【本編完結】とある転生者の役割交代   作:kotedan50

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今回はシリアスメインなので、苦手な方は注意

・伊地知ポジション成り代わりものです
・オリキャラ出ます
・激しい捏造、妄想含みます
・ネタまみれです


転生者、気づいていた分岐を見逃す

「....五条先輩、今何時だと思ってるんですか……」

「4時半だけどそれが?ほら早く見せろ」

そう言いながら、当然のように部屋に上がり込んでくる白い悪魔 (五条悟)

 

熟睡してたところを激しいドアノックで叩き起こされたのはほんの5分前のことだ。

完全に油断してた。

 

白い悪魔 (五条悟)の突然の来訪、から10日ほどたった。

1週間後に確かめにくると言ってたけど、音沙汰がない。

繁忙期だからかな、高専内でも見ていないし。

 

来ないなら来ないでラッキー!!!我が世の春よ!!

 

って思って調子乗ったのが悪かった。

忙しくてやれていなかったゲームを取り出し、ソロで金レウス周回をしまくって寝たのが3時過ぎ。

まさか1時間半で叩き起こされると思わなかった。

 

「……これが、先輩から依頼のあった分になります……」

 

もう口論する気力なんてない。

眠気でぼんやりした頭を振りながら、巾着袋を五条に差し出す。

 

「ふーん。10日だとこの程度しか貯まらないのか」

 

宝石を一つひとつ手に取って、光にかざしながら、

何気ない口調でイラッとくることを言う。煽りスキルはこいつの特技か?

 

「他の宝石は?」

「は?」

 

五条がサングラスをずらし、六眼でこちらを覗き込む。

 

「宝石にこもってる呪力に対して、お前の体に残ってる呪力量が少なすぎる」

 

こっわ!!!一瞬で背筋が凍った。

そんなことまで分かるの!?

一気に眠気が吹っ飛んだ。

いや、この人やっぱり規格外だわ。

 

「任務は行ってねーだろ? となると、後は訓練か……

でも訓練でそこまで呪力消費しないだろ。ほら、出せ」

 

大きな手のひらをこっちに向けて、「はよはよ」と急かす五条。

相変わらずの態度に腹立つわ。その額に肉って書いてやろうか。

 

「……これ私の切り札なんですけど……」

 

ため息をつくくらいは許して欲しい。

五条相手には諦めが肝心。抵抗は無意味。

自分にそう言い聞かせながら、引き出しの奥から宝石箱を二つ取り出す。

 

「……どうぞ」

 

五条は一つ箱を開けて、中を覗き込む。

 

「これは……質が低い宝石に呪力を込めたやつか?」

「はい。普段使いはこれです。先日のはこれより少し質の良い宝石ですね。

呪力を込められる量は多くないのですが……そのぶん、扱いやすくてコスパがいいんです」

 

淡々と説明しつつ、もう一つの箱も開けると、五条の動きが一瞬止まった。

小さく、息を呑む音が聞こえた。

 

「こいつは……すごいな」

 

その箱には、ランクの高い宝石が16個入ってる。

どれも呪力がたっぷり乗った自信作だ!

さすがの五条も、しばし無言で見つめる。

自己肯定感が上がるわぁ!

 

「これは、私が誕生日に1個ずつもらってる宝石です。

 一番新しいのは今年のこれ。古いものだと……5歳の頃からですね」

 

箱の中から石の並んでるエリアを指差す。

 

「ここらが、いちばん古いものになります」

 

五条がその宝石をそっと手に取る。

光の下で透かすように、目元からサングラスをずらす。

 

「……なるほどな。呪力を流してる年月が長い石ほど、呪力が編み物みたいに細かく丁寧に織り込まれてやがる。効果は分かるのか?」

「これはこの前と同じ爆発します。これはかまいたちみたいな風を…」

 

私が一つずつ説明していくと、五条は珍しく真剣に頷いた。

 

「なるほど。術式じゃなくて、宝石の元々持ってる個性だから──

効果が、六眼でも見えねぇんだな」

 

