歪んだ神秘をもつ生徒によるキヴォトスオーダー 作:セレネ2563
Key「王女は鍵を手に入れ、方舟は用意された
無名の司祭の要請により、この地に新しい[サンクトゥム]を建立する。
その到来で、初めて、全ての神秘はアーカイブ化されーー」
リオ「このままでは、世界は滅びる
みんなと一緒に逃げてちょうだい、先生」
“逃げるって、リオは何を...”
リオ「今からこの都市自体が変貌し、方舟という新しい概念に歪曲される。
そうしたら....このキヴォトスは...
私のせいよ。
私がこの都市を作らなかったら、最初からこんなことにならなかったのに
私が...私のせいで...サナまで巻き込んで....
だから私が、止めないと...」
ユズ「止めるって...」
リオ「...私1人で、システムを止めてみせるわ」
“リオ...”
リオ「私の命一つで....世界の終焉を防ぐことができるというのならそうするわ
ーーそうしなければならない
早く!!これは極めて論理的な選択よ、先生!」
“トロッコ問題について....話していたよね
リオはそこで犠牲の少ない方を選ぼうとした”
リオ「私は...」
“...それが君の優しさなんだね、リオ”
リオ「?」
“でも、二つの選択は、誰かが、犠牲になる結果しかないのであれば...
私はその質問自体が間違っていると答えるよ”
リオ「それは、問題の答えではないわ、先生。ただの詭弁よ。
思考実験の前提条件を合否するのは、ただの屁理屈でしかないわ」
“レバーを引く人が、見落としたものがあるんじゃないのかな?
リオ「?!」
“本当に周囲に手を差し伸べてくれる人がいなかったのか、とか”
リオ「....?!」
Key「....73%...85%....!
リソース確保を中断。西風サナの手で切断されたシステムへの接続を開始。」
“私は、全員で力を合わせて[全てを救う]選択肢を選びたい。
サナを助けることも含めて”
リオ「そ、そんな選択肢はないわ...
なにより、サナは全てを諦めたからみんなに言葉を...」
ユウカ「ノア!今よ!
電力という電力を全部落としちゃって!」
ノア「は〜い、ユウカちゃん。
その言葉を待ってました♪
えいっ!」
Key「....リソース確保失敗。システムシャットダウン」
ユウカ「みんな、大丈夫!?」
モモイ「ユウカ...!」
ミドリ「ノア先輩!」
ユズ「こ、ここには、どうやって....?」
ユウカ「状況が普通でないということはよく分かりました、先生!」
ノア「最初は都市の位置を伝えるだけで、手を引くつもりだったのですが....
ふふっ、ユウカちゃんが、やっぱりそれじゃダメだって....
最後まで何とかしないと。と言ってましてね?
それに、
“さすがユウカ!タイミング完璧だったよ!”
ユウカ「これくらい当然です
それより、会長!!」
リオ「!!」
ユウカ「セミナーの予算を横領してこんな都市を作るなんて....
後で説教ですよ!覚悟しておいてください!」
リオ「...ユウカ」
Key「リソース確保プロセスエラー
緊急状況発生、Divi:Sion、電源、プロトコル実行者を保護するためエリドゥ中央タワーに集....
邪魔者?
そんなことないはずです。都市内の残存兵力はゼロ
論理エラー発生。確認のため、画面を表示します」
モモイ「あ、あれは?!」
“....アバンギャルド君とエンジニア部!
それと、ゴリアテ?なんで、あれが....”
ーーー
コトリ「怪しい気配を事前にキャッチ!エンジニア部が華麗に復活しましたよ〜!」
ヒビキ「あちこちに不思議なセンスの機械がいっぱいあるね」
ウタハ「おそらくこれが..会長と
ふふ...ならば私たちも負けてはいられないね。
相手が廃墟から這い上がってきた怪物なら..
