実力の限界が数値で明確に記載されていると思われている遊戯王世界の話 作:SOD
大体作品の方向性と世界観の設定が出来て来たので、ぼちぼち投稿していく。
オリジナル世界観はいかにして世界を滅茶苦茶頭おかしいホビー世界にしていけるかがキモだと思っているので、作者としてはなるべく性癖の方をキモくしていきたいと思いました。
幼稚園の自由時間、みんなが思い思いに過ごす時間。
ブランコに乗る者。絵本を読むもの。先生の私物から夜用のエッチな下着を盗んで勤しむもの。皆があらゆる自由を享受する中、デュエル用に準備された教室ではいつも通りにデュエルをしようとする二人の幼いデュエリストがいた。
「行くぞ遊臥! デュエルの時間だ!!」
「ああ、掛かって来いよ天空橋のぼっちゃん!!」
「ぼっちゃんっていうなよ! やだっていつも言ってるだろ!」
「頑張れー大河くんー!」
「大河くぅーん!」
「がんばってー!」
天空橋大河は、幼いながら子分や女子の応援団が集まるカリスマ性を持つデュエリスト。少年がデュエルをするとなれば、幼いながらも恋する少女が集まり、彼をボスとして従う子分たちが駆けつける。
一方、黒杖遊臥は名家でもない一般の家系。友達がいないわけではないが、みんな鬼ごっこやサッカーに夢中で応援に駆け付ける暇などない。彼の友達は、遊ぶことに忙しいのである。
ゆえに少年は常にアウェーの中で戦っていた。昨日までは。
「フレーフレー遊臥くんー♡
「…………」
遊臥が後ろを向くと、いつもは誰もいない冷たい壁があるだけだった。
しかし今は、長い髪をポニーテールに纏めて、特注のチアガール衣装とポンポンを両手に持って甘い声援を送るお嬢さまがいた。
あと、片隅にはコテコテなグラサンに黒服のボディーガードが五人。声援を送るお嬢さまに気を使い黙しつつ、護衛対象を無傷で取り返してくれたおかげで職を失わずに済んだことに心からの感謝を込めてエールのサムズアップを送る。
「な、なんで【天帝】のお嬢様が遊臥の応援してるの?」
「なんてお金のかかった応援……わたしたち勝てないよお」
「そ、そんなことないよ! 応援はお金じゃなくて愛だから!」
「フレーフレー、ゆ・う・が♡
(((ス、スケールでっけえ……)))
「なあ、これ当主様が知ってもオレ達の首はまだ繋がってるだろうか……?」
「当主さま、自分の脳みその代わりにお嬢様を入れても痛くないって言ってたもんな」
「…………最悪の場合、全ての誇りと出来うる財を投げうって遊臥少年に土下座しような」
「お嬢様にご当主を説得して貰うための説得をして貰うんだな」
「お前ら、
「な、何か賑やかになったけど。気にせずデュエル始めようか、大河」
「お、おう。そうだな。賑やかって言えばこっちの方がずっとそうだったから、これでようやくおあいこだな。
…………その、なんかごめん」
「いや、こっちこそ……」
なにか当事者だけが気まずい空気になりつつも、メニューを操作してデュエルディスク装備する。
「「--デュエル!!!!」」
「先攻はオレだな。
『創造』したって言うカードの力を見せてもらうぜ!
メインフェイズ。手札から『EM天空の魔術師』と『白翼の魔術師』をペンデュラムスケールにセッティング!
天空を繋ぐ架け橋より、初代【天空橋】の英知を召喚する。ペンデュラム召喚!!
手札より、レベル4『調弦の魔術師』を特殊召喚!」
調弦の魔術師 DEF0
「出たぞ! 【天空橋】家の『魔術師』カードだ!!」
「さっそく出てくるのね! あのドラゴンが♡」
「名家の権力!! 素敵~♡」
「…………(´・ω・`)
ちょ、調弦の魔術師の効果で、デッキから『黒牙の魔術師』を特殊召喚!
…………(しゅん)」
黒牙の魔術師 DEF800
取り巻きの言葉に、少ししゅんとする大河。
自分の周りが見ているものが【天空橋】由来のものばかりであるのだと。まだ五歳である大河は既に感じ取っているからだ。
名家【天空橋】家は、別名『【四天の龍】の統率者』と呼ばれている。
彼らは世界政府から認められた権力と財力によって、初代【天空橋】宗主が『大創造』したデッキとEXデッキのカード全てを管理複製している。
【天空橋】の人間は本家・分家を問わず、三歳で現宗主にお目通りし適正を審査され、初代宗主の使用した『魔術師』モンスターのカードを全種類一枚ずつと、初代宗主の切り札であった【四天の龍】の『分け身』と呼ばれる四種のカードの内一枚を最初で最後の『餞別』として与えられる。
『餞別』は六歳の運命の日に【天空橋】に残留する基準に満たなかった者達へのせめてもの慈悲となり、与えられた者の命が尽きるか奪われた瞬間に塵となり消滅する。或いは、運命の日を乗り越えた者達が自らのデュエリストとしてのスキルツリーを伸ばしていった果てに進化することもある。
市販のカードとは比較にもならない強力なカードを物心ついた時から操るその姿は、凡夫平凡な家系のデュエリストから見れば憧れだ。たとえ幼児であろうともその威光は色褪せず。皆が【天空橋】を称える。
「最初からペンデュラム召喚か。
けど慎重にやれよ大河? 一ターン目で召喚した
「…………!」
だが、遊臥には関係ない。威光も権力もただのフレーバーテキスト。デュエルに重要なのは、戦略とカードに記されたスペックのみ。
強気に煽るただ一人の対等な
(遊臥だけは…………オレのこと……。
へへへ)
「余裕じゃねえかよ遊臥。先に『創造』したカードがそんなに強かったのか?
けど、オレは負けねえよ? いずれ【天空橋】の宗主となる男だ。すぐにぶち抜いてやるぜ!」
遊臥が自分を『大河』として見てくれているから、大河は自らを
デュエリストとして、真っ直ぐ進んで行ける!
「さあ行くぜ、オレの切り札よ!!
オレは『調弦の魔術師』と『黒牙の魔術師』をオーバーレイ!!
四天の黒牙よ、紫電の雷光飼いならし、狩る側の鮮血、無情に散らせ!!
エクシーズ召喚。ランク4。ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!!!!」
ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン ATK2500
「遊臥……男らしく正面からぶつかろうぜ!!」
高評価くださった方々に感謝を。
あと一人分入るとバーに色が付くはずなので、とりあえずそこを目標にして行こうと思います。
あとOCG化が決まったラーイエローエディションが創作的にお宝の山だったので、楽しんで行きたいと思います。
ダーク・ティラノがカード化したことで、創作界隈ではティラノ剣山がようやくまともに個性出して戦えると評判ですね。はい。大ウソです。そんなコミュニティ知りません……。
承認欲求を啜って生きる妖怪に、感想と高評価のエサをよろしくお願いしますw