さすがの五条も、読み切れないものがあるらしい。

だからこそ、ちゃんと評価してくれるのが伝わる。

 

「確かにこれは切り札になる。使い所を間違えずに大事にしろよ?」

 

最強に認められた切り札。使うことがないにこしたことはないけど。

 

「ひとまず状況はわかった。この16個の宝石は、毎日できるだけ呪力を流し続けろ。

俺が渡した宝石は、適時、その日の体調とか、状況見て判断しろ」

 

淡々と指示を出してくる様子に、命令慣れしてるなと思う。

五条家ってどんな教育してるんだ?

まあ、ともかくこれで終わり。あとは寝れる。

と油断したその時。

 

「んでだ、今回はもう一つ依頼がある」

「……はい?」

 

ええーまだあるの?

お布団が私を呼んでるよ?

 

私の嫌そうな顔を無視し五条は懐から、漆黒の小箱を取り出した。

それを私の目の前でカパッと開く。

 

中には、深いインクブルーの輝きを放つ、大粒のスターサファイア。

 

「これに呪力、注いでくれ」

「この宝石一体いくらするんですか!!!」

 

思わず叫ぶ。だってこれ、素人が見てもサイズと質、やばすぎる。

このレベル、私が仕入れてる宝石マルシェとか、そこらの宝飾店のルートだと絶対に流れてこないやつ!!

もはや呪術とか関係なく普通に高級ジュエリーなんですけど!?

 

「数百万だったか?まぁ、大した金額じゃねーよ」

「もうやだこの人の金銭感覚!!!」

 

なんでそんなサラッと言えるんだこの人!?

金銭感覚どうなってんの!?ていうか女子寮の部屋で扱うもんじゃないでしょこれ!!!

 

「ていうか、こんなのに呪力注いでどうすんですか!?!?」

「質の良い宝石だとどんな違いがあるか、気になるだろ?」

「質がいいのレベルが違いすぎるんだよなぁ」

「やれ」

「はぃ!!」

 

お願いですからデコピンの指の形をして脅すの辞めませんか?

怖い絶対に失敗できない。

恐る恐る手をかざし...

 

「これ失敗しても弁償とかありませんよね?」

「そこまで鬼じゃねーよ!とっとやれ」

 

本当にデコピンしようとするので、慌てて避けて深呼吸一つ。

一気に集中モードへ切り替える。

 

呪力を、注ぐ。

 

まるで水に指を差し込むような柔らかい感覚。

スターサファイアはまったく抵抗せず、呪力を吸収していく。

 

……流れが、すごくスムーズだ

 

まるで、この宝石が乾いた土が水を吸収するように、スルスル入っていく。

底が見えない。

 

「...っ......すみません」

 

呪力供給を止める。完全に私の呪力切れ。

肩で息をしながら、手のひらで吹き出した汗をぬぐう。

頭がくらりとしたので、目を閉じてそれを振り払う。

 

「っと、あぶねぇな」

 

そう言って、五条の腕が、自然な動作で私の肩を支えるように回されていた。

 

「すみません。ありがとうございます」

 

自分でテーブルに手をつき、もう大丈夫だとジェスチャーで伝えると五条の腕から解放された。

 

「すみません。この宝石質が良すぎて、私の呪力枯渇で今日はもうダメです」

「吸収率がダンチで違うのが見ててわかった。無理させたな」

 

ほら、こういう時に素直に謝る。

暴君なのにこういうことするから。

原作の伊地知さん (兄さん)も何だかんだと、この人に振り回されても側にいたんだろうな。

 

「んじゃ、俺帰るわ。邪魔したな」

 

立ち上がり、ドアに向かっていく。

どこまでも自由気ままな行動に、原作の五条らしいと思うが顔には出さない。

 

「あ、五条先輩。スターサファイア忘れてます」

「やる」

「は?」

「呪力流してもいいし、実験で使ってもいいぞ?俺に使い道はねーし」

「いやいや、こんなのあったら怖くて寝れませんって!!」

 

だから価値観!!!金銭感覚違いすぎて怖いんだけど!!!!

