ミラクルトリガー   作:アルピ交通事務局

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第7話

 

「はぁ……死ぬ……」

 

 地獄の合宿の1日目、とりあえず2時間ぶっ通しのケイドロ。

 シンプルイズベスト、走ることをして筋肉を解す行為をするが言うまでもなく死ぬほどキツい……2時間ぶっ通しだからじゃない。

 

「彼奴等の運動量はホントにキツい」

 

 根本的な身体能力で虹村達には敵わない。

 おっさんが健康とか趣味でやってるガチじゃないスポーツとかでならそこそこ戦えるが、虹村達はあんな感じだがトップアスリートだ。

 

 スポーツIQと動体視力は赤司がぶっちぎりだ

 足の速さは青峰がぶっちぎりだ

 フィジカルやパワー、総合的な運動能力は紫原がぶっちぎりだ

 バスケにおけるシュートは緑間がぶっちぎりだ

 学習能力に関しては黄瀬と灰崎がぶっちぎりだ

 跳躍力は虹村がぶっちぎりだ。

 データ解析能力は桃井がぶっちぎり……桃井は……まぁ、いいか。

 

 桃井以外はスポーツに必要な基本的な運動能力が世界トップクラス+他には負けないなにかを持ってやがる。

 山の中でケイドロをするって事は言うまでもなく死ぬほど走らなきゃならねえが、ただ純粋に走ったりするだけでバスケに必要な動きとはまた異なっていて運動能力がトップクラスとかチートすぎる。

 

「くそ、青峰の奴ホントに早すぎんだろ……紫原以外、誰も捕まえられねえ」

 

 陸上選手レベルの足の速さを持っている青峰は悪路な道でも平然と走ってやがる。

 図体のデカさで紫原がギリギリ捕まえることが出来るが、それ以外は……流石に木の上に逃げるとかはやったらアウトだから。やったらやったで蹴落としそうだし。

 

「はい、終了!!全員、エネルギーチャージ!」

 

 ぶっ通しで動きっぱなしで休憩が無い+俺が特に運動能力が劣っているのがキツい。

 悪路を見抜いて道を選んで走ったりして誤魔化しているが一番捕まったりしている……それでもなんとか地獄の2時間を終えた。

 桃井が唐揚げのおにぎりとプロテイン入りのドリンクを用意したり……いや、違うな。唐揚げのおにぎりは青峰が用意したんだな。

 

「……」

 

「ミドリン、食欲が出ないのは分かるけど食べないとダメだよ」

 

 プロテイン入りのドリンクは普通に飲んでいるがおにぎりに手が出ない緑間。

 明らかに食欲が無いですと言う感じだが桃井は食べるのは絶対、コレも1つのトレーニングでノルマがあると言う。

 

「オレが前日に仕込んだ唐揚げで土鍋で炊いたご飯の握り飯だぞ。美味いんだから食えよ」

 

「コレ、柚子胡椒味すか?」

 

「おう……因みにこの後には胡麻鮭握りだ」

 

「おめえ、なんでその面と性格でそういうの得意なんだよ」

 

 青峰特製の柚子胡椒味の唐揚げが美味い!と黄瀬は食べる。練習の途中にある補食はもう1回あって、その時にはローソンの胡麻鮭握りみたいなおにぎりが出てくる。既にそれの仕込みは終わっている。

 灰崎が紫原ならギリ受け入れれるが青峰が性格と面的に出来なさそうなのにサラッとやれている事について呆れている。

 

「しいて言うのならば叩き込まれたり一緒に覚えたりした」

 

「みねちん、それホントに洒落になんないよ」

 

 この中で料理が出来なさそうなイメージがある青峰が料理が上手い。

 その理由は別の世界に転生している際に奥さんの手料理を覚えたり、料理が不味い奴に対して一緒に料理を覚えよう!と一緒に料理を覚えるように寄り添った経験が豊富であり、その過程で色々と料理を覚えた。純粋な菓子作りならば紫原の方が上手い。

 

「先人達が料理を上手に……その結果、他の女の味がすると言われてるんだよね……いいなぁ」

 

「んだよ、美味えんだからいいだろう」

 

