2周目
ピピピ ピピピ
アラームが鳴るのと同時に起きさっきまで見ていた夢を思い出そうとする
「ん〜、何か変な夢を見てた気がするんだけど何だったけ、まあいいか」
今日は供犠高校の入学式の日だ、手早く準備をし少し早めに家を出て高校に向かう
「?、何だろ朝から変な感じ」
ここに引っ越して来たばかりでまだ高校への道のりは3回しか無いはずなのに何度も通った事がある様な気がする
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「ちょっと待ってくれ」
入学式諸々終わり帰ろうと高門を通り抜けた時に腕を掴まれそちらを振り向く、そこに居たのは『黄昏時に』の主人公神凪 甲斐だった
だけど私と主人公君に一切の関わりは無い筈、もしかして運命の強制力が働いたのか
「えーと先輩ですよね?私に何かようですか?」
「あ~その昨日の事覚えて無いのか、いや昨日じゃないのか⋯とにかくあの日に神社であった事や異界での出来事、何かしら覚えて無いのか?」
「え?」
昨日の事と言われても昨日は入学式の準備をした後だらだら過ごしていた筈、それにしても何故主人公君が異界の事を知っているのだろう?それに神社とは一体なんの事なのか、もしかして『黄昏時に』には神社が登場するのかも知れないけど私には何の事か分からない
「すみません、神社って一体何処のですか?それと手を離してもらっていいですか?」
「ああ済まない、やっぱり覚えて無いのか忘れてくれ」
「はあ、わかりました?それではまた」
「ああまた、そうだ俺の名は神凪 甲斐だ宜しくな聖華」
「こちらこそ宜しくお願いします、神凪先輩それではお先に失礼します」
何故主人公君が私の名前を知ってるんだろ⋯この世界に転生してから主人公君とは会った事は無いはずなんだけど
取り敢えず先輩から離れ帰り道を歩く
「それにしても主人公君が言ってた神社、気になるな何処の神社だろ」
周囲を気にしながら歩いていると何となく違和感のある場所があった、ただ違和感があるだけで何もないのでそのまま通りすぎる
ペタペタペタ
途中まで気付かずに歩いていたけど自分の足音ではない音が後ろから聞こえてきていた
ちらりと振り返って見てもそこには何も居ない、ただ地面を見ると足の影が付いてきていた
「黄昏時にって異界が舞台のゲームじゃなかったの?」
足の影から逃げるように走るが影は少しずつ距離を縮めてこちらに近づいて来ている
「ッ入学初日からこれって付いてなさすぎでしょ!」
おかしい、さっきまで明るかったのに暗くなってきている、空を見ると夕日が沈み初めていた⋯供儀高校の入学式はその後の説明含め半日で終わる、その為まだ昼の時間帯なのにである
「ハァハァ⋯どうなってるのこれ、もしかして異界に取り込まれてたり?それに」
急に夕暮れ時になっただけではなく周囲に誰もいない、それどころか車も走っていなかった、確かに都会とは言えないけどだからと言って車も人も見当たらないのは明らかない異常である
ペタペタペタペタ
もうすぐ真後ろまで何かが迫っている、周囲を見るがやはり車はいない丁度信号も青なのでその勢いのまま道路を渡ろうとした時何かに腕を掴まれ引き寄せられた
その瞬間目の前を車が高速で走り去っていく、もしあと一歩でも踏み込んでいたらと思うと思わずそのまま座り込んでしまう
「あ⋯え」
「何やってんだ聖華、大丈夫か何かあったのか」
「神凪先輩?⋯何でさっきのは一体」
周囲にはさっきまで居なかったはずの人や車が存在していた、私を引き寄せたのは神凪先輩だったみたいだ
「本当に大丈夫なのか?あ~立てるか?」
「ごめんなさい少ししたら立てると思います、あの神凪先輩何でここに?」
「部活が終わって帰ってる途中だったんだよ、聖華こそこんな時間まで何やってたんだ
後少しで車に轢かれるところだったんだぞ」
「足跡が⋯ヒュッあ」
後ろを振り向くとそこには黒い髪の少女が笑いながら立っていた、丁度足跡があった場所だ
ただ左目には映らず右眼にのみ少女が視える
「何これ、何なのこれ」
「おい大丈夫か何が見える、落ち着いて教えてくれ」
「女の子がいます、黒い髪の女の子がこちらを違う私を見てる?でもおかしいんです左目では見えないのに右目では見える一体これは何なのですか?」
「後で説明する、今は取り敢えず視るのを止めた方がいいだろう」
言われた通りに少女から目線を逸らすその寸前少女は何かを呟いた⋯聞こえなかったのに何を言ったのかは理解できてしまった
少女はこう呟いていた「後少しで一緒になれたのに」と
「神凪先輩、あの子は一体」
「それも後で話す⋯⋯取り敢えず一旦この場を離れよう、何か変な物を見たら教えてくれ直にその場を離れる、取り敢えず俺の家に来てくれないかそこで俺の知る全てを話す」
「わかりました」
さて神凪先輩の知ってる事って何だろ『黄昏時に』って初っ端から主人公がいろんな情報を握ってるゲームだったけ
取り敢えず言われるがままに主人公宅に行き話を聞いたがこの世界が2周目と言う事に違和感がある、私には神凪先輩にとっての1周目の記憶が存在しないせいだろうけど、まあ私の転生がある様にそんな事もあるのだろう
「俺の1周目の最後の記憶はあの神社からの帰り道に聖華がおかしくなったのが最後だ」
「私がおかしくなったですか?一体どんなふうにでしょうか」
「あ~余り気分のいい話じゃ無いが、急に頭を抱えたと思ったら右目から血を流しながら何かを必死に見つめた後一切の反応をしなくなった、俺からは何も見えなかったが何かは合ったんだろ
そしてそのまま命を落とした」
「え」
「本当にいきなりぶっ倒れたと思ったら心臓が止まってた、何があったのか何を見たのか一切不明だ
これが1周目の出来事だ」
ふむ、つまり見ただけで死ぬ何かが存在してるのかな⋯理不尽すぎるでしょそれ
明日オカルト研究部で合うことを約束してその日は別れる事にした一応念の為お互いの連絡先は交換していざとなったら直に連絡するよう約束し帰宅した