 

「高専の寮で盗む奴なんざいねーよ」

 

呆れたように笑いう五条。そのままドアノブに手をかけ

 

「……あぁ、そうそう。言い忘れてたけど」

 

唐突に振り向き、まるで授業の注意みたいな口調で告げてくる。

 

「お前さ、他人が来るかもしれねーんだから、もっとまともな格好しろ。

ダルダルのTシャツに、ノーブラ、ハーフパンツって女捨てすぎだろ?」

 

「帰れ!!!!!!!」

 

いい加減にしろこの白頭!寝てる時に来るからだろうが!!!!

反射で座布団を投げつけたのは許してほしい。無限で防がれたけど。

 

「また猫被り取れてるぜ?ほんじゃ、おやすみ!」

 

仕方なく、他の宝石たちと一緒に机の奥へしまい込む。

 

だめだ。完全に目が覚めた。

イライラして寝られそうにない。

 

布団の上にゴロンと寝転がりながら、

PSPに手を伸ばして電源を入れる。

 

眠くなるまでゲームに怒りをぶつけよう。

 

ゲームの結果としては、

物欲センサー発動か?お目当ての素材は一つも出ず。

 

そして翌朝、当然のように寝不足でぐだぐだ。

色々と最悪な気分だった。

 

全部、五条のせいだ。頭、禿げてしまえ。

 


 

五条が、私のことを「潔乃」って名前で呼び出したとき、

周りがギョッとしたのが分かった。

ていうか、私自身も初めて呼ばれた時はびっくりしたよね。

 

家入は「……災難だな」と言って苦笑してたし、

七海に至っては、心底イヤそうで、同情したような表情だった。

「五条さんのことで困ったことがあったら、すぐに言ってください」ってまで言われたよね。

灰原はというと、「仲良しさんだね」って、にっこり笑ってた。

 

……夏油も、笑ってた。けど。

 

なんか、反応が薄かった。

 

その笑顔の奥に、何も映ってないみたいで、

ああ、この人、もう呪詛師堕ちがそろそろだっけ?

原作のことを、妙に現実味を持って思い出してしまった。

 

あれから、暫定措置が解除されて、私も忙しくなった。

私は1人では任務は受けられないので、いろんな呪術師の任務について回るようになった。

本体は同行した呪術師が叩いてくれるので、その間に私が相手するのは、

釣られて湧いた4級呪霊たち。

あるいは、補助監督と一緒に、現場での一般人誘導や後方支援に回ることもある。

 

……夏油が病むのもわかる。

今年の夏、マジで忙しすぎる。

 

あまりの忙しさに、ある日食堂で久しぶりに七海と灰原にあった時、

つい「毎年こんなんですか?」って聞いてしまった。

2人が目を逸らしたので、たぶん、うん聞かなかったほうが良かったね。ごめんね。

 

そして、気がついたら8月になっていた。

先日、五条が例の無限のオートマ展開をやってたと家入から聞いた。

もうそこまで話が進んだのかと愕然とする。

 

ここ数ヶ月考えていたことがある。私は基本原作準拠で動いてきてるんだけど、

ぶっちゃけ灰原が死ぬのが辛い。だってあの人本当に優しい先輩なんだ。

陽キャで明るいし、純粋に私のことを後輩として可愛がってくれている。

 

絆されたというか、やっぱり接点があるとどうしても情が湧いてしまう。

すっごい自分の意思がブレブレなのはわかってる。

灰原を助けるための行動をとっていいのでは?

それで灰原が生き残ったら、もしかしたら夏油傑の離反ももしかしたら防げるのでは?