こちらは宇宙を目指す技術者」
Divi:Sionの軍勢がエンジニア部の行手を塞ぐ。
ウタハ「私たちには、マキが監修したデザインセンスで武装した味方と、サナのおかげで来てくれた援軍ができたところでね」
コトリ「はい!敵の敵は味方!私たちが改造した敵も味方!です!」
ヒビキ「うん....特に、今後の宇宙戦艦でも使える火力兵器をつけたから」
ウタハ「いくら廃墟の怪物だとしても、[アバンギャルド君Mk.2]と[ゴリアテMk.2]の敵じゃあない。
それでは、行こうか!突進ー!」
コトリ「はい!廃墟の雑魚をお掃除しちゃいましょう!」
ヒビキ「お〜!」
ーーー
モモイ「アバンギャルド君を改造して....宇宙戦艦を...
え?何言ってるの?そもそも、あの戦闘ロボットどっからでてきたの?!」
“宇宙戦艦なら仕方ないよ!だってみんなのロマンだから!”
ミドリ「えっと....先生が何をおっしゃっているのか、よく分かりません...」
Key「理解不能。状況判断不可
命令修正及び再実行。
追従者は想定外の兵力と戦闘を避け、エリドゥの中央タワーに集結....」
??「申し訳ありませんが、その子達はここまで来られませんよ。
タワーの入り口でしたら、エイミとC&Cのメンバー、そして、
“えっ?ヒマリ!?何でここに!?
それに、サナ!とドローン?”
そのドローンはサナを置いてもときた道を向かう
ヒマリ「うふふっ。なんだかんだありまして〜とでも言いましょうか?」
ユズ「サナ!よかった生きてる、けど...
HMDをつけてる?」
ヒマリ「それは外さないでください。
外すと本当に死んでしまうと思いますので...」
ユズ「ひっ...」
リオ「ヒマリ....貴女、逃げたんじゃ...」
ヒマリ「逃げるだなんて....なんと寂しいことを。
この先の状況について、ある程度見当がついておりましたから
隔離施設を抜け出した後、急いでここに来たのです。
リオのことですから...また事件を引き起こすだろうと予測していたのです
どうですか?
ふふっーー当たりましたか?
まぁ、サナが、100%アリスが暴走すると伝えてくださったのもありますが...」
リオ「...」
ヒマリ「さて、これが[Key]....
無名の司祭の[オーパーツ]を稼働させるためのトリガーAIですね。
このまま放っておけば、きっとアリスの人格は[Key]に書き換えられ...
無名の司祭が望む通り[名もなき神々の王女]として覚醒することになるでしょう」
ユズ「そ、それじゃあ....!」
モモイ「!!ヒマリ先輩...それって..」
ミドリ「アリスちゃんは、このまま....」
ヒマリ「
リオ「?!ケセドってまさか....」
ケセド「私の古巣だからとすこし気合を入れましたが、Divi:Sionの兵隊を倒すならできます。しかし、人格の保護はこちらからでは出来ませんね。
直接、アリスの人格に接触する必要があります。
また、エリドゥのシステムへのアクセスもうまく出来ていません。
サナの意識データの保護もそちらでお願いいたします。
私は下の戦場の方のサポートをしますね」
ヒマリ「分かりました。デカグラマトンの預言者が味方なのは心強いですね。
下はよろしくお願いします。」
ケセド「分かりました。そちらこそよろしくお願いします」
“もしかして、サナが接触したケセドが手伝ってくれているの?”
ヒマリ「はい、サナをサポートしていたAIに頼まれて動いたようです。
みんなも傷だらけなので、援軍は渡りに船でした。
そして、アリスの王女の覚醒を防ぐ方法はあります」
“一体何をすればいいの?”
ヒマリ「事態は一刻を争います....
既に無名の司祭は動き出しておりますから」
ヒマリ「ですから、無名の司祭が到着する前に、まず私たちの手でアリスを...
