「っておい、塩鯖じゃねえか」
「え、だってそっちの方が量が多いし安かったよ?」
「……まぁ、出来ねえわけじゃねえからいいんだけどな」
三門ヴォーパルソードとボーダーの親善試合が終わった。
試合を終えれば栄養補給をするのは普通の事であり、ボーダーの食堂を借りる……食堂でご飯を貰うんじゃなくて食堂を借りるんだ。
桃井が買ったスーパーで売っている塩サバに文句を言いながらも数パックある塩サバを出して全てに切れ込みを入れる。ボウルに料理酒を塩サバが被るぐらいに入れて熱湯を注ぎ込む。1分ほど放置したらお湯を捨てる。お湯を捨てたら鍋に入れて再びお湯を入れて料理酒、味噌、みりん、醤油、砂糖、生姜を入れて煮込む。とろみがつきだしたら切れ込みに向かってスプーンで汁をかける……
「なんでオレなんだよ……」
黛さんとか黄瀬とかちょいちょい交代した中で唯一フルに試合出場した後なのにオレこと青峰が飯を作らなきゃならねえ。
試合終了後に飯食って体に栄養補給させるっていうのは分かる。けど、なんでオレなんだよ?
ボーダーとの親善試合でオレだけ最初から最後までフルタイムで出てたのに、オレが一番疲弊しきってんのになんでオレが飯担当?
「そうは言うがな……僕は気分的に寿司を食べに行きたいんだよ」
「っち……わぁったよ。やりゃいいんだろやりゃ」
文句を言えば赤司の奴が気分的には肉より魚で寿司を食べに行きたいことを言う。
オレが生魚が苦手だからオレだけ省いて回転寿司を食べに行く事に対して一応は赤司なりに空気を読んでくれている。だからって俺に作らせんのはどうなんだよ?お前もお前でかなり料理上手だっただろう。
若干釈然としねえが、オレは料理を作り続ける。鯖の味噌煮、玉子焼き、ほうれん草の胡麻和え、きのこのすまし汁を作った。
「出来たぞ」
「って、あたし達までいいのか?」
「彼奴等、わざと作らせてる」
完成した料理をちゃんとお盆に乗せて持っていく。
オレらの分と対戦相手8人の分とののと羽矢の分を持っていく。試合を見ていただけで特に何もしていない自分が食べていいのかとののが言ってくるが、材料を買いに行った桃井が胃袋を掴めと言ってくるばかりに作らせてやがる。
「この世の全ての食材に感謝を込めて……いただきます」
虹村さんがそう言うと食事を始める。
モグモグと食べて行く。味に対して誰かが文句を言ってこないから一先ずは良かったと思うが……オレ等はともかく、ボーダー側は無言で居る。割と気まずいっちゃ気まずい。
「まさか、あそこまで大差をつけられるとは思いもしなかった」
一番最初に口を開いたのは本部長だった。
生身の運動能力が高くてスポーツが好きで体格もあるメンバーを選んだ。トリオン体で運動能力をプロアスリートレベルに調整しているから互角は無理でもいいとこまで行けるとは思っていたが、結果は惨敗。ボロ負けだった。
「一応はボーダーの資金稼ぎの駒になんだから……強くなきゃダメっすよ」
資金集めの駒になる以上は最上級の結果を残す。ただそれだけだ。
その事を伝えれば納得は出来るが本部長が少しモヤッとしている。
「それはそうだが、あそこまでとは」
「なに言ってんだ?……今回の試合は遊びだ。全員全力を出してねえよ」
「なっ!?」
一方的に蹂躙される姿を思い出すが灰崎がここで爆弾を投入してくる。
試合は真面目にやったものの、俺達は誰1人として全力を出していない。それを聞いた村上は嘘だろうと驚いた顔をしている。
「おいおい、なに驚いてんだ?よく言うだろ。プロは素人に手を出したらその時点でアウトだって」
「それは格闘系のスポーツでの話だ」
村上だけでなく他の面々も驚いている。
灰崎はボーダー隊員達を見下した目でプロは素人に手を出したらアウトというボクシングとかではよく聞く話を出す。虹村さんは即座にそれはバスケじゃ適用するケースはほぼないと呆れながらもツッコミを入れる。
「1回、眠らなきゃ覚えられねえんだろ?残念だったな。それはもうお前のもんじゃねえんだ」
「っ……」
村上のサイドエフェクトは強化睡眠記憶、一言で言えば睡眠すればそれまでに学んだこととかがしっかりと身につくサイドエフェクトだ。ハーフタイム時に村上は仮眠を取った。俺達の動きを学習してそれに合わせた動きをしたが、灰崎の奴がそれを1回見ただけで強奪し黄瀬は模倣した。1回眠らなきゃいけない手間がある事を灰崎は嘲笑い、村上は悔しそうにする。
「まぁ、灰崎から奪われた技術は少ししたら戻るのだよ。奴の強奪は俺達の中でファンタジーの領域に足を突っ込んでいる技術だが決して魔法ではない」
「お前が言うな」
