ボーダーがオーナーを務めている三門ヴォーパルソードは一応プロである。
言うまでもないが不祥事を起こしたらスゴく怒られる。場合によっては切り捨てられる。大人になるんだからそれ相応の責任ってのはしっかりとある。
「一応は聞いておくが、君達は誰かと付き合ってるのかね?」
「根付さん、流石にそれはアウトでしょ」
三門ヴォーパルソードと縁もゆかりも無い土地で全くと言って別種のプロ選手が女性関係でやらかした。
スポーツ選手って一歩間違えればクソ野郎の集まりであり、スポーツ選手だから偉いとか割と調子に乗りやすい。そしてまぁ、桃井以外が呼び出しを受けた。根付さんは不祥事のニュースを確認して軽く説明をした後に女性の交友関係について聞いてくる。
虹村はそこを聞くのはアウトとハッキリと言う。
「虹村さん、アレっすよ。この中で一番のイケメンに顔枠的なのを務めてほしいな話っすよ」
「いや、単純に女性関係のトラブルを起こして炎上すると怖いから……下世話なのは分かっているがそういう話は一応はしておかないと。近年、芸能人とか権力にものを言わせてなぁなぁで許されてた不祥事が明るみになって大変だからね」
「イケメン枠は黄瀬と虹村さんでいいじゃないですか」
黄瀬がちょっとズレた回答をするが根付さんは女性関係のトラブルを起こすのホントにNGだからと流す。
赤司がイケメン枠は黄瀬と虹村でいいと言い話を終わらせようとする……独身貴族を貫いてる赤司からすれば結婚はな。コイツ、色々な世界に転生してるけど一切結婚してないって聞いてるからな。
「君達、顔面偏差値全体的に高いのを自覚したまえ」
「お言葉ですが、俺達はアイドルではなくバスケ選手なのだよ。バスケで決める所を決めるのであって、そういうところまで制限されるのは困る」
全員がイケメン枠で通じるイケメン枠だと根付さんは多分だが褒めている。
ただ緑間がバスケ選手として輝きたいと思っている。スポンサー契約とかでお金とかカップラーメンとかそういうのを貰えるのはともかく、アイドルみたいな活動をするつもりは無いのだと先に断言しておく。
「流石に全盛期のひろ◯ちお兄さん並に束縛はしないよ。だが種目は違えど喫煙やら飲酒やら薬やらで色々と揉めてるのがこの数年でエグいぐらいに増えているからね」
「体育会系の鬱陶しいノリが原因だろうが」
スポーツ選手の不祥事、ホントに笑えない。
灰崎は体育会系の鬱陶しいノリが大体の原因という一応は合ってるっちゃ合ってる。体育会系の鬱陶しいノリが嫌いでスポーツ嫌いって割と多いからな。
「まぁ、とにかくそういう危ない話はないのかをね……特にキャプテンである虹村くんとイケメン枠の黄瀬くんはね」
「俺は大丈夫ですよ。そういう浮ついた話は無いし仮に合っても今はバスケに集中したいんで」
「俺もっす。俺、この顔だからイケメン王子様とか見られるけどそういうノリの人が一番苦手なんすよね」
虹村は真っ当な事を言っているが黄瀬はイケメンの悩みとかいう一部の奴等にシバかれても文句は言えない事を言っている。
女の子にワーキャー言われなれている上にスポーツ万能でおバカキャラという一粒で何度も味がするお菓子みたいなポジションである。
「僕は風俗とかそういうので発散しますので問題はありません」
「君、もう少しオブラートに包めないのかね!?」
「では、娼婦を抱きに行きます。一夜限りの出会い派なので」
虹村と黄瀬は今は女性関係云々について特に問題無いと言うわけで話は他の奴等に流れる。