 プリキュアの世界で昔の女に教わった手料理を作って、キュアアクアこと水無月かれんが他の女の味だと一瞬で気付き不味いと言ってた。その時に昔の女の料理を出すなよとツッコミを入れたが美味しいからいいだろうで割り切っている。

 桃井はそれでも料理上手は普通に羨ましいという顔をしているが……あんまいいもんじゃねえぞ。

 

「緑間、食えよ。コイツも立派な練習の1つだ」

 

「……わかりました」

 

 虹村に食えと言われたので無理矢理流し込む……おにぎり2個だけだが、コレはあくまでも補食、と言うか間食だ。

 この後に普通に練習メニューをこなしてからの昼メシで、そこでも丼2杯のノルマがあってで体格や運動量に対して食が細いオレや緑間にとっては割とキツい。

 

「お前はなんだかんだで食ってるよな」

 

「……?……味も良いですし、コレも立派な練習ですよ?」

 

「いやそうじゃなくて、なんだかんだで飯トレを熟してるなって……オレ、色々とあるけど飯トレが一番キツいんだよ」

 

「ああ……しいて言うのならば、天王寺のバカならばこれぐらいは容易くこなすのだから負けられないと」

 

「太っている=正義の競技者を基準にすんな」

 

 赤司の奴は何事もなくおにぎりを食べてプロテイン入りのドリンクを飲んでいる。

 俺等の中で一番体格が低い……と言っても平均的な体格だがそれでもダンクを叩き込める程の運動能力を持っている赤司は食トレもキッチリと熟す。弱音は吐くところは見ないし大丈夫なのかと思えば自身のライバルで今も何処かの世界で相撲をしているんじゃないのかと言える男を比較に出すが奴等は太るのが仕事で必然的に飯を食わなきゃならねえから基準がおかしい。

 

 ケイドロでのアップが終わればバスケの練習をする。

 アドリブ力を上げる為にテニスボールからプロが使うバスケットボールを用いて、その上でバスケの練習をする。

 選手は合計8人居るから5vs3、4vs4と変則的な人数の練習を行うことが可能でオフェンスもディフェンスも実戦形式で覚える。

 

 オレ達のバスケは別に難しいものじゃない。

 紫原が3Pライン内部を支配下に置いて守る。緑間が3Pライン外から3Pシュートを撃つ。青峰と虹村がドリブルで切り込みシュートやダンクをする。黄瀬と灰崎が3Pラインの外と中で引っかき回す。赤司が上手くボールを回して時に自分で点を取る。オレが全員の中間点になる。

 

 個人技主体に見えるが、パスそのものは出来るし連携技はちゃんとある。指導者があの選手は危険だからとダブルチームにつけとか、紫原の体格ならあの2人の攻撃を防げるだろ?とか普通に出来る。

 赤司とオレ以外は全員身長190cm越えていて普通に走ることが出来る選手で、下手にパス回しとかしなくてもオレ以外は自らが得点源になることが可能だからしないだけ、サポート特化の選手が居るならば尚更だろう。

 

「っと、そろそろ来る頃か」

 

 練習メニューをこなしてからの夕飯を食べて風呂に入り自由時間になった。

 スマホを取り出せば……オレも赤司も緑間も紫原も青峰も黄瀬も灰崎も桃井も虹村も、つまりは全員に電話が入っていた。親にはこの合宿についてはちゃんと伝えているし許可も取っている。キセキの世代同士は顔見知りの関係性で灰崎と桃井とオレと虹村は別枠で顔見知りの関係性だ。

 

「もしもし……いきなり僕達全員に電話だなんて……なにかがあってなにかの確認の為なのでしょうが、なにもないですよ?」

 

「おーおー、何処の誰かかと思えば地球防衛軍さんからじゃねえか」

 

 電話相手はボーダー……オレ達とボーダーが関わり合いがあると言えばないわけじゃない。

 灰崎が今のボーダーが出来た際に直ぐに応募して中学三年の終わりまで活躍してクビにされた。青峰は三雲修と冠婚葬祭で会うレベルの距離の親戚で、赤司の親は日本有数の名家でボーダーが民間組織である事について疑問を投げかけてどうにかして日本の組織もしくは国連の組織にしようとしている。虹村と桃井はバスケ部が全国行った際に本来なら単位的な問題で卒業や進級出来ない生徒が居るのを見逃してるのを理由にして裏でボーダー揺すってバスケ部の全国大会に行く費用を出させた。