俺達と試合をする為に今日まで色々と技術を覚えていったが灰崎が強奪した。
灰崎の強奪は試合後、2,3日すれば元に戻ることはよくある話だ。緑間は灰崎の強奪はファンタジーの領域に入ると言うが、コートのどこからでも3Pシュートを叩き込む事が出来る奴が言っていいセリフじゃねえ。
「黛さん以外は基本性能がマイケル・ジョーダンやレブロン・ジェームズなんかのスター選手と同じレベルで、その上で各々のバスケを持っている……親善試合、と言っていますが名目上は問答無用でボーダー隊員達を黙らせる為の力技……これでボーダー側はうるさいのが居なくなる」
「……確かにそういう意味合いを込めての親善試合だが」
「なに、大丈夫っすよ。ボーダーの活動資金集めの為に色々と頑張りますから」
赤司は親善試合という名の蹂躙の意味を言えば本部長は言っていることは正しいが若干モヤッとしている。
手加減された上であの結果だ。虹村さんは今回はバカなことをしている自覚はあるが、ボーダーの活動資金を集める為の広告塔として頑張るのだとハッキリと言った。
本部長達は戦闘のプロではあるがバスケは素人だ。
だがそんな素人な目で見ても分かる。オレ達は別格の強さを持っていると。
「だけどさ〜……抱き込もうって腹なら覚悟しといてね……捻り潰すから」
紫原がマイペースにそう言った。
オレ達を取り込もうって腹ならば潰す……この世界はワールドトリガーの世界。ボーダーに入るタイミングは幾らでもあったが入らなかった。赤司のバスケ王国計画に乗ってバスケの練習に集中していた。ボーダーには入らない、ただそれだけ。
あくまでもボーダー隊員にならないだけでプロバスケ選手として契約云々だったらする。ただし、それはずっとじゃない。バスケを盛り上げる為にそれぞれが別のチームに行く。じゃなきゃ三門ヴォーパルソードが優勝して終わりでしょ?な残念な空気が流れるからな。
※
「素人目でもトップアスリートなのは分かっていましたが」
「これほどとはね」
営業担当の唐沢、メディア対策室長の根付が三門ヴォーパルソードとのスコアボードを見る。
バスケの試合で200点を越えるなんて圧倒的な力の差が無ければ成立しない。トリオン体で運動能力は確かにプロアスリートレベルに設定はしていた。根本的な運動能力の差で負けが起きたのでなく、バスケというものを知り尽くしているかいないかで負けた。
ボーダー側が負けるのは当然と覚悟を決めていたが、ここまでなのは唐沢も根付も予想外だった。
「彼等のプロフィールを確認したが、どれもこれも使えそうな物ばかり」
「迅くんがいきなり言い出した時は驚いたが、彼等ならばと期待はしてしまう」
メディア受けしそうな経歴を持っていると赤司達のデータを確認する。
迅が赤司達をプロバスケ選手として取り込もうという考えを出した時にはどうかと思っていたが、唐沢はこの試合結果を見ればと黙る。根付は各々のプロフィールを確認する。
赤司征十朗
高校3年(お坊ちゃん校)
身長 175cm 体重 62kg 誕生日 12月21日 くじら座 血液型 AB型
背番号10番 ポジション
好きな食べ物 すき焼きやしゃぶしゃぶ等の鍋料理(辛いのは無理)
嫌いな食べ物 キムチ 香辛料がキツい料理
趣味 競馬 乗馬
オフの日の過ごし方 ボードゲームカフェに行く
得意科目 全て
バスケ以外で得意なこと チェスや将棋などのボードゲーム
苦手もしくは嫌いなこと(もの) 家族関係
好きな女性のタイプ 独身を貫きたいので風俗嬢で
家族構成 父 義母 義妹 親の仕事 国家公務員(文部科学省)
受賞した賞
アマチュア本因坊
中学生最優秀PG
乗馬部全国大会優勝(個人戦)
青峰大樹
高校3年(藤丸ののや橘高羽矢が通っていた高校)
身長 197cm 体重 87kg 誕生日 6月4日 うさぎ座 血液型 O型
背番号 5番 ポジション
好きな食べ物 牛カツ 大根と人参の味噌汁 海苔つきの煎餅
嫌いな食べ物 寿司(刺身と酢飯両方がダメ) マヨネーズやドレッシング
趣味
オフの日の過ごし方 彼女とのデート
得意科目 音楽
バスケ以外で得意なこと 料理 楽器類
苦手もしくは嫌いなこと(もの) 若い逸材を見て面白いとか言う老害
好きな女性のタイプ モテるだけでもありがたいので無し
家族構成 父 母のみ
親の仕事 警察
持っている記録
陸上100m走日本最速記録(日本人2人目の9秒台)
中学生最優秀PF
全日本剣道選手権優勝
黄瀬諒太 高校3年(工業高校自動車科)
身長 196cm 体重 78kg 誕生日 11月8日 とけい座 血液型 B型
背番号7番 ポジション