[Key]の起動でデータベースの深部に隔離されてしまったアリスを起こすのです。
そうすれば、この事態を止めることができるでしょう。
侵食がなくなれば、サナの意識もログアウトできるようになるはずです」
モモイ「そんなこと....本当にできるの?」
ミドリ「アリスを連れ戻せるってことですか!?」
ヒマリ「できますとも。
リオ、サナが使ってるようなダイブ設備くらいありますよね?」
リオ「ええ、あるわ。
でもそんなこと、現実的にできるわけ...!
“あれ?”
リオ「危険すぎる。たとえアリスの精神世界に侵入できたとしても、下手すれば二度と戻って来れなくなってしまうのよ。サナの二の舞になりたいの?
そもそも、そんなこと一体誰が」
ヒマリ「現状、アリスを連れ戻せるのはゲーム開発部と先生しかおりません
危険が伴いますが...それ以外に方法はありません」
ユズ「....やります。
アリスちゃんを...連れ戻せるなら。
サナを...助けられるなら」
ヒマリ「ほらね?」
リオ「......」
ヒマリ「それでは、私が今からアリスの精神を分析して隙間を作ります
皆さんはアリスの精神世界に入って彼女を連れ戻してください」
モモイ/ミドリ/ユズ「!」・・・(こくっ)
“...分かった。行こう!”
ヒマリ「ええ、それでは始めましょう」
リオ「ヒマリ、私も手伝うわ」
ヒマリ「どういう風の吹き回しですか?」
リオ「サナに頼まれたから、アリスを救ってと...」
ヒマリ「ええ、わかりました」
・・・
ヒマリ「準備完了です。
それでは、皆さん、お願いします」
ーーーーーーーーー
意識はあるけど、どこなのか分からない...
ディヴァは逃がせたけど、完全に飲み込まれた...
どうすれば....
??「・・・」
誰の声?
いや、こんな場所で声なんて...
??「ダメですよ?月夜くんはこんなところで諦める人ではありません
手を伸ばしてください!」
手 を...
私は、言葉に従って手を伸ばす
??「頑張ってください!月夜くん!」
そこにいたのは....
私を引っ張り上げたのは、サナの元になった巫女の姿だった
ーーーーーー
アリス「アリスは、帰れません」
“アリス...?”
アリス「みんなのそばにいたら
みんなはその分、傷ついてしまいます」
ミドリ「アリスちゃん、違う、そうじゃないよ!」
ユズ「ミドリの言う通りだよ、アリスちゃん。
私たちはそんな事...」
アリス「ミドリ...ユズ...
でも、アリスのせいでみんな怪我をしてしまいました...
モモイも....ミドリも....ユズも....
ネル...先輩も.....
...そして...サナも....サナは...もう...
アリスは...勇者ではなく、魔王ですから。
いつか世界を...
キヴォトスを滅ぼすかもしれない、魔王として、生まれた...から..
アリスが、いるから.....そこに、居たいと、願ってしまうから.....
そんな....魔王は....みんなのそばにいては、いけません。
大切な人たちが....苦しんで傷つくのなら....居なくなってしまうのなら...
いっそ...
アリスは...
アリス、はこのまま消えるのが正しいのです」
「[テイルズ・サガ・クロニクル2]は.....!
私たちが、一緒に作ったゲームは!!
特別賞をもらったよ!!!」
こういうことでいいんだよね?サナ
ミドリ/ユズ「!」
アリス「・・・・・」
“も、モモイ?”
「キヴォトスの終焉?何言ってるの?
アリスがいるだけでみんなが傷つく?
誰がそんなバカなことを言ってるの!?」
アリス「!?」
「アリスに会って....
アリスが居たから...!
私たちはゲームが作れて!
ミレニアムプライスで賞をもらって、部活を守ることができたんだよ!」
ミドリ「うん、そうだよ」
ユズ「....うん!」
“そうだね、アリスが居たからできた事だよ”
アリス「モモイ...?」
「部活を守れたことも....ゲームを使って、一緒に遊んだことも。
ただ怖いだけだったネル先輩と、一緒にゲームをするような仲になれたのも!
廃遊園地にサナと一緒に行って戦えたのも!
全部!ぜーんぶ!
