ミラクルトリガー   作:アルピ交通事務局

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第15話

  

  ALWAYS WIN

  どんなに足掻いても無感情に奪い取るさ

  このチームは揺るぎはしない

 

  誰かのためにだけなんて面白くはないだろう しっかり見せつけやるオレのスタイル

 

  見出したポテンシャルにふさわしい舞台だろう 違いは歴然だね 覚悟はいいかい

 

  光と影を創り出そう 幻を超える幻になれ

  この役割が楽しめるうちはコートの上、潜んでいるさ

 

  ALWAYS WIN

  絶対の前で無表情に勝ち取る この試合(ゲーム)を支配しよう

  Pride and Pride 無意味な情熱で可能性を叫ぶなら 思い知るがいいさ 全部摘み取ろう

 

  理解は求めていない 壊しても仕方ないさ それでいも挑むなら己の意思だね

 

  手に入れた戦い方 気配無き存在感 眩しさの境界から 牙を剥こうか

 

  光と影が交錯する 幻の枠は1つしかない あの影さえも光にできたら その決意を称えてやろ

 

  ALWAYS WIN

  どんなに足掻いても無感情に奪い取るさ このチームは揺るぎはしない

  Pride and Pride 勝ちたいと願う ありふれた思いも ここでは許されない 全部塗り潰せ

 

  息をするくらいに これは自然な渇望だろう 誰の目にも疑いがないような必然だ

 

  ALWAYS WIN

  絶対の前で無表情に勝ち続ける この試合(ゲーム)を支配しよう

  Pride and Pride 無意味な情熱で可能性を叫ぶなら 思い知るがいいさ 全部 摘み取ろう

 

 

「……いい曲ね」

 

「本人前にして言うな」

 

 スポーツと言えば応援歌は大事である。

 有名どころで言えば六甲おろし、甲子園で阪神が勝てば流れる定番で太鼓の達人の曲に選ばれたこともある……と言うわけで、応援歌と言うかテーマ曲を作らされた。加古はオレと赤司のデュエットを流す

 

 三門ヴォーパルソードらしい曲と言えばこれしかないと青峰をパシらせてWe Are VOPALSWORDSを作った。本来は火神が歌う場面を虹村が、黒子が歌う場面をオレが見たら歌っている。

 音楽に関してはどういう風にすれば売れるのかが全くと言ってわからない世界、一昔前ではアニソンなんて邪道とか言われていたが、今じゃ歌ってもなにも恥ずかしくはない。

 

「先ずは気に入るかどうかで私達で実験、こういう時にボーダーって便利ね」

 

 曲を作っただけで、まだ売ったりとかはしていない。

 ボーダーの端末で曲をダウンロードする事が出来る様にしている。ボーダーの耳に入って結構いい曲だったら配信とか色々と。ホントに金儲けの道具にされているな。

 

「でもこれ、灰崎くんの声は入ってないわね」

 

「灰崎は除外だ……虹村とオレ以外はちゃんとテーマ曲を用意してる」

 

「ホントに抜かりがないわね……でも、黛くんのはないのね」

 

「オレは赤司とのデュエットだ」

 

 We Are VOPALSWORDには灰崎は収録されていないが、オレと虹村以外はちゃんとテーマ曲を作る。

 まぁ、テーマ曲と言う名のキャラソンの使い回しと言えばそうなる……青峰を思いっきりパシらせて作ったから問題は無い。

 

「わかってると思うが、SNSで流すなよ」

 

「わかってるわよ」

 

 あくまでも曲としてヒットするかどうかの確認でありヘキサゴンファミリーみたいな売り方はしない。

 ボーダー上層部も気に入るかどうかの確認であり、感想が良ければ変に金を使わない……因みにだがヴォーパルソードの印税が発生したら全額ボーダー、テーマ曲は各々にだ。

 

「それにしても……サイドエフェクトじゃないのね」

 

「サイドエフェクトじゃねえよ」

 

 ボーダー本部で加古と一緒に居る理由だが、トリオン測定だ。

 トリオンとは生命エネルギーでトリオン器官から生み出される……ワールドトリガーに出てくるトリガーの動力源であり割と何でもありな万能エネルギーである。

 

