【本編完結】とある転生者の役割交代   作:kotedan50

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約束のお話。話がまた長くなったので、残りは分けました。

・伊地知ポジション成り代わりものです
・オリキャラ出ます
・激しい捏造、妄想含みます
・ネタまみれです


転生者、約束させられる

あのあと、本当に大変な日々が続いた。

 

高専に戻った私がめちゃくちゃ怒られるのは当然だ。

私自身もわかっててやったことなので、それはまだいい。

問題は翌日になって、夏油の離反が判明したこと。

前日に「夏油先輩と駅で会いました!そろそろ高専戻ってくるんじゃないですか?」

と報告していた私。

即、総監部の事情聴取の対象になったのは、当然の流れ。

上層部と折り合いの悪い五条に可愛がられていたのは皆の知るところで、連日連夜、終わりのない質問攻めと皮肉を聞かされて本当に、まいった。

のらりくらりと事をやり過ごし、そのおかげか伊地知スキルが多少はアップできたのは、唯一の救いかもしれない。

私以外にも、同級生だった五条と家入、そして元担任だった夜蛾学長の事情聴取が特に酷かったらしい。

連日連夜、時間関係なく呼び出されている姿を目にして、呪術師としては底辺だった私は、甘く対応されたと痛感した。

連日の事情聴取のおかげで、五条の荒れた様子を見ることは免れた。

正確に言えば、あの荒れはその当日や翌日だけで、表面上は徐々に落ち着きを取り戻しているらしい。

でも、原作を知っている私からすれば、そんな五条に、近づきたいとは思えなかった。

 

 

まぁ、そう思っても相手は五条悟なわけで...

 

 

寮の自室の風呂上がり、下着姿で頭を拭きながらリビングの扉を開けたら、

白い悪魔 (五条悟)が座布団を枕に横になって、私の漫画を読んでいた。

 

は?なんなこいつ。

 

「あの……五条先輩、どうして私の部屋に?ていうか鍵…」

 

意味がわからなくなって、思わず丁寧に声をかけてしまった。

 

「宝石サボってねーか確認しに来た。鍵は勝手に開けた。

さっさと服着ろよ、鶏ガラみたいな女の体に興味はねーんだよ」

 

女の部屋に勝手に忍び込んでおいて、その言いぐさよ。

スレンダーと言いやがれクソが、あと、なんとかBはあるんだよ!!

こめかみを引き攣らせるが言葉にはしない。

 

怒りをコントロールしろ。

感情の制御ができないのは未熟者、未熟者です。

 

心の中にイマジナリー胡蝶さんを呼び出しグッと堪える。

 

先ほど浴室乾燥から回収した洗濯物の中から、Tシャツとデニムを取り出し身に付け、ついでに五条用の甘ったるいミルクコーヒー作ってリビングに戻る。

ドンっとテーブルにミルクコーヒーを出してから、引き出しから宝石箱を3つ取り出す。

 

「こちらになります」

 

伊地知モード( 原作の伊地知さん)の仮面を貼り付け、怒りを抑えながらそう言って、宝石箱をカパッと開けた。

 

寝転がって私の漫画を読んでいた五条が、のそりと起き上がり、

中の宝石を一つ一つ、真面目な顔で確認しはじめる。

 

……五条に怒るだけ無駄。

イライラしたところで意味がないし、むしろエネルギーの無駄。

 

早く帰ってくれないかなー

と心の中で念じながら、五条に視線を向ける。

 

「ちゃんと呪力、流してるな」

 

一通りのチェックが終わったらしい。

満足げにそう言って、ミルクコーヒーを一口飲む、またゴロンと転がった。

 

「は?」

「潔乃、これの続きってある?」

 

……いや、なんでくつろぎモード入ってんだよ。帰れよ。

 

「それ、まだ最新刊は出ていません……一旦それで終わりになります」

「....ふーん、ならおすすめの漫画は?」

「は?」

 

さっと起き上がり、私の本棚を目視している五条。

 

「この中からだと、どれだよ?」

「いえ、その……五条先輩のお好みが分からないと、こちらも進めづらくてですね」

「ふーん。じゃあこれは? どんな話?」

 

この調子で部屋に居座られ、五条が帰っていったのは、深夜1時を過ぎていた。

 

基本的に、五条が来る時は宝石の確認だけして、さっと帰っていくことが多かったので、これは珍しかった。

まぁ、気まぐれな五条のことだ。私が理解できるはずもない。

あくびを噛み殺し、その日はそのまま就寝した。

 

それからというもの、五条が私の部屋に宝石を見に来る時は、以前よりも長く居座るようになった。

勝手に漫画を読んだり、ゲームをしていたり。

あるいは、私にウザ絡みをしてきたり。

 