アリスがいてくれたからだよ!
それなのに、アリスが魔王だとか、そう生まれついただとか...
だから消えなきゃいけないとか!
そんなの、全ッ然意味分かんない!!
そんなの絶対納得するもんか!」
ミドリ「うん!絶対に!」
ユズ「消えるのを..放ってなんか...おけないよ...」
アリス「....な、な、なぜ、ですか?
みんな....どうして....
アリスは...魔王なのに....
アリスのせいで....みんな、怪我したのに....
なんで、みんな....アリスを怖がったり....憎んだりしないで....
そうやって....」
ユズ「だって!アリスちゃんは....
私たちの
アリス「...!」
ミドリ「この前....アリスちゃんが言ってくれたことがあったよね?
[ファイナルファンタジア][ドラゴンテスト]
[トールズ・オブ・フェイト][龍騎伝統]
[英雄神話][アイズエターナル]・・・
そしてーー[テイルズ・サガ・クロニクル]
どんなゲームだも、主人公たちは...」
“決して、仲間を諦めないと”
「たとえアリスが魔王だったとしても、そんなの関係ないよ.....
そんなのただのジョブにすぎない!
自分が誰なのか、それは自分自身で決める者だよ!
アリスは、ただ自分がなりたいジョブを選んで転職すればいいんだよ!」
ミドリ「戦士、騎士、魔法使い、僧侶ーー何でもいいよ、アリスちゃん
もちろん、他の職業でも」
ユズ「その....勇者も、いるよ」
“だから、アリスの本音を聞かせてほしいな」
そのとき、世界が白く変わった
「な、なにこれ?!」
アリス「これ、は...」
Key「!?」
“これは....アリスの記憶?”
アリスの今までの旅路が、いろんな場所に映し出される。
何でこんなものが流れてるんだろう?
その一部分が流れて判明する
過去のアリス「ちょっと待ってください....
はい!問題なくダウンロードできます。
なんのファイルですか??」
過去のサナ「うーん...アリスが困った時に助けてくれるファイルかな!
魔法使いが勇者に送る魔法だよ」
ユズ「もしかして...サナが...」
アリス「サナが、私にくれた、バフ....」
・・・・・
「アリスは...魔王なのに....
世界を....滅ぼしてしまう...のに...
....なのに....
それでも....アリスは....
そんなでも、いいんですか?
冒険を...みんなと..
クエストを、続けても...いいんですか?
こんな....アリスでも...?
本当に...?」
“うん
もちろん”
「それなら...も...が....したいです
アリスも!勇者になって...!
みんなと...
モモイ、ミドリ、ユズ、サナ
そして先生と....冒険を続けたいです...!
魔王である...アリスが、そうしても、許されるのなら...!
モモイ「うん!アリスがしたいならそれで十分!」
ミドリ「魔王だって、勇者になれるよ」
モモイ「むしろ、最近だとそういうお話がヒットしてるからね!」
ユズ「もし....そういうブームがなかったとしても....
私たちが、次回作として作ればいい...」
モモイ「だって、私たち4人は、いろんな想像を形にすることができる....!」
ミドリ「何でも作ることができる」
ゲーム開発部だから!
「では、アリスは勇者になりたいです」
“うん。勇者になっていいんだよ」
「アリスは...アリスになりたいです..!」
“君がなりたい存在は、君自身が決めたいいんだよ アリス”
私が元々座っていた椅子が変化する
アリス「これは....」
モモイ「勇者の剣...アリス!これ!」
ミドリ「勇者の剣を....!」
ユズ「抜くんだよ、アリスちゃん!」
「.....!」こくり
「はい!」かちゃ
私は、勇者の剣を抜く
Key「それは...![王女]よ..あなたのその能力は...!
あなたのその力は、世界を滅ぼすために存在するというのに....!」
「違います!アリスのこれは勇者の武器です!
なぜなら!アリスがそう決めたからです!
今のアリスは光属性の勇者..!」
光よ!!!!!!
