【本編完結】とある転生者の役割交代   作:kotedan50

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原作開始直後から、呪胎戴天まで

・伊地知ポジション成り代わり(伊地知の双子の妹)ものです
・オリキャラ出ます
・激しい捏造、妄想含みます
・ネタまみれです


3章 原作開始〜渋谷事変まで
転生者、予定が崩れる


虎杖悠仁、マジでめちゃくちゃいい子だった……

もう、存在自体が陽の者。

陰キャだらけの呪術界で、ここまで健やかに育った子、奇跡でしかない。

 

思わず額を押さえて、天を仰ぎながらつぶやいた。

 

「いい子すぎる……」

 

すると横にいた伏黒が、

「……だろ」

みたいな顔で、誇らしげに頷いていた。

伏黒、お前絶対虎杖のこと好きすぎだろ。

なんかもう、顔に出てる。

 

 

 

このあと、釘崎野薔薇もすぐ入学してきた。

あぁ、もう、彼女の生き様……素直にかっこいい。

しかもすごく美人。スタイルもいい。

ただしゲス顔さえ封印すれば、の話だけど。

 

……まぁ、呪術師だし、仕方ないね。

 

でもこの子も本当にいい子で、

「伊地知さん、買い物行こう!」

って、任務で送迎するたびに誘ってくれる。

 

どうやら五条から、バーで会ったときの『本気メイク&本気の服』の話を聞いたらしい。

「もっと女らしくしよう」とか言われるけど、

そんなの、毎日やるのはなぁ……て話。

綺麗は作れるけど、面倒なんです

 

ちなみに五条の肌、あれめちゃくちゃ綺麗だけど──

あの人、なんの対策もしてないからね?

 

って言ったら、野薔薇が「は!? ムカつく!」ってめっちゃヘイト向けてて笑った。

ザマァ!! 五条!! その美肌、私にもよこせ!

 

 


 

 

楽しい数週間が過ぎ、7月になった。

ここでおこるのが、原作でいう呪胎戴天の話だ。

英集少年院に特級仮想怨霊が受胎し、虎杖悠仁が死ぬ。

 

両面宿儺が伏黒恵に興味を示したのも、この話だったはずだ。

まずは、この任務に彼ら1年生3人を行かないように調整できればベストだ。

スケジュールを調整し、五条の出張を本当に五条じゃないといけないもの以外は割り振らないようにする。

また、1級呪術師をなるべく東京近辺の任務につける。

私が頭を下げてお願いすれば、七海や日下部は動いてくれるはずだ。

冥冥に関しては、事前に五条に

 

「……乙骨君に続き、虎杖君の件でも、

上層部は相当、五条さんに対して不満を抱えているようです。

万が一の話なんですが、その時は冥冥さんに動いてもらっても大丈夫ですか?」

 

五条は、あっさりと頷きながら、

「ここから好きに使って」と、通帳とキャッシュカードを差し出してきた。

 

残高を見た瞬間、無量空処くらった。

いやマジで、桁が……桁が違う。

五条家、資産の概念どうなってんの!?

 

そして何より怖いのが、五条からの信頼である。

 

私が持ち逃げしたらどうするつもりなんだ。

っていうか、私ひとりなら余裕で一生贅沢して暮らせる金額なんだけど!?

いや、やらないけどさ!? 信頼が重いのよ!!

 

最終手段として、私が呪力を込めた宝石を虎杖に持たせる案も検討した。

だが、それは五条に却下された。

 

「両面宿儺の前で使うのは危険だ。

切り札は最後まで見せるな」

 

──ごもっともです。はい。

 

……そんな感じで、できる限りの手は打った。

結局、五条と七海は仲良く北海道。日下部は京都。

他の頼めそうな1級術師は急遽発生した祓除任務で都内近郊から離れていた。

冥冥はよりによって海外にいて別の仕事をしている最中。

そのタイミングで、英集少年院に特級仮想怨霊が受胎した。

 

原作通りなら特級になる案件だ。

五条に何度も電話を入れるが、繋がらない。

確か北海道の電波の悪い位置が現場だったか。

私はほぞを噛む。噛むというより、噛み切ってしまいそうだ。

 

万が一を考えて、五条にはLINEで状況を送り続けていると、

 

私自身が総監部に呼び出された。

命令はただ一つ。

 

高専の1年生3人を連れて、英集少年院へ向かえ。

 


 

まずいことになった。

まさか、私まで上層部から、直接圧をかけられるとは思っていなかった。

 

……原作の伊地知さん(兄さん)はどうだったんだろう?

ここまで露骨に圧を受けてたか?

もしかして私、原作より五条と仲良くなりすぎたか...?