と思ってしまう自分がいる。

 

夏油と任務が一緒になった時、

……私の等級に合わせることになるので、完全に嫌がらせ枠で入れられてるのが分かる。

夏油本人は何も言わなかったけど、

たぶん、心の中ではめちゃくちゃ迷惑だと思ってたと思う。

でもそんなのおくびにも出さない。私をきちんと後輩扱いしてくれてるのには助かった。

任務中、彼が呪霊玉を無表情で飲み込むのを見た時、

原作を知ってる私は、それがすごく痛々しく見えた。

 

だから、つい。

何度か、手元にあった「いちごミルク飴」を差し出してしまった。

たぶん、私のことなんかもう「猿」認定で、

まともに話す気なんてないだろうし、話したくもないんだろうけど。

それでも、受け取って。

ちゃんと、包みを開けて、口に入れてくれた。

たぶん、私からもらった飴を素直に食べるほど、呪霊玉の味が本当に嫌だったんだろうな。

 

今日も任務に移動する車の中で、それほど脳が焼き切れるんじゃないかってほど考えて悩んだ。

うん、やっぱり原作がおかしくなるかもしれない。

けど、何もやらないより行動しよう。

五条からもらった宝石の中に強い結界を張るタイプの宝石があった。それを今夜灰原と七海に渡そう。

ぽちぽちと携帯でメールを作成し、今夜食堂でという内容を灰原と七海に飛ばす。

 

なるようになるさ!!原作なんてうるせーばーか!

 

そう開き直って、今日の任務に出た。

その戦闘中、帳の中に何故か一般人がいた。

そのことに気づき一般人を連れ、私は離脱しようとしたが、遅かった。

一般人に向かう呪いをその体を押し飛ばすことで回避させる。

その代わりに私が呪いを受けることになった。

呪いを喰らった私は意識が遠のくのを感じ、倒れたのを覚えている。

 

 

 

意識を取り戻したのは高専の保健室だった。

私が目覚めたことに気がつき、家入がすぐにやってくる。

 

「災難だったな。流感を振り撒く呪霊で、お前はその呪霊の呪いをまともに受けたのは覚えているか?

流感、いわゆるインフルエンザだな。それにかかって昨日まで40度の熱で倒れてたんだよ」

「なるほど……。どうりで体が重かったわけですね。ご説明、ありがとうございます」

「もう動いてもいいぞ。一般人なら動けないだろうが、伊地知も仮にも呪術師だからな」

 

インフルで寝てたくらいでそんなダメージ残ったっけ?

内心で首を傾げつつ、ベットから起き上がり降りようとして、思ったより体がふらつく。

筋力が異様に落ちてる感じがするな?あれ?

 

「……あ、そういえば。灰原先輩と七海先輩と、今夜お会いする約束をしていたんでした」

 

妙に体が重たくて、首をかしげながら、肩をぐるりと回す。

 

「……約束を破ってしまいましたし、あとでちゃんと謝らないと……」

 

そう言った瞬間、普段冷静な家入の顔が歪んだ。

 

「家入先輩?どうかしましたか」

 

その表情に嫌な予感がして恐る恐る声をかける。

 

「伊地知。いずれ分かることだから今言うが、

お前は20日寝たきりだった。その間に灰原が死んだ」

「は?」

「等級違いだったらしい。2級呪霊のはずが実際は土地神の産土神(うぶすながみ)で1級呪霊案件だったそうだ」

 

 

間に合わなかった。

 

 

指先が、ひどく冷たい。

あの宝石を渡せば助けられたのに……

息が、うまくできない。

 

「伊地知!? ちょっと、落ち着け──!」

 

家入の声が、遠い。

手が肩を掴んでいるのも、感覚がぼやけてる。

 

「っ……か、は……っ……!」

 

視界が真っ白になって、

自分の声すら、聞こえなくなって。

また意識が遠のくのを感じた。

 

 

 

あれからまた高熱をぶり返したらしい。

次に意識がはっきり目覚めた時は追加で1日寝込んだあとだった。

自分のメンタルの弱さが嫌になる。今にも叫び出したくなるが、堪える。

9月に入ってしまったと言うことは、夏油の呪詛師落ちの任務が始まってしまう。

私が意識を取り戻してから、家入、五条、七海とはあったが、

そういえば、目覚めてからまだ夏油には会っていない。

 