 

 予知予知歩きに顔を見られてるから一応は全員顔見知りだったりするが、ボーダーに入るように手招きとかされない様に初手で脅してお互いに不干渉になっている。

 

 緑間と黄瀬と紫原はボーダーとなにか関係あるかと聞かれれば特に無いが探せば普通にあるかもしれないがそこは知らん。

 スマホをスピーカーモードにして地面に置いた。

 

『君達、ではないのだな?』

 

「電話してきた以上はなにかが起こったのでしょうが、なにもしていませんよ……なにかをしているのなら合宿なんてしていませんから」

 

『……』

 

「僕達がなにかに対して干渉しているのでは?と思うのは構いませんが……黒かもしれないと思っていても民間組織の限度は考えてくださいね」

 

『……承知した……』

 

 赤司が代表者として会話をするが特に根掘り葉掘り聞く事は無かった。

 走査線上で出てきた奴等が居るが、そいつらだけなのか?と言う素朴な疑問に対して解決する為に電話をかけてきた……電話は切れる。

 

「白か黒かで言えば、グレーなんだよね……」

 

 電話が切れたので桃井はボソリと呟いた。

 電話を掛けてきた理由は鳩原未来が民間人にトリガーを横流しして向こうの世界に密航した、それについて力を貸している協力者だったのか?と聞かれれば協力者じゃない。ただし、それについて知っていたかについて聞かれれば原作知識的な意味合いで知っている。

 トリガー横領の横流ししているのを見て見ぬふりをしていた事について責められるか?と聞かれれば責められるだろうが、んな事はどうでもいいとボーダーに対してオレ達は干渉していない。

 

「んなのいちいち気にしてたら、普通に生きられねえぞ」

 

「……そうですよね!……あんまり余計な事を考えていても仕方がないですし、私達がしないといけないのは日本代表の椅子を手に入れる事ですからね」

 

「その為のカチコミの準備は整っているよ」

 

 原作についてはコレでもう終わり!と桃井は振り切れば頭のスイッチを切り替えて赤司が話題を作る。

 今のオレ達が目指しているのはU19日本代表の座……今、やってきている合宿所に明後日U19日本代表がやってくる。別に難しい事なんて無い。U19日本代表を倒す。そうすることで代表入りを目指す。

 

 灰崎と虹村以外は日本代表候補には選ばれない。

 桃井はスカウティング能力が超一流なものの、プロの資格があるとかそういうのじゃない。オレはアスリートとして真っ向からトライアウトを受けても普通に落ちる。完全に実戦でしか活躍出来ないタイプだ。キセキの世代はやんちゃし過ぎていて睨まれている。

 

「U19日本代表になり、そこで優勝を。そこからW杯、次のW杯は沖縄で開催されるから新規の顧客が入りやすい。そしてそこで優勝し更に東京オリンピックで優勝すれば、紛れもなくバスケは爆発する」

 

「つか、爆発したからな」

 

 青峰もとい諏訪部はともかく、他の奴等は全員黒子のバスケのキャラの容姿だ。

 その能力をしっかりとバスケに活かせば人によっては全盛期のマイケルレベルに活躍することが出来る……そんな人が7人も居るから、ラブライブの世界に転生した際に調子に乗って日本バスケ王国計画をやってマジで成功した。

 

「んじゃ、さっさと眠って休むぞ」

 

「そうですね」

 

 赤司が盛り上げるだけ盛り上げた後に休むと虹村が締める。

 オレ達のグループは赤司がリーダーでも虹村がリーダーでもなんだかんだで上手く回る……明後日、U19の日本代表をトリプルスコア以上の点差で蹴散らした。嘗てキセキの世代と戦った事がある面々も何人かいたが、1人1人が天才であるキセキの世代と言う化け物の存在を思い知らされた。そして思うのはやっぱ緑間だけステージギミックになってんのバグだなと、やっぱ緑間だけおかしいわ。

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