楽×マリー『オネガイ』その後   作:高橋徹

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前回の話(エロの方に載せてます)がえらい文量になって、頭がそっち方面でいっぱいになってしまったので…前から書きたかったくだりを、サラッと書いてみました。


第54話「ユビワヲ」

ある日の帰り道。

 

 

今日は万里花の家に行くことにした楽は、万里花と帰り道を共にしていた。

上機嫌に鼻歌を歌いながら、楽と腕を組んで歩く。

「…ふんふ~ん…♪」

さらっと軽く歌っているにも関わらず、声が良く通る。

心地良い響き方をしていて、楽はそんな彼女の様子を、穏やかな笑みで見守りながら楽しんでいた。

「…鼻歌なのに、うめえな…」

ふと、歌声を褒めてみた。

「!ありがとうございます♪それはもう、らっくんの為に鍛えた歌声ですから♪今度カラオケにでも行きましょうか♪」

「お、いいね」

「うふふー♪では、デートコースが一つ決まりましたね!♪あ、らっくんの好きな音楽は演歌と言うことでよろしいですか?」

「ん?あ、ああ」

「よーし、では、その道を極めてから行きますね!」

万里花の目が、めらめらと燃えている。

「い、いや、カラオケなんだからもうちょっと気楽でいいぞ!?」

「あら、そうですか…では、じっくり特訓しておきますね♪それでカラオケで一通り楽しんだ後は…そのままお部屋でしちゃいますか♪」

ぶぼばっっ

派手に吹き出した。

「んなぁっ!?ば、ばか、何言ってんだ…!」

「あら、楽しいと思いませんか?らっくんが歌いながら、私が咥える。歌い切るのが先か、出させるのが先か…いかがです?♪」

「お、おまえな…発想が…卑猥すぎて…」

鼻血をぱたぱたと出す楽。それもそうだろう。

「えへへー♪…楽しみにしてますね?」

万里花はそう言うと、上目遣いで楽を見つめた。

「…かわいすぎるので、押し倒していいですか」

「きゃー♪もうじき家に着きますから、そちらでどうぞ♪」

万里花は嬉しそうに、楽の正面から抱き付いた。

 

 

「あ。」

その後、しばらく歩いていると、万里花が何かを思い出して立ち止まった。

「?どうした?」

「普段あんまり外ではめることが出来ないので…今、はめちゃいますね♪」

「あ…」

万里花が左手薬指にはめたのは、告白の際に楽にその場ではめてもらった指輪であった。

例え千棘たちに二人の関係を明かしたところで、校内でのニセコイ関係は続けなければならない。

まして、万里花である。

他の女性が指輪をはめても、まだ何とかなったかもしれないが、万里花がはめているとあっては、皆の疑惑が真っ先に楽に向くことは明白であった。

万里花のことだから、一度楽から許しを得ようものなら、例え校則でどう言われようとはめたままにするに違いない。

そうなっては、尋常ではない混乱を、まず避けられない。

そんな訳で、普段は二人きりのときにしか指輪をはめていなかった。

「えへへー♪…これを眺めているだけで、私、ずーっと頑張れる気がするんです♪」

左手を天にかざして見上げながら、楽しそうに語る万里花。

そんな万里花を見て、彼女のことがたまらなく愛おしく思える楽。

「ふわっ!?」

「…喜んでくれて、嬉しいよ」

そう言って楽が、万里花を後ろからぎゅっと抱きしめる。

万里花はこう言う、楽からの不意打ちに弱い。

「ら、ららら、らっくん…?」

あっと言う間に、耳まで真っ赤になった。

「…でも、無理はしないでくれよ?俺のこと、いっぱい頼って、いっぱい甘えてくれ…」

きゅっ、と、抱きしめる力を強める楽。

優しい抱きしめ方であった。

「はうっ!!」

ずきゅーーーーーーんっ

万里花は、楽の言葉でものの見事に撃ち抜かれた。

「ま、万里花?どうした?」

「は、はわわ、らっくんんん…はい、いっぱい頼ります、いっぱい甘えますぅ…」

ぷしゅううううっ…

「万里花ー!?」

顔から蒸気が噴き出すと、万里花は顔を真っ赤にしたまま、こてん、と気を失った。

 

 

外は夕暮れ時。秋の気配が少しずつ近付いているのを感じさせる、涼しい風が吹いていた。

 

 

 

続く。

 




指輪及び万里花の歌声のくだりを書きたかったのです。

本当に、サラッと書けました。前話の5分の1以下の文量でしたw
こういうちょっとしたいちゃつきをもっと書いて行きたいです。

今後もまだまだ色々あります。ゆっくり進めて行きたいと思います。

ToLOVEるの小説も書き始めました。R-18の方で【ToLOVEる ピーチ&オレンジ】と言うタイトルで載せています。モモと美柑をメインに書こうと思っています。
そちらも、宜しければ是非ご覧ください(^^)


それでは、今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!
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