 

......いや、今はいい。

今は対策を考えるべきだ。

 

現地の封鎖作業も必要になることから、補助監督を複数人先行して派遣させる。

高専に残る補助監督には、こっそり五条への連絡を継続してもらうよう依頼。

 

そして私は、1年生たち──虎杖、伏黒、釘崎を呼び出した。

 

 

内心急つつも車を運転する。

私のピリつき具合が伝わったのか、1年生たち3人も普段より静かだ。

不機嫌な時の五条のことを笑えない。そんな自分にげんなりしつつ考える。

 

虎杖は死なずに済めば、両面宿儺とも縛りも結ばずに済む。

それ以前に、伏黒恵に興味を持たせないようにしたい。

 

考えるが、前提条件を「五条悟や他の一級の介入」を前提に考えていたため、どう考えても詰みだ。

クソッタレが…

 


 

高専からさほど距離は離れていない。

すぐに現着し、霧雨が降り頻る中、状況の説明を始める。

 

「我々の”窓”が呪胎を確認したのが3時間ほど前

避難誘導、9割の時点で、現場の判断により施設を閉鎖」

「受刑在院者第二宿舎」5名の在院者が、現在もそこに呪胎と共に取り残されており、

呪胎が変態を遂げるタイプの場合、特級に相当する呪霊になると予想されます」

 

虎杖たちが等級の話や五条はいないの?など話してる

私の調整ミスを指摘されているようで、勝手に罪悪感がわいてくる。

今すぐ五条、来てくれないかな。

来てくれたら、一回くらいなら抱かれてもいい。

 

……まぁ、五条の方からお断りされそうだけど。

 

「この業界は人手不足が常、手に余る任務を請け負うことは多々あります。

ただ今回は緊急事態で異常事態です」

 

メガネのフレームと口元をそっと覆う。

動揺したときの癖だ。

何度も注意された。でも、この際──癖くらい出てもいい。どうせ他人は知らない。

 

ただ、子供たちに私の動揺を悟らせるわけにはいかない。

 

「『絶対に戦わないこと』

特級と相対した時の選択肢は『逃げる』か『死ぬ』かです」

 

少しだけ、声を強くする。

 

「自分の恐怖には素直に従ってください。

君たちの任務はあくまで生存者の確認と救出であることを忘れずに」

 

……お願いだから、中に入ったら即座に脱出を最優先して。

そう強く言いたかった。

けれど、今この場には他の高専関係者や補助監督もいる。

言葉を選ばざるを得ない。

 

そこへ、原作通り、在院者の家族が到着した。

虎杖のそばに寄って、そっと伝える。

 

「……面会予定だったご家族です」

 

保護者にはこう告げる。

「何者かによって施設内に毒物が撒かれた可能性があります。

現時点でこれ以上のことは申し上げられません」

 

嫌な役割だ。こういう説明をするたび、メンタルが削れていく。

他の補助監督に保護者を任せて下がらせる。

 

「……“帳”を下ろします。お気をつけて」

 

手印を結び、呪言を唱える。

 

「闇より出でて 闇より黒く

その汚れを 禊ぎ祓え」

 

私は──

1年生たちを、死地へ送り出した。

 


 

あの後は概ね原作通りに進んだ。

伏黒と釘崎が脱出した。

私が車で釘崎を病院へ運び、避難区域の拡大対応と1級以上の術師の派遣の再調をしている間に

全ては終わっていた。

 

そして私は今、遺体安置所で激ギレの五条悟の前に立っている。

 

 

「……してやられたね」

 

「……と仰いますと」

 

五条の呪力が、真っ直ぐに向かってくる。

その“圧”が強すぎて、立っているだけでもしんどい。

 

……と思ったら、言っていることが、原作と少し違う。

 

「オマエ、上が悠仁に手を出す可能性を警戒してたよな?

僕が出張とか、長期間東京を離れないように調整してた。

1級で、比較的オマエの話を聞く術師を東京近辺に回してたし──

冥さんにも、万が一の場合の対応を依頼しようとしてた」

 

冥冥の件に関してはその旨を伝えてたけど、

他の行動も全部見抜かれてた。

 

「まあ、相手の方が上手だったけどね」

 

心底忌々しいという口調に舌打ち。

私は、そっとメガネのフレームと口元に手を添える。

五条の圧が強まって、カタカタと手の震えが止まらない。

 

「特級相手。しかも生死不明の5人救助に、一年派遣はありえない」

「僕が無理を通して悠仁の死刑に実質無期限の猶予を与えた」

「面白くない上が僕のいぬ間に特級を利用して、体よく彼を始末ってところだろう」

「他の2人が死んでも、僕に嫌がらせができて一石二鳥とか思ってんじゃない?