「そういえば、夏油先輩は今どちらに?」

 

嫌な予感がして家入に尋ねる

 

「伊地知が寝込んでる時に何度か見舞いに来てたが、3日前から任務に行ってるよ

◾️◾️県の◾️◾️市、確か旧◾️◾️村だったかな?」

 


 

東京駅の構内を歩く。

◾️◾️県の◾️◾️市から自分の地元へ行き両親を殺したあと、必ず東京に来る。

木を隠すなら森の中、人を隠すなら都会だ。

子供を2人連れて、しかもその子供は怪我をしている。となると呪霊での移動は控えるだろう。

高専にはまだ離反した連絡は入ってない。東京に来るなら今日か明日のはずだ。

そう予測をたて、翌日の早朝から高専をサボり抜け出した。

まだ体力が戻ってなく体はふらつくが待ってられない。

「少し頭を整理したいので、2、3日休みます」と置き手紙をしておいた。

携帯にガンガンメールや着信が入ってるが、ブチっと電源を落とす。

夜蛾学長から鉄拳制裁されるのが想像できるが、仕方ない。甘んじて受ける所存だ。

東京駅の新幹線改札口付近で待つこと2時間。

 

ビンゴ。他の人たちから頭ひとつ高いからよく見える。夏油だ。

 

「……あっ、夏油先輩。任務からお戻りですか?」

 

偶然を装って話しかける。この人はもう呪詛師だ。本当は正直怖い。

でも表情には出さない。

 

「......伊地知か。君はなんでこんなところに?」

「……………サボりました」

 

目を泳がせて、生真面目な後輩(原作の伊地知さん)がバツが悪そうにしてる、仮面を被る。

 

「その……少し気持ちの整理がしたくて。

こういう時は、こうして人の多いところに来て……ただ、ぼーっとしたりするんです」

 

その言葉に、あぁ、と言うような顔をする夏油。

勝手に灰原のことと勘違いしてくれたらしい。

 

「ところで、そこの子供2人は、任務で保護した子ですか?」

 

夏油の後ろに隠れ震えてる女の子達を見つめる。

 

「そうだよ....美々子、菜々子。この人は大丈夫だ」

 

私に返事をしたあと、女の子達に優しく声をかける夏油。

おや?「猿」の私とも話をさせてくれるんだ?

恐る恐る夏油の後ろから出てくる子の、怪我の酷さに驚く。

 

「美々子ちゃんに菜々子ちゃんね。おねーさんは伊地知潔乃って言うんだよ。

怪我してるみたいだね。それ治してくれる別のおねーさんがいるから、もうちょっと我慢してね」

 

子供相手に伊地知トレースの会話は威圧感があるだろう、柔らかい女性の言葉にする。

こう言う時に女は楽でいい。子供が警戒感抱きにくいから。

そっと手を伸ばし2人の頭を撫でる。

 

「このあと高専に戻られて、家入先輩に診ていただくご予定でしょうか……?

ちょっと距離、ありますよね。あぁ、そうだこれ」

 

夏油に向かいペラペラ伊地知モードでしゃべった後、再度、美々子と菜々子におねーさんモードで話しかける。

我ながら器用だなと思う。

 

「これね。おねーさんがお昼に食べようと思ってた。クレープ、甘くて美味しいから2人で食べてね。

夏油先輩の分はないから、あぁ、そうだ。飴入れときますね」

 

買っておいたクレープが入った紙袋に、いちごミルク飴を一袋いれ、双子に差し出す。

戸惑った様子を見せていたが、夏油が頷いたので受け取ってくれた。

 

「そうそう。これもあげちゃおう。おねーさんアクセサリー作るの得意なのよ」

 

小さなアメジストが付いたバレッタ。を二つ鞄から取り出す。

 

「女の子だからこう言うの好きだよね。あげる」

 