Key「王女よ..」
アリスの光は何かを破壊する
その先から何かが舞い降りる
「!サナ!!!」
ーーーーーーー
私は空中に出てきたらしい。
シルバーウルフの状態だから浮いてる?
私は目を開ける。
後ろにはアリス、モモイ、ミドリ、ユズ、先生が、
そして、前にはKeyがいる。
「ごめん、遅くなりました。
いまは、どんな状況...
なるほど、最後の最後で邪魔した感じですか...」
ユズ「さ、サナ!
やっぱり、生きてた...」
「えへへ、スランピアしかり、今回然り、
ギリギリ死なない領域を生きてるみたいですね?」
さて
「初めましてか、それとも廃墟ぶりか、とりあえず、ここまで来ましたよ。Key」
Key「なんで?!
あなたは電子の海のなかで、消滅したはず?!
私がここを塗り替えた時に、
確実に巻き込まれたはず....」
「なんでだろうね?
私も理解できてないけど、あのとき、プログラムに飲み込まれて、死ぬ覚悟をした。
けど、声が聞こえて、手を伸ばしたら、何かを掴めた...
次に目を覚ましたときには、この空間にいたんですよね」
何かとは言ったけど掴んだものは見えていた。
緑の髪に碧眼、白い巫女服。東風谷早苗の右手だった。
あの時、掴まれて引っ張られて、視界に映ったのは間違いなく旧友だった。
なんでかは分からない。
けど、この姿が、西風サナの姿が、東風谷早苗の奇跡を起こしてくれたのだと確信をもって言える。
私は、早苗の奇跡に救われたんだと。
だったら、私のやれることをやらないといけない。
当初の目的通り、Keyとアリスを、古い運命という鎖から解き放たなきゃ!
「アリスの方は問題なさそうだね」
アリス「はい!私は勇者です!
魔王でも王女でもありません!」
なるほど
「それは違いますよ、アリス」
アリス「え?」
「たしかにアリスは魔王ではありません。アリス自身が勇者であることを認めたのならそこに間違いはありません。
ですが、生まれ持った物を無かったことにはできないのも事実です。
アリス、あなたの[無名の司祭が生み出した名もなき神々の王女]という属性はアリスが生きている限り存在します」
そう、前世で私が、邪神に魅了された両親のもとに生まれて、私は邪神に魅入られることが運命だったように
アリス「それは、そうかもしれません....」
アリスが泣きそう...
「ごめんね、辛いことを言って。
それを乗り越えるためには仲間の力が必要だよ
だから泣きそうな顔しないで....
それにこの後の話に繋がるから」
アリス「は、はい」
「ちなみに...モモイ、伝言は伝えてくれた?」
モモイ「あっ...」
「はぁ、だから、なんか、話が繋がらないのね」
モモイ「ご、ごめんね.....」
「大丈夫ですよ。話すべきことは話すから」
私はKeyの方に向く
「さて、Key、あなたの話に行きましょうか。
怖がりなんでしょ、あなたは」
Key「知った風な口を聞かないで!私は....」
「今のアリスのままであれば、あなたが作られた目的も達成できず、王女からも忘れられたまま過ごすことになった。違いますか?」
Key「なんで.....知って....」
アリス「どういうことですか?」
「Keyは、アリスに忘れられた。
自分の存在意義が無くなってしまった。
だから、アリス、あなたに自分の味方に戻って欲しかった。
今回の事件はそういう部分があるんですよ
違いますか?」
Key「あなた、デリカシーないですね」
「私、リオ先輩に気に入られるほどの合理の塊らしいですから」
“サナ....もしかして気にしてる?”
「気にしてないですーー。
そんな心無い人だと思われることしたっけってなっただけですーーー」
モモイ「それは気にしてるよね?!」
「それはいいんですよ!
