メシマズテイワットで「食育」をする話 作:メシマズ世界観はいいぞ
この小説には以下の要素を含みます
・原神のストーリーのネタバレを含みます
・この話の主人公は旅人じゃありません。Not旅人です
・キャラ崩壊があるかもしれません
・いろいろと捏造に次ぐ捏造してます
・オリ主の味付けが濃いです。めちゃくちゃ濃いです
・今回はメシマズ世界観となっています
・作者の趣向は、貴方の地雷の可能性があります
上記の注意書きの内容が無理な人は閲覧をやめてください
読んだ後の批判は受け付けません
それでも「読んでやるよ!」と言う方はどうぞ↓
世の中の人は、到底受け入れることのできない状況にぶち当たった時、どんな反応をするだろうか。
私の場合は、その場に崩れ落ちて、地面を叩いて泣いた。それは情けないくらいに泣いた。周りにいた人たちはドン引きしていたが、感情を止めることは出来なかった。それくらい衝撃的で、絶望的で、受け入れたくなかったのだ。
そんな私を見たら、「いったい何があったんだ」とか「どうせくだらないことなんだろう」と言う人もいるだろう。だが、事情を聞いてくれれば、私の気持ちも分かってくれるはずだ。なので、長くなるかもしれないが聞いてほしい。私がどうして、そうなってしまったのかを。
「原神」というゲームがある。テイワットという世界で織りなす物語は面白いもので、私もファンだった。アップデートの度に新しいストーリーの追加にわくわくしていたし、気に入ったキャラのガチャを回しては友人とガチャを回した回数を言い合い、時には慰め、時には煽る。そんなこんなで、健全な楽しみ方をしていた。
そんな私が何の因果かテイワットの世界にトリップしてしまったのだ。前兆なんてものもないし、何が理由なのかも分からない。本当に謎のままで。幸い、主人公である空君と、彼のガイドであるパイモンと最初に出会うことが出来たために、最悪の事態にはならなかった。それどころか、行き場のない私を心配してくれた空君が「俺の旅に同行して、元の世界に帰る方法を探す?」と提案してくれた。私は喜んでその案に乗っかり、空君とパイモンについて行くことにしたのだ。
ここまではまあ、良かった。そう、ここまでは。問題というものに直面したのは、割とすぐだった。
あれはそう、モンドに向かう途中のことだった。腹が減ったということで、食事を摂ろうと道の途中にちょくちょくある料理を作れる鍋(?)を使い、料理をすることになったのだ。私は慣れないことで疲れているだろうということで空君が作ってくれることになり、私はわくわくしながら待っていた。というのも、原神はレシピがあれば素晴らしい料理を作れるもので。実際にあったら絶対に美味しいであろう料理がたくさんあった。それを現物で食べれるというのは貴重であり、喜ばしいことだ。だから、空君の料理が食べれることを楽しみにしていて、
その期待と喜びは、一瞬にして砕かれた
目の前に出てきたのは、真っ黒こげの炭のような何かだった。
『……えーっと、空君、これは……』
『炒飯だよ。いやー今回は結構上手くできた方だと思うんだ』
『⁉』
炒飯?これが炒飯?私の知っている炒飯は白色のご飯と卵の黄色、そして焼豚の茶色とネギの淡い緑色が混ざった、とても香ばしくて食欲をそそる食べ物。
でも、今目の前にあるものはどうだろう。ご飯の白色も、卵の黄色も、焼豚の茶色もネギの淡い緑色も全部黒で染まっている。匂いもおこげを超えて火を入れすぎて焦げた臭いしかしない。どうしても、頭の中の炒飯と今目の前に差し出された炒飯が一致しない。
『うーん、美味しいぞ!さすがは旅人だぜ!!』
『そんなに褒めても何も出ないよ、パイモン』
混乱する私を尻目に、その黒焦げの炒飯を食べ始めたパイモンは幸せそうに微笑んでいる。それを見て、空君もニコニコと良い笑顔だ。え、これ私がおかしいのか?私のこれまでの食に関する人生がおかしかったのか?そんな疑問が浮かんでくる。頭がどうにかなりそうだ。
『どうしたの?もしかして、炒飯は苦手だった?』
『う、ううん!ちょっと私がいつも作ってる炒飯とは違ってびっくりしただけ!!ありがたく頂戴するね!!』
心配そうに見てくる空君に、はっと意識を戻す。そうだ、見た目は真っ黒こげの炭にしか見えなくても、味は私の知ってる炒飯なのかもしれない。こんな簡単に見た目に左右されてはいけない。それに、空君が心を込めて作ってくれたのだ。食べないというほうが失礼だろう。両手を合わせて、いただきますをして、スプーンを手に、いざ!!