ああ、それと──君もね」

 

……そうか。

私も、一緒に殺されかけてたのか。

 

「犯人探しも面倒だ」

 

そう言って、こちらをアイマスク越しにまっすぐに睨んだのがわかった。

「上の連中、全員殺してしまおうか?」

 

 

 

息を呑んだ、その瞬間だった。

遺体安置所の扉が、ガララと音を立てて開く。

 

 

 

「……珍しく、感情的だな?」

 

 

 

家入だった。

彼女が入ってきた瞬間、

張りつめた空気がフッと緩んだ。

本気の五条の“圧”なんて、久しぶりに食らったけど、私にはキツすぎる。

家入と五条がやり取りを始めるのを横目に、

私は静かに、ほっと息を吐いて額の汗を拭った。

 

「……あまり伊地知をいじめるなよ。

私たちと上の間で、どれだけ苦労してるか。

今回だって、色々手を回してたのは知ってるだろ?」

 

家入の、何気ないようでいて鋭くも優しい言葉。

それに、泣きそうになる。

 

「……苦労しても、結果が伴わないと意味ねーっつーの」

 

五条の言葉があまりにも的確過ぎて、鋭角に心に刺さりまくって、本気で泣きそうです。

 

 


 

 

「僕はさ。性格悪いんだよね」

「知ってます」

「潔乃、後でマジビンタ」

 

……理不尽だ。

このやり取り、どう考えても理不尽だ。

原作通りだけど、伊地知さん(兄さん)可哀想すぎだろ。

 

そのまま、五条の“夢”の話を聞かされる。

内容は、正直あまり頭に入ってこなかった。

生返事ばかりになってしまったのは、仕方がないと思う。

 

……虎杖が、このまま蘇生しなかったらどうしよう。

 

五条だったら、普段なら私の動揺にも気づいてくれるはずなんだけど。

今は彼も、虎杖のことで、心ここにあらずだ。

 

まだ虎杖は生き返らえらない。

……不安は、膨らんでいくばかりだった。

 

 

 

──そのとき。

 

 

 

虎杖悠仁が、むくりと上体を起こした。

 

 

 

……演技なんかじゃない。

本物の驚きが、喉から漏れ出た。

 

「……ッ!」

 

思わず声が出る。

五条とハイタッチを交わす虎杖の姿を見て、自然と目に涙が浮かんでいた。

 

よかった……

本当によかった。

 

 


 

 

その日の深夜、風呂上がりに寮の自室で、私はいつものTODOリストを開いた。

……これは、ドラゴンボールの二次創作設定を流用して作ったもの。

他人が見たら意味不明どころか、電波文章だと思われるかもしれない。

汚い英文字で記されていて、解読できる人間はたぶんいない。

 

「虎杖悠仁の死亡を阻止する」

「伏黒恵が両面宿儺の目に留まらないようにする」

 

──その二つに、斜線を引いた。

 

結局、なにも変えることができなかった。

変わったのは五条との会話くらいだ。

 

今回うまくいかなかったせいで、一気に難易度が上がった気がする。

契闊が、本当に厄介だ。

虎杖と伏黒がそばにいる限り、いつ伏黒が両面宿儺の“器”になるか分からない。

 

ため息をつき、ノートを閉じて、デスクの隠し扉にしまったところで──

 

玄関の扉が開いた。

 

「五条さん。今、何時だと思ってるんですか?」

 

壁の時計を指差す。

現在の時刻は、2時24分。

 

視線を玄関に戻すと、五条はどうやら風呂上がりのようだった。

アイマスクもせず、半乾きの髪をそのままに。

 

「いいから、付き合えって」

 

言いながら、定位置の座布団に座り、私の目の前に500mlのビール缶をトン、と置く。

自分はコーラのプルタブを開け、もう飲み始めていた。

 

貰えるものはありがたくいただく。

ビール缶を開けて、一気に流し込む。

 

「無茶な飲み方やめろって、言っただろ」

 

「うるさいです」

 

ぐいっと唇を拭う。

……本当なら、とっくにヤケ酒してるところを我慢してたんだ。

 

そんな私に、呆れたような視線を向けながら、五条が口を開く。

 

 

 

「今回の件、オマエはちゃんと動いてた。

何度も──複数の手段で僕に連絡を入れて、

それだけじゃなくて……連絡がついた場合は僕が遠方からでも間に合うように、現場への到着をわざと遅らせたりもしてただろ?」

 

「そこまでやっても、僕が動けない状況になってしまった。

それは、僕が──上の連中を甘く見てたせいだ。

……オマエは、悪くない。」

 

……驚いた。

もしかして今日の件で、私を慰めに来てくれたのか?