2人に差し出すと、再度戸惑いながらも受け取ってくれた。

再度夏油に向き直り、

 

「そうだ。夏油先輩にもこちらを」

 

見た目普通のお守りを差し出す。中身は私のアメジスト入りだ。

 

「え?私にも?」

「ここ最近、こういったものを少しずつ作っておりまして……

先輩方皆さんに、お配りできればと思っていたんです。

……灰原先輩には、結局お渡しできなかったのですが……」

 

私の言葉に思うところがあったのか、受け取ってくれた。よかった。

 

これから10年以上潜伏逃亡生活をするのだから、せめて心安らぐ効果だけは与えたい。

運命を変えられなかった私のせめてもの償いだ。

小さなアメジストなので、スズメの涙ほどの効果だろうけど。

ただ、猿からのプレゼントだからなぁ。捨てられないことだけを祈る。

 

「引き留めてしまってすみません。

どうか、早めに高専に戻って治療を受けさせてあげてください。

私は……このあと、別の場所で少し気持ちを整理してきますので」

 

双子にバイバイと軽く手を振る。

用件は済んだ。

もう、これ以上ここにいる意味はない。

 

私は小さく会釈をして、夏油に背を向ける。

その瞬間、背後から静かな声が届いた。

 

「伊地知」

 

足が止まる。振り返ると、夏油がわずかに目を細めてこちらを見ていた。

 

「先輩としての忠告だ」

「……?」

 

私は首を傾げる。

 

「呪術師として生きていくなら、

まず何より、自分の身を守ることを優先するべきだよ。

……くだらない『猿』を守るより、ね」

 

「……は?」

 

掠れた声が溢れる。

夏油が小さく笑った。

 

「さよなら。伊地知」

 

人混みの中に消えていく夏油を、私はただ見送ることしかできなかった。

 

 


 

主人公

 

動き出そうとしたが遅かった。心底後悔している。

せめてもの詫びのつもりで精神を安定する効果を持ったアメジストを使ったバレッタと、お守りを渡した。

灰原が死に、夏油が離反し、だいぶメンタルに来てる。

このまま原作通りに進むと五条や七海も死ぬんだよな。と嫌になってきてる。

 

 

 

五条悟

 

主人公が呪いを受けて倒れたと聞いた時は、雑魚が無理するからバカが!

起きたら説教しようと思ってたら、伊地知より死にそうになかった後輩の灰原が死んだ。

意識が戻った主人公がパニックになって、再度倒れたことは家入から聞いてる。

そんなメンタルじゃ呪術師を続けるのは無理だと判断。

時期を見て補助監督へ進路変更を促すことを決めた。

 

まだ、夏油の離反には気づいていない。

 

 

夏油傑

 

呪詛師落ちした。

主人公は呪術師としての才能はないが、呪いが見えて呪術師として活動していたことと、

五条からの評価が高かったため、「猿」認定まではしてなかった。雑魚認定はしてたが。

なので、飴玉もそれなりに、ありがたくもらったし、雑魚で鈍臭いけど人のいい後輩だなとは思ってた。

「猿」を庇ったせいで、仲間(呪術師)が倒れた。

と呪詛師落ちの一つになってることは主人公は一生知らない方がいい。

 

数年後、落ち着いた頃に、自分のお守りと美々子と菜々子のバレッタの宝石の効果に気がつく。

悟の評価が高かったのは、なるほどそう言うことかと察する。

今は、呪術師では無くなってしまったけど非術師ではないので、皆殺しの対象外。

いずれこちら側に引きずり込めないかな?

お気に入りを取られたら、悟はどんな顔するかな?

 

 

 

枷場美々子・菜々子

 

クレープとバレッタくれた、見える側のお姉さんと認識。

百鬼夜行で再会した時に、カチンと来ること言われるけど、実は主人公を攫おうとしてた。

ミゲルと戦闘してる五条が近くにいなかったら、実は危なかった。




午後の予定がなくなったので、続きをポチポチ投下。

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