢れていた。

 

「だるすぎだろこいつ」

 

俺は心底疲れた声で吐き捨てた。

 

「悔しかったら『新世紀覇者・立華琴音様の先輩認定試験レベルP4』に合格して見せなさいよね!」

 

「すでに危険度最高かよ。そもそもなんだよそれ」

 

「ふふーん。ごく最近できた、総理府文部省ペンタゴン認定の国家試験よ!」

 

「ペンタゴンはアメリカでしょ……」

 

姉の綾音が、静かで容赦のないマジレスを突きつける。

 

「うっ!」

 

「しかも、まかり間違っても文部省の管轄じゃないし……」

 

「えっ! そうなのっ!?」

 

「ペンタゴンが何するところか知ってるのか、立華?」

 

 

俺が呆れて尋ねると、琴音は誤魔化すように胸を張った。

 

 

「……せ、世界の命運にかかわる陰謀を色々と巡らせるところ……?」

 

「あながち、間違っていないわね」

 

 

妹の偏見まみれの解答に、綾音が深くため息をつきながら同意する。

 

つまり、『立華琴音の先輩認定試験』とやらは世界の命運にかかわる陰謀のひとつなわけだ。なるほど、理解した。

 

 

「さ。じゃれ合うのはそのぐらいにして、そろそろ行こっか?」

 

「じゃれてないわ!」

 

「そ〜ですよぉ。アタシがじゃれるのは、七瀬先輩だけですぅ〜!」

 

 

琴音は事もなげに莉緒の腕にすがりつき、その頰に自分の頰を擦り寄せた。

 

美少女と美少女。

一枚の絵画のように美しい光景なのだが......。

 

すると、為す術なく抱きつかれた莉緒が、ふんわりとした笑顔で口を開いた。

 

「ふふっ。琴音、怪我した迅のこと泣いて心配してたんだよ?。本当は優しい子だから二人とも仲良くね?」

 

純度100%の気遣い。

仲の悪い俺たちを止めようとした幼馴染のその言葉に、琴音の動きがピタリと硬直した。

 

「ちょ、ちがっ、違いますから莉緒先輩っ!?」

 

琴音は顔を真っ赤にしてパニックを起こし、バタバタと両手を振った。

 

「あれはっ、その! 莉緒先輩が全国に行けるのが嬉しくて! 感極まったというか、なんというか!!」

 

「へぇ?」

 

俺はつい意地悪な笑みを浮かべ、顔を真っ赤にしている後輩を覗き込んだ。

 

「なになに? 泣くほど俺のことが心配だった? ほんとそれ? ちょっと詳しく聞かせてくれない?」

「だまれしねッッッ!!」

 

ドスッ!

 

「いっっつ……!?」 「いっっっっだぁい!!」

 

怒りに任せて放たれた琴音の拳が俺の腹にめり込み、直後に二人分の悲鳴が重なった。

 

「なによこのカッチカチの体!? 岩! 鉄! バカッ!」

 

自ら殴りかかってきたくせに、琴音は涙目で自分の拳を押さえてしゃがみ込んだ。

だが、殴られたこちらのダメージも深刻だった。

俺は腹を押さえ、痛みに顔をしかめる。

 

「冗談抜きで効いたんだが」

 

これまで腐るほど格闘家とスパーリングを重ね、プロの打撃もその身で受けてきた自負はある。

 

だが、名門白帆学園水泳部のマネージャーが放ったその無茶苦茶な一撃は、分厚い筋肉のガードの上から俺の内臓をドスッと重く揺さぶった。

 

あろうことか、格闘技未経験の女子高生のパンチが、俺の『人生で受けた重いパンチ・歴代トップ15』に食い込んできたという戦慄の事実に、俺は冷や汗が止まらなかった。

 

「よしよし。わかったから。ほら、ね? 遅刻しちゃうよ?」

 

「はぁ〜い! ……ケッ、勝負は一時お預けよっ!」

 

半泣きで俺に捨て台詞を吐くと、琴音は立ち上がり、莉緒の手を引いてきらめく海を背に坂道を駆け上がり始めた。

 