 

「いえ、私の調整ミスであったことに、変わりはありません」

 

「……頑固な奴」

 

五条は、いつものようにテーブルに肘をつき、手の甲に顎を乗せて、なぜか楽しそうに笑っていた。

 

その顔を見て、ふと思い出す。

 

 

 

「──今日、総監部に直接呼び出されて、任務に行けと圧力をかけられました」

 

 

五条の表情が、すっと真顔に変わる。

 

「……もともと五条の派閥の人間と思われていたでしょうが、

私自身は雑魚なので、これまではスルーされていました。

でも……上層部で、危険視され始めたのかもしれません」

 

「それに関しては、僕から探りを入れるよ」

 

五条も気になったようだ。

上層部まわりの情報なら、五条の方がずっとコネがある。ありがたい。

 

 

 

「五条さんとは……しばらく距離を置いた方がいいかもしれません」

「直接の接触を避けた上で、新たな連絡手段を構築して、そこで情報交換を──」

 

 

 

最初はポカンとして聞いていた五条だったが、

私が真面目に喋り続けるうちに、だんだんとムスッとした顔になっていく。

 

そして──

私の目の前に手を出し、中指と親指を合わせた。あっ。

 

べしっ!

 

「っっっ!!……いっっだい!! なにすんですか!!」

 

本気のデコピンだった。五条の骨が頭蓋骨に当たった音がした、くっそ痛い!

額を押さえると、あまりの痛みに涙がにじむ。

思わず「なにすんじゃコラ」と睨み上げると──

 

五条は、とても静かな表情をしていた。

 

「前にも言ったろ。

守れるように、僕の手の届く範囲にいろって」

 

言葉が出ない。

額を押さえたまま、ポカンとしてしまう。

 

その間に五条はコーラを飲み干し、

立ち上がると、私の手を握って──

 

 

ベッドに引きずり倒してきた。

嫌な音を立てて軋むベッドフレーム。

 

「えっ、ちょっ──」

 

悲鳴を上げる間もなく、いつものように背後から抱きしめられる。

 

狭いシングルベッドの上。

ガッツリと背中から抱き込まれて、動けない。

 

「って、五条さん!!」

 

太い腕が腰に回されていて、肩の方にもがっつり手が添えられている。

……ってか、これホールド状態じゃん。柔道なら一本取られてる。

 

「いいから寝ろ。疲れてるでしょ?」

 

ポンポンと、今度は五条の手が私の肩を優しく叩いてくる。

……それ、普段私がやるやつなんだけど。

 

あれ。

……もしかして今、私が慰められてる?

 

「あ、あの……五条さん。慰めるの、下手ですね」

 

「空気読めよ……朝になったらマジビンタな」

 

物騒なことを言ってはいるが、五条の声色はやけに柔らかい。

 

いきなり押し倒されてビビったけど──

やってること自体は、普段と『逆』なだけで、変わらない。

……いや、逆って時点で色々アウトじゃない? 倫理観どこいった。

 

「いいから、早く寝ろよ」

 

その声に、ほんの少しだけイラつきが混じっていて、私は思わずビクッと肩をすくめた。

この距離で五条の“圧”は浴びたくない。ガチで怖い。 

 

慌てて目を閉じて、

そっと、腰に回された五条の腕に手を重ねる。

 

どうせ、この筋肉ダルマの寝技からは逃げられない。

それなら……とっとと寝るに限る。

 

エアコンを効かせた部屋なので、五条の高い体温が気持ちいい。

包み込むように抱きしめられていると、暖かくて案外...悪くない。

 

無理やり目を閉じたわりに、

私の意識は、意外とあっさり──眠りへと落ちていった。

 

 


 

 

遺体安置所で、潔乃の顔を見たとき、

あ、これはマズいな……と思った。

 

真っ青で、唇が乾いてて、

メガネのレンズ越しの視線が、焦点を結ばずに泳いでいた。

一見いつも通り、補助監督の時の丁寧な立ち居振る舞いなのに、明らかに上の空だった。 

 

悠仁も気づいていて、別れ際にこっそり言われた。

 

「伊地知さん、僕らに『特級』に遭遇したら絶対に戦うな、逃げろって言ってたんだ。

でも俺たち、逃げずに……生得領域があると分かった時点で退却選んでおけば……」

 

そのとおりだ。あいつはきっと、自分の指示が甘かったせいで

悠仁がああなったと、ずっと悔やんでる。

 

潔乃だけのせいじゃない。

……むしろ、僕のせいだ。

 