『んぐっ⁉』
口に入れたとたんに口に広がったのは、焦げた苦い味。お米らしきものは水分を含みすぎたのかべちゃべちゃしているし、卵もふわふわではなく、なんか、空気が抜けておかしな感じになっている。焼豚の味はなく、ネギはガリガリと硬いし、野菜の味がしない。全てが炭の味で支配されている。呑み込もうと頑張って噛むが、その噛むという行為が拷問に近いもので。身体が悲鳴を上げ、防衛本能が働いているのか、口の中にあるそれを吐き出しそうになるのをぐっとこらえる。ぼろぼろと涙が出てきて、視界が滲んだ。
『だ、大丈夫⁉もしかして、口に合わなかった!?』
涙を流し始めた私の姿に、空君はわたわたと慌てる。パイモンも同じように慌てていて。私は口の中にある炒飯を決死の覚悟で呑み込み、心配しないで、と笑った。引き攣ったものでないことを祈るしかなかったけれど。
『は、ははは。美味しいご飯を食べたら、ほっとして涙が出てきちゃったんだ。ごめんね、心配かけちゃって』
『そっか……大丈夫だよ、俺たちが君を守るから、安心して?』
とっても空君がかっこいい。かっこよくて、すごく嬉しいはずなのに、なんで涙が止まらないんだろうか。ぼろぼろと落ちていく涙を拭いながら、手の中にある黒い炒飯を見やる。出来ることなら食べずに残したい。本能が悲鳴を上げている。これ以上食べると大変なことになると。
けれど、この炒飯は命の恩人である空君が作ってくれた料理。それを残すことは、恩を仇で返すことになる。それだけはダメだ、絶対に。なら、覚悟を決めろ、
ぱく、と一口。
やっぱり、味は変わらなかった。
きっと、この世界の空君は料理下手なんだろう。そうじゃないと説明がつかない。どうしてパイモンがあの料理を食べて美味しいと言っているのか、それに見て見ぬふりをしながらモンドに辿り着いた私を待っていたのは、信じたくない地獄だった。
栄誉騎士である空君が西風騎士団の皆さんに私を紹介して、知り合いになってから少し。仕事も暇になったということで、アンバーちゃんが鹿狩りに行こうと誘ってくれた。空君特製炒飯により胃にダメージを受けていた私だが、食欲と憧れには逆らえない。喜んでついて行くことを決め、あの鹿狩りへと向かった。モンドの美味しいご飯と言えば、やはり鶏肉のスイートフラワー漬けだろうか。いや、鶏肉と野菜キノコの串焼きも美味しいし、漁師トーストもいい。どの料理を食べれるだろうか、とわくわくして、
二度目の記憶に刻まれた光景と類似したものに、思考が停止した。
皿の上にあるのは、黒焦げになった物体。私が原神というゲームを知らなければ、それが鶏肉のスイートフラワー漬けだとは気づかなかっただろう。と言っても、かろうじて形が一致するだけで、ここまで黒焦げなのは想定外だが。「え、え?」と事態が飲み込めず、困惑する私をよそに、アンバーちゃんは上機嫌にそれを受け取ると、私たちがいるテーブルへと置く。香るのは、焦げた臭いと甘ったるい匂い。同時にするにはありえない香りに、頭がさらにバグりそうだ。
『ささ、夕実、食べてみて!!モンドに来たからには、鶏肉のスイートフラワー漬けを食べないと始まらないんだ!!』
明るい笑顔でアンバーちゃんがそう言う。そこに悪意なんてものは存在しないし、あるのは心の底からの歓迎の感情と善意だけ。それが余計につらくて、泣きそうになるのを必死にこらえる。少しでも気を抜いたら、涙が出てきてしまいそうだ。でも、涙を流すわけにはいかない。悲鳴を上げる胃を必死に宥め、目の前の料理に向き合う。そして深呼吸をし、ナイフを入れる。やけに硬くて、通りにくいのを根性でなんとかし、切り分けた鶏肉(黒焦げ)をフォークで刺し、ぱくり、と食べた。
瞬間、口の中を支配する強烈な苦みと頭がぶっ飛ぶような甘み
鶏肉を焼いたことによる肉汁はとっくに蒸発してしまっているのか、ぱさぱさしていて口の中の水分が足りなくなる。しかも噛めば噛むほど何故か固い。顎が痛くなりそうだ。
それよりも、なんだろうか、この苦みと甘みというありえないコラボレーションは。いや、チョコレートは確かに甘苦いという味だが、これは度が違いすぎる。なんだ、この脳に刻まれそうな苦みと、吐きそうになるくらいの甘みは。トラウマになりそうだ。というか、なった。間違いなく。