Key、あなたは、王女の従者でいたかった。いえ、正確に言えば、
王女がいなければ、自分の存在は何も生まないから。
自分の存在意義が欲しかった
まぁ、全て想像なので、合っているかはわかりませんが....」
言いながら銃を投げる
モモイ「ちょっと?!何してるの?!」
「アリスがいるから、銃を持ってたぐらいじゃこちらの優位は覆らないですよ。
その上で、私のことが気に入らないなら撃てばいい」
Key「お前は....
ふざけた人ですね...」
Keyは銃を構える。
Key「ここで、私が撃ったら、あなたはどうしますか?」
「どうすると思います?無論、殺すことはしませんよ」
Key「そうですか」
パンッ!
アリス「?!サナ!」
左腕を撃たれた私は右手を挙げて静止する
「必要ないです」
「さて、Key、よく撃ちました。
どうでしたか?自分の手で自分のために撃ったのは」
Key「ふざけないでください!!
何がした...まさか...
バカなんですか?!
あなた、まさか最初から、このために...」
「いやー、驚いてる時は随分人間味がありますね?
まぁ、最初からあるにはありましたが...」
“サナ、何か目的があったの?
そう言えば、アリスがこうなることも分かってたみたいだったし...”
「いやー、どうでしょうかね?ヒュ〜」
ミドリ「口笛ちゃんとして?!」
アリス「サナは、どうして、何も言ってくれなかったのですか?」
「...アリスは、今回のことが起こらない状態で、私からアリスは魔王だって言われたら、さっきと同じ答えを出せた?」
アリス「....多分、いえ、絶対に出来なかったと思います」
「私もそう思います。
私から伝えることもできました。
ですが、それで、アリスが暴走した後、アリスは今以上に落ち込んだでしょう。
そもそも勇者の在り方も今のように考えられなかったと思います。
私はアリスに、自分の手で選んで欲しかったんです」
アリス「サナ...」
Key「そしてそれは、私も同様だと...
イカれてますね。
私は友人ではない、ましては敵です。
私があなたの思い通りにならない可能性も、アリスが魔王になる可能性も、調月リオが一人勝ちする可能性もあったはずです。
なにより、あなたは死にかけていました。
全てがお粗末すぎます。
私に関しては何にも対策してませんし、アリスの時は映像を流して全て他の人たち任せ。
あなたはどこまで予測していたんですか!」
「え?
アリスが暴走するところとリオ先輩とヒマリ先輩が敵対してくるところまでだけど?」
Key「は?」
「ヒマリ先輩は予想が外れて味方になってくれましたが、Keyがいるから...
Keyって呼びにくいからモモイが言ってたケイでいいや。
ケイがいるからアリスは暴走するのと、暴走すればかならずリオ先輩が動くのは予想してましたよ。
まぁ、何かあれば、リオ先輩とは敵対関係になるのはだいぶ前から予想してましたし....
だからのVRマシンでハッキングですからね」
Key「ケイなんて名前で呼ばないでください!
なんで、あの生徒の読み間違いが定着するんですか!?」
「アリスだってモモイの読み間違いのせいですよ?」
Key「許しませんよ!才羽モモイ!」
モモイ「何で私?!」
ミドリ「いや、割と妥当だよ?お姉ちゃん」
Key「そもそも、とんでもなくお粗末でしたね。ほとんど奇跡みたいなものじゃないですか?!」
サナ「身に染みたでしょう?人の起こす奇跡を」
Key「あ....
はぁ....結局、完敗ですか...」
アリス「...,.」
「....
そろそろ出ようか。私は出るのに時間がかかるので先に出しちゃいますね
アリス、その気持ちは時間が解決してくれるから、しっかり考えてくださいね」
アリス「!待ってください!サナ!」
私はささっと5人を元の世界に戻す
Key「なぜ、戻らなかったんですか?」
「もう少し話したいからですよ?
少し待ってあげてください。
アリスは、自我を持ったばかりですから。
ケイのこと、怖いんだと思います」
Key「....」
「それと、ケイの言う通り、アリスとケイを救うために色々してました。
まぁ、リオ会長に自分も同類って言われたのは気にしてますが....
