【本編完結】とある転生者の役割交代   作:kotedan50

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伊地知ポジション成り変わった主人公が、原作沿いで頑張ろうとするネタ。
オリジナル設定てんこ盛り。

転生者、原作から解放される?(終)
からの分岐。
主人公が五条や脹相センサーにも捕まらず、うまく逃げ切っていた世界線のお話


・伊地知ポジション成り代わり(伊地知の双子の妹)ものです
・オリキャラが出ます
・激しい捏造、妄想を含みます
・五条生存ifの分岐になります。うまいこと全部だまくらかして、死亡偽装して呪術界から逃げ切った後のお話
・8番出口のパロなので、そういうの苦手な方はご注意



if 転生者、逃げ切った後

「へー、条件を満たすまで絶対に外に出さない簡易領域ね。僕の力でも破壊は……無理か」

 

呪力を込めて壁を殴りつけるが、空間は歪むように波紋を広げるだけ。まるでゲームの侵入不可エリアを示すエフェクトのようだと、五条は心の中で思う。

 

「時間は流れてないみたいだね。獄門疆と似てるかな」

 

身を屈めて歩きながら、三度目だろうか、全く同じ顔をした中年の男とすれ違ったところで、看板に気づいた。

 

「お、ルール説明あんじゃん!なになにご案内?『“異変を見逃さないこと”、“異変を見つけたら、すぐに引き返すこと”、“異変が見つからなかったら、引き返さないこと”、“8番出口から外に出ること”』」

 

単純なルールに首を傾げながら、通路の先に進むと──いきなり通路の明かりが消えた。

 

「……これが異変ってこと」

 

踵を返して通路を戻ると、先ほどあったはずのルール説明の看板が消えている。

代わりに別の場所に掲示され、出口の案内も「1」に進んでいた。

 

「なるほど。ルールは単純だね。さっさと終わらせるか」

 

そう判断し、五条はサクサクと8番出口を攻略していく。わかりやすい異変から、気づきにくい異変まで──六眼のよく見える目と抜群の記憶力で進み、6番まで到達した時だった。

 

「……は?」

 

廊下の真ん中にいたのは、かつての愛しくて可愛い後輩だった。

珍しい私服姿。

モッズコートに黒いニット、ストレートの黒いデニム。

髪は黒くてピアスもない。

そして、見慣れたアンダーリムの伊達メガネ。

僕が一番覚えている思い出の中の姿そのものだ。

驚きと戸惑いを浮かべ、こちらを見つめている。

 

そう──かつての後輩。

 

彼女はもうこの世にいない。

僕の守りの手からすり抜け、彼岸へ行ってしまった。

珍しく感傷的な気分になる。

異変だとわかっていても、心を揺さぶられるなんて。全くもって、僕らしくない。

 

くるりと背を向け、スタスタと元の通路へ戻り、先に進もうとする。

 

「……は?」

 

通路の表示が「0番」に戻っている。つまり異常は“なかった”ことになる。なんでだ?

さっきの通路には、懐かしい後輩──伊地知潔乃がいた。明らかな異変だ。死んだはずの人間がいるなんて……。

 

そこで、一つの可能性に思い当たる。

もし伊地知潔乃が生きていて、この領域に迷い込んでいたとしたら?

潔乃の死体は見つかっていない。確認されたのは耳と、左の手首だけ。

そこで思い出す、先ほどの潔乃の耳にピアスはあったか?

 

──無かった。

 

あのピアスは死滅回游時に開けたもので、ホールが定着していなかった。

耳と手首を切り落とした後、それを反転術式で治していたとしたら……?

