千束「もうアルバイトじゃないけどね~」
るーあ「―確かに!じゃあタイトル変えないと!?」
クルミ「おいおいそれだと読者が困るだろ...」
るーあ「あっ...そうか ―それはともかく第七話スタートです!!!」
「了解。これより、喫茶リコリコ防衛作戦を開始します。……お掃除の時間ですよ、ロボ太さん」
「――と行きたいところですが、さすがに店でドンパチ騒ぐのは気が気でないです。……私が出て包囲網を突破し敵を陽動します。千束さんとたきなさんはあとからついてきてください!店長とクルミさんとミズキさんはここに残ってくださいね!」
るーあの突然の提案に、無線機越しに息を呑む音が聞こえた。
「そんな!? 無茶だよ、るーあちゃん!」
「そうです。先ほど作戦を共有したばかりです、一人で出るなんて……」
「でもここは私たちの『居場所』ですよね」
るーあが静かに、しかし決然と言い放つ。その言葉には、昨日までの「ドジな新人」の面影は微塵もなかった。
「……っ」
二人が言葉を詰まらせた隙に、るーあは屋根裏から軽やかな身のこなしで外壁へと飛び移った。
「では陽動します。はーい! 私はこっちだよ~!この前の銀杏の恨み、晴らしたいなら追ってきなさーい!」
あえて派手な発火筒を路地に投げ込み、るーあは包囲網の薄い北側へと疾走する。
「チッ、あのガキだ! 追え! 逃がすな!」
「ロボ太さんからの指示だ、生け捕りにしろ!」
包囲していた車両が、一斉にエンジン音を轟かせてるーあを追い始めた。店を囲んでいた圧力が、目に見えて一点へと吸い寄せられていく。
「…………」
「……たきな。私たちも行きましょう」
「……はい。あんなに生意気な口を利く新人を、一人で死なせるわけにはいきません」
千束とたきなが、影のように店から飛び出した。
日常を守るために、彼女たちは夜の街へと溶け込んでいく。
数十分後。臨海公園の倉庫街には、ボロボロになったセダンと、地面に転がる無数の空薬莢、そして意識を失った男たちが転がっていた。
「……ぜぇ、はぁ……。あー、もう、本当に……死ぬかと思った……」
るーあは、街灯の柱に背中を預けて座り込んでいた。青い制服は破れ、頬にはかすり傷。だが、その瞳には確かな達成感が宿っている。
「るーあちゃん! 無事!?」
千束が駆け寄り、るーあの肩を抱きしめる。たきなも、少し乱れた呼吸を整えながら、るーあの無事を確認して小さく息を吐いた。
「……無謀です。ですが、あなたの陽動のおかげで、店への被害はゼロ。敵の主力もすべて無力化しました」
「……たきなさん。それ、褒めてるってことで、いいんですよね?」
「……。ええ、今回は『特級』の働きです」
たきなが差し出した手を、るーあは少し照れくさそうに握って立ち上がった。
―翌朝。喫茶リコリコには、いつもと変わらないコーヒーの香りが漂っていた。
「おっはよー! るーあちゃん、怪我の具合はどう?」
千束が明るく声をかける。るーあは頬に大きな絆創膏を貼りながらも、エプロンをきゅっと締めた。
「大丈夫です! それより店長、昨日の特別手当、期待してますからね!」
「あぁ、わかっている。」
ミカの言葉に、るーあは少し鼻の奥がツンとした。
カウンターの隅では、クルミが「ロボ太のサーバー、跡形もなく焼いてやったぞ」と不敵に笑う
ミズキが「もう、戦いの後は肌が荒れるわねぇ」と鏡を見ている。
カランカラン――。
ドアベルが鳴り、最初のお客さんが入ってくる。
「いらっしゃいませ! 喫茶リコリコへようこそ!」
るーあの元気な声が、平和な店内に響き渡る。
戦いの日々はこれからも続くかもしれない。けれど、ここには守るべき仲間と、帰るべき場所がある。
新人スナイパー?、るーあ。
彼女の「喫茶リコリコ」での毎日は、まだ始まったばかりだ。
追記ログ:今日は少し無理をしちゃったよ~