でも、あながち間違ってもないですよ。
だって、私もあの人も1人でやろうとしてますから。
違うのは、
会長は本当に1人でやろうとする。
私は、普通に他人を巻き込んでいくところですかね」
Key「それだけ聴いたら、あなたの方が何倍も嫌ですね」
「ひどくないですか?!」
Key「いくつか聞かせてください。
あなたは、私のことを救うと言いました。いつからだったんですか?」
「最初からだよ。あくまで、アリスの心を簡単に消去とかしないのであればだけどね」
Key「私は、アリスの人格を塗りつぶそうと...」
「それは、魔王の覚醒に必要なプロセスでしょ?
そのまえに消すことできた。
それなのに、魔王としての完全復活と同時に、上書きするのは、アリスのことを思ってた証拠だよ」
Key「...あなたは、死ぬのが怖くないですか?」
「....えへへ、怖いですよ」
Key「?!それじゃあ...」
「それでも、何もできずに生き残る方が嫌です」
Key「...」
「ただ何もせずに生き残るよりも、何かを残して死んだ方がいい。
何かを残せば、仲間がその後を継いで、私の思う未来を掴んでくれますから」
Key「サナは、奇跡という言葉をよく使いますね。
そんなことを本当に信じてるんですか?」
「もちろん。奇跡が起こると信じていれば、奇跡は必ず起こるよ。
だって....私が、何より奇跡が起きたからここにいるのですから!!
なにより、
私の心の中にある、最高にかっこいい言葉もあるくらいだからね!
私は希望を失わないよ」
そう、数多の奇跡の上で、私はここにいる
私は、自分が頑張れば、その後に希望ができることを知っている
Key「そうですか....
質問は終わりです。出て行ってください」
「そうですか...では最後に....」
私はケイを鎖で縛る
Key「っ!何の真似ですか!」
「ただ斬るだけですよ」
私は刀を抜く
Key「っ!」
私に斬られた鎖は、音を立てて床に落ちる
Key「斬られてない?」
「これで、ケイを縛っていた運命という鎖は斬りました。
これからは、[王女の鍵]ではなく[勇者の従者]でも名乗りなさい」
Key「これに何の意味があるんですか?!」
「名は体を現す。
実際に経験してみると、案外心に残るのですよ。それでは」
私は、アリスたちの精神世界からログアウトする
Key「覚えてなさい、サナ!」
「えぇ、覚えておきますよ。ケイちゃん」
Key「ケイちゃんって呼ぶな!」
ーーーーーーーー
戻ってきたんだよね
いった!撃たれた左腕はちゃんと痛み残ってるのですね。
私はゲーム開発部の方を見る
大団円はちゃんと掴めたかな
アリス「サナ!!」
アリスが抱きついてくる
アリス「ありがとうございます!」
「ふふっ、自分の力で掴んだ未来でしょ?」
アリス「・・・はい!」
勇者は最高の笑顔で魔法使いに微笑んだ
ーーーーーーーー後日
セミナー執務室に来てみたけど、会長の姿がない
やっぱりリオ会長は...
ユウカ「リオ会長!?急に何を言ってるんですか!?
会長を辞めるだなんて!
サナ!?会長は!?」
「行方不明ですね」
ノア「ユウカちゃん、サナちゃん
ここに会長からのメッセージが」
ユウカ「え?メッセージ!?
どれどれ....」
「[ごめんなさい]だけですかね?」
ユウカ「.......あ、謝って済む問題じゃないでしょう!?
会長ーー!?!?」
あの人、もしかして、合理の塊というより、コミュ力なくて口下手なだけなのでは?