赤司は思いっきり堂々と風俗で発散すると言った。根付さんがオブラートに包め!とツッコミを入れるので、赤司はオブラートに包んだがそういう意味じゃねえんだよと睨まれる。
「僕の血筋は僕の血で絶えるつもりです……恋人も親になる気もないので」
転生者の容姿は主にその元ネタのキャラと性質が類似しているから。
赤司が赤司征十郎の容姿なのは赤司征十郎の天帝の眼を転生特典とは関係無く持っているのと、赤司征十郎と同じで何をやらせても満点を取れる天才的なセンスを持っていたから。ただしそれが不幸の始まりだった。
いい家に生まれて、英才教育を施されていた。全てを完璧にこなす天才児だった。色々なところで成果を上げて天才と呼ばれていた。だが、気付けば本音を話すことが出来る友達と呼べる存在が1人も居なかった。
赤司にとって欲しかったのは圧倒的な才能じゃない。普通の人間としての当たり前だ……青峰も赤司も転生者の中でイカれたスペックをしてるんだが、そんな奴が望んでるのは波乱万丈じゃなくてありふれた人生だ。
赤司は養子縁組みたいな形で子供を持ったことがあるにはあるが、距離感と言うのがイマイチ掴めてない。
よく主人公の息子が主役!的な感じの漫画があるが、前作の主人公がネグレクト親父なのが当たり前。HUNTER×HUNTERのジンみたいにその業種じゃ最高の人かもしれんが親父としてはロクでなしが父親な主人公とか見ていて、絶対に結婚はしないって腹括ってんだよな。
「俺はそういうのは無いのだよ」
赤司に続き緑間も発言する。緑間に関しては……なんだろうな。コイツ、時折バカなところはあるが根はスゴく生真面目だからな。
人事を尽くして天命を待つを出来る限りやっている。だからこそあの理不尽なシュートが出来る。
「俺は彼女居るよ〜」
「……え!?」
「……え、アウトな感じ?」
残りは紫原と青峰とオレだけになった。
さっさと済ませたいのか紫原は彼女が居るとハッキリと言えば根付さんは驚いた。紫原は彼女を持っていたらアウトなの?と聞き返す
「いや、アウトではないが……君、そういうのあんまり無いタイプだと思ってたから」
「え〜酷い……俺だって恋愛とかする時はするよ……」
根付さんのイメージでは紫原は花より男子なイメージ……実際それは間違いじゃねえ。
美味しい物が食べたいからを理由に農業高校に進学している。普通に成績が良いから推薦とか貰えてたんだが、それを蹴って農業高校に進学した。黄瀬なんて前の転生先で一般教養全くと言って使わないからと分数の割り算のやり方すら忘れていて結構笑えない成績でバカだから工業高校に通ってるところあるし。
「写真を見せてとかそういうのは無しだからね……絶対に煽る奴が居てウザいし」
「紫原、そもそもでこの組織でそういう話は無いよ。思い出してごらん。本部長補佐が頑張って本部長の心を射止めようとしているが全くと言って成果を上げられない情けなさを!」
「それ本人の前で言ったらボコボコにされるからやめたまえ!」
多分、桃井辺りは紫原の彼女の写真を持っているだろうな。
赤司は沢村さんがチェリーかヘタレかは知らないが、本部長へのアタックに全くと言って成功していない事を引き合いに出す。そういう下世話な話はやめろ!と根付さんは言うが、そもそもでそういう話をしだしたのあんただろ。
「灰崎くんはまぁ、いいとして……残りは君達か」
「黙秘権を行使します」
「三次元には興味無いです」
灰崎のやんちゃはもう諦めたと残りはオレと青峰だと見る。
青峰はなんの迷いもなく黙秘権を行使しますと言いオレはハッキリと三次元には興味無いと答える……ここは二次元の世界だって?