だが、そんな私の心境を知らないアンバーちゃんと空君、パイモンはにこにことこちらを見ている。食べた感想を待っているのだと悟った私は、口の中の固くなった鶏肉を何とか呑み込み、にこり、と笑った。
『お、美味しいね』
『良かった!!』
『お、オイラもそろそろ食べていいか?お腹ぺこぺこなんだぞ!!』
『じゃあ、俺も食べよっと』
パイモンを筆頭に、皿の上の黒焦げの鶏肉のスイートフラワー漬けが彼ら、彼女らの口へと消えていく。その顔は幸せそうで、見ているだけでこっちも嬉しくなりそうなほどのもの。でも、私にとってはどうしても受け入れられない、ちぐはぐな光景で。この料理が皆にとっては当たり前だと、代わり映えのないものだと気付いてしまって。
『っ、夕実⁉』
『夕実ちゃん⁉』
私は椅子から崩れ落ち、涙を流しながら気絶した。
これが、私がテイワットに来て一日目の出来事だった。
次の日、目を覚ました私はすべてが夢ではないことに気付き、頭を抱えた。だが、落ち込んでいるわけにもいかず。心配してくれる空君とパイモンに疲れのせいで迷惑をかけてごめんと謝り、次いでリサさんの元へと行き、図書館へと入ることを許可してもらった。そして歴史の本を読んで、ようやくこの世界のことを知ることが出来たのだ。
私の知っている「原神」のテイワットと、この世界のテイワットの違う部分。それは、魔神戦争とアビスの襲撃による料理関係の損害だった。
どうやら、魔神戦争が私の知っている「原神」よりも苛烈だったらしく、戦うことを第一に考えた結果、料理というものは二の次になり、レシピとか料理するうえで受け継がれる大事な物はほとんど燃え尽きてしまったらしい。それに加え、アビスの襲撃により、食物に異常が発生。その異常を解消するためには、黒焦げになるまで焼くことが大事だとされたらしく、そのため料理は強火で焦げるまで焼くのが当たり前とされ、アビスによる食物の異常が無くなった今の時代でも、そう伝わっていると……。ついでに、香辛料や砂糖は入れれば入れるほど、保存に効くためたくさん入れるのが吉。適量なんてものは存在しない、と……。
『こんなの、あんまりだ……!!』
読み終わり、情報の整理をし終えた私は、その場に膝を突き、床を叩いた。周りにいた人たちがドン引きするような目で見てきたが、そんなことを気にする暇はなかった。
だって、あの「原神」だぞ?某有名寿司店とコラボをし、それぞれのキャラクターが特定のオリジナル料理を作ってくれる。それが楽しみであり、収集要素だったじゃないか。なのに、この世界ではそれはない。全てが黒焦げの料理か、砂糖と香辛料まみれの料理と化してしまう。これに絶望せずに、なにに絶望すればいいのか。
そういえば、知り合いになったジンさんやアンバーちゃん、リサさんの肌ツヤとか若干悪いように見えたし、ガイアさんとか筋肉量が少なかった気がする。ゲームと現実は違うからそういうものなのか、と思っていたが、これはあれだな?料理関係が壊滅的で、ろくなものを食べれてないから健康体じゃないことになってるんだな⁉
『そりゃ、不健康まっしぐらの食生活だもんな……』
黒焦げの料理に、砂糖と香辛料過多の料理。それらを食べ続けていれば、そりゃ不健康まっしぐらだ。健康という文字がこの世界にあるのかと不安になってしまうレベルだ。むしろ、この食事環境で身体を壊していないこと自体が奇跡のようなものだろう。それか、長い間食べ続けたおかげで耐性が出来ているのか。だが、どちらにしても喜べる状況じゃない。今は大丈夫でも、この先病気になる確率は高いまま。身体は不健康で、疲労も回復できない。身体づくりだって、満足にできない。
『……もしかして、これって他の国でもそうなってるの?』
テイワット全体がこうなら、他の国もモンドと同じようなことになっているだろう。え、つまり、他の主要キャラたちも不健康まっしぐらってこと?いつ病気になるか分からない身体のまま、生きているってこと?本当の「美味しい」というものを知らないまま、ずっと?