──そして、ふと気づいた。

 

ああ、五条。無意識に寂しくて、ここに入り浸ってるんだな。

 

夏油と五条は、原作でもほとんどブロマンスみたいな関係だったし、

灰原もノリがいい陽キャで、五条が案外可愛がってたのを思い出す。

 

一方で、家入も七海も性格がドライで、

五条が望むような「付き合い」は、たぶんしてくれないだろう。

 

……あー。これ、私がババ引いたってことか。

夏油の代わりなんて、荷が重すぎるよ。

原作の伊地知さんも、きっと同じように振り回されたんだろうなぁ。

 

それに気がついてしまったら、もうダメだった。

 

ため息をついて、胃もたれするから自分では食べない甘いお菓子をストックし、

コーヒーに入れる砂糖の備蓄も増やした。

漫画やゲームは私の趣味なので、好みが合えばそれでいいと割り切ることにした。

 

それ以降、五条が部屋に来ても、甘ったるいコーヒーだけ出して、宝石の確認をさせたあとは放置。

ウザ絡みしてきたり、話し相手が必要そうな時は相手をして、

漫画やゲームに夢中なときは、そのまま私は私で、勉強をしたり、宝石に呪力を流したりしていた。

 

……完全に、男友達の家に遊びに来て、好き勝手入り浸ってる男子学生だよなー。

 

家入には流石に心配されたけど、

「部屋に来て漫画読んで、ゲームして、ウザ絡みしてるだけですから」って、つい庇ってしまった。

 

「伊地知も苦労するね。五条を頼むよ」

 

……なんて言われてしまっては、もうしょうがない。

 


 

任務帰り、いつものようにボロボロになった私が自販機コーナーに行くと、五条と会った。

 

「潔乃、ちょっとつきあえ」

 

珍しくジュースを奢ってくれるらしい。あざっす!

ほんと、珍しいな。

こういうことをする時は五条が何かを話したい時だと理解している。

 

なので、奢ってもらったブラックコーヒーをちびちび飲みながら、視線を向ける。

五条は炭酸のプルタブを開けながら、

 

「あぁ、そうそう。潔乃オマエ呪術師やめろ」

「はい?」

「クソの役にも立たねぇから……オマエの宝石(アレ)はコスパ悪すぎ」

 

後半は私にしか聞こえない小さな囁き。唇もほぼ動かさないように呟かれた。

 

「………いや、あの」

 

唐突な戦力外宣言に、原作通りだと思いつつも反論しようとして、

五条の目が黙って従えという圧があり、口籠もる。

 

「今すぐ普通免許取ってこい。MT(マニュアル)な。断ったらマジビンタ」

「私まだ16なので、教習所にも通えません。でも、何故いきなり免許を?」

 

ため息をつく。17から通えはするけど、流石に早すぎだ。

 

「補助監督なれっつってんだよ。俺がこき使ってやるから」

 

「……え…それはちょっと…」

 

あぁん?と、ガラ悪く睨まれ、反射的に「わかりました!」と悲鳴を上げた。

 

 


 

 

そうしているうちに、季節は巡っていった。

数ヶ月が過ぎ、年が明け、私は2年へと進級した。

春には桜が舞い散り、やがて新緑が山を覆い──梅雨の雨がその緑をさらに濃く染めていく。

そして、ヒグラシの声が高専の結界内にも響き始めた頃、

新宿に呪詛師・夏油が現れたらしい。

接触したのは、家入と──五条。

またもや高専内が再び大騒ぎになった。

 

幸い、私は今回接触が無かった──というより、地方にいたので巻き込まれずに済んだ。

 

再び始まる、連日連夜の総監部の事情聴取。

私は関係ないといえば関係ないけど、家入が目の下にクマを作っていたので、

いろんなものに目を瞑りつつ、そっとタバコのカートンを差し入れたら、大喜びしてくれた。

 

五条のほうは、より徹底的に事情を詰められているらしく、3週間ほど私の部屋にも来ていない。

それはそれで静かで喜ばしいのだが、

 

……そういえば、プリンの賞味期限が今日までだったことを思い出した。

 

来るか来ないかの人のために、生もののストックはやめよう。

パステルのプリンなんて買っておくんじゃなかったな。

しょうがない、今日の晩ごはんはそれにしよう。

 

冷蔵庫から6個のプリンを取り出し、テーブルに並べて、

トリコのごとく、いただきます!のポーズを決めたその瞬間。

 

がちゃんっ!!

