黄昏時に   作:紲結、

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現実と異界

「おはよ、聖華ちゃん」

 

目を開け声がした方を見る、そこにはまた駄目だったんだと言いたそうな表情をした禍壌 冥がいた

 

「これで何度目?って言っても分からないかな、やっぱり無理なんだよもうね諦める?」

「そうかな?私は無理だとは思わないかな後ね収獲は合ったよ神凪先輩は何周目かは分からないけど記憶を引き継いでた⋯もしかしたら後何回かで私達の目的が叶うかも」

「目的ね〜私はもう半分は諦めてるけど」

 

冥は顔を伏せ本当は諦めきれないといった表情をしていた

でも諦めたくなる気持ちも分かる、私は異界に入れば限実での記憶を失い偽りの記憶を植え付けられる

私達の目的⋯本物の聖華をそしてオカルト研究部の皆を異界から現実に連れて帰る

 

「それにしても冥、向こうでかなりノリノリで演技してたよね?あそこまでする必要あった?正直記憶が無いせいで怖かったんだけど、後結局あれなにがしたかったの?」

「勿論合ったよ!だって怖がってる聖鎖ちゃん可愛かったし」

「うわ、そんな理由であんな事してたの?向こうではほぼ黒幕だと思ったよ⋯ある意味間違いじゃないけど、それと久しぶりに聖鎖って呼ばれたかも」

 

聖 聖鎖ゲーム内では名前さえ存在してない聖 聖華の双子の妹⋯それが本当の私だ、でも異界に行くと思考が浸食され自分が聖 聖華だと記憶が書き変わる、そもそも異界に私が行かなくても、そう本当なら私が何もしなくてもハッピーエンドに辿り着けると思っていた⋯でもそれは間違いだった

 

「冥、後何回私は異界に入れる?せめて数回は行きたいけど」

「本当にまだやるの?肉体はともかく魂が擦り切れて無くなるよ、止めた方がいいよ」

「どうせ一度死んでこの世界に転生した身だし、それに私はハッピーエンドが好きなんだよね⋯例え私が本当の意味での死を体験したとしてもハッピーエンドに辿り着けるなら別に平気だよ」

 

冥がこちらを睨んできた、まるでこいつは馬鹿で何も理解してないアホだと言いたそうな目だ

 

「その通りだよ、君は馬鹿で阿呆だよ」

「何で思った事が分かるの!それにわざわざ言葉にしなくたって」

「いや、だってその通りじゃん他の皆を異界から連れ出せたとして君が死んだら皆はどう思うかな?特に君のお姉ちゃんは?絶対お通夜状態になるしハッピーエンドにはならないよバッドエンド直行だよ」

「ヴッ」

「そこの所ちゃんと理解してよね!はぁ~それから後何回って言っても向こうに行くたびに魂が浸食されてるから一概に言えないかな⋯私としては後2回が君が君でいられる限界だと思ってる」

 

後2回か次の周回で本物の聖華、つまり私のお姉ちゃんを助けて貰いその次で異界を脱出しこの世界に戻ってくる⋯かなり難しい、そもそも私は異界に行けば自分が聖華だと認識が上書きされるそこをどうにかしなければならない

 

「冥、私の意識を向こうの世界でもこのままに何とか出来ない?お姉ちゃんを助けるにはそこがいちばんのもんだいなんだけど、思考を書き換えられたら助けるのが難しいから」

「出来ないことは無いけどその場合『神様』にバレるよ?つまりそこで確実に決めないといけなくなる、そもそも『神様』はあの異界では本物の神様みたいな者だからね」

 

次の一回でお姉ちゃんも皆も助ける、つまり『神様』を一時的にでも何とかしなければならない

 

「私も一応巫女の子孫だし私が『神様』に喰われれば何とかならないかな」

「無理だね巫女の子孫だって言っても聖鎖には巫女の力なんてその眼しか無い、しかも片眼だけ それで何になるのさ」

「だよね~はぁ取り敢えずもう一周して死んで来るかな、やだな〜死ぬのは何度やっても慣れないし」

「そんな物に慣れるな馬鹿が、そもそも死ぬために行かせる訳ないだろ」

「ヴッ」

 

冥に頭を叩かれた、まあ冥の気持ちも分からないわけじゃ無いが一応手段としてだ

そもそも既に最低10回は死んでる訳でして、まあ神凪先輩視点では今は3回目?らしいが記憶が向こうで引き継げないのが痛すぎる、そもそも神凪先輩は何故向こうで記憶を引き継げるのか、その力が何処からはえたのか謎だ

 

「でさ冥は神凪先輩のあれって何処から出たのか知らない?」

「私が知るわけ無いだろ?そもそも私は『神様』の残りカスみたいな物だしね、でも巫女由来でも無ければ『神様』由来でも無いそれくらいは分かるさ」

 

禍壌 冥その正体は『神様』が祀られた後に縁結びの神様と後付けされた事によって産まれた存在、言うなれば善の『神様』だろう、但しその力は異界の『神様』10分の1以下で出来ることは私を異界に送り込むことと連れ戻す事だけらしい

ある場所に行けば私以外も連れ出せるのでそこにお姉ちゃん含めオカルト研究部のメンバーを集め現実に脱出させる事が私達の目的だ

 

「神凪先輩の事はいいか、あの力便利だし」

「分からないからね考えても仕方ないね、で結局どうするのさ?思考を書き換えられないようにするの?」

 

考えてみるが意識の浸食を何とかしなければ何もこれ以上は進まないだろう、なら答えは決まってる

 

「お願い、次で確実に決めるよ」

「そうじゃあ幸運を祈ってるよ、まあ私もバレないようについて行くけどね」

「先ずは向こうでお姉ちゃんが死ぬ前に合流して助ける、その為には入学式の前日の異界に侵入するしか無いその後は神凪先輩を始めとするオカルト研究部の皆に合流する、そして直に異界から脱出これしか方法は無いよね」

「だね〜それじゃ行こうか、愚かな『神様』の思い通りにはさせないさ」

 

(まぁこの方法だと説得するのに神凪先輩の記憶が何処まで引き継がれてるのかが問題なんだけどね、引き継ぎ次第では説得が面倒臭いしね!うん主人公君現実に戻ってこれたら本気で覚えててよ物凄く裏で苦労してたんだから)

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