 

「くくっ……く……っ!」

 

身を屈め、堪え切れない笑いがこぼれ出す。それと同時に、制御しきれなかった呪力がバチンと爆ぜ、駅通路の壁を叩いたが──やはりゲームのエフェクトのように歪むだけだった。

 

「……潔乃、やってくれるじゃん、オマエ」

 

低く呟いた声は、次の瞬間には爆ぜるような笑いに変わった。

 

「くっ……ふっ……あははははっ!!」

 

抑えきれない感情と共に呪力が荒れ狂い、通路の空気がバチバチと震える。壁に叩きつけられた呪力は波紋を広げるだけで、まるで挑発するように嘲っていた。

 

「ふざけんなよ……っ!」

 

拳を振り抜いた。エフェクトのように歪むだけの壁に。そして、ぼたぼたと血が滴るほど強く握りしめる。

 

「……冗談じゃねぇ」

 

六眼の奥には、あの姿がまだ焼き付いて離れない──黒い髪。身長は高めだけど、細い身体。驚いたように見返してきた瞳。

血で濡れた拳を握りしめ、壁に額を押しつける。

かつて護れなかった記憶が脳を焼き、胸を締め付け、怒りに油を注ぐ。

胸ポケットに手を入れ、ピアスと指輪を取り出し、呪力で圧縮して粉砕した。こんな形見なんてもう必要ない。

 

「生きてんだな?覚悟してろよ、潔乃」

 

 


 

 

「まいったなぁ。久しぶりに日本に帰ってきて呪霊の領域にとっ捕まるとか。」

 

私は深くため息をついた。人外魔境・新宿決戦の後、私は死亡偽装をして呪術界を離れ、友人も知人も家族も含めて人間関係をすべてリセットして逃げた。

父や母、兄には悪いと思ったが、私という爆弾じみた存在が生きているほうが、非術師の彼らにとっては厄介になるだろう。許してほしい。

高専関係者や、親しかった五条や家入、七海あたりにも申し訳ないと思うが、術師や補助監督が死ぬのは日常茶飯事だ。

あれから二年も経っている。今ごろは私のことなど忘れて、適当にやっているだろう。呪術界とはそういうものだ。

 

話を戻すと、久しぶりに本物の和食と日本酒で一杯やりたくなり、その欲が抑えきれず一時帰国していたのだ。

もちろん偽装パスポートで別人だ。自分の姿も術式で隠蔽して完璧に偽装してある。

港町で旨い寿司を食べ、日本酒をいただき、今日は山奥の蕎麦屋で蕎麦と天ぷらと地酒を楽しむつもりだった。

死滅回游の平定以降、呪霊は主に東京に湧くようになったため、高専関係者が地方に出張してくる可能性は低い。だから油断していたのだ。

 

「なーんで、こんなところに呪霊湧くかな……まじで最悪だ」

 

術式で空間に干渉しようとしても弾かれる。いつものように宝石で破壊しようとしても効かなかった。

嘘だろ、使った宝石は特級でもやれるレベルのやつなのに──と、呆然としたのはおよそ三十分ほど前のことだ。

さっき気づいたが、この領域は時間が止まっているらしい。

簡易領域自体に致死性はないが、その代わり条件を満たすまで絶対に外に出さない仕組みだ。

物理的・呪術的干渉はすべて遮断される。

多分これ、五条の無下限でもダメなんじゃないかな?

つまり抜け出せないと発狂エンドしかないわけね。趣味悪!

 

はぁ、とため息をつきながら先へ進む。日本蕎麦と山菜、キノコの天ぷらに地酒──それを楽しみにしてたのに、なんて仕打ちだ。私が何をしたっていうの、神よ。ため息をつきながらルール看板をチラリと見る。

 

ルールは簡単だ。

・異変を見逃さないこと

・異変を見つけたらすぐに引き返すこと

・異変が見つからなかったら引き返さないこと

・8番出口から外に出ること

 

シンプル・イズ・ベスト!