 このトリオンと言うエネルギーはトリオン器官と言う見えない臓器から生み出される。

 どれだけ生み出されるかはホントにガチャガチャみたいなところがあり、遺伝とかそういうのもない。後天的にトリオンを伸ばす改造手術的なのも一応はある。

 

 この世界は現代の地球であり、電気による文明が開花されている。

 だからトリオンは全くと言って使われていない。ボーダーの戦闘員になるにはある一定量のトリオンを生み出すトリオン器官を持ってなきゃいけねえ。エネルギー足りなきゃその時点で脱落だが、エネルギーが無いからしゃあない。

 

 そしてそのトリオン器官が優れていれば、人間の能力の延長線上にある能力が発言する。それをサイドエフェクトと言う。サイドエフェクトは単純に人より聞こえる音の周波数が広かったり目の前に居る人間の未来が視えるまでピンキリだ。

 加古がどっからどう見てもゲームボーイみたいな見た目の道具でオレのトリオンを測定している。1から10段階で5であり、ボーダーを探せばそこかしこにいるレベルのトリオン量だ。

 

「全員が素なのね。素で影が薄いって」

 

「オレよりもサイドエフェクト関係なく瞬間学習能力を持ってる灰崎や黄瀬を褒めとけ」

 

 オレは黛千尋なだけあって影が薄い。

 加古は一般人なのだが大人の色気とかセレブオーラを纏っているがマジで一般人だ。

 

「第一お前もサイドエフェクトとは無関係だろ」

 

 大人の女性とか色気がスゴいとか色々と言われているが、中身は言うべきことはしっかりと言うが面白いもの好きな所謂文字通り面白い女だ。サイドエフェクトとか全くと言って無関係である……冷静に考えてみれば、オレ、コイツと真逆の位置に居るんだよな。

 

「他の皆は10以上あったのにね」

 

「だろうな……オレみたいな紛い物と違って彼奴等はマジモンの天才だからな」

 

「その割には灰崎くんですらさん付けで呼んでるわよね?」

 

 オレ以外の残りの8人は正真正銘の天才だ。オレだけが異物だ。

 別にそれに関しては今更だ。ただ実力主義なところがあるにも関わらず他の奴等がオレを慕っている事について加古は指摘する。

 

「ただの年の功だ」

 

 オレ達9人は転生者だが全員が同じタイミングで死んだとかじゃない。

 成人する前になにかしらの形で死んで、あの世で転生者になる修行を積んだら転生者になってもいいよと訓練を受けている。

 

 一番の先輩はオレ……と言うかオレより先輩の転生者は存在しない。オレが原因で転生者のシステムが変わってて次の世界に転生させる権利とかを作られてる。

 オレが8期生、赤司が13期生、桃井が15期生、青峰が16期生、虹村が24期生、黄瀬、緑間、紫原が25期生、灰崎は27期生。

 

 転生者的な意味合いではオレは大先輩であり、それに相応しい偉業を成し遂げている。

 スマイルプリキュアの世界で青木れいかに告白された時に「三次元には興味ねえ!」と断ったり、ときメモの世界で告白すれば最高のカップルになれる木を夜中に学校に忍び込んでチェーンソーで伐採したり色々としてる。

 

「1歳しか違わないのに?」

 

「なら分かりやすく言えば、オレはオレでイカれている人間でそれをスゴいと素直に慕っているだろうな」

 

「ビックリ度合いで言えば黛くんは影が薄い以外は特には……」

 

「だからだ」

 

 年齢的な話で大して変わらないのに慕われていると言うことについて加古は疑問を抱く。

 それならば分かりやすく説明をするとオレがしっかりとイカれている人間だと言えば、ビックリ度合いで言えば他の奴等の方が断然上だと言うが、だからこそだ。

 

「オレは影が薄い以外は特に取り柄はない……性格に言えば、オレより上手にこなせる奴はごまんといる。この前の親善試合、アレは生身でも運動神経抜群の奴等で編成されてる。オレは当然、生身で勝負すれば負ける」

 

「一応はプロだからアマチュアに負ける発言はやめといた方がいいわよ」

 

「残念ながらコレは事実だ」

 