好きな食べ物 ローストビーフ ミネラルウォーター カレーパン
嫌いな食べ物 グラタン ドリア お粥 雑炊 リゾットと言うか米をグショグショにした料理全般
趣味 大人の財力と技術力に物を言わせた全力の悪ふざけ
オフの日の過ごし方 大人の力にものを言わせた遊び
得意科目 英語
バスケ以外で得意なこと 声帯模写 ダンス
苦手もしくは嫌いなこと(もの) イケメン王子様と見られること
好きな女性のタイプ 俺を理想の王子様とかそんな風に見てこないフランクな子
家族構成 父 母 姉ニ人 親の仕事 電車の車掌
持っている賞
中学生最優秀SF
男子高校生ミスコン優勝
最年少カレーパンタジスタ
緑間真太楼 高校3年(進学校)
身長 199cm 体重 81kg 誕生日 7月7日 つるぎ座 血液型 A型
背番号6 ポジション
好きな食べ物 お汁粉やカントリーマ○ムの様な変わった缶ジュース 肉まん
嫌いな食べ物 漬物(臭いがダメ)
趣味 プラモデル
オフの日の過ごし方
得意科目 副教科以外は大体得意
バスケ以外で得意なこと 占星術
苦手もしくは嫌いなこと(もの) 蝉 料理
好きな女性のタイプ 自身の趣味をちゃんと理解し、受け入れてくれる人
家族構成 父 母 妹 親の仕事 医者
持っている賞
TVチャンピオン手先器用選手権優勝
中学最優秀SG及び中学最優秀選手
全国プラモデル選手権大会最優秀賞
紫原睦 高校3年(農業高校食品加工科)
身長 217cm 体重 89kg 誕生日 4月2日 はやぶさ座 A型
背番号8番 ポジション
好きな食べ物 肉系の揚げ物 甘い物
嫌いな食べ物 日本人向けに作られていない料理 メシマズのアレンジ料理
趣味 食べ歩き 射的
オフの日の過ごし方 話題の店や個人経営の飲食店に行く。家で凝った料理やお菓子を作る
得意科目 現代文
バスケ以外で得意なこと お菓子作り 大食い
苦手もしくは嫌いなこと 服の話題(2m越えの男に合うサイズを探すのめんどい)
好きな女性のタイプ 大きい人
家族構成 父 母 姉 兄 姉 姉 親の仕事 公認会計士
持っている賞
高校生アームレスリング優勝
高校生パワーリフティング日本記録保持者
日本一大きい中学生、高校生
中学生最優秀C
虹村修蔵
三門大学1年 身長 195cm 体重 83kg 誕生日 9月1日 おおかみ座 B型
背番号4(キャプテン) ポジション
好きな食べ物 中華料理(特に炒飯) ラーメン
嫌いな食べ物 ゆで卵
趣味 筋トレ スポーツ全般
オフの日の過ごし方 映画鑑賞
得意科目 体育
バスケ以外で得意なこと 料理 サッカー ギター バレー
苦手もしくは嫌いなこと 面白いから流行ってるのではなく、流行ってるから面白いもの
好きな女性のタイプ 料理上手なヤンデレ(妄想独占型)
家族構成 父(バツイチ) 親の仕事 コンサルタント
受賞した賞
走り高跳び世界記録(現在も)
走り幅飛び世界記録(現在も)
立ち幅跳び世界記録(現在も)
黛千裕
三門大学二年(文学部)
身長 182cm 体重60kg 誕生日 3月1日 みつばち座 AB型
背番号9番 ポジション ?
好きな食べ物 くさや
嫌いな食べ物 なすび
趣味 読書(ラノベ) 自作のラノベの投稿
オフの日の過ごし方 適当な駅で降りてぶらつく
得意科目 世界史 日本史
バスケ以外で得意なこと 手品 電子工学 黒魔術
苦手もしくは嫌いなこと(もの) 人付き合い 王道的な展開
好きな女性のタイプ 二次元
家族構成 父 母のみ 親の仕事 弁護士(離婚関係が得意)
灰崎祥吾
高校3年(三門第一高校)
身長192cm 体重74kg 誕生日10月10日 みかづき座 B型
背番号11番 ポジション
好きな食べ物 ハンバーグ
苦手な食べ物 セロリ
趣味 ナンパ
オフの日の過ごし方 ナンパ
得意科目 数学
バスケ以外で得意なこと ダンス
苦手もしくは嫌いなもの 真面目な人間
好きな女性のタイプ 色気ある女
家族構成 父 母 兄 親の仕事 個人タクシー
受賞した賞
高校生最優秀SF(バスケ)
高校生最優秀選手(バスケ)
桃井さつき
高校3年 身長163cm 体重 すいませんそれはちょっと言えません代わりにバストGカップとだけ
誕生日5月5日 ねこ座 O型
好きな食べ物 月餅
苦手な食べ物 梅干し
趣味 アナライズ エゴサーチ
オフの日の過ごし方 エゴサーチ
得意科目 理科
バスケ関係以外で得意なこと ゴルフ
苦手もしくは嫌いなこと 料理(青峰曰くクソ不味い)
好きな男性のタイプ ヒ・ミ・ツ
家族構成 父 母 妹 親の仕事 市役所の職員