でも、イライラのあまり集中力が欠けているのか、さっきから何度も0番に戻されてうんざりだ。溜まったもんじゃない。

呪霊を祓いに高専関係者が来る可能性もあるので、早く抜け出したい。焦りが募る。

ぶつぶつ言いながら6番まで辿り着き、先へ進んだところで足を止めた。

 

「え?」

 

廊下の真ん中にいたのは、仲の良かった先輩。私が命をかけて運命を変え、生存させた最強の男の姿だった。

白い髪を無造作にかき上げ、いつもの変な黒いアイマスク。

黒い術師の仕事着も変わらない。懐かしい思い出のままの姿だ。

アイマスクで目は隠れているが、驚いて目を見開いているのがわかる。

 

あーやだやだ。この領域、根性悪すぎる。私の一番の心残りを突いてくるの?

五条が幸せに暮らしてるかは気になっていた。

調べはしなかったけど、きっとうまくやってると思ってた。

自分の未練がましさにため息をついていると、彼が踵を返した。

よくできた幻だ。興味をなくした時の、彼の動きそのものじゃないか。

小さく笑い、私もくるっと振り返り元の通路へ戻る。

さて、これで7番だ。あと二つで日本酒だ、と気持ちを切り替え、通路を曲がったところで──

 

「え?」

 

通路の表示が「0番」に戻っている。つまり異常はなかったことになる。え、なんで?さっきの通路には懐かしい先輩がいた。明らかな異変だ。

 

そこで、ふと一つの可能性に気づき、私は慌てて走り出した。

 

「まずいまずいまずい!!!あれ本物の五条さんだ!!!」

 

そう、さっきの五条悟は本物だった。

高専は既にこの呪霊を把握しており、祓除に五条が派遣されているに違いない。

全身から冷や汗が溢れる。

この領域って、他の囚われた人ともマッチングするのかよ。最悪だ!!!

先ほどまでの文句たらたらな余裕は通用しない。私は必死でこの怪異と向き合い、何度かの神引きも決めて十数分後には簡易領域から脱出し、三時間後にはこの国を離れていた。

 


 

主人公

本編の最終話後、うまいこと逃げ切った時空。

逃亡開始直後に、脹相のセンサーの可能性に気づき術式で隠蔽した。

のんびりと海外を回り人生の春を楽しんでた。

久しぶりに和食が食べたくなり帰国したのが運の尽き、8番出口の中で五条と遭遇。

すぐ気づいて、全集中の呼吸で8番出口と向き合い、神引きもあって即脱出に成功した。

たぶん、海外着いてホッとした瞬間に、本気出して飛んできた五条に捕まると思う。御愁傷様

 

 

五条悟

最終決戦後の大晦日の夜、

いつメン(五条、七海、家入)で主人公の部屋で鍋パして待ってたのに主人公は帰ってこなかった。

残された左手首と耳についていた指輪とピアスは五条が形見としてずっと持っていた。

人間はすぐ死ぬ、僕だって死ぬ。空港で潔乃にあったらマジビンタしてやろう…と考えたりして、原作以上に諦観した人生を送ってた。

そんな時に、珍しく東京以外で呪霊が出たと言われ出張して8番出口に遭遇。

その呪霊の簡易領域の中で、かつての後輩を見て感傷的な気分になった。

僕も人間らしいところあるじゃんと思ってたら、本物で状況を悟って激ギレした。

なお、珍しく感情的になり、イライラで集中力と冷静さに欠けて、たっぷり2時間以上どハマりした。

おじさんが後ろにいる異変引いて思わず殴り倒したり、

天井の顔のシミの異変に気づかなすぎて、気づいた時に思わず術式反転・赫ぶっ放した。

なお、簡易領域で全無効でよりイライラしていた。

脱出したあとは呪霊をメタメタに祓ったあと、即、主人公を捕まえに飛んだ。

 

 

 




作者
続きは書かない。あとはお察しください。
基本的に本編のとっ捕まえ方でよりキレてて、行き着く先は保健室と病院土下座です(内容は後日別の話でUPります)

本編完了しましたが、番外編後日談などどれが読みたいですか?

  • 本編終了後の後日談
  • 本編時間中の日常話
  • if系(√分岐、原作通り五条死亡など)
  • R-18 の下ネタギャグ
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