「あ、琴音ったら」

 

莉緒は苦笑しながら引かれていく。その後ろを、俺と綾音がゆっくりと歩く。

俺と莉緒、そして妹の琴音が通う私立白帆学園と、姉の綾音が通う付属校。

琴音は今年高校に入ったばかりの一年生で、泳げないくせに水泳部に所属する莉緒の直属の後輩だ。

一方で、なぜか姉の綾音は妹の一学年下、付属校の三年生をやっている。

 

双子なのに学年が逆転している複雑な事情について、俺は深く踏み込むつもりはない。

 

莉緒曰く、『無理して聞きだすようじゃバーテン失格』というやつだ。

……よくわからないが察することはできる。

 

そんな奇妙な姉妹を加えて歩くこの通学路も、気がつけば俺の日常に深く入り込んだ情景になってしまっている。

 

「先輩先輩、七瀬せんぱぁい」

 

「うん? なに?」

 

「アタシってばー、昨日また、先輩の夢を見ちゃったンですぅ〜」

 

「あ、私も見たよ? 琴音と一緒にソファーで昼寝してるの」

 

「あっ。アタシも大体、そんな感じの夢っ!! アタシの場合は、ふかふかのおっきな丸いベッドでした!!」

 

ウザ絡み……。 心の中でツッコミを入れる俺をよそに、莉緒はニコニコと笑っている。

 

「あー、気が合うねー」

 

「それがもう、超凄いんですよォ! ぐるぐる回るんです!! 天井に鏡が付いていて、自分たちの姿が映るの!!」

 

「へぇ……ロマンチック」

 

「今度、また、お泊りに行ってもいいですかぁ?」

 

「うん。もちろん、じゃんじゃん来ちゃってよ。もぅ、次こそは体、流しっこしちゃうんだから」

 

「はっ、はっ、ははははははははい〜っ! ぜひぜひぜひぜひぜひぃ!」

 

琴音は狂喜乱舞し、その場でステップを踏むようにクルクルと回った。

見た目だけなら、水泳部のスターである莉緒をひたむきに慕う健気な美少女だ。

コイツ、顔とスタイルだけは神に愛されているからな。

 

「ああ……。もぉ、考えただけで、うっとりしちゃう。先輩の柔らかな腕がアタシの腰に蛇のように絡み付くと、耳元に走るようなウィスパーボイスが聞こえてくるの」

 

琴音は実際に莉緒の腕を取って、自分の腰へ回させようと奮闘しながら恍惚と目を細める。

 

「『琴音、そろそろ、いい?』って……。『あ、だめ、先輩。アタシまだ心の準備が……』」

 

ぜんぶ琴音の一人芝居である。

 

琴音から莉緒に向けられる異常な執着に関しては、色々とツッコミたい向きもある。

でも俺はとやかく言わないことにしている。

あいつなりに、その狂気めいた感情に真剣なんだろうから。

 

「やれやれだわ。ほんと」

 

隣を歩く綾音が、微かに困ったようなため息をついた。

妹がこんな調子だから姉が反動でこうなったのか、姉ができすぎちゃんだから妹のネジが吹き飛んだのか。

並んで歩いていると、そんなことを考えずにはいられない。

 

「……迅さん」

 

ふと、右側から甘く柔らかい声が掛かった。

見れば、綾音がそっと歩幅を合わせるようにして、俺の右腕のすぐそばまで距離を詰めてきていた。

 

日傘の影が、俺の肩先にまで落ちる。

微かに、清涼感のあるシャンプーの香りが鼻先を掠めた。

 

「ん? どうした?」

「もし……歩くの、大変になったら言ってくださいね。いつでも、支えますから」

 

黒曜石のように静かな瞳が、俺の足元を案じるように濡れている。

その献身的な気遣いに応えようと口を開きかけた、その時だった。

 

スッ、と。 琴音と一緒にいたはずの莉緒が俺の左側――重心が不安定になる側をキープして歩いていた。

そしてほんのわずかに、けれど明確な意志を持って内側へステップを踏んだ。

 