ぷつん、と自分の中で何かが切れる音がした。
時間が過ぎ、モンドから少し離れた料理するための鍋がある場所にて。
私に呼ばれた空君とパイモンは、不思議そうな顔をしながら集合場所に来ていた。
『どうしたの、夕実?』
『ここじゃないとダメだって言ってたけど、なにかあったのか?』
突然の呼び出しに困惑しながらもやって来てくれた二人に感謝しつつ、座って待つように言い、私は空君から持っておくようにと言われたモラで買った材料を取り出した。お米、卵、ベーコン、ネギ。そして調味料複数。皆さんご存じの通り、炒飯のリベンジだ。
まずはネギをみじん切り、ベーコンを一口大に切り、卵は溶きほぐしておく。次にご飯を油大さじ一を入れ、ほぐした後に溶きほぐした卵と混ぜる。フライパン……の代わりに鍋で油を強火で熱し、充分に温まったら中火にして卵とご飯を混ぜたものを入れ、木べらで炒めていく。しばらくしてご飯がパラパラしてきたら、ネギとベーコンを加えて炒め合わせ、真ん中を空けてしょうゆを加え、再度炒める。そして香り立ったら塩と胡椒で味を調えて、完成だ。
『私特製炒飯となります』
お皿に盛り付け、空君とパイモンそれぞれに渡す。すると、二人は皿の上にある炒飯を見て、不思議そうに首を傾げた。
『お米が黒くない』
『卵がふわふわしてるんだぞ』
『いい匂いがする』
『なんだか、すっごくお腹がすくんだぞ』
片言のような言葉を紡ぎ、得体の知れないものを見るような目で炒飯を見ているが、食欲は正直というやつで。ぐう、と大きくなった腹の音は一人分ではなく、二人分だ。冷めないうちに食べて、と催促すれば、二人はおそるおそると言うようにスプーンを手に取り、炒飯の山を崩す。そして覚悟が決まったのか、えい!!と目を瞑り、炒飯を一口食べる。瞬間、ぴたり、と二人の動きが止まった。
『だ、大丈夫?』
もしかして、口に合わなかったのだろうか。いや、その可能性も考えていた。あの食事に慣れてしまっているのだから、私の「美味しい」と彼らの「美味しい」は違うのではないかとどこかで思っていた。だから、もしまずかったのなら吐き出しても良いと伝えようとして
炒飯の山が、一瞬で消えた
『……は?』
思わず困惑の声を出す。え、私、確か結構な量の炒飯を作ったはずだ。だから、一瞬で消えるなんてありえない。もしかして、零したとか?そう思い、二人の足元を見てみるが、零れている様子はない。それはつまり、あの炒飯の山は全部二人の胃袋の中に入っていったということで。
『あれ?炒飯はどこに行ったんだ?』
『お、オイラのもないぞ!!』
起こった現実について行けないのは、二人も同じらしい。空になってしまった皿を見て、空君はぱちぱちと目を瞬かせ、パイモンが慌てている。その様子から、食べ足りないと言っているのは明らかで。ちらちらと私の皿にある炒飯を見ている空君と、じーっと見てくるパイモン。その視線を受けて、何もしない、なんて行動は出来ない。
『材料』
『え?』
『お米と、卵と、ベーコンとネギ。揃えればまた作れるから』
『っ、わ、分かったんだぞ!!旅人、早く買いに行こう!!』
『え、えっと、ちょっと待っててね、夕実』
『はーい、待ってるよ』
びゅーん、と凄い勢いでパイモンが飛んでいき、その後をダッシュで空君が追いかけていく。その後ろ姿を眺めながら、私は皿にある炒飯を一口食べる。ぱらぱらのお米に、塩の利いたベーコン。油で炒めたことでしゃきしゃきになったネギに、ふわふわの卵。
『うん、美味しい』
自分でも納得するくらい、美味しい炒飯が完成していた。
それから材料を大急ぎで買って来た二人のために、再度炒飯を作った。最初の量でも結構あったから、本当に食べ切れるんだろうかと不安になったが、あっさりと二人の胃袋の中に消えていき、恐ろしさを覚えた。その細身と小さな身体のどこに入ってるんだ……?と疑問に思ったが、それよりも大事なことがある。
『それで、二人とも。美味しかった?』
『うん、とっっっても美味しかった』
『オイラ、こんなに美味しい料理初めて食べたぞ!!夕実は凄いんだな!!』
『あはは、ありがとう……』
どうやら私特製の炒飯はお気に召したようで。つまり、この世界の「美味しい」は私の「美味しい」とさほど違いがないらしい。味覚による差はないようだ。良かった、これで私はやりたいことが出来る。
満腹によりちょっとだらけ始めている空君と、寝転がるパイモン。その二人に向かって、私はこれからやりたいことを言った。
『空君、パイモン。これから私は、君たちの食育と、テイワットの食育を始めたいと思います』
私の発言に、ぱちぱちと二人は目を瞬かせた。
それからは迅速に事を進めようと頑張った。
というのも、今までの食生活がおかしいと面と言われても納得する人間はいないし、そんなことを料理人や食事に関わる人に言えるわけがない。だから、まずは私はその国の偉い人たちの胃袋と食生活を変えることにした。