 オレのスキルツリーはとっくの昔に限界は迎えている。

 転生者らしくオレTueeeするには転生特典の力を借りてドーピングしなきゃならねえ。オレを徹底的に鍛えても特に成長らしい成長はしない。ちゃんとバスケをやってる人レベルで納まり、それで飯を食ってる奴等には到底追いつけない。

 

 地獄の転生者養成所では転生特典無しでも戦える様に鍛える。

 そもそもで転生特典もピンキリがあるから当然と言えば当然で、大抵は転生特典無しでもある程度は戦える。まぁ、中には青峰みたいなラスボス相手にも一発の拳骨だけでぶっ倒すイカれた強さを持ってるのも居るが。

 

「あの試合の内容を覚えているだろうが、オレがなにをしていたかは覚えているか?」

 

「……上手くフォローしていた?」

 

「パス回しをしていたんだよ」

 

 ボーダーとの親善試合の内容を覚えているかと聞けば加古は思い出す。

 派手なプレイはしないがフォローとか細かな事をしていた。緑間が色々とイカれているのと3Pシュートを撃つのを徹底していたから加古は上手くフォローしていたなぐらいの印象だ。それは間違いじゃないどころか合っている。

 

「オレは選手としてはなんてことはない。パス回しに特化している選手だ……オレはそれでやっと選手として価値が生まれる。だがハッキリと言えば不名誉な事だ」

 

「フォローが上手いってのは充分な武器じゃない」

 

「パス回しに特化しなきゃ選手としてまともに活躍出来ないんだ。ドリブルでカッコよく抜くこともスゴいシュートもしちゃいけない。下手に選手として目立ってしまえばオレの影の薄さが消える。そうなりゃいよいよ詰んでる。あの化物共に付き合えない」

 

「……」

 

 オレが最初に転生した世界はFGOだった。

 ソシャゲの世界では反吐が出るレベルの善人じゃなきゃいけねえし、コミュ力も大事だ……結果的にはこうして生き残ってるが、散々な目に遭っている。英霊達は言わばその道のスペシャリストで、マスターに求められるのは生まれた時代や住んでいる土地、生前の行い等で色々と価値観とか変わったりとかで悩んでるサーヴァントのカウセリングだ。

 

 あの世界に転生して直ぐに諦めがついた。

 元々は才能が無いのが才能みたいなところがあって、特化した才能を持っていた者達の行き着く先の英霊達を目の当たりにすれば心は折れる。だがそれでも転生者をやってる理由?……面白いからだ。

 

「オレが彼奴等とつるんでる理由は甘い汁が吸えるから。自分が楽しい、面白いと思えるから……他人の為に頑張るタイプじゃねえんだよ、オレは」

 

「黛くん、いい性格をしているわね」

 

「それはただの褒め言葉だ」

 

 とは言え、定期的に損な役割は任されるがな。

 加古はオレの一部は分かってくれた。

 

「ところで黛くん、お腹減ってない?」

 

「時間的に言えば昼時だな」

 

「実はね、私、炒飯を作るのが趣味なのよ。色々と試していてね」

 

「そうか。タダ飯を食わせてくれるならありがたい」

 

 加古は炒飯を振る舞いたいと言っている。金を取らないってならばありがたいと貰う。

 加古は金は取らないと言いボーダーの食堂の厨房を借りる。炒飯は鉄鍋の火力が物を言う料理だからな。

 

「さぁ、出来たわ。マーブルシシャモ炒飯」

 

「……結構イケるな」

 

 加古が作ったのは王道的な炒飯じゃなくて変わり種の炒飯だった。

 普通の炒飯は虹村に頼めば作ってくれるから、変わり種は悪くはない。モグモグと食べていると太刀川と堤はコイツ、マジか?ととんでもないものを見る目でオレを見てくる。

 

「黛、大丈夫なのか!?体に異変は」

 

「酷いわね。二宮くんならともかく黛くんには毒を盛らないわよ」

 

 二宮なら堂々と盛るって言うのもどうかと思うがな。

 炒飯を食べていれば二宮も気付き心配してくれているが、変わった味で結構イケる。

 

「やめておいた方がいいですよ……黛さん、くさやが好物の変人ですから」

 

 味音痴でなく変人と言ってくる赤司は多分フォローしている。




黛は加古炒飯は全くと言って効きません。普通に結構イケるなで食べれます
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