校舎内を彷徨うこと体感数十分、誰にも会う事無く只々時間を浪費していた
「ここまで探していないとなると外に行かないとか」
廊下の窓から外を見る⋯猫蜘蛛は見える位置には居ない
だからと言って外に行く勇気は湧かない
出来れば他の誰かが校舎の方に来てくれる方が有難いのだが
「校舎内から見える範囲に合ったのは体育館にプールだけ、誰か居るとしたら体育館かな」
校舎内の怪異は対処法は楽だ、近づかなければ動かない奴と1箇所に留まらなければ良いだけの奴
危険なのは猫蜘蛛と寄生型の2体の方だろう、但しそれはポスターが正しければの話になる
「悩んでても仕方ないか」
玄関に向かい外に出る、ふと校舎の方を見上げると屋上に猫蜘蛛が目を閉じて鎮座していた
「寝てる?怪異って寝るの?」
見ててもしょうが無いので体育館に向かう、その道中に動物小屋を見つけその中を見てしまう
その中には小さな猫蜘蛛が数匹存在していた
確かにあのポスターには種類は書いてあったが数は書いていなかった
「いやいや、これもしかして石膏の怪異とかも複数体居たかもって事?よく合わなかったな私」
その場を離れようとすると小さな猫蜘蛛がこちらを向いてニャーニャー鳴き初めた、それと同時に何か大きな音が聞こえた
そちらに振り向くと巨大な猫蜘蛛が口を開きこちらを見ていた
「ッああぁ!最悪本当にもう!」
小屋と猫蜘蛛から背を向け走る、ただ走り始めて気づく校舎とも体育館とも別の方に走ってしまっていた
後をちらりと見ると猫蜘蛛がゆっくりとこちらに近づいて来ていた、明らかに遊んでいる⋯あの巨体なら直ぐにでもこちらを狩ることが出来る筈なのにそれをせず少しずつ少しずつこちらに近づいてきている
「はぁはぁ⋯あぁもう何なのこれッ」
足がもつれて転んでしまうその直後ニャーと猫蜘蛛の鳴き声がついに真後ろから聞こえた
猫蜘蛛の方に顔を向けたら何故かこちらを踏み越え何処かに行ってしまった
「ぇ、何で助かったの?蜘蛛って目が良いんじゃ⋯猫だって動体視力がいい筈だし」
何だかよく分からないが助かった、暫くじっとした後気を取り直して体育館に向かう
今度は何にも会わずに体育館にたどり着き中を覗き込むと体育館の中には巨大な蜘蛛の巣が張り巡らされていた
その蜘蛛の巣の中に一つ何かが蜘蛛の糸で吊るされていた
その何かからは赤い液体が滴り落ちている⋯そして青色の髪の毛がちらりと見えた
「海津先輩?嘘ですよね?」
ニャーと声が聞こえる⋯恐る恐る天井の方を見上げると猫蜘蛛が天井に張り付いていた
猫蜘蛛はまるで笑っているかの表情をしながらこちらを眺めた後
「あ」
声を出そうとした瞬間に白い糸がこちらに絡み付いて来る、糸から逃れようと足掻いて見るが予想以上に頑丈で糸を千切る事ができず藻掻けば藻掻くだけ糸がより絡みついてくる
その後蜘蛛の巣に括り付け猫蜘蛛は何処かに去っていった
「ああもう!ポスターの事伝えなきゃいけないのにどうしたら」
「ポスターって何のことです?」
「え」
声がしてそちらを見ると海津先輩が普通にこちらを見ていた
「お化け?あれ生きてでもそれあれ?」
「ん?どうしたのです?ああもしかしてこの赤いのですか?美術室で見つけた血糊ですよそれにしてもここからどうしましょうかね?取り敢えず脱出しますか」
「え?」
海津先輩が何かを取り出しそれを吹きかけると蜘蛛の糸が溶け支えていたものがなくなり地面に落下した
「痛い」
「いや~糸を除去した後の事は考えて無かったです、それにしても凄いですね〜蜘蛛の巣除去君!まさかここまでとは」
⋯⋯蜘蛛の糸を溶かすスプレー何てあったっけ、確か蜘蛛の巣を作らせないようにするスプレーだった用な気がするが助かったのは事実なので黙る
決して蜘蛛の巣が一瞬で溶けるようなスプレーを浴びてどうなるか考えたくないからではない
まあ海津先輩と合流できたの幸いだった
その時ピーンポーンパーンポンと音がなり放送で少女の声がする
「石膏の怪異が破壊されました!残るは少女と猫蜘蛛それに寄生です!これからも頑張ってください、因みにお茶会参加者の生き残りは4人です以上お茶会ホストのアリスからでした〜、全く帽子屋も時計屋も3月ウサギも笑い猫も別のゲームで忙しい何て酷いですよねー、あっ切るの忘れてたそれじゃ今度こそばいばーい」
ピーンポーンパーンポン
「何今の放送」
「あー、名前的にモチーフは不思議の国のアリスですね〜」
二人して呆然とスピーカーを見つめる
(主人公君ごめん絶対に前世で攻略するべきだった助けて)