モンドでは空君の力を借り、まずはジンさんの食生活をしっかりとしたものにすることにした。そんなことしなくていい、と本人に言われたが、私の作った料理を食べさせれば事は簡単に進む。黒焦げでない、新鮮なしゃきしゃきとした野菜とたっぷりのタレがついたお肉のサンドイッチに堕ちたジンさんは、仕事片手にしっかりと食べるようになった。
それをいいことに私は並行してリサさんのお茶会のお茶菓子を作り、リサさんにお届け。リサさんは甘すぎない、けれどほど良く甘くて美味しいケーキを気に入ってくれた。他にもマドレーヌとかタルトを渡したら「貴方、モンドに住まない?」とお誘いを貰ってしまった。残念ながら、私はテイワットを巡るために断るしかなかったのだが。
そしてノエルちゃんの力も借り、西風騎士団の隊員さんたちに日持ちするクッキーを配ることにした。最初は「なんだこれ?」と困惑していた人たちも、クッキーを一口食べればあとは簡単だ。お菓子に逆らえる人間なんて、存在しない。ノエルちゃんにはクッキーのレシピを渡し、仲良くなることが出来た。さくさくとクッキーを食べるノエルちゃんはとても可愛かった。
ここまですれば、下準備は充分。
ジンさんに私がレシピを渡し、鹿狩りのサラさんにそれを渡す。見ず知らずの私が渡すよりも、モンドの団長代理であり、頼れるジンさんなら信頼も高い。だから受け取ってもらえる確率は高いという算段だ。
最初は受け取ること、そして料理の仕方を変えることに渋っていた鹿狩りの皆さんだったが、試しに作ってみた料理を口にした途端、その渋りは消えたらしい。それに、騎士団の人たちが進んでそのレシピの料理を頼むということが宣伝にもなった。モンドの人たちは黒焦げの料理ではなく、塩胡椒と調味料で味の整えられた美味しいご飯を食べるようになったのだ。それを見て、私はほっと息を吐いた。緑の帽子を被った吟遊詩人が意味ありげにこちらを見ていたが、気のせいだと思うことにした。
この成功体験をもとに、私は他の国でも同じようなことをした。
色んな国で活躍している空君に協力してもらい、上の立場の人間を私の料理で堕とし、懐柔し、その国特有のレシピを私が偉い人たちに渡してレストランや食堂に下ろしてもらう。え、なんでレシピが分かるかって?どうやら、私はこの世界に来てから、「原神」のレシピが頭に思い浮かぶようになったのだ。あと、何故か道中にある鍋や料理できる場所で、材料と時間さえあれば自由に料理できるようになってしまった。衝撃的な光景だよ、鍋に材料を放ればパンやスイーツが出来たりするのだから。どうしてそうなるのか、どういう原理なのかは深く考えないことにした。考えたら頭がおかしくなる、きっと。
ちなみに、主要キャラたちにも出会うことになったのだが、私は出会えてテンションが上がるよりも「早くこの人たちにまともな料理を食べさせなきゃ……!!」という思いでいっぱい過ぎて、ミーハーな反応も出来なかった。その代わりに日持ちするお菓子をふるまったり、時間がある時は空君の許可を貰い、塵歌壺で料理をご馳走した。そのおかげもあってか、事がスムーズに進んだりと助かった部分もある。……一部の人から向けられる視線が怖いものになっていたような気がするが、気のせいだ、きっと。
ただ、視線だけでなく行動で示してくる人もいるわけで。特に怖かったのが、スメールにいるアルハイゼンさんと、フォンテーヌのエスコフィエさんとリオセスリさん。
アルハイゼンさんは片手で食べれる私特製の栄養満点野菜とお肉たっぷりサンドイッチを気に入ったらしく、スメールにいる間背後に立たれることが多かった。あの長身で背後に無言で立たれると本当に驚くから、勘弁してほしかったのだが。でも作ってあげれば上機嫌になってくれたから、こちらとしても喜ばしかった。
エスコフィエさんには「へえ、貴方が噂の」と見られ、ちょっとヒヤッとする出来事もあったが、最終的には仲良くなれた。が、私の両手を掴み「私と一緒に料理の道を究めましょう!!」ときらきらと、けれど圧のある目で見られて悲鳴を上げた。きっと空君とパイモンが助けてくれなければ、私はエスコフィエさんの圧に負けていただろう。二人には感謝しっぱなしだ。
メロピデ要塞では事情を聞いたリオセスリさんからお試しで料理を作るように任され、シフト制で担当したら私の担当している弁当が好評すぎてひーこら言っていた。なお、囚人たちの作業効率が大幅に上がったらしく、リオセスリさんから「お嬢さん、俺と一緒に仕事しないか?」と乙女ゲーも真っ青の甘い声で言われた。私に乙女ゲー耐性がなければ大変なことになっていただろう。恐ろしい人だ、本当に。
そんなこんなで国を行ったり来たりして、料理を作ったりレシピを伝授したりと忙しい日々を過ごしていた私は、空君とパイモンと共についにナド・クライへと向かうことになった。