ただでさえ近い莉緒の肩が、俺の腕に触れるか触れないかのギリギリのラインまで寄ってくる。

日焼け止めのココナッツのような甘い匂いと、少し高くなった体温が直に伝わってきた。

 

それに呼応するように、右側の綾音も負けじとミリ単位で俺へと距離を詰めてきた。

 

 

「あ、そういえば綾音ちゃん。例の映画の話なんだけどさー」

「はい、莉緒先輩。あの続きですね」

 

二人は俺の頭越しに、にこやかで平和な会話を交わしている。

声のトーンは至って普通だ。決して仲が悪いわけでもない。

 

だが、俺の両脇のパーソナルスペースを巡る攻防だけは違った。

互いに完全に無言のまま、肌から伝わる温度と混ざり合う匂いだけで、絶妙な陣取り合戦

 

――いや、静かなる排斥戦が繰り広げられていた。

 

右に綾音、左に莉緒。 俺を中心にぐるぐると渦巻くような、得体の知れない静かな引力。

 

格闘技のことなら大抵のトラブルは自己解決できる自信があるが、こと恋愛関係において、俺はただのガキだ。

これが明確な好意によるものなのか、それとも俺の痛い勘違いなのか、確信が持てるほどの経験値なんてない。

 

あぁ、こういう時、気軽に「これってどうなん?」なんて相談できる男友達が欲しい。

 

……いや、いるにはいるんだ。クラスの連中とか。でも、最後にアイツらと遊びに行ったのっていつだっけ? 

 

プロを目指してトレーニング漬けになってから、碌に付き合いもしていなかった気がする。

 

ってことはなんだ? 今の俺から格闘技を差し引いたら、何もない空っぽの人間ってことか……?

いや、そんなことはない。俺には莉緒がいるし、立華姉妹だって……って、ダメだ。

結局この両脇の息の詰まる状況にループするだけじゃないか。

 

「……やれやれ」

 

俺は必死に苦笑いを噛み殺しつつ、この堂々巡りの思考と物理的な圧迫感から逃れるように、そっと息を吐き出した。

 

「大海センパーイ。ちょっと最近、独り言とかため息、多くないですかぁ?」

 

前を歩いていた琴音が、ふと振り返りざまに呆れたように放った何気ない言葉は、光の矢となって俺の心臓へと突き刺さった。

 

「うっ……」

「悪い。……よくないな」

 

「辛いとか、気持ちがわかるとまでは言えないですけど。あんまりにも愚痴っぽいのって、どうかと思うなー……あと莉緒先輩から離れてください?」

 

その言葉は、ぐるぐると情けない思考を巡らせていた俺の焦りを見透かしたような、悪気のない、だが的確すぎる一撃だった。

 

顔には出していなかったはずなのに、ため息という形で見事に漏れ出していたらしい。

 

バカにするような言葉の調子なら、怒って返すこともできるのに。

 

こう、ストレートに核心を突かれてしまっては、返す言葉が見つからない。

 

何も考えていないようでいて、一番痛いところを正確に抉ってくる。

 

なかなか上手に人を凹ませるようになったじゃないか、立華……。

 

「あ、それでそれで、莉緒先輩っ!」

 

致命傷を負った俺など気にも留めず、琴音は再び眩しいアホの子の顔に戻って話題を切り替えた。

 

 

「なんかぁ、今日からコンチェルトのケーキに新作が加わるらしいんですよ!」

 

「へー、そうなんだ?」

 

「そーぉなんですよ! それも三種類っ!」

 

 

楽しげに跳ねる琴音の声と、それに相槌を打つ莉緒。

そして、相変わらず俺の右側をぴったりとキープし続ける綾音。

海から吹き抜ける風が、少しだけ夏の匂いを濃くする。

 

 

ジリジリと強くなり始めた日差しの下を、俺たちはそれぞれの影を色濃く落としながら歩いていく。

 

参考までに。どのキャラクターとの絡みが見たいですか?

  • 七瀬莉緒(幼馴染)
  • 立華琴音(アホの子)
  • 立華綾音(良い子)
  • 風畑さゆり(お嬢様)
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