潔乃は、昔から妙に勘がいい。

灰原が死ぬ前。いきなり、宝石のお守りを配りはじめた。

 

当時は「何やってんだ、急に」って思ったけど……

後になって、その配る予定だった宝石を見た時、正直、後悔した。

 

あれがあれば、灰原は死ななかった。

 

それくらいの効果がある、本物の『護り』だった。

 

細かいことをあげ出すと数えきれないくらいに、こういうことがあった。

 

最近だと憂太や悠仁が編入してきた時もそうだ。

憂太の時は、僕が指示を出す前に、すでに制服の発注など編入準備をしていた。

 

悠仁のことを連絡した時なんて、

まるで、僕の電話が来ることをあらかじめ知ってたかのような即対応だった。

確かあの日の潔乃のシフトは、夜勤務じゃなかったはずだ。

なのに、なぜか高専にいて、僕の電話にワンコールで出た。

 

たまに思うんだ。

潔乃、『未来が見えてるんじゃないか?』って。

 

もしかしたら……無意識のうちに、何か『視て』るのかもしれないな。

 

術式じゃないけど、

そういう、予感だけが異常に鋭い人間は、確かに存在する。

 

今度、時間ができたら潔乃と、少し話をしてみよう。

調べてみてもいいかもしれない。

 

……話がそれたな。

でも、今回の件もそうだ。

 

潔乃にしては、異様なくらい『上』を警戒して動いてた。

周囲を巻き込みながら、静かに下準備をしていた。

 

気づいてた。

「もしかして」と思う場面はいくつもあった。

 

なのに僕は、上を甘く見ていた。

潔乃の『勘』を、軽く受け止めていた。

 

──その結果が、これだ。

 

……だから、夜、あいつの部屋に行った。

 

風呂上がりみたいなのに、顔色は悪いままで。

顔色悪く、思い詰めた表情をしていた。

……まるで死人みたいだった。

 

あのまま放っておいたら、本当に壊れると思った。

 

だから無理やり、少し酒を飲ませて、ベッドに連れていって、

こっちから抱きしめて、肩を叩いてやった。

普段はあいつがやってくれてたみたいに、今度は僕が。

 

最初は文句を言いつつ、ビビってたけど

やっと寝た。

 

肩でしてた浅い呼吸が、徐々に深くなっていって、

硬直してた顔も、ほんの少し緩んだ。

 

よかった。

ほんの少しだけでも、あいつの中の張り詰めた何かが解けたなら、それでいい。

 

百鬼夜行のあと、僕が限界だった元日のあの時

潔乃は、何も言わずに、ただ隣で黙って一緒にいてくれた。

 

ほんの少し、それだけで救われた。

 

今度は、僕の番だと思ったんだ。

だから、静かに、もう一度だけ腕に力を込め、背中から、しっかりと潔乃を抱きしめ直す。

思ったよりも華奢で、柔らかい。

……守るようにして、そっと包み込む。

 

大丈夫。今夜くらいは、ちゃんと眠って。

この最強がついてるんだから、大丈夫。

 

──明日からまた、こき使うから。覚悟しとけよ?

 

 


 

 

主人公

 

虎杖の件でだいぶメンタルきてた。

当人は気づいてないが、死んだ目、

死んだ顔色をしてたので、五条が慰めに来た。倫理観isどこ?と思ってるが流された。

 

虎杖の件もそうだが、それ以上に、原作を変えられなかったことに参ってる。

やだよー原作やだよー宿儺こわいよー

上層部に目をつけられたかもと、胃薬が増える。

 

五条から預かった通帳を返そうとしたが、

今後もいざって時に使えるから、その通帳そのまま持ってていいよ。大した金額入ってないし。

と言われて再度、無量空処を食らった。

 

 

 

 

五条悟

 

主人公の上の空と、異様な勘の良さ(未来知識ありの行動)に気づいてた。

上層部への怒りもそうだか、それ以上にその勘を無視した自分にイラついてる。

 

主人公の顔色の悪さを若干勘違い気味。

虎杖のせいで思い詰めてると思って、慰めに来た。

百鬼夜行の後、元日の借りは返した。

 

それはそうとして、今後も抱き枕にしに行く。

倫理観?やってもいないのに、何も問題ないでしょ?

 

 

虎杖悠仁

 

死んで生き返った。原作通り。

主人公の珍しい動揺した様子に、申し訳ないと思ってる。

 

 

伏黒恵

 

原作通り。強くなろうとし始める

 

 

釘崎野薔薇

 

原作通り。強くなろうとし始める

 




五条先生の口調が迷子。
一人称難しすぎて泣いた。

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