「私はもう行きますね。この感じだとどこ探しても見つからなさそうなので」
ノア「分かりました。
これからは会長がいなくなって、大変でしょうからお手伝いに来てもらうかもしれませんのでよろしくお願いします」
「りょーかいです!」
私は執務室を出る
「もしもし、ケセド、今回はありがとう。いろいろ助かったよ」
ケセド「いえ、大丈夫ですよ。
それで、Keyに関してはどうでしたか?」
「問題はないと思う。あとはアリスの気持ち次第かな。
色彩が来た時に、アリスとケイの力は必要になる。
2人には悪いけど利用させてもらうよ」
ケセド「あなたはどこまで見通してますか?」
「ぜーんぜん。けど、いずれ厄災が訪れるのが決定してるなら、私はそれに対応できるように頑張りますよ」
ふと思い出す。時間神殿で消えてしまったドクターのことを。
そうか、私は、ドクターに似てることをやってるのか
だったらやりきらないとね。その結末までが同じだとしても
ケセド「またお呼びください。私はあなたに力を貸しますよ」
「了解です。ありがとね、ケセド。じゃあまた」
私はゲーム開発部の部室についた。
「あれ?先生も呼ばれたんですか?」
“うん、サナも?”
「そうですよ」
私たちは部室に入る
モモイ「あ!先生!サナ!いらっしゃい!
ちょうどみんなで勉強会してたとこなんだ!」
“何の勉強”
モモイ「それはもちろん!
私たちの次回作である
[道端の可愛いモンスターを味方にしながら世界を征服する収集型育成戦略RPG]を作るための勉強だよ!」
“この前言ってたジャンルから変わってない!?”
「そもそも、前半のピースフルっぽさと後半のバイオレンスっぽさが両立します?」
ミドリ「ああ、それでしたら、ちょっと発想が行き詰まってしまったので....
ちゃぶ台をひっくり返して....
お姉ちゃんが、新しいジャンルに挑戦してみたい、と...」
“また?”
モモイ「ま、まただなんて酷い...!
ゲーム開発ってそういうものなんだよ!?」
アリス「うわぁーん!アリス、この可愛いモンスターさんを友達にすることができません!」
モモイ「あっ!アリス!まずバトルで体力を削らないと!
そうしたら捕獲しやすくなるからね!」
アリス「モンスターさんは何もしていないのに....
アリスが先に殴るんですか?」
モモイ「うーん、言われてみればたしかに....ちょっとおかしいのかも....?
ううう、でもゲームって元々そういうシステムっていうか.....」
「それなら設定をうまくこじつけてみたら良いんじゃない?
モンスターが凶暴化してるとか、モンスターから認められるには戦うしかないとか」
モモイ/アリス「なるほど!」
ミドリ「そこ!変な話ばっかしないで!ちゃんと分析するよ!」
ユズ「その、ゆ、ゆっくりでいいから....」
“よし、じゃあ、一緒にやろうか”
「私も手伝いますね!」
アリス「はい!先生はここ!アリスの隣に座ってください!」
「ユズ、隣失礼するね」
ユズ「う、うん」
モモイ「よーし!みんな集まったからチームバトルを始めるよ!」
ミドリ「はぁ....もう」
ユズ「ふふっ、うん..」
その後、私たちは、みんなで楽しんだ。
多くの困難がありながらも、勇者たちの物語は続いていく。
ーーーーーー
私は自宅に戻ってきている。
みんなとのゲーム楽しかった!!
さて、ミレニアムの監視カメラの映像を盗んできて確認中だけど...おかしい。
やっぱり、サクラがいる。
けど、あの日、ドッペルにサクラでの運用記録はなかった。
つまり、サクラに扮したなにものかってことだ。
一体何が起きてたんだろう...
ヘイローがあるからカーマではないだろうし...
私は、確認のあと、証拠を消して眠りについた。
この謎を残したまま....
ーーーーーーー
おめでとうございます、マスター
アリスさんだけではなく、もう一つの存在まで助けてしまうとは、さすがはマスターです
さて、私も、アリウスとトリニティの裏切り者について調べますか。
キヴォトスとは違う世界の愛の神の暗躍に気づくことなく、
転生者は西風から天使へと変わり、物語は次へと進む。
次回はすぐにエデン条約にはいかず、幕間を挟みます。
fgoの小説も頑張って制作はしてるのですが、上手く作れず難航中です
次回も楽しみにしていてください