 

盛大な音を立てて、寮の扉が開いた。

ちなみに、寮の部屋の鍵をかけるのは諦めている。

五条に4回目の鍵を壊されたあたりで、心が折れた。

もちろん立っているのは白い悪魔(白い悪魔)だ。

 

「………人のプリン食うな」

「いや、私の部屋のプリンですからね……? あの、痛いです!?」

 

アイアンクローを決めながら言うの、やめてもらっていいですか?

うめく私をニヤニヤ見下ろしてから、五条は私を解放し、どかりと定位置の座布団に座る。

私のスプーンと、目の前のプリンをごっそり4つ引っさらい……

こいつ、ナチュラルに半分以上持っていきやがったよ。

 

「あー美味ぇ」

 

心底美味しそうに笑うのを見て、まぁいいか、と軽く納得してしまう自分がいた。

ペロリと4個のプリンを食べ終わり、まだ物欲しそうにしている五条に、

結局、自分の分も献上する。

 

マジで糖尿病になるぞ?とは思うが、言わない。

言ったらまたアイアンクローが来るからな。

 

さて、晩御飯はどうしようかな。五条が帰ったら、カップラーメンでも食べるか。

 

五条がプリンを食べ終えたので、宝石のチェックができるようにいつもの宝石箱を3つ取り出しておき、

コーヒーを作りに立つ。

さすがに砂糖6個はプリン6つ食べた後じゃ取り過ぎだろう。

砂糖を3つに減らし、ミルクをダボダボに入れて提供する。

 

「なんで甘さ控えめなんだよ」

いや、砂糖3つでも甘さ控えめじゃないから。

糖尿病予備軍だよ、マジで。

 

ぶつぶつ文句を言いつつも、砂糖をねだらないあたり、

当人も自覚があるらしい。

 

いつものように宝石のチェックを始め、それが終わると、

ゴロンと勝手に人の家で座布団を枕に横になる。

 

勝手に漫画を取り出し、パラパラめくり出したところで、

私はDSを取り出し電源を入れた。

往年の名作RPGのリメイク

ちょうど第5章に入って勇者の村が全滅したところで終わってたはずだ。

 

「潔乃」

「なんですか?」

 

五条が話しかけてくるので、視線を向けずに返事する。

たしかこの木こりのお爺さん、勇者のお爺さんなんだよな。

 

「僕だけが強くても駄目らしいよ」

「は?」

 

今、なんつった?僕???

思わずゲームから視線を外し五条を見る。

 

「僕が救えるのは、他人に救われる準備がある奴だけらしい」

「五条先輩、熱でもあります?」

 

思わず五条の顔を上から覗き込む。

連日連夜の総監部の取り調べのせいか、うっすらと隈が浮かんでた。

 

「ちょっと空気読めよ。後でマジシッペな」

「あ、はい、すみません!!」

 

六眼で睨みつけられ、思わず「ヒェッ」となった。ちょっと調子に乗った。

あんたのマジシッペなんぞ食らったら腕の骨が折れるわ!!

 

「話、続けるぞ?」

 

呆れたような表情を一瞬見せた後、すぐに真剣な表情になり、私を見上げる。

見慣れない真剣な表情に瞬きひとつ。

 

「オマエはどこにも行くなよ。

弱いんだから、僕の手の届くところにいろ」

 

一人称と口調が変わってる。

あぁ、そうか。この時期だったっけ、

五条悟が五条先生に変わっていくのは。

子供が大人になっていくのは。

 

「返事は?」

「あ…はい。努力します」

「頼りない返事だな。まぁ、オマエらしいけど」

 

出会った頃とは少し違う、大人びた笑みを浮かべた後、五条は横向きになった。

 

「寝るから、起こすなよ」

「いや、ここ私の部屋で女子寮……って、うそ、本当に寝るの?

ちょっと体痛くなっちゃいますからこれ使ってくだい!」

 

本気で寝る体勢に入った五条に慌てて、ブランケットと予備の敷きマットを出してため息をつく。

あーほんと、この人に絆されすぎだ私。

 


 

 

主人公

 

ぎりぎりBカップなのが判明した。

鶏ガラじゃない。スレンダーと言え!

自分もメンタル参ってたが、それ以上に弱ってる五条に絆された。

前世で生まれてから死ぬまで経験してるので、無意識のうちにこの世界人は、全員若い認定。全ての人に甘い。

面倒見のいいオカン属性がある人

 

 

 

五条悟

 

夏油離反で原作通りに病んだ。

なんとなく気を紛らわせるために主人公の部屋に行った。

主人公は愚痴は言っても、五条が話して欲しくないこと話さないし、誰にも言わない。

それが心地よくてつい入り浸って沼った。

 

 

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