幸い、原作での騒動はある程度終わっているらしく、大きな騒動に巻き込まれることはない。なら、精いっぱい料理を振舞い、レシピを広めよう。ただ、ナド・クライにはこれまで辿ってきた国のように、偉い人が存在しているわけではない。作戦を考えなければ……。
そんなことを考えながら、ナド・クライに到着して、少しの時を過ごして。
「結婚してください」
私はイケメンの妖精さんに求婚された。
ナド・クライではどうやってレシピを広めようかと空君とパイモンと話し合い、とりあえず秘聞の館の主であるネフェルさんに相談したらどうだということになったのだ。お代の方はどうしようかと考えたが、二人が言うには私の作った料理で充分らしく。その言葉を信じ、秘聞の館の扉をノックした。
最初は得体の知れない私に不審な目を向けていたネフェルさんとヤフォダちゃんだったが、私がお近づきの印にとカカオマスを頑張って探した結果、作ることが出来たチョコレートクッキーを食べたことで私の料理の価値が分かったらしい。「一枚噛ませてもらうよ」とありがたいお言葉をいただいた。チョコレートクッキーを貪っていたヤフォダちゃんは、袋の中のクッキーがすべてなくなっていたことに絶望していたのは、余談としておく。
その後もラウマさんと出会い、彼女が何を食べれるのか、精進料理は大丈夫なのかを話し合ったり、西風騎士団の団長であるファルカさんと話したり。どうやら手紙でジンさんや騎士団の人たちが私のことについて伝えていたらしく「アンタが噂の料理人ちゃんか!!」と背中をバンバンと叩かれた。叩く力が強すぎて、背骨が折れるかと思った。流石大剣を振り回せる男だ。……あれ、二刀流だっけ。まあ、そこらへんは気にしなくていいか。
他にもカチャカチャ・クルムカケ工房にお邪魔し、アイノちゃんとイネファちゃんと会うことも出来た。なお、アイノちゃんが食べているおやつを私が食べた結果、あまりの砂糖の甘さに咳き込んだ。私は持てる日持ちするおやつを全てイネファちゃんに渡し、「頼むからこのお菓子を代わりに食べて」とアイノちゃんに頼み込んだ。私の必死の頼みと、渡したおやつを気に入ってくれたらしく頷いてくれたが……。あの歳で病気予備軍にはなってほしくない。本当に、頼むから健やかに育ってくれ。
月神であるコロンビーナちゃんには貢物としてキャンディーやフルーツゼリーをあげたら、相当気に入ってくれたらしく、会う度に「あの美味しいキャンディーはないの?」と催促されるようになってしまった。流石に甘い物ばかりだと体に悪いから、普通の料理もあげたのだが、それも随分気に入ってしまったようで。神出鬼没に現れては私の料理を食べて去って行く姿を見かけるようになった。完全なる気まぐれな猫ちゃんである。
そんな平穏な日々が続いたある日のこと。
ナド・クライのストーリーを語る上で欠かせない存在の一人、フリンズさんの時間が空いたらしい。これはこちら側に引き込むチャンスだろうということで、空君とパイモンが彼を引っ張って来た。私としては、彼に私の料理を食べさせるのは怖いのだが……。
というのも、「原神」に登場するフリンズさんは人間の作る料理が口に合わないと言っていた。だから、私の料理が彼の口に合うとは限らない。というか、合わない可能性が高い。しかし、だからと言って手を抜くわけにも、逃げるわけにもいかず。礼節を重んじるなら、本気で料理するしかないだろう。決意した私は、塵歌壺で彼のオリジナル料理を倣うように魚を使った料理をすることにした。
作る料理は魚のかば焼き。魚をさばく技量も必要だが、ご飯のお供にするためにはたれの作り方も重要だ。しょうゆ、みりん、砂糖、酒を組み合わせる。みりんと酒のアルコールを飛ばし、しょうゆと砂糖を加えて強火でひと煮立ちさせ、弱火で煮詰めてとろみをつける。重要なのは、焦がさないこと。焦がしてしまえば、全てが台無しだ。
魚をさばくのは、これまでの旅で慣れはしたが気を付けなければいけないことはある。ちゃんと骨を取り、食べやすいようにする。こういう下処理が大事なことだ。集合する時間に気を付けながら、副菜はどうするのか、を考え、準備をする。ご飯を炊くのだって忘れずに。
『あ、』
お皿を並べている際、塵歌壺の空気が変わった。
次いで、話す声が聞こえてくる。どうやら時間になったようで、間に合ってよかった、と安堵の息を吐き、彼らを迎え入れた。
『お疲れ様、皆。さあ、座って』
用意された料理に、空君とパイモンは目を輝かせ、フリンズさんは珍しいものを見るような目をしていた。
『美味いんだぞ!!この魚のかば焼きってやつ!!』
『ご飯が止まらないね……。このタレが甘くて美味しいよ』
『気に入ってもらってよかった』
どうやら今回の料理は二人の舌に合ったようだ。だが、肝心のフリンズさんは食べていない。じっと魚のかば焼きと白いご飯を見ているだけで、なんだか戸惑っているようだ。まあ、それはそうだろう。ナド・クライで普通に食べられている料理と、私の作る料理は全く違うのだから。戸惑うのも無理はないし、食べれないなら仕方ない。
