実力の限界が数値で明確に記載されていると思われている遊戯王世界の話   作:SOD

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 取り合えずオリジナルの世界観を説明しつつ、ヒロインたちのキャラクター性を掘っていくところです。



天空橋(てんくうばし)大河(たいが)D値1/5

 慰霊碑でのお参りを済ませた遊臥は、再びデュエルタワーのレリーフの元へ足を運ぶ。

 デュエルタワーのレリーフへ行き、反応しない現実を確かめた後に両親の墓参り。その後帰る前にもう一度レリーフへ行き再確認。これが毎年のルーティンになっている。

 そしてその横に連れ添うように歩く最愛は、既に反応しなかった後の未来について話していた。

 

 「帰りにスーパー寄って行こうね。今夜はカレーだよ。ビーフオアチキンオアポーク?」

 

 何代も続くデュエルの名家のお嬢様である筈の最愛は、デュエルの修行もそこそこに花嫁修業に精を出すスイーツ脳。家名の名誉より恋に生きる女は、自由にやるための最低限の義務を果たす以外はもっぱら通い妻として日々を過ごしている。

 

 「ハア。毎度失敗する前提で言ってくれる……」

 

 溜息を付きつつも、遊臥も成功するとは思ってはいない。ただ未練がましく諦められないだけだ。

 

 「失敗じゃないって。それは私たちがまだ一緒にいられるってことなの。だから、もっとずっと、一緒に生きていようよ……」

 

 「--その言う通りだぜ遊臥。流石は最愛ちゃん、良いこと言ってる。

 遊臥、お前ちゃんと記憶したか?」

 

 最愛の言葉に同調しながら会話に参加したのは、今到着したばかりのチンピラ風の少女、天空橋大河D値1/5。

 

 「大河、お前も来たのか……」

 

 「おいおい来たのかは無いって。仲間外れは酷いんじゃね?

 それとも、最愛ちゃんとイチャつく時間を邪魔されたって意味なわけ?」

 

 「え~イチャつくなんてそんな大河ちゃんってばーホントのこと言って~♡

 

 と言うか、久しぶりね。元気だった?」

 

 「モチよ~ん。

 でも聞いてよ最愛ちゃん、遊臥ってばまたオレちゃんのこと『天空橋のぼっちゃん』って呼んだんだぜ? やだってゆってるのによ? 酷くねー」

 

 「あーそれはダメだよ遊臥~人の嫌って言うことしちゃいけないんだー」

 

 「あーはいはい。ワルカッタ」

 

 「心籠ってねえwwwかくなる上は最愛ちゃん、やっちゃって下さい」

 

 「りょうかいー。

 遊臥、ちゃんとごめんなさいしないと、今夜のカレーはニンジン山盛りにしちゃうよ?」

 

 「……………………ごめんなさい」

 

 「と、言うことだけど。どう大河ちゃん? 判定は?」

 

 「ん~~しょうがないなぁ。オレちゃんの優しさで、今日はこの辺でおゆるし致しましょう」

 

 「--ただし最愛ちゃんは許すカナ?」

 

 「何でだよwww」

 

 「「キャッキャッキャッ!」」

 

 

 (相変わらず仲が良い。昔はあんなにいがみ合っていたのに……)

 

 

 遊臥と最愛のファーストコンタクトは誘拐犯とのデュエルの時だ。当時、最愛は遊臥が自分を探し出してくれたものと思っていたが。その実はただ幼稚園が終わって帰る途中に公園で遊ぼうと思ったら、何か視界の端で誘拐されていた同じ教室の女の子と大人が公園の遊具の中に隠れていたのを見つけただけ。

 デュエルしたのも、通報したは良いモノの待ち時間が堪えられなくて、テレビで観たヒーローもののマネをしてみたくなっただけだ。

 

 では、彼女。天空橋大河と馴れ初めはというと…………。

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 天空橋大河、黒杖遊臥。五歳。誘拐犯とのデュエルの翌日。

 

 

 「遊臥のやつが、プロデュエリストだったやつにデュエルで勝っただって!?」

 

 「しかもカードの『創造』もしたらしいぞ大河くん!」

 

 

 幼稚園でガキ大将だった天空橋大河は、子分の一人から話を聞いて焦っていた。大河と遊臥は幼稚園の中でどちらの方が強いのか、よくデュエルをして競っている。

 子分を連れてボスをやっている大河と、マイペースな強者の遊臥。二人のどちらが強いかは、評価が真っ二つに割れていた。お互いがお互いに、自分の方が強いと思いながらも格付けはまるで平行線だった。

 そんな中で、幼稚園の外の世界でライバルが元とは言えプロを倒して一流のデュエリストの証とも言える『創造』まで行った。確実に、一歩先に行かれたのだ。

 

 「あいつに出来たんなら、オレに出来ない筈がない!

 プロデュエリストとデュエルして、オレも切り札を()()()()するぞ!!」 

 

 「けど大河くん、プロが幼稚園児とデュエルなんてしてくれないと思う」

 

 「大丈夫だよ。ウチは【天空橋】だ。大爺(おおじじ)様に頼めばなんとかしてくれるさ」

 

 【天空橋(てんくうばし)】は、D値一桁のデュエリストを歴史上最も多く輩出した一族である。【天空橋】家ならばD値二桁は当たり前。50以下の数値が出れば落ちこぼれ扱いされ、三桁が出ようものならば養子に出され事実上の追放だ。強いものは積極的血に取り込み、弱者は追い出される才能至上主義の名家。勝つことを義務付けられた一族だ。

 そんな一族の家柄上、プロデュエリストの名簿はかなりの割合が天空橋またはその分家の苗字が占められている。

 そして、大河が大爺様と呼ぶ曽祖父こそが【天空橋】本家宗主の椅子に座るプロリーグ界の【老練】。手の空いたプロをひ孫のデュエル相手にあてがうくらいは造作も無い権力を持っている。

 

 

 

 「遊臥……オレを追い抜いたつもりでいたら大間違いだぜ。追い越せ追い抜けぶっちぎる!

 

 オレは天空橋大河。いずれ【天空橋】の宗主となり、デュエルタワーの頂上を制覇する()だ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 これは、遊臥のライバルの()()だった天空橋大河が、()()となった時のお話である。

 

 

 

 





 幼稚園児の遊臥君は、ライバルがTSメス堕ちヒロインとなっていく中。どのように関わり、どう動くのか。
 ネタが思いついたら書いて行こうと思います。

  
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