バカかお前。外がキンキンに冷えて雪が降っている日に家で炬燵の中でアイスを食べるのと同じ理論で、二次元の面白い展開を読者として絶対に干渉する事が出来ない安全圏内で見て愉悦に浸るのが面白えんだよ。
「え、黛さん、加古さんと付き合ってんじゃないんですか?」
「……なんでそうなる?」
「いや、だって……基本的に黛さんとセットなイメージですよ」
虹村がここで驚いている。
オレと加古が付き合っていると言うイメージを何時の間にか持っていた……ボーダー関係で一番の親密度が高いのは加古なのは否定しない。ただ……
「あいつはオレを珍獣かなにかだと思ってる、ただそれだけだ」
「黛さんさぁ、毎回それを言い訳に使うのどうよ?」
「黙れヤンデレ量産機」
加古と付き合っていると思われているが、オレが積極的に加古にアプローチはしていない。
そういう関係ではないし……加古からすればオレは物珍しい珍獣だろう。青峰はその言い訳は無いだろうと言うが、ヤンデレ量産機の男には言われたくない。
別になんて事は無い。この場に居る転生者はオレを除いて全員エリートだ。そんな中でスペックは低いオレは加古にとっては物珍しい珍獣だ。
今まで色々な世界に転生してきたが割とよくある。過去の経歴とかで人を測る。単純な戦闘能力だけで人を測る。眼を見て人を測る。どうにもオレはその手の審査では測りづらい異質な存在だ。コイツ、出来る!と思われて試しに攻撃というなの不意討ちをされて死にかける事は日常茶飯時だ。
オレが転生者として最初に転生した世界はFate/Grand Orderだった。
ソシャゲの世界は割とハズレな世界でFate/Grand Orderはその中でもダントツにハズレの世界だ。
そこで色々と酷い目には遭うが、ある時、オレと契約していたオジマンディアスはふと疑問に思っていた。なんでこんなのに興味を抱くのだと。
オジマンディアスの審美眼は紛れもなく本物だ。
自分が気に入る価値があるか無いかで言えばオレは無い……筈なのに、何故かオジマンディアスはオレに興味を抱いていた。誑かす術でも使ってるのか?と聞かれたから、オジマンディアスが今まで関わって来なかった人種だったから珍しいと思っていると答えた。オジマンディアスは成る程と納得する。他のサーヴァントも成る程と納得をする。
英霊達は形はどうあれ名を残した存在であり、基本的にはハードな人生を送っている。その中で本当に普通の人間とは縁遠い。だから英霊達にとってオレは珍獣そのもの……他の世界でもそうだ。基本的は偉い立ち位置の人間だったり格上だったりする。そんな人間の周りには優秀な奴等ばかりで、オレみたいなのと関わる機会は早々に無いしあっても印象に残らない。有象無象の1つで終わる。
だからこそ、その手の存在と積極的に関わってみたら意外と面白かったりするわけだ。
「まぁ、黛さんに関しては25になるまでになんだかんだで落ち着きますよ」
「何故に25……まぁ、君はメディア露出とか一切無いからいいんだがね……それで黙秘権と言う事は後ろめたい事があるのかね?」
赤司はオレはそういうトラブルと無縁と流す。
根付さんはオレをメディア露出させたらその時点で使い物にならなくなるのは分かっている。それだけはと虹村達に釘を刺されている。そして最後に青峰に話題は移る……灰崎?知らん。桃井?あいつは選手じゃないのでそういうのは無い!
「黙秘権を行使します!」
「君ねぇ!爆弾があるならばさっさと処理をしておく、今の時代そういうトラブルを起こせばデジタルタトゥーが刻まれるんだよ!自白しないなら迅くん連れてくるが構わんかね!」
「っく……」
青峰は黙秘権を行使します!で貫こうとするが、根付さんはそれでは頷かない。
腹を括ったのかスマホを取り出した。橘高と藤丸が青峰を間に挟んで腕を組んでる写真を見せた。
「親戚の悪乗りしてるおじさんは言っている。彼女の1人や2人くらいと」
「それは物の喩えであって、ホントに2人居たら大問題だよ!」
青峰……転生する度に諏訪部順一キャラになる男。
女性関係のトラブルと言うか女性をヤンデレにさせる事に関しては右に出る者が居ないと言われている程の女誑しである。
彼女の1人や2人と言い適当に誤魔化そうとするのだが、根付さんはぐうの根も出ない正論を言ってくる。
「落ち着いてください、根付さん。このバカはこう見えても懐は大きい方なのですよ。本人達も全くと言って喧嘩をしなくてですね」
「そういうことを言っているんじゃない!……はぁ、取りあえず呼び出しはさせてもらうよ!」
「アイドル事務所じゃねえんだから許せよ!」
「1人ならいいけど2人はアウト!」
そんなこんなで王子隊と弓場隊にお呼び出しがかかった。