『フリンズさん、食べれないなら残しても大丈夫ですよ』
『いえ、せっかく食事に誘っていただいたのに、食べないのは失礼でしょう』
そう言うと、フリンズさんはフォークを手に持ち、魚のかば焼きに刺す。そして上品な雰囲気を纏ったまま口に入れる。もくもくと無言のまま頬張るフリンズさんに、背筋に汗が流れる。この料理は、大丈夫なんだろうか……。
『…………』
だが、その疑問は解消されることなく。声を出すこともなく、淡々と食事を進めるフリンズさん。大丈夫なのか、それとも違うのか分からず、私はちらちらと彼を見ながら、自分の分の食事を摂るしかない。そして、空君とパイモンがおかわりを用意する間も、彼は淡々と食べているままで。全員が食べ終え、私が気まずく思い、お皿を洗おうとした時だ。
不意に、フリンズさんが私の手を引き、口を開いた。
『結婚してください』
そこでようやく、冒頭に戻る。
「……は?」
言われたことを理解できず、唖然とするしかない私。ぽかんとするパイモン。その中で、唯一我に返ったのは、空君だった。
「ふ、フリンズ⁉なに言ってるの!?」
「なにと言っても……これはプロポーズというものですよ」
「いや、言葉の意味を聞いてるんじゃなくて、なんでそうなったの!?」
「なんで、とは……。今、言うべきだからだと思ったからです」
訳の分からないまま固まるしかない私の前で、フリンズさんはそう語り、私から目を逸らさない。その炎のような蒼色の瞳に見つめられると、落ち着かなくて。でも、私も何か言わなければいけないだろう。震える声を必死に正し、私は言葉を紡いだ。
「フリンズさん、その理由を教えてもらってもいいですか……?」
「理由ですか……。それはもちろん、貴方を逃したくないからです、夕実さん」
なんだその言葉は。乙女ゲームか。いや、最近の乙女ゲームでもそんな直球のことは言わないぞ。あまりにも直球すぎて、思わず小さく呻き声をあげてしまう。だが、そんなことを気にしていないフリンズさんは、つらつらと言葉を紡ぐ。
「僕、初めてなんです。こんなに料理が美味しいと思ったのは。食事自体を楽しいと思ったことが、初めてなんです」
(そりゃそうだろうな)
「原神」の場合は人間の作る料理が口に合わない、となっていたが、私がいるこの世界ではメシマズ料理自体がそれに当てはまることになっているらしい。まあ、その味覚は間違っていないし、そう思うのも頷ける。ただ、それを差し引いても私にお付き合いを超えてプロポーズをするのは飛躍しすぎてはいないだろうか。そうツッコみたいが、ここはツッコめる空気ではない。
「だから、このような料理をもっと味わいたいんです。でも、夕実さんは僕以外にも喜んで料理を作るのでしょう?それが嫌なんです」
「もしかしてフリンズ、嫉妬してるのか?」
「嫉妬……そうですね。僕は夕実さんが料理を振舞った存在全てに嫉妬しています。許せるものではありません。だから、僕に美味しいを教えた責任と貴方の料理の独占のために、この想いを受け取ってほしいのです」
「だから飛躍しすぎだって!!」
上手く言葉が呑み込めない。もしかして、私はとんでもないことをしたのでは……?と思うが、今となってはもう後の祭りだ。けれど、このプロポーズの返事をしなければならない。じゃないと、フリンズさん納得しないだろうし。空君に至っては、感情が高ぶりすぎて顔が赤く染まってしまっている。このままじゃ、空君が倒れる。
「えっと、フリンズさん。申し訳ないですけど、私は空君とパイモンと一緒に旅を続けたいし、まだやるべきことがあるので、そのプロポーズは受け取れません。ごめんなさい」
各国の食育を進めているとはいえ、まだ途中だ。それを放り出すことは出来ない。私が始めた物語なのだから、私がちゃんと物語を紡ぎ、責任を取らなければ。それに、空君とパイモンと旅をすると同時に、元の世界に戻る方法も探さなければいけないのだ。いつまでも、私はこのテイワットにいるわけにはいかない。いつか離れることが確定しているのなら、最初から一緒にいない方がいい。
包まれていた両手を優しく離し、ぺこり、と頭を下げる。私の言葉に、フリンズさんはしゅん、と肩をすくめた。
「そうですか……。僕の想いは受け取ってもらえないんですね。悲しいです。しくしく」
「うっ」
「ちょっとフリンズ、可愛い子ぶらないの。夕実を罪悪感で引き留めようとするのは止めて」
「おや、バレてしまいましたか」
「バレバレなんだぞ……」
落ち込んでいたフリンズさんだったが、空君の言葉にサクッと雰囲気を変える。それに騙されない二人だったが、私はうっかり引っ掛かりそうだった。危ない危ない。あっさり騙されるところだった。
「あ、でも、言っておかなければいけないことがありますね」
不意に、フリンズさんがそう言う。いったいなんだろうか、と疑問を浮かべた私の身体が勝手に動く。服の襟を引っ張られたと気付いた時には、手遅れで。
「僕は諦めるつもりはありませんので。口説き落とされる覚悟をしておいてくださいね?」
がぶり、と首元に噛みつかれ、痛みが走る。けれど、それよりも衝撃と混乱の方が大きくて。満足そうに私に刻まれた噛み痕を見るフリンズさん。それをぽかんとしながら見つめることしかできない私。
「フーリーンーズー!!」
ついに堪忍袋の緒が切れたのか、フリンズさんに怒る空君。あわあわと顔を赤くしたパイモンは「大丈夫か、夕実⁉」と私を心配してくれる。だが、起った出来事に私の心が追い付いてくれるには時間がかかって。
「イケメンなフェイって、こわ……」
噛み痕を押さえながら、そう呟くしかなかった。
設定
鈴守夕実(すずのかみゆみ)
メシマズなテイワットにトリップしてしまった、至って普通の女の子。今では普通の女の子ではなく、メシマズテイワットの食育を行っている凄い人間になっている。
「原神」が好きでトリップした当初はメインキャラたちに会うことを楽しみにしていた部分もあるが、テイワット全体がメシマズ世界だったため、そんなことを言う暇は無くなってしまった。今では「ちゃんとしたご飯を食べて……!!健康的に過ごして……!!」という想いしか抱いていない。完全に後方保護者面である。
実は彼女の作る料理はゲームでいう「旅人の作った効果の高い料理」になる。なので、一度夕実の料理を食べた人間はお店で買っても「この味、なんか物足りない」と満足できなくなってしまっている。まさかの中毒性のある料理を作り出してしまっていた。なお、本人は全く気付いていない模様。
空とパイモンの旅について行くことを決めており、元の世界に戻る方法を探しているため、特定の国に住むつもりはないし、想いを結ぶつもりも無い。なので、他の人間からどんな想いを向けられているのか全然気づいていない。やることが多すぎて気付く暇がないともいう。だが、本人は結構押しに弱いので、押しに押しまくれば落ちる、かも……?(なお、隣にいる空の存在)
空
メシマズテイワットに完全に染まってしまった主人公。夕実の決意は彼の料理から始まった。
妹である蛍のことを探しており、各国を旅している。その際、自分と同じく別世界から来た夕実のことを心配し、旅について来る彼女をお世話することにした。なお、完璧に胃袋を掴まれた模様。今では夕実の料理しか口にすることが出来ず、夕実が自分から離れることを許さない。夕実に重い感情を向けている存在である。
各国が夕実を囲い込もうとしていることに気付いており、そことなく邪魔をしている。絶対に彼女と旅をするのは自分とパイモンだと思っているし、いずれ蛍と一緒に旅をするときは紹介したいとも思っている。もしかしたら、夕実が元の世界に戻ることを望んでいないのかも……?
パイモン
テイワットのガイド役。そして食いしん坊なグルメ家でもある。
メシマズテイワットで生きていたため、メシマズ環境が当たり前だった。が、夕実によって料理の価値観を木っ端みじんに砕かれ、今では夕実の料理でなければ満足できない身体に。いつも食事の時間にテンションを上げており、その姿を夕実は穏やかな顔で見ていたり。
夕実とはずっと空と共に旅をすると思っており、彼女が元の世界に帰る方法を探していることを忘れているのかもしれない。もし夕実が元の世界に帰ることになったら、泣きながら嫌だと彼女の腕を掴むことになる。
キリル・チュードミロヴィッチ・フリンズ
本名が滅茶苦茶長い妖精さん。今回、新しい扉を開いた。
食事自体に喜びを感じず、今回空とパイモンに誘われた時も「まあ、せっかく誘われたし」と軽い気持ちで塵歌壺にやって来た。その結果、自分の食事の価値観を変える料理に出会った。内心結構嵐だったりする。
夕実にプロポーズしたのは彼女の料理をいつも食べたいからだし、こんな素晴らしい料理をする人を誰にもとられたくないから。恋愛感情は無いに等しい。だが、そこらへんは一緒に過ごしていく中で育てていけばいいと思っている。ちょっとズレてる部分があるのは妖精ゆえか。なお、プロポーズを断られたこと、その理由を聞いたせいで夕実に対して「おもしれ―女」という認識に若干なった。
夕実を諦める気は一切なく、口説き落とす気満々だし、実際会う度に口説くことになる。その度に空から凄い目で見られることになるが、どこ吹く風。狙った獲物を逃す気はない。
食育された各国
夕実によって偉い人間から堕とされ、食育を施された国々。
上に立つ人間(メインキャラ)は夕実の作った料理が忘れられないため、好条件を出してそれとなく永住するように仕向けてる。特にえげつないのが璃月と稲妻。(なお他の国もえげつなくないとは言ってない)
しかし、人によってはまだ食育が施されていないため、そこが夕実と各国の議題だったりする。それが解決するのが何時になるのか、それは誰にも分からない。